シグー(MS)

登録日:2012/02/17 (金) 23:12:34
更新日:2023/11/03 Fri 21:55:13
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私がお前を感じるように、お前も私を感じるのか……
奇妙な宿縁だな、ムウ・ラ・フラガ!

機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場するMS。


目次





シグー
CGUE

基礎データ


型式番号:ZGMF-515
全高:21.43m
重量:80.22t
装甲材質:不明
動力:内蔵バッテリー
武装:MMI-M7S 76mm重突撃機銃
MA-M4 重斬刀
M7070 28mmバルカンシステム内装防盾
MA-M21G ビームライフル

パイロット:ラウ・ル・クルーゼ


機体解説


第1次連合・プラント大戦時点でのザフトの指揮官用量産機。
開戦後の大戦中期にプラント側のプロパガンダの一環としてディンバクゥグーンなどの地上侵攻機と共に発表された機種。
当時既に主力量産機として実戦投入されていたジンの後継機として、プラントのハインライン設計局によって設計と開発が行われた。

このため「指揮官機」とは言うが、シグーはザクIIS型の様な「指揮官用」「指揮官向け」機体という訳では、厳密にはない
ゆくゆくはジンに成り代わって広く配備される「次期主力」となるはずだった機体、言うなれば「早過ぎたゲルググ(≠SEEDのドム)」である。
シグーはSEED序盤の時点でのザフトの最新鋭機に当たる機種であるため生産・配備が進んでおらず、
指揮官クラスに優先的に支給されたため指揮官機に見えるというだけである。


頭部中央に配置されたトサカ状のセンサーアレイやモノアイ型のメインカメラ、背面の翼に似た二枚のメインスラスターなど、
その外見にジンの特徴を多く引き継いでいる一方で、ボディは一回りスリムになり、各部も鋭角的な形状。
翼も背面に対して平行ではなく垂直気味に生えており加速性の向上が図られている。
本体部分もコクピットが胸ではなく腹部に配置され、ハッチの開閉は腹部の装甲が胸部装甲の内側にスライドする方式になるなど随所に変更が認められる。
ちなみに、劇中に登場したシルバーグレーのカラーリングは、元は物語前半でシグーに搭乗していたクルーゼのパーソナルカラーであり、
彼の活躍からこの色がシグーの制式カラーとして採用された他、他の量産機の指揮官仕様機にもこの色が採用されたものがいくつか存在する。

ジン譲りの高い汎用性に加え、腰部や膝など全身にスラスターを追加して宇宙での機動力と運動性を高めており、ジンの完全上位種ともいえる性能を持つ。
当然地上での運用も可能であり、グゥルなどのサブフライトシステムも使用可能。

装甲をフェイズシフト装甲に換装した機体もあったらしく、追加装備である「ミーティア改」ことヴェルヌとの同時運用も行われたことがあったとか。


本編開始前から指揮官機として配備され、ゆくゆくはジンに代わる主力機となるはずだった。
……ところが、地上侵攻機の配備などが進められる中で本機の生産配備はあまり進まず、更にC.E.71年1月になってGAT-Xシリーズ強奪が成功。
これらの機体データをフィードバックしシグーには無いビーム兵器を搭載したゲイツの開発・生産が優先されたことでシグーの生産は当初の予定より縮小。
元々ジンのバージョンアップ的な性能であるシグーが後発のゲイツには敵うはずもなく、
結果的にジンの後継の座はゲイツに奪われ、本機は大戦中盤までの指揮官機として少数が配備されるに止まった。

ちなみに、同じくハインライン設計局製のディンには本機の基礎設計が転用されており、外観の共通点も多い。



武装


  • MMI-M7S 76mm重突撃機銃
メインウェポン。
ジンの物の改良型で、外観もよく似ている。弾種には強化APSV弾も用意されている。
同型のものがディンにも装備されている。

  • MA-M4 重斬刀
近接攻撃用の実体剣。
これもジンの物を改良したようで、軽量化のため刀身の一部が中抜きされているなどデザインが少し異なっている。
未使用時はジンとは異なり、右背部翼の付け根にマウントされる。

  • M7070 28mmバルカンシステム内装防盾
左腕に装着された、その名の通りバルカン付きのシールド。
一度に多くの敵MAを攻撃出来るように用意された。
耐ビームコーティングされているかは不明。
プロヴィデンスガンダムなどの複合兵装防盾システムの元になったとも言われている。

  • MA-M21G ビームライフル
ゲイツの武装。
クルーゼが大破した専用ゲイツからシグーに乗り換えた際に装備していた。



劇中の活躍


□C.E.71(『SEED』)

主にクルーゼを初めとする部隊指揮官が搭乗。
ヘリオポリスでのG強奪作戦にてクルーゼが搭乗し、ムウメビウス・ゼロと交戦して中破させるが、直後にキラの乗るランチャーストライクからアグニによる砲撃を受け、
直撃こそ避けたものの余波だけで右腕を破壊され撤退した。
その後はヴェサリウスに積まれたまま、ラクス奪還の際に出撃したが戦闘の機会は無く、終盤メンデル戦で破損したゲイツの代わり使われて退場した。

クルーゼ機以外はオペレーション・スピットブレイクなどで投入され、新型機のゲイツが配備され始めてからも引き続き運用されている。
なお、本放送版ではアラスカ基地攻撃部隊のシグーの一機が緑色の光条を発射しており、ビームライフルを使用しているようにも見えたが、
設定ないし色指定ミスだったのかリマスター版では実弾兵器を示す橙色の光条に変更された。


□C.E.73(『SEED DESTINY』)

ゲイツRなどと共に使用されていたが、ザクウォーリアやザクファントムグフイグナイテッドなどのニューミレニアムシリーズMSが配備されるに従って徐々に退役していった。



派生機


◇シグーディープアームズ

型式番号:YFX-200
全高:21.55m
重量:81.83t
武装:JDP8-MSY0270 試製指向性熱エネルギー砲×2
NOL-Y941 レーザー重斬刀


MSへの小型ビーム兵器搭載の実用性を検証するための実験機。カラーリングは青。
「ディープアームズ」は「Directional Energy Emission exPerimental Arms(指向性エネルギー放射兵器試験機)」の略。

GAT-Xシリーズ鹵獲後間も無くそれらに搭載されていたビーム兵器を解析し開発されたもので、基礎ボディ部分はシグーを流用している。
ボディ部分はほぼシグーと同じだが、頭部正面にブレードアンテナを増設。両肩のスタビライザーパーツが撤去され、肩アーマーは簡素になっている。
そして、背部の翼型スラスターが取り外され、代わりに新型バックパックとそこから両肩に伸びたアームに接続されたビーム砲「試製指向性熱エネルギー砲」を2門装備。
ビーム砲はアームとの接続部がフレキシブルに可動し両腕とは独立して使用でき、出力と連射性にも優れ、攻撃性能は高い。
……しかし信頼性を優先した結果、GATシリーズに装備されたビームライフルなどに比較すると大型化しており、やや取り回しが悪くなってしまった。
加えて搭載された冷却システムも予め充填した冷却ガスを消費して機能する形になっているため、このガスが切れると発射出来なくなってしまうなど未だ試作段階で欠点もかなり多い。

その他左腰部のホルスターに格闘戦用のレーザー重斬刀を搭載。
これはソードストライクとの交戦データから造られており、見た目も小型の対艦刀のようである。
この他、重突撃機銃など量産武装も装備可能。

4機が製造され、内1機にはシホ・ハーネンフースが搭乗。
レッドフレームと交戦したり、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦に投入された。
ちなみにSEEDスペシャルエディションVとHDリマスター最終回にも登場したが、ジャスティスガンダムに撃破されている。(パイロットは不明)
戦後の南アメリカ独立戦争の最終局面にもシホが搭乗しているが、C.E.73時のシホは既にザクに乗り換えているためその後の処遇は不明。


◇シグーアサルト

型式番号:ZGMF-515AS

シグーに追加装備「アサルトシュラウド(AS)」を装着して火力と機動力、防御力を上げている。
なお、ジンやデュエルのASとは形状は大きく異なっている。


◇ジスト専用シグー


ジスト・エルウェスの専用機。
ザフトから鹵獲した機体を赤く塗り替えており、これは敵味方識別の他にジストの行動の監視も兼ねている。



◇ジスト専用シグーアサルト


ジストのシグーにASを装着した姿。
第一形態と第二形態があり、前者は通常のシグーアサルトと同じだが、後者はさらに大型のバインダーを追加している。
これによって単独飛行が可能となった他、シールドとしても使える。ガトリング砲も4門装備。
ジストはルカスと出会ってからこの装備を封印していたが、アレックのブレイズバクゥハウンドに敗北したことがきっかけで借りを返すために再度使用している。



◇クルーゼ専用シグー(SEED Re:)


『SEED Re:』に登場するクルーゼ機。
円盤状のバックパック左右に試作型とおぼしき有線式ドラグーンを装備しているのが特徴。
携行武器は重突撃機銃と、先端からビームサーベルを発振するシールド。
どことなく後のドレッドノートやプロヴィデンスへの系譜を感じさせる機体となっている。



立体化


ガンプラ

HGで通常、ディープアームズ、ジスト機(アサルトシュラウドは付属せず)、リマスター版が発売。
劇中に比べるとやや胴長短足。設定画には忠実と考えればまぁ…。
一方、ディープアームズは太腿のパーツが延長されている。また、余剰パーツで盾のガトリング部分だけは組める。



ゲームでの活躍


◇VSシリーズ

コスト420の射撃寄り万能機。前作ではあまりの残念性能から「リアルミラコロ」「コスト280の性能」などとボロクソ言われていた。
貴族主義信奉者「ガタッ」
しかし、今作はマシンガン系射撃がかなりの優遇を受け、必然的にコイツも強化された。その強化ぶりは前作の汚名を挽k…返上してお釣りがくるほど。
一部では今も強機体扱いされている。

まぁガチタイマン張られたら余程の腕の差が無い限り一介の低コスト以下と化すが。

◇スーパーロボット大戦シリーズ

『第3次α』と『J』では序盤クルーゼが乗っているためそこそこ手強い。
終盤量産されるが、そちらは特に強くはない。
『W』では雑魚として登場するほか、購入することも可能。
またアストレイが参戦しているため「シグーディープアームズ」も登場。
シホはスポット参戦のみだが、機体は購入可能。愛があればそれなりに使える。

Gジェネ

ジンの上位機種…のはずだが、基本性能こそ上がったものの、武装がかなり貧弱になったため、実質ジンより弱い。
何故か原作で使ったバズーカや強化APS弾が無く、主力となる射撃武器は最大射程4、威力2400の76mm重突撃機銃。
なお、MSVのシグー・ディープアームズはPORTABLEのみの登場(シホだけならOVERWORLDにも出ているけど…)だったが、
CROSSRAYSではディープアームズの復帰に加えてシグーアサルトも初登場となった。
アサルトは火力が高く射程5まで届くM68キャットゥス 500mm無反動砲を持つのでザフト製量産機の中では使いやすい。






追記・修正は後継が出現する前にお願いします。

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最終更新:2023年11月03日 21:55