ドグマブレード(遊戯王OCG)

登録日 :2012/09/10(月) 16:59:05
更新日 : 2017/05/21 Sun 09:33:43
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遊戯王OCGに2007年〜2008年頃に掛けて存在した 伝説のデッキ


■概要
1ターン目に大量の魔法カードを墓地に落とし、手札0枚の時発動でき自分の墓地の魔法カードの枚数×200のダメージを与える
罠カード《マジカル・エクスプロージョン》を次の相手ターンのドローフェイズに複数枚発動して8000以上のダメージを与える。
類似デッキが多いが純粋な【ドグマブレード】は《D-HERO ドグマガイ》をエンドカードへの繋ぎに採用したタイプのデッキの事を指す。
なので他の類似デッキは単に【マジエク1Kill】と呼ばれる事が多いが、最も有名なタイプが【ドクマブレード】であるためこの頁でもそうさせて頂く。

先攻を取れば相手はほとんど為す術も無く、相手ターンを挟むとはいえ、事実上の 1ターンキル である。

1ターンキルがコンセプトのデッキ自体は大量に存在するが、
このデッキの最大の特徴は他のものとは違い 成功率が非常に高かった ことが挙げられる。

そして、この【ドグマブレード】のミラーマッチの場合、
「先攻を取れば確実に勝てる」=「先攻決めのじゃんけんで勝てばデュエルに勝ったも同然」という考え方から、
遊戯王OCGはじゃんけんゲー 』と称された。その様はいつぞやの【サイエンカタパ】を彷彿とさせたとか。

ここまで暴走したのでさすがのコナミも主要パーツを規制すると思われた。
……と思いきや2008年3月の制限改定ではまさかの 全スルー

それどころか新たなコンボパーツの制限緩和により実質強化される。

コナミは一体何をやっているんだ!

しかし2008年9月にはこれらの主要パーツはことごとく禁止・制限に指定され、ドグマブレードはその姿を消した。
めでたしめでたし、である。















ドグマブレードは生きていた。



事故率こそ上がったが相変わらずターボ手段の主軸だったクライスターボは 相変わらず規制されていない。
何より軸となるマジカル・エクスプロージョンはノーダメージである。
そしてスターライト・ロードの裏でこっそり登場したジャンク・コレクター。
フィールド上の自身を除外することで墓地の罠カードを発動できる 効果を持っていた。
戦士族であったため墓地に落とした後フェニックスブレードで除外でき帰還に繋ぐ事ができる。
先行で罠カードを使えるようになったためドグマブレードでは出来なかった完全な先行1ターンキルを達成できるようになった。
これが後にジャンクブレードを生み出し、マジカル・エクスプロージョンの規制まで暴れていたのはここだけの話である。

ドグマブレードの時の課題であったマジカル・エクスプロージョンを手札に握ることも、
墓地に落ちても発動できるのだから気にせず墓地肥しができるようになった。
戦士族のライトロードと光の援軍(当時無制限)とソーラーエクスチェンジを入れて高速で墓地肥しする型が主流だった。

ただし混沌の黒魔術師と次元融合を失ったダメージは大きく安定性はかなり低下している。
早すぎた埋葬もないためマジカル・エクスプロージョンが墓地に落ちるという弱点を克服したとはいえそれ以上の欠点は抱えていた。

原形はドグマブレードだがこの当時ディスクガイが禁止になっていたためドグマガイが入ることは少なかった。

だがこんなソリティアが許される訳がなくとうとう軸であるマジカル・エクスプロージョンが1枚制限になった。


■動かし方
+ ...

しかしマジカル・エクスプロージョンが二枚あれば出せた大火力も1枚では8000の初期ライフを削り切るには心もとない。
1killを成立させるためには残骸爆破などを併用するか闇の仮面などを利用して回収する必要があるが、 デッキ40枚全てがキーカード と言われるこのデッキでは余分なカードを投入することはコンボの成功率を著しく下げる諸刃の剣でもあるのだ。
デッキの基幹パーツたるマジカル・エクスプロージョンの失脚をもってこの形式のデッキは廃れ、姿を変え形を変え環境を荒らしに荒らした極悪デッキは遊戯王OCGの歴史の闇へと消えていった… はずだった。










2010年。ドクマブレード界は核の炎に包まれた。

ダメージソースは枯れ、デッキコンセプトは崩壊し、全てのコンボカードは死滅したかに思われた。

だが…















マジカル・エクスプロージョン1killは
死滅していなかった!!!!





マジカル・エクスプロージョンの規制以降、その穴を埋めるべくかつてのジャンクブレード使いたちは様々な手法をもって試行錯誤を繰り返していた。
禁止された混沌の黒魔術師の代わりに魔法都市エンディミオンと神聖魔導王エンディミオンを利用し図書館ターボの要領でカードの回転を図るデッキタイプ(モンスターが神聖魔導王エンディミオン以外ほとんど入っていないのでこのタイプのデッキは一部で【ぼっち王】【孤独王】などと呼ばれた)、
折れ竹光と黄金色の竹光によるドローブーストでデッキ圧縮を狙うタイプなど様々な方法が試されたが、そのどれもが決定打にはならなかった。

しかしそんなこんなで2年が過ぎた2012年9月、転機が訪れる。

名推理が準制限に緩和されたのだ。

その後名推理は2013年9月の改定をもって無制限へと返り咲く。
そして2015年4月。
モンスターゲートが無制限に緩和される。

これらカードの緩和によって全盛期ほどではないものの多少は安定したデッキ構築ができるようになった。
とは言え肝心のマジカル・エクスプロージョンは規制されたままであり、この時点ではあまり目立った動きはなかった。 この時点では。

同年9月。ストラクチャーデッキR-真帝王降臨-によってすさまじいデッキ圧縮性能を持つ 汎神の帝王 が環境にもたらされる。
これにより汎神の帝王から帝王の深怨をサーチ、更にそこからもう一度汎神の帝王をサーチするという急激なデッキ圧縮のルートが開発された。
そしてそれらと同時期にある一枚のカードが突如として脚光を浴びることとなる。

■ライフチェンジャー
通常罠
お互いのライフポイントに8000ポイント以上の差があった場合に発動する事ができる。
お互いのライフポイントは3000になる。

もうお分かりだろう。
かつてドグマブレードでD―HEROドグマガイが担っていたライフ調整の役割をこのカードが引き継いでしまったのである。
登場した当初こそ8000ものライフ差を生み出す手段はほぼ無く全く注目もされていない無名のカードだった *1 が、

■チキンレース
フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、相手よりLPが少ないプレイヤーが受ける全てのダメージは0になる。
(2):お互いのプレイヤーは1ターンに1度、自分メインフェイズに1000LPを払って以下の効果から1つを選択して発動できる。
この効果の発動に対して、お互いは魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
●デッキから1枚ドローする。
●このカードを破壊する。
●相手は1000LP回復する。

■擬似空間
フィールド魔法
自分の墓地に存在するフィールド魔法カード1枚をゲームから除外する事で、
このターンのエンドフェイズ時までこのカードは除外したフィールド魔法カードと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

■成金ゴブリン
通常魔法
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
その後、相手は1000ライフポイント回復する

カードプールの増大によって瞬時にライフに8000の差を発生させることなどもはや造作も無いこととなっていたのである。

おまけにドグマブレード展開のギミックが不要になった点、ドグマガイよりも大きくライフポイントを減らせることで マジカル・エクスプロージョンによる即死に必要な魔法カードの枚数が15枚に減少した こと、そして何より 今まで1killを阻害してしまうために忌避されてきた成金ゴブリンがライフ調整しつつドローする目的で採用できるようになったこと によりむしろ 全盛期のドグマブレードやジャンクブレードよりも速度も安定性も強化されてしまった

【マジエク帝】爆誕の瞬間である。

さらにマジエク帝は 基本的なギミックを帝デッキから流用している という点も特徴だったため、サイドデッキに用意しておいたその他の帝パーツとコンボパーツを入れ替える事によって通常型の帝デッキにシフトすることすらでき、 マッチ二戦目以降に弱いというドグマブレードの宿命的な弱点すらも克服している。

当然こんな暴挙をコンマイが見逃すはずもなく、ライフチェンジャーは 無制限の状態から突如として禁止カードに指定 、汎神の帝王も制限カードに指定。また悪用を恐れてかせっかく無制限に緩和されたモンスターゲートと名推理もあえなく制限カードに逆戻り。
なお海外ではライフチェンジャーは無制限のままだが代わりにチキンレースは禁止カードに指定され、デッキ圧縮の役割を担っていた成金ゴブリンも制限カードに指定されている。

彗星のように現れた新たな1killの系譜はキーカードの大量規制によりついに終焉を迎えたのであった。

たが新たなキーカードの登場によって形を変えてマジエク1キルは復活した
2016年4月にライフチェンジャーが禁止になった後EmD-HERO型や暗黒界型や図書館型など色々試されたが結果は残さなかった
同年10月にモンスターゲートが準制限になったが目立った動きはなかった

しかし2017年4月にブースターパックCORD OF THE DUERISTで トリックスター・マンジュシカ が登場したことで転機が訪れた

■トリックスター・マンジュシカ
効果モンスター 光属性 天使族 レベル3 攻撃力1600 守備力1200
(1):手札のこのカードを相手に見せ、「トリックスター・マンジュシカ」以外の自分フィールドの「トリックスター」モンスター1体を対象として発動できる
このカードを特殊召喚し、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す
この効果は相手ターンでも発動できる
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手の手札にカードが加わる度に、加えたカードの数×200ダメージを与える

注目はこのカードの(2)の効果
これにより 相手ターンのスタンバイフェイズに行っていたライフ調整が自分のターンにドローしながら行うことができるようになった
また手札抹殺や暗黒界の取引などの お互いドローするカードがドロー展開しながら相手にダメージを与える形になったのである これによりドローしながら相手のライフを0にするマジエク1キルにとってトリックスター・マンジュシカは新たなるキーカードになった
これによりトリックスターが光属性天使族であることを利用した天空の宝札によるドローブースト、マンジュシカの効果を利用した大量のお互いドローカード、マンジュシカをサーチするライトステージ、マンジュシカの効果を最大限に利用したリンカーネイション、その他汎用ドローカードとマジカルエクスプロージョンを利用した【マジエクトリックスター】が開発されたのである

■欠点
大きく分けて三つ挙げられる。

一つ目が、 動かすのが非常に難しいこと

墓地と除外ゾーンをフルに利用する必要があるため、テンプレートなぞりで動かしていても途中でウンともスンとも言わなくなる。
高度な経験と判断力が要求される。

その点は同じ先攻1キルであったMoMaサニー・サイド・アップが抱える宿命とも言える。

初見だとデッキレシピみても紙束にしか見えないぐらい何がしたいかわからないデッキにも見えない事もない。
後、ソリティア系の1ターンキルデッキの宿命として後攻だとやられる妨害の種類が増えるため成功率が落ちる。
もっともその弱点すら克服した【マジエク帝】という魔物が後に出現することとなるのだが…

二つ目が、対人対戦というTCGの概念を 根本から無視してる点

全盛期にはドグマブレードを使わないプレイヤーからは大いに批判されていた。
これは1ターンキルなんて究極の嫌がらせをやるんだからある意味で当たり前である。

三つ目が、 デッキパーツが非常に高いこと
付属カードのアームズ・ホールにディスクガイ、ウルトラレアの混沌の黒魔術師、ドグマガイ、デステニー・ドロー……等々。
よって実際にこのデッキを組める人はあまり居なかったらしい。

というか これらのカードを売り捌くために規制しなかった という噂も……汚いなさすがコナミきたない

しかしキーカードだったディスクガイは禁止指定、混沌の黒魔術師はエラッタにより制限に返り咲いたものの効果発動のタイミングがエンドフェイズになったせいでキーカードとしての価値を失い、アームズ・ホールはストラクチャーデッキでの再録によって価格が暴落するなど今まで入手困難だったカードが軒並み不要になったか手に入りやすくなったため、かつてに比べれば幾分か組みやすくなっている。
なお【マジエク帝】はこれらのカードが安くなるか不要になったこと、キーカードの殆どがストラクに入っているため、下手したら「ストラク3箱+バラ売りカード+α」で組めてしまうそれなりに安いデッキになっている。
まあチキンレースが高いのだが…

■対策
最も有用な対策としては、相手ターンに手札から相手を妨害できる《D.D.クロウ》や《ハネクリボー LV9》。
またマジカル・エクスプロージョンに対して手札からカウンター可能な速攻魔法の《痛恨の呪術》《防御輪》。
先攻さえ取れれば要所で妨害可能な《サイクロン》《神の宣告》といったカード。

カードの選択次第では特化した対策も取れるが、汎用性が犠牲になるため難しいところ。

■余談
超凶悪デッキなのだが、大会ではサイドデッキから徹底的にメタられたため、凶悪なデッキコンセプトに反して成果はそれほど挙げられてない。
1発勝負の野良デュエルでは滅茶苦茶強いが、マッチ戦ともなると相手は対策取り放題で、こちらはデッキ全てがコンボパーツなため2戦目以降極端に弱くなると言うのは多くの1ターンキルデッキに共通する点である。まあそうならないとこんなことになっちゃうし

遊戯王タッグフォースでは、3のエドが禁止制限無視デッキでこれを使ってくる。
ただCPUの残念思考では動かすのが難しいこのデッキは当然使える訳がなくむしろカモ。

デッキ40枚全てがコンボパーツのため、ドグマブレードとその派生デッキは遊戯王のデッキの中でも最も美しいデッキとも言われる。
デッキを回しているだけで相当な時間を潰せるので一人回しデッキとしてはオススメとのこと。


5年前のあの頃を思い出しながら、追記・修正をお願いします

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