スーパーロボット大戦D

登録日:2009/05/27 Wed 01:25:14
更新日:2024/01/04 Thu 23:42:12
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D GBA SRW ふたりはプロギュネ エーアイ オールバック紳士同盟 ゲーム シュバルツさん馴染みすぎ スパロボ スパロボD スーパーロボット大戦 スーパーロボット大戦D ズールは悪だ ツメスパロボ ドロシーに抱えられてエレガントに退散☆ バンダイナムコ バンプレスト ポストアポカリプス マーチ(ry←それは色々とマズいのでは… ルイーナ 何かあったらベスパのせい 参戦できないベガ大王 口癖は「ベスパめ……」 名作 周回プレイ 地球消滅 宇宙暦 愛の核ミサイル 携帯機スパロボ 攻撃にMAP核、反撃に核 最強は戦艦? 神ジャハナム 腰から下の無いMSが襲ってくる 鏡俊也 防げないスーパーロボット 鬱展開



地球消滅。


【概要】


スーパーロボット大戦シリーズ』の作品でGBA4作目。2003年8月8日発売。
GBA全体ではバンプレソフト(現B.B.スタジオ)製のOG1を挟んで4作目となるが、エーアイ製作という点では『A』・『R』から続く3作目となる。


【参戦作品・シナリオ】


★は新規参戦。



チェンゲやVガンダムといったハードな作品がメインとなっており、独特の世界観となっている。
その意味では初参戦ながらマクロス7がやや浮いているかもしれないが、シナリオ上での役割は非常に大きい。

世界観のメインにチェンゲが据えられているが、チェンゲの原作再現はかなり早期に終わってしまう。
3話以前はプロローグでの再現で、本編では4話(13年後)からの再現となる。
ダブルマジンガーはいるだけ参戦だが、オリジナル絡みで目立つ場面が多いため存在感は強い。

宇宙世紀ガンダムは珍しくVガンダムがメインとなっており、シナリオ再現率は非常に高い。
2021年の『30』に参戦するまでコンシューマ作品への出演が18年間途絶えていたため貴重である。
ガンダムWもスパロボ参戦頻度の高いEW版ではなくTV版だが、原作終盤からの登場となっており原作再現率は高くない。
ただしトレーズ閣下に非常に重要な見せ場があったり、エピオンメリクリウス・ヴァイエイト等を自軍で使えたりと、TV版ならではの要素はきちんと盛り込まれている。

ビッグオーは当時2期が未完であったため、1期のみの再現となっており、パラダイムシティを始めとする設定は殆ど再現されていない。
2期及びパラダイムシティ関連のエピソード再現はZシリーズまで待つことになる。

メガゾーンは1話で集中して消化されてしまうが、彼等の出自はオリジナル敵と絡んでいたり、バイク繋がりでVガンダムと絡んだり、クロスオーバーは図られている。
この2作品に関しては設定的に処理が難しいため致し方ないことでもあるが…。

大きな特徴は今まで敵だったキャラが仲間になる展開。
総帥シャアギュネイトレーズ閣下クロノクルカテジナさん、マーグといったまず最後まで使えることがなかった奴らが仲間になる。
(今作の影響あってか、ギュネイは『第3次Z天獄篇』と『T』、クロノクルとカテジナは『30』でも正式参入が用意されている)


【プロローグ】

人類が宇宙にまでその生活圏を広げた宇宙時代…。

宇宙歴109年、人類は戦闘種族ゼントラーディと遭遇、人類史上初の宇宙戦争に突入した。
この戦いは、ゼントラーディの一部との和解が成立したことにより、敵艦隊の撃滅に成功し、終結する。
しかし戦火は地上にもおよび、地球は荒廃した。

地球統合政府はゼントラーディの協力のもと地球再生計画を開始、
それまで進めていた人々のスペースコロニーへの移住を加速させ、
さらにゼントラーディから得た超空間航法による、太陽系外への植民計画をも進めていった。

しかし地球環境が回復しはじめると、政府関係者や特権階級の人々を中心に地球回帰運動が起こり、再び地上の人口は増加し始めた。

宇宙歴123年、無限エネルギーと期待されたゲッター線の月面研究施設に、突如として、インベーダーと呼ばれる怪物が出現。
地球統合軍は激しい戦いの末、インベーダーを壊滅させた。
この戦いでいくつものコロニーが被害を受けたが、統合政府はそれらの人々に対し、なんらの保護政策をも行わなかった。

このインベーダー戦争で被害を受けたコロニー群サイド3は、宇宙歴129年にジオン公国を名乗り独立を宣言。
宇宙移民者をかえりみない統合政府に対し独立戦争を挑むが、国力に劣るジオン公国は敗北する。

宇宙歴133年、ゲッター線研究の第一人者であった早乙女博士が、突然人類に対して反乱。
“早乙女の反乱”は、その中心地を統合軍が重陽子ミサイルで爆撃したことで終結するが、
その結果、地上にゲッター線汚染が広がり、壊滅したはずのインベーダーが地上に出現するようになってしまう。

これらの一連の出来事により、統合政府と宇宙移民者の対立は深刻なものとなっていき、ついに137年~138年にかけて争いが表面化。
統合軍の内部対立や、小惑星アクシズを拠点とするジオン残党軍との戦いで、統合軍は弱体化。
欧州の特権階級集団ロームフェラ財団の協力を得て、軍の再編を急いだ。

宇宙歴145年、ロームフェラ財団が統合軍内部に結成した秘密組織OZによって軍事クーデターが発生。
統合政府は倒れ、地球圏統一政府が発生。
一方宇宙でも、この混乱に乗じてコロニー群が自治独立を求める動きが活発化。
サイド2でザンスカール帝国、サイド3でネオ・ジオンが建国を宣言、地球圏は宇宙戦国時代へと突入した。

そして…ネオ・ジオン軍による小惑星アクシズの地球落下作戦の最中、
全人類が驚愕する出来事が起こるのである…。



【システム】


基本的なシステムは『R』のものを踏襲しており、主な追加・変更要素としてこれらが挙げられる。

  • コンボシステム
一部の格闘武器(ビームサーベル等)は隣接した敵を連続して攻撃可能。コンボ可能武器はあまり攻撃力の高い武器でない場合が多いが、
援護防御されない、敵が防御行動を取らない(今作では一部を除いて瀕死になると回避・防御を行うルーチンである)ため、使いこなせると楽になる。
ただし、当然ながら敵も使ってくるので、援護防御狙いで固まって動くのはかえって危険。アンゲルスSにトラウマを植え付けられたプレイヤーも多いだろう。
このシステムは後発のエーアイ製スパロボに加え、OGシリーズでも「連続攻撃」と名を変えて採用されている。

  • ツメスパロボ
勝利条件を満たすことで賞金や強化パーツを貰えるミニミッション。切り払いなどの確率依存のスキルは発動せず、命中率はすべて100%である。
序盤はさておき、中盤以降のステージは相当頭を使わないと、スパロボに対する理解がないとクリアできない。その分報酬も大きいが。
また、今作では総ステージ数がルート選択によって変わるため、最適なルートを選ばないと1ステージクリアで1問増えるツメスパがコンプリートできない点に注意。
このシステムは『J』や『UX』『BX』(3DSの両作品はDLC)に受け継がれる。

  • スキルパーツ
パイロット側に装備(?)する強化パーツ的なもの。各種能力を向上させるもので、今作ではスキルLVを上げるものは存在しない。
GC(XO)』と『J』でのみ受け継がれている。『UX』『BX』にも存在するが、それらは消費方パーツであり、付け回すことができない。

読んで字の通り。価格としては雀の涙レベル(ブースターで1000)だが、難易度が高い今作では少しでもを稼ぎたいところなので有り難い。

  • BP
レベルアップの際に、オマケポイントを能力に割り振れる。今作に限らず、エーアイ製スパロボでは
「こちらのパイロットLVの上位20人の平均から敵LVを算出する」方式なので、レベルアップの恩恵が大きく、BPによってそれは更に大きくなっている。
敵の能力がインフレしている今作では、安全のために回避極振りが鉄板となるだろう。
ただし、一部キャラのBP割り振りには注意(詳細後述)。

バサラやミレーヌといったFireBomberの歌によってパラメータを上昇させたり、プロトデビルンにダメージを与えられる。
この頃は『第3次α』や『第2次Z再世篇』以降のZシリーズのように、プロトデビルン以外の敵に向かって歌うことは不可能だった。
後発作と違い「歌による能力アップ効果は重ね掛けが可能」となっており、難易度が高い本作では一種の救済措置となっている。
ただしあまり頼りすぎると分岐で泣くハメになるので注意。

  • 周回特典の変更点
2周目で15段改造、3周目で20段改造の解禁に加え、敵が奇数周回(3周目・5周目…)ごとに改造段階が1段階ずつ上がっていく。
敵が強くなる以上にこちらも(育成縛りをしていなければ)強くなっていくので数周程度では然程影響はないだろうが、
一部ステージ(特にプロローグ)では自軍が強化できないせいで何十周もやっているとかなりキツくなってしまう。
目指せ41周。

  • 演出の強化
今作で初めて全主役キャラカットインが実現した。
ボス、マリア、ドロシー、B.D.、クロノクル、ガスコンなど、今まででは考えられなかった脇役キャラにもカットインがついている。
カットインのスピード感はシリーズでも随一。
しかし、我らがラキにはカットインがない。万死に値する。

戦闘アニメ自体もかなり強化されており、バーストレイヴやファイナルゲッタートマホークなどは必見もの。
敵が真っ二つになる攻撃演出が多いが。真っ二つになっても爆発の際には元通りになるのが笑いを誘う…。




【オリジナルキャラクター】

専用BGMの曲名は『第2次OG』にて設定された。なお、全てDから始まる曲名が与えられている。

【リ・テクノロジスト】

ジョシュア・ラドクリフ
男主人公。通常BGMは『Desire』、必殺技BGMは『Drumfire』。
父親に反発して傭兵として各地を転戦していた経歴を持つ。
その関係でリガ・ミリティアやガンダムW組などに非常に顔が広い。
面倒見の良さと苦労性はバンプレオリ随一。
通称助手。

クリアーナ・リムスカヤ
女主人公。ジョシュアの義理の妹。通常BGMは『Duologue』、必殺技BGMは『Duet』。
実験の影響でクリスとリアナの2つの人格を抱えている。
二重人格に慣れており、どちらが本来の人格かは本人たちもわからない。
激甘党。
通称愚妹。
今作では二重人格の設定が消化不良のままであったが、第2次OGでは…。

◆クリフォード・ガイギャクス
通称クリフ
南極の遺跡を調査するリ・テクノロジストの一人。
率直な発言をする毒舌派。
OGでは随分人が良くなってしまい、この頃の毒舌が見られなくなってしまった。

◆フェリオ・ラドクリフ
ジョシュアの父でリ・テクのリーダー。
実験中の事故で消息を断つ。
ジョッシュの苦労性の原因。
困った事にこの人がいないと本作はプロローグで地球に核の冬が訪れる。


【ルイーナ】


南極から現れた謎の機動兵器集団。幹部達共通のボスBGMは『Devastator』。
都市を襲い、被害者たちの悲鳴を糧としているらしい。

イグニス
ラテン語で「炎」を意味する名前を持つ。
短気で血気盛ん。
光子力研や科学要塞研を破壊した因縁で甲児鉄也に恨まれている。
搭乗機:インペトゥス

アクイラ
ラテン語で「鷹」を意味する名前を持つ。
冷静沈着な巨漢。
頭の布を黒いパンツとか思ってはいけない。
搭乗機:フォルティス・アーラ

グラキエース
ラテン語で「氷」を意味する名前を持つ。
このゲームの真のヒロインにして、ジョッシュの嫁。
通称ラキ。
Dでは仲間になってからのBGMは『Desire』だったが、第2次OGでは『Destine』という新曲が設定された。
搭乗機:ファービュラリス

コンターギオ
ラテン語で「感染」を意味する名前を持つ。
イカレた顔つきのポニテマン。
ルイーナの兵器開発をしている。
通称コン太。
搭乗機:ウィオラーケウム

ウェントス
ラテン語で「風」を意味する名前を持つ。
失敗作で役立たず扱いされていた。機体の武器名がラテン語でない辺りにそれを感じさせる(第2次OGでは訂正された)。
通称キモ。そう呼ばれる原因だった顔グラは第2次OGでは普通になった。
Dでは仲間になってからのBGMは『Duologue』だったが、第2次OGでは『Deliverer』という新曲が設定された。
搭乗機:ストゥディウム

ウンブラ
ラテン語で「闇」を意味する名前を持つ。
フードをかぶった謎めいた女性型。
ファンの間ではフードの下は猫ミミ幼女と推測されている(根拠ゼロ)
搭乗機:プリスクス・ノクス

シュバルツバルト
ドイツ語で「黒い森」を意味する名前を持つ。
元は人間の記者、マイクル・ゼーバッハだったが真実を求めルイーナに参加した。
何故か彼だけDevastatorが流れない。
搭乗機:マミー、ビッグデュオ

ペルフェクティオ
ラテン語で「完全」を意味する名前を持つ。専用BGMは『Despair』。
ルイーナのトップに立つ破滅の王。
完全にこちらの世界に進出した暁には地球はおろか全宇宙を破滅させる力を持ち、ズール皇帝やゲペルニッチにすら危機感を持たせている。
一部の報告によると、彼の専用BGMを目覚ましに使うと悪夢や金縛りなど素敵な災厄が起こるらしい。
通称完璧親父。
搭乗機:ファートゥム



【オリジナルメカ】


特に性別による制限はない。

エール・シュヴァリアー
銃にもにもなるサイファーガンが特徴の近接用リアル系機体。
必殺技バーストレイヴは乱舞系必殺技の中でもテンポの良さから理想形と人気が高い。
パッケージにもいる事から、使い勝手が悪いにも関わらず愛用しているプレイヤーも多いのだが…。

ジェアン・シュヴァリアー
エールにウエポンコンテナを合体させたもの。どう見てもデンドロビウム
火力などもろもろのステータスは上がったものの、エールの良さが失われており、多くのプレイヤーをガッカリさせた。
通称マンボウ。

ブランシュネージュ
支援戦闘機、「アルスノーヴァ」から射出された武器腕を換装して戦う砲撃用リアル系機体。
常に腕を入れ替えるため、本作ではデフォルトの腕は何に使うのかは不明(後の第2次OGでは設定変更により武装化された)。

デア・ブランシュネージュ
ブランシュネージュが「エクセルシオ・アルスノーヴァ」と合体した形態。ジェアンほどじゃないがやっぱりデンドロビウム。
マンボウと違い、前と演出や使用コンセプトが変わらないため(せいぜい地上に援護できないくらい)それほど悪評はない。

ガナドゥール
剣による攻撃を得意とするスーパー系機体。
必殺技は科学忍法火の鳥。

ストレーガ
格闘戦を得意とするスーパー系機体。
命中率を減らすスタンパンチが地味に便利。

フォルテギガス
ガナドゥールとストレーガが合体した巨大ロボ。
両機のいいとこ取りな機体で燃費が多少悪いことを除けば使いやすい。
なおラキやウェントスを仲間にすると一人乗り、仲間にしないと兄妹のタンデム(分離可)になる。
ファンによる合体シークエンス考察イラストがあり、非常にカッコいい。
しかも『第2次スーパーロボット大戦OG』の演出を見るにほぼそのまんま。



【注意点】

奇抜な展開と新鮮なストーリーで人気が高いが、難易度はスパロボ全体でもかなり高め。
更にそれに加えて、バグか仕様か不明だが「一部敵味方キャラのBPが共通」という注意点がある。

敵から仲間になるキャラのBPを使って育てると、次の周回での敵の状態でも反映される。
特に問題となるのは回避を上げすぎて当てられなくなること。
B.D.やガビルは味方の全体レベルを補給で上げておけば必中や愛でどうにかできるが、
序盤から登場するクロノクルは回避を上げすぎると攻撃が当たらなくなり、ハロが必中を覚えるまで延々と全滅プレイする羽目になる。
カテジナさんやラキやマーグは敵と味方で別キャラ扱い(実際には味方マーグとは戦う機会があるが、戦ったら駄目な状況なので無問題)、シビルは戦わないため無問題。






ネタバレ





シュバルツバルトは実際はビッグオーの登場人物。
あまりにオリジナルに馴染んでいるため、未見の人はまず勘違いする。




追記・修正は地球が消えてからお願いします。

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最終更新:2024年01月04日 23:42