パリイ

登録日:2010/11/16(火) 02:34:55
更新日:2023/06/29 Thu 12:29:59
所要時間:約 3 分で読めます




ピコーン!
ベア「パリイ!」
ユリアン「パリイ!」
ブンッ キィーン!

パリイ/parryとはかわす、受け流すという意味を持つ英単語である。アニオタ的にはスクウェアのゲーム、サガシリーズの剣技が有名であろう。
ボクシングやフェンシングでも使われている言葉だが、フェンシングおいての正式名称は「パラード」。

この項目においては主にサガシリーズの「パリイ」を解説する。他作品についての追記・修正も歓迎するものとする。


  • パリイその極意―――
その効果は使い手の素早さと剣の腕前に応じて相手の打撃攻撃を剣でかわし、ダメージを無効にするというもの。
対象は広く、飛び道具とて武器ならば例外ではない。
まさに剣を伴侶とし、剣を磨き、剣に命を賭け、剣と共に学び、剣と共に生き、剣と共に死ぬ、剣士の生き方を表す剣士の到るべき境地を示す技である。


  • パリイ、その役割―――
初登場したのはロマンシング サ・ガ2
ゲームスタート直後のパーティーに居るロマサガ2屈指の人気キャラ、重装歩兵ベアがよく、というかほぼ確実に閃く技である。そのため知らない人・覚えられないという人はまずいないだろう。
陣形インペリアルクロスの最前線で戦い、常にLP-1と隣合わせのベアにとってこの技は、自分の命、さらには背後に控える忠を尽くす皇帝レオン、パジャマ皇子を守る強力な手段である。まさにベアの代名詞であり、ベアと言えばパリイ、パリイと言えばベア、パリイ一人旅プレイするならベア、なのである。

こちらの最大HP999に対して被ダメ998までなら掠り傷、戦闘が終了すればHPは全回復する今作において、必然的にパリイは重要な役割を帯びてくる。
序盤はパリイ次第で帝国の歴史が変わるといっても過言でもないかもしれない。

続編のロマンシング サ・ガ3にも登場。
基本的に序盤から使われる技で、初期設定ならユリアンが主に使う。
今作では比較的敵の攻撃からのダメージが良心的になったうえに、他の武器のカウンター技が充実しているので、パリイを使わない剣士が増えてしまった…。
それでもその「最初からある技」としての偉大さと格好良さは失われることはない。

…そして以降のシリーズ作品からはパッシブ技や武器固有特性に変化したディフレクトにその座を奪われ、長らくパリイは採用されず、パリイ=ベアの印象をますます強くしていった。

ようやくにしてパリイが復活したのはソーシャルゲーム「エンペラーズ サガ」であり、実に17年ぶりとなった。
こちらは剣技の「パリィ」とベアの固有奥義「パリイ」が別々に存在してるが、もちろん双方の効果は攻撃回避であった。

そして「インペリアルサガ」にてアクティブ技としてパリイが復活、
さらに「サガ スカーレットグレイス」では長剣技・棍棒技・大剣技のガード技を閃く事で手に入るロール技能としてガード率と狙われやすさをアップさせる「パリィスター」が登場。
ソーシャルゲーム「ロマンシング サガ リ・ユニバース」「インペリアルサガ エクリプス」でもダメージつきの攻撃全てに対応して続投している。確実にガードするため信頼度があり、価値を一気に押し上げた。

こうして形を変えながらもパリイの系譜は脈々と受け継がれているのだ。

  • パリイ、その血脈――――
●ソードバリア(敵の剣技をオートでパリイする術。発動率は確定)
●かざぐるま(敵の物理攻撃をパリイしつつ反撃を加える「槍」技。まさにパリイは百芸に通じる証明であろう。)
●マタドール(闘牛士のごとく、敵の攻撃を赤マントと体でパリイし、穿つ「小」剣・「細」剣技。まさにパリイは百芸に通ry)
●カウンター(そのまんまの「体」術。まry。)
●マルチカウンター(敵の物理攻撃をパリイしつつ反撃を加える「陣形」技。まry。)

その他にもパリイの眷属は数え切れない。


□似てるもの
●ディフレクト(邪道。後の作品にはほとんどこちらのほうが出張っている。)
●パリイ(イビョンホンの写真集。アニオタ的にはパリイされる物。)
●レッツ・パーリィ(古の武将が使ったとされる、6本もの刀による斬撃の嵐により敵を無力化する。馬をハーレーの様に扱う技術必須)
●パリィ(Demon's Soulsの戦闘システムのひとつ。敵の攻撃を武器で弾く。後述するが、微妙に表記が異なる。)
●武器ガード(ゲームシリーズが ちがいます
●切り払い(踏み込みが足りん!
●ガードジャスト(ゼルダの伝説シリーズ。盾を構えながら攻撃を受ける瞬間にタイミングよくボタンを押すと攻撃を振り払える。あのロボットのビームだって跳ね返せちゃう)


  • パリイ、その真実―――
ここまで書かれたが実はパリイは特に重要でも強力でも何でもなく、ただの攻撃をかわすだけの技である。
実際に、他に技を閃いたり極意を覚えたら即封印される技なのである。
攻撃を回避しつつダメージを与えたり(カウンター技)、自動で発動したり別の味方を守ったり(ディフレクト)、果ては武器を奪い取る(無刀取り)という上位互換や、殺られる前に殺れる全体攻撃(上位の技や術)が存在する中、
貴重になる1ターンを潰して、態々物理攻撃だけかわすだけの技を入れるようなプレイヤーは残念ながらそうそういない。制限プレイでも脚色を当てるのは難しい所である。

しかし、この技に感銘を受けたファンは閃いた瞬間、成功した瞬間は充実した時を過ごすことが出来ているはずである…。

ちなみに、上記で散々ネタにされているベアとインペリアルクロスだが、実はこのパリィとの相性が最悪に等しく、後半まで通用させるのは無謀である。
まず、パリィの発動率は素早さと斬技能Lvに依存しているのだが、ベアは素早さが高くなく、無理して補うより扱いの難しい重装備で固めたほうがいい傾向のキャラクターである。
最悪でも発動率は「40%」と結構保障されているのだが、より素早さに優れたキャラ、身軽さを損なわない装備、素早さ補正に優れた陣形が増えてくると、その条件下で他のキャラに回避技を使わせた方が効果的になる。工夫すれば倍ぐらい上がったり、確定で回避できる。*1
また、インペリアルクロスは前衛のキャラに防御ボーナスがかかる特性があるものの、それは行動後に発動する上に、素早さダウンまでついてくるせいで、まず陣形の恩恵を全く得られない。
一応ベアがパリィを発動させ損なったときでも本人のHPの高さや初期装備のお陰で序盤の内ならフォローはきくが、わざわざ不利な状況や伝統に燃える人以外ではこだわる必要はない。
どうせなら、素早さアップでパリィの成功率を上昇させられるインペリアルアローでやろう。
また、こんだけがんばってもパリィしづらい物理攻撃(有名な「触手」「巻き付き」)や、対応できない術やブレス攻撃(言わずもがな終盤は増える)なんかもあるので、やはり序盤の生命線として有難んで使ってこそ華である。
道場主ディープワン、運河要塞真のボスパイロレクス、バグの産物ナイトヘッド、ズル賢いボクオーンなどにはこれがないと辛いものだ。

アビスのような社会の責め苦を一身にうけ、アリのように働かされ、三次元美女のテンプテーションの見切りを体が覚えてしまった現代人にこそ、たまにはストレスをパリイする必要があるのではないだろうか。

ロマサガ3では極意を取る前に削除してしまうと、後でうっかり閃いてしまうので面倒でもさっさと極意を取った方がいい。

なお語感的に「パリィ」という風にィが小文字な気がしてしまうが実際のロマサガでの表記は「パリ」とイまで大文字である。よく間違われる。


その他のゲームのパリィ

「受け止める防御」とは別の「弾き飛ばす防御」が存在するゲームは多く、サガやソウル系の影響から「パリィ技」などと呼称される。
アクションならタイミングを合わせないといけない、RPGなら確率で発動するなど扱いにくい代わりに
ダメージを完全に無効にできる、敵を隙だらけにできるなどの特性を持つハイリスク・ハイリターンのアクションとして扱われることが多い。
特にハイスピードなシステムだと受け止める防御が存在せずカウンターや回避のみで攻撃を凌ぐゲームも見られる。

類似システムで「タイミングを合わせて回避アクションを取ると敵を隙だらけにできる」などの特性を持つ「ジャスト回避」などと呼ばれるシステムも見られる。

パリィ(ソウル系)

Demon's Soulsなどソウルシリーズ(フロムソフトウェア)の戦闘システムのひとつ。敵の攻撃を武器や防具で弾く。
上手く決めて敵を崩すことで致命の一撃を入れられる。ドンッ!
特にSEKIRO:SHADOWS DIE TWICEはパリィを発展させた「弾き」をメインにしたゲームである。



「追記修正」

wiki籠り

ピコーン!

「パリイ」

この項目が面白かったなら……\パリイ!/

+ タグ編集
  • タグ:
  • パリイ
  • パリィ
  • ロマサガ
  • ベア
  • 剣技
  • パリィ!パリィ!パリィ!ってか!?
  • むぎのん
  • 上腕パリイ筋
  • 剣闘獣
  • ライトからレフトへパリィ!
  • ロマサガ2
  • ロマサガ3
  • ゲーム用語

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年06月29日 12:29

*1 「妖精光」という合成術で素早さを大幅に上げれば発動可能な攻撃は「ベアでも」まず対応できる。