ダガー(MS)

登録日:2012/06/15 (金) 00:31:58
更新日:2024/03/26 Tue 20:46:25
所要時間:約 11 分で読めます






宇宙人はおとなしく宇宙に帰りなさい!




『機動戦士ガンダムSEED MSV』等の『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』登場するモビルスーツ(MS)。


■目次




ダガー

DAGGER


■基礎データ


型式番号:GAT-01A1
全高:18.00m
重量:57.05t
装甲材質:ラミネート装甲(胴体部のみ)

武装(本体):
40mm口径近接自動防御機関砲「イーゲルシュテルンⅡ」×2
GAU8M2 52mm機関砲ポッド
MX703G ビームライフル
M703 57mmビームライフル
M703k ビームカービン
12.5mm対人機関銃×2
ES01 ビームサーベル×2
対ビームシールド

特殊装備:ストライカーコネクタ

パイロット:モーガン・シュバリエ、他


■機体解説


C.E.71の大戦後期に地球連合軍大西洋連邦が独自に開発した汎用量産機
先行して試作されたX105ストライクの制式量産機で、通称「105(イチマルゴ)ダガー」。


基本はストライクをベースにし、基礎骨格は汎用型のX100系フレームを踏襲。
同時にその性能を検証してストライクから設計を見直し、オーバースペックと考えられる部分に手を加え量産性を高める方針で開発された。
GAT-Xシリーズで採用されていたPS装甲やTP装甲に代わり、本機ではラミネート装甲を採用。
これはDPX-M30融除材ジェルを活用した物で、これによりビーム兵器に対する防御力が高くなった。
このラミネート装甲を採用したのは、今後現れるだろうザフトの新主力機が小型ビーム兵器を標準装備してくることを想定した結果でもある。

ただし、ラミネート装甲はその生産性の問題故に、実装箇所は全身ではなくバイタルエリアに限られている。
加えて、装甲全体に熱量を拡散させて排熱し無効化する機構上、防御性能は総面積に依存するので、戦艦やシールドのものと比較すると防御性能は随分と落ちる。
なので、実際のところ本機の登場に前後して普及し始めたMS用のビーム兵器類に対してどの程度の防御力を発揮できたのかははっきりしない。

頭部センサーはツインアイタイプからバイザータイプへ、ブレードアンテナは額と頭頂部後ろ寄りに計4本と、諸々変更されているが性能面ではストライクと同程度に保たれている。
OSは扱いやすさと動作の安定性の高さを両立した新型を積んだことでナチュラルでも動かしやすい機体となっている。
最大の特徴はストライクと同様にストライカーパックシステムを採用したことで、様々な作戦に対処できるだけの高い汎用性が維持されている。

これによりダガーは総合性能でストライクとほぼ同等の物を獲得した完全量産機となった。
宇宙世紀で言うところのRX-78に対するRX-81的な存在だろうか。

完成した本機は主力機として正式採用され、名称に「ストライク」の名を冠して早速量産されることになる…



…はずだった。



ザフトがMSを投入したことで、MAが主力だった地球連合軍は数の上では勝っているザフトを押し切れず、
やがては膠着状態となった戦局を打開するべく、連合軍上層部は1機でも多くのMSを早急に実戦配備することを求めていたため、
制式量産機として造り込まれていた本機よりも、同時期に並行開発が進んでいた簡易版の戦時量産型の方を優先して量産配備するよう指示。
その結果、そちらが「ストライクダガー」と名付けられ、当時の地球連合軍の主力機として運用されることになってしまい、
本機は制式化の遅れから「ダガー」と命名され、区別のためストライクの型番から取って「105ダガー」の通称で呼ばれるようになったのだった。

こういった経緯から、本来付けられるはずだった「ストライクダガー」の名前を奪われてしまった本機だが、
ストライクの流れを汲んだ、シンプルながらもバランスの取れた基礎設計の賜物か、性能自体は連合軍にしっかりと評価されていたらしく、
量産型のストライクダガー以外にも、大戦中の短期間に本機の設計をベースにした派生機が幾つも開発されている。


C.E.71年以降は量産体制が整ったのか南アメリカ独立戦争など各地でそれなりの数が見られるようになり、
C.E.73年末期にはウィンダムと並ぶ連合の主力MSとして運用されている様子が確認されている。



■武装


  • 40㎜口径近接自動防御機関砲「イーゲルシュテルンⅡ」
頭部に内蔵。
75mm口径だったイーゲルシュテルン(Ⅰ)を小口径化して40mm口径にしたモデル。
Ⅰと比較すると装弾数が増加し、近づいてくる敵に対してFCSによる自動発射が可能になった。

  • GAU8M2 52mm機関砲ポッド
初期生産型に配備された実弾装備。
元々はレイダー制式仕様の副翼に搭載されるオプションの1つ。
後に外装を共用したビームライフルが開発されている。

メインウェポン。
ビーム・実弾兵器を共通のフレームやプラットフォームで、ハイブリッド共存させるというコンセプトに基づいて造られた。
……のだが、当時の技術では実弾とビームの完全な撃ち分けを実現できず、センサー系と外装のみを共用化するにとどまった。
見た目が同じなのはこのため。
試作品だからか、配備数は少ない。

  • 57mmビームライフル(M703)
ストライクダガーに採用されているビーム兵器。
生産数の多さと扱い易さからこちらを装備したケースが多かった。
『FREEDOM』ではこちらを装備しているが、発射音がTV本編から変更されている。スターウォーズっぽいのは相変わらずだが

  • M703k ビームカービン
ダガーLの主兵装でストライクダガーのビームライフルの銃身を短くしたもの。
形状はカービンというより大型のピストル型に近い。
ダガーLがプラント制圧戦を想定して開発されたため、プラント内部での戦闘を考慮して火力よりも取り回しや速射性・近接戦闘に重点を置いている。
『DESTINY』でヘブンズベースに配備された機体が装備していた。

  • 12.5mm対人機関砲
両脚部に内蔵。
基本的には歩兵や軽装甲車両など比較的近距離の地表から攻撃された際の迎撃用とされる。
つま先に装備されているので、攻撃対象とほぼ水平に撃てる為高い命中率が期待できる
(MSの腕や頭の高さから地表の対象を攻撃をしても打ち下ろしになってしまうため中々当てづらい)
MS(巨大人型兵器)による歩兵への攻撃は「オーバーキルだ」と批難される事が多く、それをかわす目的でこの武装が採用されたという。*1

どちらもストライクダガーと同じ物。
ただしサーベルはストライカーパックと干渉しないよう腰部側面にラックが設けられ左右に計二本装備されている。

シールドはゲームやガンプラなどからブルーのイメージが強いが、これは元々模型誌に掲載されたスクラッチ作例で塗装されたものが広まったとされ、
本来はストライクダガーと同じく、赤く塗られたシールドが標準だという。



■劇中の活躍


◇C.E.71(『SEED MSV』)

戦時中は23機しか造られなかったが、戦後になると当初の予定通り量産されて各部隊に配備された。
詳細は不明だが、「ブロック7」までマイナーチェンジされたという。

南米の独立戦争ではソードストライカー装備機がダガーL部隊の隊長機として運用され、
遭遇したアウトフレームと交戦している。


◇C.E.73(『SEED DESTINY』)

ヘブンズベース攻防戦でランチャーやジェットストライカーを装備した機体が出撃している他、
メサイア攻防戦で本機の残骸が確認されている。


◇C.E.75(『SEED FREEDOM』)

遂に映像作品へ本格登場。
ブルーコスモス及びユーラシア連邦に所属する機体が登場。

劇中では殆どの機体がストライカーパック未装着*2で、ジェットストライカーを常備しているウィンダムに比べて歩兵的な運用がされている様子。
そのためか、予告編が公開された際はストライクダガーと見間違えた視聴者も多かった模様。

流石にコンパスの最新鋭機が相手だと全く歯が立たないが、ジンやディンなどの同世代のザフト製MSに優位性を発揮したり、
ライジングフリーダムのフルバーストを受け切るモブがいたりしたのは、MSV人気機体の面目躍如といったところか。


◇その他

この他にも上海に建立された実物大フリーダムガンダム立像のイベントムービーなど、令和の時代になってから映像への露出が増え気味。
MSV出身の機体としては破格の人気であることがうかがえるだろう。



■派生機


◇ガンバレルダガー


ガンバレルストライカーを装備した105ダガー。
バックパックの有線式ガンバレル4基を駆使したオールレンジ攻撃を主攻撃とするが、
メビウス・ゼロのガンバレル同様に、十全に扱うには高い空間認識能力を必要とする。

ガンバレルストライカーは本来、ムウ・ラ・フラガに引き渡されるはずだったが、
そのムウが軍を抜けたため、後にガンバレルの適性があると判明した「月下の狂犬」モーガン・シュバリエが受領して運用。
カナードハイペリオンと戦ったり、ボアズ攻防戦や第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦に参戦したりしている。
南米の独立戦争でもエドのレイダー制式仕様と交戦した。
C.E.73時にはルドルフのグフイグナイテッドと戦い、これを鹵獲している。

漫画版では火器運用試験型ゲイツ改と交戦していた。



◇スローターダガー

型式番号:GAT-01A2R

105ダガーのマイナーチェンジ版。
「105スローターダガー」とも呼ばれる。
スローターは「虐殺、殺戮」等の意。
ファントムペインがウィンダム共々制式採用した。

見た目は黒い105ダガーで基本的な装備も同じだが、中身に改良が加えられており性能が上がっている。
ストライカーパックも各種対応しているが、通常は背中にエールストライカーを装着していて、非常に高い万能性を誇る。
なお、このエールストライカーは単独長距離飛行が可能なよう出力強化された改良型。
また性能向上のみならずスローターダガー本体の軽量化もされ、全重量は68.09t。
これは105ダガーとエールストライカーの組み合わせ(合計77.35t)より軽くなっている(エールストライカーは20.30tの重量が有る)。

この他両肩やエールストライカー翼端に夜間用のライトが新規に装備しているとも解説されている。

なお本体もエールストライカーも外観は同じなので、ビームサーベルが腰の2本とエールストライカー側の2本の計4本も持っているが、
ここまでビームサーベルを携行する必要があるのかについては不明。


初登場となった『STARGAZER』では、ストライクノワールらと共にコーディネイターのいる難民キャンプを襲撃し、
脚部対人機関銃の掃射でキャンプを壊滅させた。まさに名は体を表すと言わんばかりの虐殺っぷりである
その後もDSSDのトロヤステーション襲撃に参加するが、最後は返り討ちにあった。

『⊿ASTRAY』ではマーシャン追撃の際に5機がファントムペインからオーブ軍へと供与・配備され、
その内の4機はストライカーをI.W.S.P*3、ソード、ランチャー、ライトニングなどへ換装して出撃している。



◇バスターダガー

型式番号:GAT-A01/E2
全高:17.81m
重量:80.70t
装甲材質:ラミネート装甲
動力:内蔵バッテリー
武装:
ES01 ビームサーベル×2
220mm径3連装ミサイルポッド×2
350mmガンランチャー
94mm高エネルギー収束火線ライフル


105ダガーをベースにしたバスターガンダムの量産機。
元々はバスターの機能をストライカーパックに集約した「バスターストライカー」を開発し、それを105ダガーに装着しバスターの能力を再現するはずだった。
ところが、パックの開発が上手くいかなかったため、105ダガー自体を改造してバスターの機能を再現する方針となり完成された。

頭部や肩部などを中心に設計変更が行われ、背面をはじめとしたストライカーパックの換装機能はオミット、各種武装も固定化されている。
装甲の配色やシルエットもバスターに近付いており、一目でバスターの量産機と判るデザインとなっている。
ただ、主兵装であるガンランチャーとライフルは腰部ではなくバックパックから伸びたサブアームに接続されていたり、
ダガーをベースとしている故に全体的にシンプルなデザインになっているなど、構造面・見た目共にバスターとの差異は見られる。
しかし、性能面ではバスター譲りの高い砲戦能力を獲得しているうえ、
バスターの戦闘データから腕にオプションとしてビームサーベルをマウントすることで接近戦にも対応できるよう配慮されている。
また、パーツ面でも105ダガーと共通の物が多いので生産性や整備性も高い。

主なパイロットは「乱れ桜」ことレナ・イメリア。
「八・八作戦」にて投入され、高い戦果を挙げた。

なお、カラミティの武装の搭載も検討されていたが、「量産機にしては火力高すぎだろjk」ということで却下されたという。

ちなみに外伝作品等では後の時代にバスターストライカーやカラミティの武装をも積んだサムブリットストライカーが出ていたりする。
本機の存在があってこそだろうか?



◇NダガーN

型式番号:GAT-S02R
動力:核エンジン
武装:
DFH-S2026 攻盾システム「シルトゲヴェール」
(70mm高エネルギーブラスター)
ピアサーロック「ハーケンファウスト」
GES-D07G+ 対装甲刀×2(大小2振り)
Mk315 スティレット投擲噴進対装甲貫入弾
多目的ランチャーポート×17
多目的アンカー×4

特殊装備:ミラージュコロイドシステム


ダガーを基にした特殊機。
ミラージュコロイドによるステルス機能を搭載し、ブリッツのコンセプトを取り入れて開発されているため、実質ブリッツの量産機に相当する。
装甲色はダークグリーンでよく見ると各部の形状は105ダガーベースなのだが、
脛のアーマーやV字型アンテナなど特徴的な部分をブリッツに近付けているため、一見するとブリッツそっくり。
武装もブリッツ譲りの万能兵装を右手に装備している。
しかもバスターダガーと違って顔もガンダムフェイス
作例でもあまり変わっていない。

動力は核エンジンでNJCも積まれているため、無制限にミラコロが使える。
手足にはワイヤーアンカーを内蔵し、場所によってはスラスターを使わず熱探知に引っかからないように移動可能。
勿論、武器にもなる。

開発中にユニウス条約が発効され、ミラージュコロイドとNJCが条約に抵触してしまうことになり正規部隊への配備は見送られたが、
それまでに秘密裏に完成されたいくつかの機体は、連合所縁の非正規部隊に配備された。
これにちなんで開発者達は「ニンジャワークス」、「シノビマフィア」を自称していたそうだ。忍ぶ気ないだろと言ってはいけない
ちなみに機体名についている2つのNは「ニュートロン」と「忍者」の意味らしいが、
ガンダムウェポンの解説では「どちらのNがどちらの意味なのかは分からない」とされている。

ヘブンズベース攻防戦でニーベルングの秘匿性保持のために働いていた他、
(パイロットはオーブ兵だが)オーブでもジオグーンと戦う姿が目撃されている。



◇ダガーL

型式番号:GAT-02L2
全高:18.40m
重量:55.05t
動力:内蔵バッテリー
武装:
M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器×4
M703k ビームカービン
ES04B ビームサーベル×2
Mk315 スティレット投擲噴進対装甲貫入弾×2
Mk39 低反動砲
対ビームシールド

特殊装備:ストライカーコネクタ


DESTINY』に登場した105ダガーの後継機。全体的な装甲が簡略化されている。
頭部は105ダガーやストライクダガーの意匠を残しつつ、バイザー部分が大きくなり、頭部装甲とフェイス部分が一体化しており、より一層ジムっぽい顔になった。

イーゲルシュテルンに代わってトーデスシュレッケンが採用されているが、
頭部の物は従来の内蔵型ではなく両側頭部に独立したポッドとして装着する形態を採っている。
その他、短銃身化され取り回しを良くしたビームカービン、105ダガーの流れを汲むビームサーベルとシールド、
更に腰部に格納したスティレット投擲噴進対装甲貫入弾などを基本装備。
肩掛け式の大型バズーカ・Mk39低反動砲や、背部ストライカーコネクタによる換装機能も備えている。

低コスト化による生産性を向上しつつ、手堅い武装構成と換装による高い汎用性を引き継いでいる。

しかし所詮はモブMS。本編ではジェットストライカーやドッペルホルン等の量産ストライカーくらいしか付けていなかった。


初登場は『DESTINY』だが、『SEED』の終盤である第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の時点で相当数が生産済みであり、
ヤキン攻略後のプラント制圧戦に投入すべく月面基地で待機していた。が、出撃直前にジェネシスの存在が発覚。
これを脅威に感じた軍上層部の命令で地球に帰還させられた為、初陣は対ザフト戦ではなく地球軍の内紛である南アメリカ独立戦争となった。*4

一応C.E.73年時では主力量産機として配備は行き届いていたようだが、開戦頃から次期主力機であるウィンダムの配備が本格化したため完全に旧式化した。
しかしなけなしの30機をインド洋でシンの手でちぎっては投げされたウィンダムよりは活躍する場面があり、
アーモリーワン襲撃時や開戦時はザフトMS部隊と互角の戦闘を繰り広げていた他、
ローエングリンゲート攻略戦ではインパルスのビームライフルを破壊するなどミネルバ隊をそこそこ手こずらせた。
終盤のメサイア攻防戦では地球軍残存部隊がオーブ軍に協力、キラ達と共闘してザフトに対抗した。

その後は105ダガーの配備が進んだ為か一線を退いた様子で、C.E.75年を舞台とした『SEED FREEDOM』では影も形も見られなかった。

『DESTINY ASTRAY』ではソードやランチャー装備が登場。
ただしダガーLはストライクやダガーにはあった肩のマウントが廃されており、肩側パーツの取り付けは本来なら不可能である。



◇ダークダガーL

ステルス性を重視した黒いダガーL。
といってもミラージュコロイドなどは搭載してはおらず、装甲も単純な視認性の低下を図っているだけ。
その他の違いも特に言及されてはいないため、恐らく純粋な性能面では通常のダガーLとの差はない。

『DESTINY』本編ではファントムペインの特殊部隊が使用。
アーモリー・ワン襲撃時にはバズーカを携行した機体が投入され、密かにコロニーに接近し軍港への奇襲作戦などを実行した。
それ以降の登場は無く、結果的に対MS戦闘を全く行わず破壊工作に終始した珍しい機体となった。



◆ワイルドダガー

型式番号:GAT-X399/Q

ファントムペインが強奪したガイアを元にして製作された機体。
ぶっちゃけるとパクりであり、見た目もまんまダガーL+ガイア。
元々は脅威的な地上戦能力を持つバクゥに対抗するべく連合が独自に開発していたが、
開発が難航している内にユニウス条約締結に伴う軍縮で開発は一時凍結され、
後にファントムペインからガイアのデータがもたらされたことでようやく完成を見た。

開発が中断している間に地球軍の方針が対ザフトから反連合勢力への抑圧へシフトしていたこともあり、
対MS戦よりもゲリラ鎮圧や暴徒鎮圧など対人戦闘向けの機体として完成を見た。
だが性能は低くなく、四足獣(MA)形態の頭部が下を向いたガトリング砲そのものという威圧効果もあり、陸戦でかなりの成果を挙げたという。
また、ダガーLのパーツを大量に流用したことでコストがかなり抑えられたので、
試作機にもかかわらず70機も造られている。

武装は四足獣形態専用に対地用46mmガトリング砲と尾部の175mm多目的滑腔砲。
この他にもガトリング砲後部には多目的ターレットが設けられ、武装の増設が可能になっている。
MS形態ではダガーLのトーデスシュレッケン、ビームカービン、シールドもそのまま使用可能。
ビームサーベルは両サイドに展開するように改造されており、従来のような手持ちとして使用できるだけでなく、
ガイアがMA形態時に用いるビームブレイドの如く、MA形態でも使用できるようになっている。


実戦においてはヘブンズベース攻略戦でNダガーNと共に対空掃射砲ニーベルングの護衛に参加。
ザフトの偵察部隊を殲滅してニーベルングの存在を発射まで隠し切った。
その他、威圧的な外見を活かして反連合ゲリラの掃討戦や暴徒鎮圧に投入されて大きな戦果を挙げたという。


この他にもフォビドゥンを水中用に改修したフォビドゥンブルーの制式量産機「ディープフォビドゥン」、
ハイペリオンの陸戦用量産試作機「ハイペリオンG」といった機体にもダガー系のパーツが流用されている。



ゲームでの性能


連合VS.ZAFTシリーズ

ダガーL、ダークダガーLが登場。
ダガーLはジェットストライカーとドッペルホルン装備があり全3種のダガーLが使用可能。

ダークダガーLの特殊格闘はジム系列伝統のジャンプ下突き。
コストは全て270に統一されている。
どれも使いやすい性能と武装でバランスが良い。
特にダークダガーLは低コストの優秀なバズーカ機体として高く評価されている。
ただし所詮は低コストなので、火力は言わずもがな。
味方の支援に徹しよう。


SDガンダムGジェネレーションシリーズ

『ウォーズ』からダガーLやダークダガーLが登場し、砲撃戦仕様のドッペルホルンや空中戦型のエールストライカーへ換装も可能。
だが、以降のシリーズでは換装ではなく個別に開発する必要があったり、ドッペルホルンが登場しないこともある。
『ウォーズ』や『ワールド』だと105ダガーのビーム兵器がダークダガーだと実弾になっていたり、
『オーバーワールド』ではダークダガーの方が武装は多いが105ダガーにはラミネート装甲があるなど差別化がなされている。

基本的に武装の違いやバリエーションの豊富さを踏まえても新型のウィンダムには劣る。
しかし、『クロスレイズ』ではジェットストライカー装備の105ダガーにランチャーも統合されているため量産機の中では比較的強力。

ダークダガーLの方は強力なストライクノワールを目指すための開発素材として重宝される。
しかし、『オーバーワールド』以降は間にスローターダガーを挟む必要性が出てきた。


スーパーロボット大戦シリーズ

Wでエドやモーガンが搭乗する105ダガー、ガンバレルダガーが登場。
周回プレイではどちらも購入して自軍で使用可能になる。
換装が再現されておらず、どちらも装備が固定。105ダガーは趣味機体だが、ガンバレルダガーは性能も悪くなく強化パーツ枠も4つ。
しかし、ルート分岐でアストレイ組とSEED本編組が分かれてしまうとムウが乗れなくなってしまうのが難点。

ZではダガーLが登場。
ストライカーパックはなく、これといった特徴もないただの雑魚
中盤以降はウィンダムやドートレス・ネオ等に取って代わられ、ほとんど登場しなくなる。

KではダガーL、スローターダガーが登場。
ダガーLはノーマル、ジェットストライカー、ドッペルンホルンが登場し、
性能は雑魚敵の中でも最弱クラスだが、ドッペルンホルン装備のものは射程が長く地味に面倒。
また、自軍の半数以上が宇宙適応Bの状態で宇宙で戦うこともあり、いくら貧弱だからと言って油断すると思わず痛い目を見ることも。
スローターダガーは一応ラミネート装甲はあるが、性能が低すぎてあまり意味がない。
しかし、戦闘アニメの出来がなかなか。

Lでも3種のダガーLが登場。
今回は終盤まで登場する他、擬態獣の戦力としても何度も登場する。
というか、連合軍としてよりも擬態獣として出てくることの方が多い。


◇BATTLE DESTINY

連合ルート序盤で105ダガーが換装機能があるものと無いものとで入手可能。
主武装は機関砲ポッドとビームカービンの両方が装備されている。
換装機能付きはストライクと同様のエール・ソード・ランチャーの3種を自在に換装が可能で、各モーションや性能はストライクとほぼ同じ。
やはり特にランチャーの性能が高く、エースキラーとして優秀。ストライク入手までの慣らしとしても有用である。
エネミーとしても頻繁に登場しており、やはりランチャー装備のダガーは遠くから高威力・地形貫通のビームを連射して来る厄介な敵機である。
総じて劇中ではかなり地味であったが、非常に印象に残る機体である。
また別種としてスローターダガー、ガンバレルダガーも登場している。

ダガーLはC.E73の連合ルート初期機体として登場。ほぼ同性能のダークダガーも登場している。
ドッペルホルン装備機、ドッペルホルン装備ダークダガー、ジェットストライカー装備機なども存在するが何れも最序盤で入手できる。
共通して武装にビームカービンとバズーカを装備している。
バズーカとドッペルホルンはかなり高威力であり、ビームカービンも強化すればそれなりに使い勝手の良い武器となるが、
機体の基本性能が恐ろしく低く、立場は対となるザクウォーリアが高性能なのに比べてこれはかなり弱い。
ゲーム的には直前までC.E71のストーリーで高性能なガンダムなどを乗り回していれば、
或いは同時にザフトルートでザクウォーリアなどに乗っていれば、そのロースペック振りに困惑する事間違いなし。



■立体化


ガンプラ

HG GUNDAM SEED枠で105ダガー+ガンバレルとスローターダガーが発売。
どちらもストライカーパックは換装可能。ストライクの装備をガチャガチャ換装して遊ぼう。
もちろん、ストライクにもこちらのパックを装着できるぞ!
ただし2000年代初期のキットなため、後発のダガーLよりも関節可動範囲は広くなく、形状バランスも異なる。
ガンバレルストライカーはコネクタが着脱可能なため、RG用コネコタを自作するだけでRGストライクにも装備可能。

2020年11月にHGCE枠でダガーLが公開され、翌2021年4月に発売。
関節部こそ同シリーズのストライクからの流用で余剰パーツが多いが、それ以外は新規造形。
しかもシールが一切付属しないキットなので、成形色でほぼ完全に色分けが再現された優れもの。
ストライカーパックは付属していないが、既存のエールストライカーやジェットストライカーがそのまま装備できる他、
HG GUNDAM SEEDシリーズのガンバレルストライカーも無改造で装備できる。
武器はカービンとサーベル2本はあるが、スティレットは小さ過ぎるため付属していない。バズーカもない。
また、プレミアムバンダイ限定で、ドッペルホルン連装無反動砲とマルチストライカーパックがセットになった「ウィンダム&ダガーL用 拡張セット」が発売。オマケでスティレットも付属する。
もちろん汎用規格を採用しているので、ウィンダムやストライクへの装備が可能。

HGCEダークダガーLはやや遅れて2024年1月にプレミアムバンダイで予約開始。
殆どダガーLのカラバリだが、新たにMk39低反動砲が付属する。
発送は4月の予定。





追記・修正は青き清浄なる世界の為にお願いします。

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最終更新:2024年03月26日 20:46

*1 この口径の掃射なら『STARGAZER』で描かれた通り掠めただけでも人体をズタボロにしかねないが、『DESTINY ASTRAY』でバリー・ホーが撃たれた際にはかすり傷程度で済んでいる。流石は拳神といったところだろうか?

*2 僅かながらジェットストライカーを装備した機体も確認出来る。

*3 本来ジェットストライカーを装備するはずだったがパイロットの独断でI.W.S.Pが装備された。

*4 ストライクダガーは南アメリカ連邦にも配備されていた為、そのカウンターとしての投入である。