エヴァンゲリオン初号機

登録日:2011/08/22 Mon 21:06:39
更新日:2024/02/22 Thu 13:59:36
所要時間:約 9 分で読めます





僕が、エヴァ初号機に乗ります



EVA-01 TEST TYPE


概要

エヴァンゲリオン初号機はアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』およびそのリビルド作品『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に登場するエヴァンゲリオン
CV:林原めぐみ

パイロット:碇シンジ(メインパイロット)
      綾波レイ(テスト・サブパイロット)


劇中での活躍

TVアニメ版

謎の生命体、使徒に対抗するために建造されたEVAシリーズの試験機体
カラーリングはをメインとし、所々に黄緑が入る。頭部には特徴的な一本の長いツノを持ち、眼部は双眼。
本編では主に碇シンジが搭乗している他、テストなどでは綾波レイも搭乗していたようだが、第拾九話で初号機がレイとのシンクロを拒絶。
ダミープラグ(オートパイロット)も使用できなくなり、実質シンジ以外には動かせないEVAとなった。

パイロットであるシンジの生命に危機が迫ると、初号機自体が勝手に行動する、所謂暴走状態となる。(暴走自体はレイの乗る零号機でも起きていた)
この状態に移行する際、初号機は拘束具を破壊して口を開き、獣のような咆哮をあげる。
暴走状態ではたいていの使徒を圧倒するほどの驚異的な戦闘力を発揮するが、反面制御がまったく効かなくなる危険な状態でもある。
アンビリカルケーブルの接続が切れ、内部電源が尽きても、暴走時に再起動するが...

初登場は第壱話から。
最も早く戦線に配属されていたこともあり、最も多くの使徒を殲滅している(他のEVAとの連携も含めれば、戦った使徒15体の内10体を殲滅している)。

シンジの父親であり、ネルフにおける最高司令官である碇ゲンドウからは明らかに他のEVAよりも特別な扱いを受けているが、その理由は物語終盤にて明らかになる。

+ ネタバレ
初号機のコアの中にはシンジの母親である碇ユイの魂が入っている。これは初号機との接触実験の際に肉体ごと取り込まれてしまったため。
後にサルベージが行われたが、結果は失敗しユイの魂は初号機内に残り、
その時偶発的に生まれた肉体に人類の起源であるリリスの魂を入れた存在が綾波レイである。

しかし、初号機内に魂が残ったのはユイ自身の意思であり、「無限に生きられるエヴァの中でヒトの生きた証を永遠に残す」という願いのためであった。

ゲンドウが初号機を特別にしているのは、前述にある通り初号機のコアにユイの魂が入っているからである。
ゲンドウの真の目的である「ユイにもう一度会う」という目的を、ゲンドウ自らが画策する人類補完計画にて達成するためであった。
また、他のエヴァと違い、唯一リリスののコピーが素体だと明言されている。

旧劇場版

シンジ共々人類補完計画の依代にされてしまうが、シンジが他人のいる世界を望んだために、人類をひとつにする補完計画を破綻させシンジを地球に残し、初号機はロンギヌスの槍と共に宇宙の果てに旅立っていった。

獅子奮迅の激闘を繰り広げた弐号機に対し、初号機にまともな戦闘シーンはない。
その代わりと言ってはなんだが、スパロボなどのゲーム媒体ではほとんどの作品で初号機がEVA量産機と戦いアスカを救うイベントが用意されており、旧劇での鬱憤を存分に晴らすことができる。
ただし64版エヴァは量産機と戦うまでにハードモードでの使徒達に苦戦を強いられて何度もコンテニューするハメになるがな!!

貞本義行の漫画版では、半壊した弐号機を庇って量産機相手にスパロボばりの大立ち回りを演じるものの……

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

新世紀版と比べると大きな変更は無いが、カラーリングの黄緑の比率が多くなり、マッシヴなフォルムにリデザインされている。黄緑の部分は蛍光塗料のように発光する。
旧作同様、シンジに危機が迫ると暴走する。ゲンドウやリツコに特別に見られているのも同じで、ゲンドウのセリフからユイの魂が入っていると考えられる。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

序盤中盤では特に変更はないものの、新世紀での「奇跡の価値は」に該当する第8の使徒戦では3DCGで非常にカッコよくビル街を走り抜け、一番に駆けつけ使徒の攻撃を防いだ。このシーンに魅了されたアニヲタは多いことだろう。
続く第9の使徒戦では使徒に侵食されたエヴァ3号機に対してシンジはパイロットであるアスカを心配して戦えなかったが、ダミープラグによる自動操作になってからは3号機を一方的に殲滅し、最後にはエントリープラグを噛み砕いた。
第10の使徒において覚醒するが、新世紀版とは大分異なり、シンジの「綾波を助けたい」という強い意志のもとに覚醒し、旧作の暴走とは違い初号機をコントロールしている。
戦闘力も旧作以上にチートじみており、とうとう目からビームを撃った。
ちなみに新劇場版の覚醒時の名称は「疑似シン化第1覚醒形態」。
そして、「破」のラストで覚醒形態からより神に近い存在*1となり、サードインパクトを起こしかけるも、
月から飛来したMark.06が投擲したカシウスの槍によって阻止されてニア・サードインパクトに留まり、シンジとレイを取り込んだまま停止・凍結された。
地味だが序の時から少し腕についている板などのデザインが変更されている

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

ネルフによってシンジたちを取り込んだままの状態で封印の棺に納められて宇宙に射出され、封印されていた。
だが「Q」の序盤、つまり封印から14年後に反ネルフ組織「ヴィレ」の奪還作戦によって同組織に奪還され、内部からシンジもサルベージされた。
なお、この奪還作戦中に封印の棺に仕込まれていたMark4の攻撃で窮地に陥ったアスカの2号機を眼からのビームでMark4を薙ぎ払って助けた*2
奪還後は覚醒状態であることを利用してヴィレの空中戦艦「ヴンダー」の主機として運用されている他、検体としても扱われている。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

+ ネタバレのため格納
前作Qに続いてAAAヴンダーの主機になっていたが、ゲンドウに奪われてしまう。
そこでシンジは父親と決着をつけるためにもう一度エヴァ初号機に乗ることを決意する。
物語の終盤真希波・マリ・イラストリアスのEVA8号機と共に碇ゲンドウとの決戦に臨むシンジ。
マイナス宇宙を進む中、綾波の名を呼ぶと8号機のエントリープラグ内に空間ゲートが発生し、潜った先には初号機のエントリープラグ、そして肉体を失いながらも14年間も初号機を守り続けたレイの姿があった。
レイはシンジに再びエヴァに乗せてしまう結果になってしまったことを謝るが、シンジは「いいんだもう。後は僕に任せて。」と伝え、レイに代わり再び初号機に乗り込む事となった。
そして初号機は再起動し、その時にシンジの初号機との本当のシンクロ率は0に限りなく近い数値の(無限大)であることが判明。
エヴァンゲリオン第13号機が持っていたロンギヌスの槍を1本奪還し、カシウスの槍へと変形。
そのままゲンドウが操縦する第13号機と組み合ったままマイナス宇宙の深くにあるゴルゴダオブジェクトに辿り着きそこで第13号機と対決する。
しかし、シンジはゲントウと第13号機に力では敵わなず、ゲンドウから「暴力と恐怖は我々の決着の基準ではない」と諭されてシンジはゲンドウとの対話に臨んだ。
その後、ミサトが自らの命を引き換えに届けたガイウスの槍でシンジは自らと初号機に槍を刺そうとするも、初号機のコアであったユイがシンジの身代わりとなり、ゲンドウの乗る第13号機と共にネオンジェネシスを実行し、全てのエヴァと共に消滅した。

世界を変革する力を持った「希望の初号機」の最後の姿は、愛する夫が駆る「絶望の機体」と共に息子を新たな世界へと送り出した。


武装

プログレッシブナイフ

正式名称「エヴァンゲリオン専用近接戦闘用プログレッシブナイフ PK-01」、通称「プログナイフ」
左肩の武器庫内に収納されている。
刀身を超高速振動させることで、対象を分子レベルで分解・切断する。
初号機のものは登山ナイフに近いデザインをしている。
シンジが初号機の必殺技を聞かれた際に挙げているだけはあり、もっとも多くの使徒にダメージを与えた武器である。
実際、第弐拾四話「最後のシ者」では弐号機が振り下ろしたプログナイフの刃に峰を上にしたこれを横から突き刺して受け止めるのをしれっと行うという、一番の得意武器と見て問題無い扱いを見せている。
新劇場版では形式番号が「PKN-01C」、形状も折り畳み式に変更された。

パレットライフル

正式名称「エヴァンゲリオン専用大口径209mm小銃 AUAssaltRifleType-MM-99」
プログナイフと共に、EVAが頻繁に使う武器。劣化ウラン弾を電磁レールで射出する。
しかしあくまで牽制用で、旧作のマトリエル戦を除き、使徒に対して有効なダメージは与えられていない。
因みに名称、デザインの変更無しでTV版と新劇場版双方に登場した唯一の武器である。
新劇場版だと殆ど出番無いけど

シン・ユニバースロボPVでは上記の通りTV版、新劇場版双方で使っていたことと、他の武装がネタバレだったり取り回しに問題があるとかだったりでメイン武装に抜擢
他のヒーローが放射熱線スペシウム光線ライダーキックと必殺技を放っている中必死にこれを撃っている姿はネタになった。他にもネタになる部分めっちゃあったけどさ…。

ガトリング砲

正式名称「EM-226 エヴァンゲリオン専用携帯型回転式多砲身440mm機関砲」
新劇場版の第5の使徒戦において、初号機が旧作のパレットライフルの代わりに使用した。
口径440mmで、弾の薬莢も排出の勢いでそのまま乗用車が潰れるほど大きいにも関わらず、使徒に対してはほぼ全弾命中させても爆炎を上げるだけでダメージを与えるまでには至らなかった。

ポジトロンスナイパーライフル

旧作、新劇場版共に「ヤシマ作戦」にて使用した陽電子砲
戦自研から徴発してEVAの武装にした急造品。元が試作型の自走砲なためか履帯がついている。
使徒殲滅のために1億8000万キロワットという膨大な電力を日本中より集め、使用することによって遠距離から使徒のA.T.フィールドの突破を試みた。
1射目はダメージこそ与えたものの殲滅までには至らずに反撃を許す。
しかしヒューズ交換の後、零号機の防御を受けながら放った2射目で見事に使徒のコアを貫き、殲滅に成功した。

新劇場版では「戦略自衛隊技術研究本部 大出力型第2次試作自走 460mm陽電子砲」という正式名称が付いた。形状も変更され、初号機が使用する際は、右肩の装備がセンサー搭載の狙撃専用G型に換装される。

スパロボシリーズでは旧世紀版が参戦したMXまでは(イベントで初号機が使用した後に)零号機・改の武器となっていたが、L以降の新劇場版準拠では初号機の最強武器として定着。前述のガトリングの使い勝手もあり、シンジも射撃タイプに変化・成長する。

光の腕

『破』で覚醒した初号機が、第10の使徒の光線で切断された左腕を補うために出現させた。
腕自体を光のブロックのようなものに変形させて使徒を包み込み、強力な衝撃波で使徒を吹き飛ばした。
また『シン』においても初号機が手足を再生する際に一旦このオレンジ色の光の手足を経由して再生している。

光線

『破』で覚醒した初号機が眼部から放った強力な光線。
使徒が放つ光線とは比べ物にならないほど絶大な威力を誇り、一撃目で第10の使徒を極厚のA.T.フィールドもろとも吹き飛ばし、
続けて放たれた二撃目は使徒を真っ二つに切り裂き、初号機よりも遥かに巨大な十字の大爆発を引き起こした。
『Q』でも使用しアスカの声に呼応して柩を壊しフィールド反射膜を切り裂いてエヴァMark.04Bを撃破した。

マゴロク・E・(エクスターミネート)ソード

通称マゴロックス。設定のみ存在する武器。
アニメには登場しないが、プラモにMETALBUILDやスパロボなどのゲームや公式IF続編ANIMAなどにおいて初号機専用の近接戦用最強武器として扱われる、日本刀のように反り返った剣。
刀身の表面にA.T.フィールドを張って切れ味を上げるとか。
元々はデザイナーの山下いくと氏が雑誌の表紙イラストを手掛けた際にデザインしたオリジナル武器だったが、そのビジュアルのかっこよさから公式にも取り入れられた。
他に柄に銃が仕込まれた、脇差の「カウンターソード」もある。

旧世紀版が参戦するスパロボシリーズではこの武器が最も威力があるため、自然とシンジは格闘タイプに育つ。
近年では見栄えする大きさの近接武器が被るということでカシウスの槍に出番を取られがちである。

F型装備

ゲーム作品『新世紀エヴァンゲリオン2』にて初登場した、有体に言えば初号機の強化形態。ちなみにF型とは「フルアーマー」ではなく「フィールド」の略。
ゼルエルのコアを捕食したことにより取り込んだS2機関と、さらに強化されたA.T.フィールドを最大限に活用できる形態として開発された。
大幅に増加された装甲により重量は通常形態であるB型装備の3倍にまで膨れ上がってしまっているが、A.T.フィールドで外気を圧縮し噴射する「A.T.A.D.JET推進機関」により機動力はむしろ強化されている。
また、その装甲も単なる物理的な堅牢性のみならずA.T.フィールドの偏光機能、つまりフィールドの出力を部位によって調節する機構を持たされており、防御力は勿論のこと敵のA.T.フィールドを効率的に中和する意味でも強力な効果を発揮する。
内蔵武器については通常のものよりさらに大型化されたプログナイフ「プログレッシブ・ダガー」に加え、両肩にはやはりA.T.フィールドの応用により超高圧の指向性電撃を放つ逆位相兵器「インパクト・ボルト」を備える*3
実はこの装備は来るべきゼーレとの最終決戦を見通したものであり*4*5、空挺降下用装備(F装備)*6と被る紛らわしい名前も開発をゼーレに秘匿するためであったが、結局ゼーレにバレてしまったことから妨害を受け、既存のEVA専用の兵装を使用不可能な仕様にされてしまった。
この関係で上記のマゴロクソードはおろか下記のマステマなんかも持てないとされており、実際に『エヴァンゲリオン2』ではF型装備に改装すると全ての兵装が装備不可になるがぶっちゃけ華がないので近年ではこの設定を無視して普通に装備している場合が多い。
そもそもデザイナーの山下いくと氏の設定としては「F型装備はそれ自体で一つの完成されたシステムであり、それ以上の装備は不要」としており、装備不可設定の方が本来意図したものの模様。

因みに『エヴァンゲリオン2』のPSP移植版である『造られしセカイ』の説明書では思いっきりF型装備の初号機がマゴロクソードを構えているイラストが掲載されているが上記の通り実際のゲーム上では不可能である。なんでやねん。

上述した通り『新世紀エヴァンゲリオン2』で条件を満たすと改装される隠し機体として登場したのが初出。
……ただしその条件というのが
  • サンダルフォンとサハクィエル殲滅済み
  • 初号機を暴走させて捕食を起こしS2機関を取得させる
  • 加持を除くNERV職員が全員健在
  • 初号機が凍結されていない
というかなり複雑かつ面倒。
条件を満たすと改装イベントが発生し改装する事ができるが、初号機は暴走しても捕食するとは限らないし(暴走自体は簡単に起こせる)、初号機の凍結イベントが発生するかどうかはシンジが復帰状態でなければ判明しないためかなり運にも左右される。
最悪シンジの入院と初号機凍結が長引いて改装する前にA-801が発令される事もある。
そこまで面倒な手順を要求するだけあって超高性能……と言いたいが確かに高性能だがPSP版だとマゴロクソードの方が強力かつ解放が楽というオチがつく。
とはいえ制限時間が存在しない+カッコいいという理由で改装を目指すプレイヤーも多い。

スパロボだと『第3次α』に隠し換装用装備として登場。
36話のラミエル、45話宇宙ルートのアルミサエル、52話前半のゼルエル、同話後半の敵の初号機をシンジで撃墜し、この時のシンジ、レイ、アスカの撃墜数が合計150機以上(アルミサエルをシンジで撃墜していないor45話前の分岐で宇宙ルートを選択していないなら250機以上)であると、53話開始時に初号機の換装パーツとして入手可能。
雑魚散らしに向いたB型装備とは異なりボスキラーな性能になっており、それまでと異なる運用法が要求される。ボス相手でもユニゾンキック使えるB型装備の方が強いとか言わない
幸いにも公式設定と異なり換装式なので好みに合った方を使おう。
惜しむらくは使える期間が7話しかないのと量産機戦終了後に使用可能になる事か。

マステマ

F型同様に『エヴァンゲリオン2』を初出とする武器で、ヘブライ語で「敵意」「堕天使」「処刑する者」を意味する名を冠されたEVA専用全領域兵器
プログレッシブソードによる格闘戦に内蔵された機関砲による中距離戦、2門装備されたN2ミサイルによる遠距離攻撃がこれ一つですべてこなせる。格闘戦において振り回すことも想定されているため見た目の割に軽量なレール構造が採用されている。
B型装備としての最強兵装と位置付けられており、全ての機能がEVA側の電源に依存せず、なおかつ全武装が既存技術で構成されているため短期間での開発、実戦投入が可能だったらしい。

ただし作品によっては何故かF型装備専用武器と正反対の設定にされていたりする。

カシウスの槍

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』にて使用。この槍自体は『破』の時点で登場していたが、当時はMark.06の武装扱いで初号機は貫かれるだけだった。
+ ネタバレ
その後シンエヴァにおいて覚醒した初号機が第13号機のロンギヌスの槍を強奪するとこのカシウスの槍に変形した。槍らしい見た目も相まってカッコイイのでシンエヴァ以降の立体造形物にも引っ張りだこの人気武器である。
……しかし本編での活躍はお世辞にも良いとは言えない。何故ならカシウスの槍を手にした初号機は第13号機にコテンパンにやられてこの槍自体もアディショナルインパクトに使用されてしまうのでそれらしい見せ場がないのである。
最終的にヱヴァンゲリヲン新劇場版を締めくくるのは「ガイウスの槍」という別の槍である。



他作品での活躍

スーパーロボット大戦シリーズ

旧世紀版はエヴァブーム真っ盛りのFから、F完αMX第3次αに参戦。
新世紀版はLZ3時獄編、Z3天獄編、CC、X-Ω、VDDに参戦。

当時からのお約束として「多大な撃墜時コスト」「撃墜時に暴走して凄まじい強さで敵味方問わず攻撃する」「超電磁スピンなどでブチ抜けるA.T.フィールド」がある。
暴走時のパイロットがダミープラグとなっているのもゲーム的なアレンジ。『F』ではこの事を「実際はダミープラグという扱いはおかしいかもしれないが、今回はこれで統一する」とキャラ辞典で説明している。
ただしこの扱いは初期の参戦作品のみで、比較的新しい作品では暴走時のパイロット名義は「エヴァ初号機」となっていることが多い。厳密なパイロットの名前を挙げようとしたら深刻なネタバレに繋がるためだろうか。

大抵は序盤はアンビリカルケーブルによるEN回復と移動距離の制限がかかってしまう。
ケーブルはマップ上の電源ビルの他、アーガマなどの母艦に繋ぐことができる。見た目は犬のリードに近い。
イベントでS2機関を奪い取って制限がなくなるが、『第3次α』ではどういうわけかエヴァ全機にS2機関が標準搭載されている。 まぁ、小隊システムとケーブルの相性はお世辞にもいいとは言えないので当然の仕様変更と言えるだろう。
おかげで何も知らない連邦兵がエヴァ用の戦闘台詞で「ケーブルはどこだ!狙え!!」と言い放ち、プレイヤーに失笑される事になったのは別の話
システムこそ違うが、『L』ではパートナーシステムとケーブルを両立した結果、ケーブルの限界まで移動したエヴァをその範囲外にいる別小隊とパートナー交換すると問答無用でケーブルが外れる。
この反省か、『第3次Z』では遂にアンビリカルケーブルの移動距離制限が撤廃された(その代わりEN回復効果も毎ターン50に変更された)。

また、F、F完結編ではシンクロ率システムのお陰でニュータイプよりも避ける、αでは原作では使われなかったマゴロク・E・ソードが追加されネックであった最大火力が大幅に改善される、MXと第3次αに至っては弐号機との合体技である「ユニゾンキック」が追加され*7、マジンカイザーやコン・バトラーVと言ったスーパーロボット達を押しのけて全機体中2番目の最大火力を誇る*8
全作品においてパイロットであるシンジが「魂」と「覚醒」という最強クラスの精神コマンドを両方覚える、と性能面でも版権作品きっての有数な凄まじいスパロボ補正を受けている。

第3次スパロボZ天獄篇においては破クライマックスが再現されており、覚醒した初号機の攻撃も再現度の高いアニメで見られるが、使われるのはこれ一回こっきり。
この話以降エヴァ組は中盤まで離脱し、再登場の時には『Q』準拠になってシンジは第13号機に乗り換えるため、武器名称すら不明。
なおこの前に登場するエヴァ2号機のビーストモードもこの話だけに登場するが戦闘アニメ自体なかった。2号機ェ……。

スパロボVにおいては終盤に正式参戦を果たし、自軍でも群を抜いた性能で敵を殲滅可能。
同じく最強クラスのユニットであるヤマトマジンガーZEROともども単騎クリアも狙える。
ただし、覚醒のためにはシンジの気力を170まで上げなくてはならない。
通常気力は150が限界となるため、使うためには専用のスキルの育成が必須。
逆にスキルさえ育てていれば強化パーツとの併用で毎マップ開幕から覚醒も可能。某ライディーンのゴッドボイスのように使い過ぎのデメリットもないが、本当にシンジ君は大丈夫なのだろうか……。

なお、覚醒前の初号機も優秀な新技を習得しており、離脱もしないので扱いやすい。


立体化

主役機である分、アクションフィギュア、非可動フィギュア、プラモデルでの立体化の機会も多い。

プラモデル

バンダイではまずLM(リミテッドモデル)で発売。ガンプラ1/144相当の大きさ。
ただし簡易インジェクションキットであり、後の『ガンダムSEED』のコレクションシリーズに近い大まかな造形なのに値段が1,000円くらいと高い。

次にLMHGで発売。ガンプラ1/100相当サイズ。
腕は多色多重成型により、ヒジ関節の継ぎ目が目立たないのだが、90度くらいしか曲がらないこととゴム製外装の下地処理がし辛いのが難点。
現在の視点で見ると全体的に可動域が狭く合わせ目が目立つ上色分けも不十分、ゲートも目立ちやすい場所にあるとかなり残念な出来。
エントリープラグの出し入れ、アンビリカルケーブルも再現されており、1/20シンジ(プラグスーツ姿)フィギュアも付属している。
プロポーション自体は良好なので頑張って塗装や改造をするとかなり見違えるので、自信がある方は是非挑戦してみよう。

通常版の他に、「クリスタルver」「エクストラフィニッシュ」「輸送台仕様」「F型装備」等、結構なバリエーションが発売されている。
通常版とその金型を流用しているクリスタル、エクストラフィニッシュにはお馴染みパレットライフルとプログナイフに加えてポジトロンスナイパーライフルと何故かソニックグレイヴ*9が付属。
輸送台仕様にはマゴロクソードとカウンターソードに加えてバズーカ、更にマトリエル戦で使った外付けバッテリーに零号機が使ったN2爆弾(!?)、輸送台、さらに素体状態の頭部、1/20シンジ(制服姿)と碇ユイのフィギュアも付属。
しかし、こちらはポジトロンスナイパーライフルとソニックグレイヴは付属しない。
どの武装も全て一色成型なため再現するには塗装必須。
特にマゴロクソードやカウンターソードはかなり細かい塗り分けが必須なため無塗装派には厳しい仕様になっている。
おまけに同スケールで立体化されているマゴロクソードとカウンターソードはこれのみなので後発モデルに流用するには頑張るしかない。

F型装備は上述した欠点に加えてパーツがポロリしやすい(特に胸部装甲)、ウェポンラックと腰の電源がやたらデカくプロポーションも微妙とこれまた残念な出来。
本来装備できないはずのマステマとデュアルソーが付属しているが、こちらはF型装備のハンドパーツを流用すれば他のエヴァプラモにも装備可能。
因みに特に改造せずともマゴロクソードとカウンターソードを装備させられる。
貴重なF型装備の立体化商品だが、余程こだわりがなければリボルテックを購入した方が良いだろう。
昔は結構再販されていたので安価だったが、最近だと全く再販されなくなってプレ値が付いている。

旧劇場版が公開された頃に「PG(パーフェクトグレード)」が発売。現在ではほぼ*10ガンプラの最高峰ブランドとなっているが、実はその第一弾はエヴァ初号機(旧世紀版)である。
大きさはガンプラ1/60相当。一部ビス止めの内部フレーム(設定通りの素体ではない)にゴムパーツや装甲を被せていく構造になっている。
肩部武器庫のプログナイフ収納やニードル発射機構の再現、エントリープラグの挿入、アンビリカルケーブルとバッテリーコンテナによる電飾(肩のみ)、素体状態の頭部と胸部コアを選択式で再現など、当時の技術で出来る限りのギミックを詰め込んでいる。
武器はプログナイフが初号機用と弐号機用、パレットライフルだけでなく、マゴロクソードとカウンターソードまで付属。ただし色分けは細かくない。
現在でもたまに再販しているので興味があれば是非。

新劇場版:序が公開された時期に、新劇場版仕様が発売。ブランド名なしだが、LMHGと大きさが同じ。従来より色分けが細かくなった。
ケーブルはビニールチューブではなくリード線になり、パーツの奥まで差し込むことで線が外れにくくなった。
プログナイフ、パレットライフル、ガトリングガン、A.T.フィールドエフェクト、アクションベース展示用パーツが付属。

新劇場版:破公開時には一部形状が変更されたバージョンで発売。こちらはガトリングガンがないが、A.T.フィールドエフェクトが第8の使徒戦時を再現したものになっている。
光の左腕と頭上の光輪を再現した「覚醒Ver.」も発売された。

さらに、2020年にはRGブランドにて完全新規造形で再度プラモデル化。
支えなしでの自立が厳しいという難点はあるが全体的に出来は良い。
首、頭、腕、手、ウエポンラック、胴体、股、脚、つま先まで全てにおいて可動域は広く、破のクラウチングスタート姿勢や第九使徒戦などの、まるで人間の様なポージングをすることが可能。
フィギュアライズスタンダードシリーズのように関節可動範囲を広げた分、可動部分が見える。そのせいかメカに近いアレンジの造形になっている。
付属する手の種類も多く劇中の様々なシーンを再現できる。武装としてはパレットライフルとプログレッシブナイフが付属(シンエヴァ版には追加でカシウスの槍も付属)
プラモデルなので商品バリエーションも多く通常版、輸送台付き、夜間戦闘仕様、シン・エヴァンゲリオン劇場版仕様+カシウスの槍セット、ビリビリ限定クリアカラーと限定品含め5つのバリエーションが販売されている。

バンダイ以外ではコトブキヤ、グッドスマイルカンパニー、MENG MODEL(中国の企業)からもプラモデルが販売されている。

可動フィギュア

様々な会社から出ているが、特に印象的なのは2019年に販売されたMETALBUILDエヴァンゲリオン初号機だろう。オリジナル初号機のデザイナーであり『新世紀』から『シン』までメカデザインを担当している山下いくと氏本人が大胆なリデザインを行っており、原作よりもメカニカルかつマッシブで非常にカッコイイ。
「鋼の筋肉を持つ巨人」というコンセプトの下に金属でできた筋肉のようなデティールが各所に仕込まれ、差し色としてのオレンジも非常にいい味を出している。
可動域に関しても申し分なくエヴァの立体物でネックになりがちなウエポンラックもデザイン段階でパーツ分割が行われている。
付属する装備はプログナイフ、パレットライフル(グレネード、銃剣アタッチメント、陽電子ロングバレルの拡張パーツが付属)、ハンドガン、マゴロク・E・ソード、カウンター・ソード、ロンギヌスの槍が付属する。
全て山下氏によってリデザインがされており、刃物には鞘が付属し、ライフルとハンドガンはマガジンが外れるなどのプレイバリューも高い。


余談

実はTVアニメ版と漫画版で若干デザインが異なっており、漫画版では腕の表記がEVA-01TESTになっている。

デザインは山下いくと。デザインモチーフは
F型装備は氏が人体というものに脆いイメージを抱いていた頃に描いた、コックピットが胸にあり機械で補強した初期案が元。
新劇場版のカラーリングは旧版で「色違いのパーツが並ぶのは塗り間違いの原因」という理由で没になった色指定が元。

富士急ハイランドには上半身だけだが1/1スケールの初号機がある。ここには他に弐号機ビーストも置いてある。






たった一人でも生きていけたら



とても寂しいけど、生きていけるなら



人の生きた証は永遠に残る、か…





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最終更新:2024年02月22日 13:59

*1 「擬似シン化第2形態」と呼ばれる。

*2 このことがあったため、検査でエヴァとのシンクロ率0とされたシンジにまだエヴァを覚醒させる危険性が残っていると判断され、エヴァの覚醒を防ぐためのDSSチョーカーが付けられることになる。

*3 因みにスパロボなんかではやたら射程が長いが設定上は接近戦用の武装とされておりそこまで射程はない。

*4 そのことを知らされていないミサトはこの強化案の必要性についての疑問をリツコにぶつけており、オペレーター達からも困惑の声が上がっていた。

*5 同時に弐号機は筋力の強化、零号機はA.T.フィールドの中和に特化した改装が施されたらしい。

*6 EVAを空輸するためのステルス戦闘機みたいな装備で、量産機がやってきた時に装備していたアレ。ジェットアローン戦においてミサトのセリフでこの単語が確認できる。

*7 厳密にはDC版αの時点で「ユニゾン攻撃」としてだが追加されている。

*8 それぞれの作品での1位はバランスブレイカーとして有名なイデオンとゼオライマーなので普通の機体の中では実質1位である。

*9 本編ゲーム含めて初号機が使った事はほぼない。むしろ弐号機の代表的装備として扱われる武器である。

*10STAR WARS』より、1/72 ミレニアム・ファルコンがPGとして発売されているため。