シンクロアンデット

登録日 :2011/08/19(金) 23:47:42
更新日 : 2017/03/09 Thu 18:29:23
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かつて遊戯王に存在していた1ショットキルデッキ。

通称【シンクロアンデ】【アンデシンクロ】と呼ばれる。


【シンクロアンデット】の最大の特徴は、 異常としか言い様のない後攻1ターンキル率

しかも モンスター1体、ブラフ無しで4枚カードセットしてターンを渡してもキルしてくる。

一般的な先攻1キルデッキはこれと同等かそれ以上のキル率を持つが、先攻でキルし損ねてしまったり、後攻になってしまうと若干不利になる。
その点このデッキは 後攻ワンキルを前提として考案されたもの であるため、攻撃できない先攻型よりも大きな脅威となった。

サイドデッキによる対策が行われるマッチ戦でさえ実質1強であったことからもその異常性が窺えるだろう。




…少し話が逸れるが、シンクロアンデットが台頭する1つ前の環境ではあるデッキが流行していた。

かの有名な《レスキューキャット》を主軸としたシンクロ特化デッキ【レスキューシンクロ】である。

《レスキューキャット》による展開力、破壊力は凄まじく、環境の節目となる制限改定ではキャットを始め多くの主要パーツが規制された。
……ある1枚のカードを除いて。



《大寒波》
お互いに1ターン魔法、罠を使用できず、セットも封じる強力なカードである。
さらにこの時の改定で、今まで規制されていた《D-HERO ディアボリックガイ》は無制限となっていた。




……実の所、この時代からシンクロアンデットは【レスキューシンクロ】よりも展開力や復元力など様々な面で勝っていた。

が、ディアボの規制やアンデット族チューナーの不在により、後一歩力及ばなかったのだ。




だが……




ゾンビキャリア
CSOCで登場したアンデット族チューナーモンスター。通称ゾンキャ。
墓地に存在するとき、手札一枚をデッキトップに戻すことで蘇生する起動効果を持つ。
《馬頭鬼》や《ゴブリンゾンビ》など、これらの恩恵を受けるチューナーはアンデットが渇望していたものだった。

アンデット族は昔から墓地肥やしからの展開力が凄まじかったのだが除去能力に乏しかった。

しかし除去効果を持ったシンクロモンスターが登場したため、あとはチューナーを待つだけであった。

そのモンスターというのが《氷結界の龍 ブリューナク》《ダークエンド・ドラゴン》である。

ブリュはゾンキャ+馬頭orゴブゾン、ダクエンはゾンキャ+ディアボで容易に召喚することができる。




アンデットは欠けていた全てを手に入れた




遂に1ショットキルが可能となったのだ……



さて、話を戻そう。 

遊戯王では基本的に通常召喚が1ターンに1度、特殊召喚は何度でも行えるが、馬頭鬼のように下準備が必要か、魔法、罠による補助が必要となる。

しかしこのデッキはアンデットたちの強靭な展開力により、魔法や罠の力を借りられない《大寒波》の適用下でも、容易にワンキルすることが可能なのだ。

速攻魔法である《緊急テレポート》を《大寒波》にチェーンすれば、寒波の効果処理前にサイキック族のチューナーモンスターを展開することもできる。

召喚したブリュを起点としモンスターを展開していく。
キーカードは前述した《ゴブリンゾンビ》と《馬頭鬼》である。

シンクロに使用したゴブゾンの効果で馬頭かゾンキャをサーチ。
ブリュでそれら、若しくはディアボを破棄しながらバウンス。
馬頭でゴブゾンかゾンキャを蘇生し次のシンクロに繋ぐ……
初期手札に揃ってなくてゴブゾン1回じゃ足りない? だったら墓地に作ればいいじゃない。

終末の騎士》《ダーク・グレファー》の2体でディアボやゾンキャを墓地に落とせば割とどうにかなってしまう。

特に終末の騎士は増援でサーチでき、自身も星4であるため、ブリュを出すのに都合がよかった。

そして、主要モンスターの殆どが闇属性
それ故にボチヤミサンタイこと《ダーク・アームド・ドラゴン》も無理なく積むことができた。



( ^ω^)「でもシンクロアンデは先攻1キルできないんでしょ? じゃあシンクロアンデに先攻渡せばいいんじゃねwww」



そうもいかない。
ここで大寒波のもう1つの効果が活きてくる。大寒波はお互いに1ターンの間魔法、罠の使用と“ セット ”が出来なくなる。

《大寒波》が本当に恐ろしいのはこのセットを防ぐ効果。

シンクロアンデが先攻でこれを使うと、後攻側はモンスターを出すことしかできなくなる。

つまりこちらは次の自分のターン、伏せがないために安全に、かつ魔法カードを絡めて展開することができるということである。

◆その他のキーカード
《おろかな埋葬》《死者蘇生》《精神操作》
精神操作、死者蘇生で奪ったモンスターはシンクロに使用可能であり、おろかな埋葬で相手に壁が一枚増えようとブリュでバウンスできるため、大したデメリットにはならなかった。

《闇の誘惑》
2ドロー後手札の闇属性を除外する魔法カード。多くが闇属性に属するアンデットにとってこのカードは優秀なドローソースと化した。

《異次元からの埋葬》
通称玄米。
誘惑や効果で除外されたゾンキャや馬頭鬼の帰還、またダムドの弾の調達から墓地封じのための相手の除外カードに対するメタとしても機能した。
ただ重要な素材を帰還させるだけでなく、このデッキの弱点を補うことができるカードとして一役買い、一気に価格は急騰した。

《ゾンビマスター》《生還の宝札》
ゾンマは墓地にアンデットがいないと使えない点から、宝札は寒波適用下では使えないことから当初は採用されてなかった。
1強であるという認識が広まるとミラー戦では効果の薄い寒波が抜け宝札が、相手のゾンキャを奪える点と準備が必要ではあるが手札のモンスターを送れる点と蘇生が評価されマスターが環境後期に採用されていった。




―――これ以上の恐怖は無いと思われていた。
次弾であるCRMSが出るまでは――――




ダーク・ダイブ・ボンバー
説明不要の壊れカード。
当然採用されるのだがもともとシンクロアンデは☆6、8を主軸としたデッキであったためそれ程活躍はしなかった。

それ程活躍しなかったというのは、活かしきれなかっただけである。
DDBを最大限に活かしキル率だけならシンクロアンデを上回るデッキが派生したのだが、それはまた別のお話。

09/03/01、制限改定が行われシンクロアンデットは崩壊した。
だが前環境の【レスキューシンクロ】共々プレイヤーにシンクロ召喚の強さ、恐ろしさを伝えるには十分すぎる働きをした。
結局、第7期後半にあたる時期までシンクロ召喚を軸としたデッキはトップメタであり続けていた。

そして2015年現在。
デスガイドや輪廻天狗といった強力なモンスター、ペイン・ペインターやユニゾンビなどデッキ内に入るアンデット族チューナーの増加もあり、このデッキは着実に力を取り戻してきている。
全盛期には及ばないものの、復活の日はそう遠くないのかもしれない。






追記・修正はゾンビキャリア扱いのチューナーを用いてお願いします。

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