キラ・ヤマト

登録日:2009/06/15 Mon 21:18:35
更新日:2024/03/18 Mon 10:14:16
所要時間:約 48 分で読めます


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SEED_DESTINY SEED_FREEDOM 「覚悟」という名の呪い やめてよね オーブの白き疾風 ガンダム ガンダムSEED ガンダム主人公 キラ キラキラコンビ キラ・ヤマト コーディネイター ストライクガンダム ストライクフリーダムガンダム スーパーコーディネイター チート デザイナーベイビー デスノート ←ではない バーサーカー パイロットより技術者向き パイロット最強候補 フリーダムガンダム ヤマト准将 ユーレン・ヒビキ 世界平和監視機構コンパス 主人公 保志総一朗 唯一の成功例 天然 学生 怒ると怖い 悲劇の主人公 所要時間30分以上の項目 数奇な運命を背負った男 機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 泣き虫 異能生存体 自己犠牲の塊 苦悩の連続 賛否両論 非童貞 鬱病




何も出来ないって言って、何もしなかったら、もっと何も出来ない。何も変わらない。何も終わらないから

僕達は何と戦わなきゃならないのか、少し、解った気がするから



機動戦士ガンダムSEED』の主人公。




【概要】

一人称「僕」で基本的に大人しい性格。
やや天然気味で、日常生活では周りから呆れられる発言も多い。
遺伝子操作により、高い能力を持つ『コーディネイター』である。
コーディネイターであるゆえに頭脳や身体能力に関しては優れたポテンシャルを持つが、基本的に怠惰であり自分から進んで鍛錬することはない。
劇中*1に登場した資料によると、日本風の名前に違わず人種はモンゴロイド系との事。

【搭乗機】

+ 『SEED FREEDOM』終盤
ストライクフリーダムガンダム弐式→マイティーストライクフリーダムガンダム(SEED FREEDOM)

【SEED】

当時16歳。
普通の工学生として中立国オーブのコロニー、ヘリオポリスに住んでいた。
成績は優秀な方。 それを良い事に、ゼミの教授から頼まれ事を頻繁に押し付けられているらしい。
ザフトのヘリオポリス襲撃に巻き込まれ、偶然出会った女の子を最寄の一人分しか空きが無い避難シェルターに入れた事で、
自身は戦場となっていた工廠に迷い込んでしまい、マリュー・ラミアスの計らいにより、一時、地球連合製新型MS『GAT-X105 ストライク』に乗り込む。
この時、不完全な状態だったストライクのOSを戦闘中に即興で実戦投入可能なものに書き換えて戦闘を行い、
標準装備の武装であるアーマーシュナイダーで相対したミゲルの駆るジンを撃破した。

しかし、キラがコーディネイターである自分を基準にして、ストライクの性能を限界まで引き出せる様にOSを書き換えた事で、
ストライクはナチュラルには(ナチュラルとしては屈指のエースパイロットであるムウ・ラ・フラガにすら)扱えない機体となり、
  • 彼と友人を保護した強襲揚陸艦アークエンジェルの戦力がストライクと宙間戦闘機(MA)のメビウス・ゼロのみである事
  • ナチュラルにも扱えるようなOSに書き換えてしまうとストライクの性能が活かしきれず、事実上戦力が低下してしまう事
  • アークエンジェルに搭乗している地球連合のパイロットはムウしかおらず、状況からしてパイロットの補充も絶望的な事
から、今のままのOSでストライクを十全に扱えるキラは、友人たちを守るためにもやむを得ずストライクのパイロットとなり、
当人は不本意な形のまま、地球連合とプラント、ナチュラルとコーディネイターの泥沼の戦争に関わっていくこととなった。


その戦いの中、キラはプラントの軍事組織であるZ.A.F.T.に所属する親友と、戦場で不幸な再会を果たしてしまう。
元々戦争とは関係のないコロニーの学生であったのに否応なく、しかも敵との戦力差が歴然という過酷な戦場に投入されている事、
かつての親友や本来同胞であるコーディネイターたちとの望まぬ戦いを強いられ続けている事が、キラの精神を徐々に追い詰めていき、
精神的に余裕がなくなってきたことでピリピリし、友人たちとの関係に問題が生じた事もあった。

なお、この頃にアークエンジェルが偶然確保したという形でラクスと初めて出会っており、交流を交わしている。
その為、アークエンジェルの副長であるナタルが民間人の彼女を人質にしようとした事に反感を抱き、無断で彼女をザフト側へと引き渡している。
これは、軍法に照らせば銃殺刑に処される程の重大な違反行為だったが、前述の通りキラはアークエンジェルにとって居なくてはならない存在である事と、
そもそもラクスを利用しようとした事自体も本来軍規的に見てグレーだった事*2
更に「キラ自身は軍人ではない為に軍法に基づく裁判や罰則を適用出来ない」という理屈に基づくマリューの取り成しでなんとか厳重注意に留まる。

また、軍事要塞アルテミスに入港した際、ユーラシア連邦軍高官のガルシアから、
コーディネイターでありながら地球軍兵士としてザフト軍と戦う現状が差し詰め「裏切り者のコーディネイター」である事を突き付けられ、
戦う事、延いては戦場で敵を殺す事に対する迷いを深め、傷付いて行く。

そんなキラに、彼自身も憧れていた少女婚約者を捨てて接近していく。
度重なる戦いで身も心もボロボロだったキラは、元々彼女に憧れていた事もあって、次第にその少女―フレイに心を開いていく。

元々余りコーディネイターに対して良い感情を持っていないフレイがコーディネイターである自分に接近してきた事にキラも驚いていたが、
実際のところ、フレイがキラに近付いたのは恋愛感情によるものや優しさによるものではなく、
彼女の父であるジョージ・アルスター事務次官を死なせたキラ*3にその罪を償わせると共に、
直接的に父を殺したコーディネイター達にも復讐する為に、
『コーディネイターであるキラに同胞達をなるべく殺させた上で、キラにも悲惨な死を迎えてもらう』ことを思いつき、
そのためにキラに近付き、自分を彼の戦場に行く理由の一つにさせようとしたのである。

憎からず想っていた婚約者を切り捨て、自らの貞操すら捧げてまでのこのフレイの企みに嵌ったキラは、
平時でもストライクのコクピットで寝泊まりする程危うい気持ちのまま戦場に立ち続けるが、
ヘリオポリス襲撃の時に見かけた少女・カガリとの思わぬ再会と交流を通して、荒れていた心情が落ち着いていくと共に、
アンドリュー・バルトフェルド達との出会いと戦いを経て、未だ状況に流されるままではあれど、
それまでの自分と仲間を守る事しか考える余裕が無かった心境に変化が表れ始める。

同時に、気持ちが安定した影響か薄々と上述のフレイの真意をキラが悟りつつあったこと、
一方のフレイは徐々に本心からキラに惹かれつつあったが、彼女自身がそれを認められずにいたことが、
アークエンジェルのオーブ入港の際のとある出来事で両者の決定的なすれ違いを招き、二人の偽りの関係は終わりを告げた。


しかし、以前からアークエンジェルを付け狙っていたクルーゼ隊改めザラ隊との戦いは、キラの状況に構うことなく激化していく。
オノゴロ島出港後の戦闘では、イージスを庇う形で割り込んで来たブリッツを撃破する大戦果を挙げるも、
アスランの絶叫を聞いたキラはブリッツのパイロットがアスランの親しい同僚だった事を悟り、改めて彼の敵となった事を実感したキラは、
既にフレイにすがることも、、自身の状況を本当の意味で理解できないムウたちに相談することも出来ない状況から、一人思い悩む。

その影響で、次の出撃でアスランのイージスと対峙しても戦意は余り無かったが、
援護に来たトール・ケーニヒが駆るスカイグラスパーをイージスが無造作に撃墜・戦死させた事で激怒したキラはSEEDを発現。
鬼神の如き猛攻でアスランを追い詰めるも、その変化で自分は今までキラに手加減されていたと誤解したアスランも怒りからSEEDを発現。
初のSEED発現者同士、それも嘗ての親友同士による死闘を繰り広げてしまう。


キラアアアアアアア!!

アスラアアアアアアアン!!


この戦闘でストライクのコクピットハッチはビームサーベルによりコクピット内部が露出し、イージスもまた頭部を片腕を斬り落とされていた。
しかし、遂にMA形態のイージスに組み付かれ、剥き出しのコクピットに至近距離からビーム砲を撃ち込まれ――

――ようとした所で、イージスがバッテリー切れに陥る。
それでもアスランは止まらず、イージスの自爆装置を作動。ストライクも大破し両者相討ちという結末となった。

実はこの戦いの直前、喧嘩別れした気まずさもあって距離を置いていたものの、追い詰められていくキラを見ていられなかったフレイが、
出撃前のストライクに駆け寄り、慌しい状況下と前述の気まずさで上手く話せなかったものの、キラと「帰ってから話す」約束を取り付けていた。
もしもキラがイージスとの戦いから無事に生還していれば、一度すれ違った彼らが新しい関係を築いていくきっかけとなったかもしれないが、
結果としてキラは帰還できず、フレイと関係を修復することが叶わなかったばかりか、これが二人が生身で会話を交わした最後の機会となってしまった…。


その後、アスランは片腕を骨折した状態で意識を失っている所をキラの捜索に来たカガリらオーブ軍によって発見されるが、
キラはストライクのコクピット内には居なかった。

熱によってストライクの内装はドロドロになっており、自爆前に脱出していたアスランでさえ負傷して意識を失っていた事から、
遺体の発見こそ出来なかったもののアスラン、カガリ、そしてアークエンジェルのクルー全員からも、キラの生存は絶望視されていた……。

しかし、重傷を負いながらもキラは生きていた。
戦闘時の損傷でストライクのコクピットが露出してしまっていたものの、緊急用セーフティーシャッターによってイージス自爆時の爆風から守られ、
内装が溶け出す程の高温に達していたコクピットから、偶然居合わせたジャンク屋のロウ・ギュールに助け出されていた。
その後、ロウからキラを預かったマルキオ導師により、プラントのクライン邸に移送され、そこで目を覚ます。

目覚めた直後はストライクで多くのザフト兵…同胞を撃ち、コーディネイターである自分を差別せず接してくれたトールを守れなかった自分が生き延びた事に苦悩していたが、
ラクスの厳しくも優しい言葉を聞いた後は「何のために、何故戦うのか」と考えながら療養し、戦争の激化に伴い「戦争を止めるために戦う」事を決意。
その決意を受けたラクスからザフトの新型MSフリーダムを託され、プラントから地球へ戻った。


かつての母艦であるアークエンジェルとは、サイクロプスの存在を知り、アラスカ基地から脱出しようとする中でのザフト部隊との戦闘中に合流。
この時、アークエンジェルは軍本部の転属命令を無視して帰って来たムウと共に、サイクロプスの範囲外から逃れるべく行動していたが、
事情を知らないザフトの猛攻により艦の損傷は進んで行き、推力低下によって艦の姿勢を維持できなくなったところに、艦砲の合間をグゥルに乗って潜り抜けたジンが肉薄。
ブリッジにマシンガンを向けられ、最早これまでとブリッジクルーが諦めたタイミングにフリーダムで駆け付けた。
この時の、挿入歌『Meteor』をバックに、アークエンジェルのブリッジを庇うかのように翼状のメインスラスターを展開したフリーダムを映すカットはまさしく名シーンと言えるだろう。

こうしてアークエンジェルの窮地を救ったキラは、フリーダムの性能を発揮して艦を護衛し、サイクロプスの範囲外に脱出しようとするのを手助けしつつ、
オープンチャンネルで周囲の連合・ザフト両軍にアラスカ基地にサイクロプスがあり、それがもうしばらくすると起爆するであろうことを伝え、脱出するように呼び掛けた。
残念ながら、脅威を伝えた人々の中にもサイクロプスの脅威から逃れられなかった人も出てしまったが、アークエンジェルと共にサイクロプスの爆破範囲から逃れることには成功。
事実上連合軍上層部から見捨てられ、帰ることもできなくなったアークエンジェルのクルーや友人たちと共に、これからどうするべきかを模索していくことになった。

なお、アークエンジェルに戻ったキラはアスランとの決戦前に交わしたフレイとの約束を果たすべく彼女を探すが、彼女はアラスカ基地にて離艦しており、約束を果たす事は叶わなかった。
その代わりにというべきか、フレイとの関係で疎遠・険悪になっていたサイと話し、お互いの心の内を曝け出した事で和解。 再び友人関係に戻る事が出来たのであった。


戦争を止めるために戦う事を決意してからのキラは、頭部や武装、手足を狙い、なるべく人を殺さない戦い方をしている。
『ハイマットフルバースト』と呼ばれるフリーダムの火器一斉射でも、長距離から複数機に同時に攻撃しつつ、致命傷は避けるという神業テクニックを行っている。
なお、「人を殺したくないと言いながら戦艦を真っ二つにしている」等と叩かれる事もあるが、
キラは「なるべく人を殺さない」ようにしているだけであって、「何が何でも人を殺さない」と明言しているわけではない事を一応述べておく。
実際問題、戦場で「一切人を殺さずに戦う」ことは、武装解除後に敵勢力に襲われるなどの二次被害も考慮すればまず不可能であり、
続編『DESTINY』でも、それ以外に方法がないと判断すれば躊躇なく相手のパイロットが死にかねない攻撃を行っている。
上記のやり玉にあげられている「真っ二つにした戦艦」というのも核攻撃隊の母艦であり、放置すればより多くの犠牲者を出す事は必至であった事も考慮すべきであろう。
(一応この母艦は製作側によると「無人」とのこと)


この後、アークエンジェルと共にオーブへ移動。
ウズミ・ナラ・アスハとの今後の動向を相談した上で、アークエンジェル共々オーブ軍に協力する。
マスドライバーとモルゲンレーテを狙ってオーブに攻撃を仕掛ける地球軍部隊を迎撃。
ストライクダガー部隊を次々に撃破していく様は、アストレイ三人娘から羨望と畏敬の目で見られていた。

しかし、地球軍が投入した鹿との3対1には苦戦を強いられ、
不意を突かれかけた所で元々フリーダム撃破任務を帯びていたアスランが駆るジャスティスと合流、そのまま共闘し、撃退に成功する。
互いに親友を殺され、また親友同士で本気で殺し合った両者も遂に和解。 戦争を止めるためにお互いの力を合わせていく事となる。


終盤で、彼は様々な実験と犠牲の末に作り出された最高のコーディネイター『スーパーコーディネイター』であり、両親であるヤマト夫婦も本来の両親ではない事が明かされた。
自身を根底から揺るがすその事実に思い悩むも、それでも自分は自分であると、前に進む事を選び戦いに臨んだ。
しかし、そんなキラに更なる過酷な現実が襲い掛かる。
三馬鹿との戦闘中、キラはザフトに保護されていたフレイと、戦場という最悪の場所で再会してしまったのだ。

捕虜を返すという名目で救命艇に入れられたフレイをキラは無我夢中で助けようとするが、フレイの言動に興味を持ったアズラエルの指示で救命艇を保護しようとした三馬鹿に妨害され、
更にフレイを助ける事ばかりに意識がいってフリーダムが小破した事を危惧したアスランにそれ以上の深追いを制止され、フレイをアズラエルとナタルが乗るドミニオンに奪われてしまう。

愛機のフリーダムと共にボロボロになったキラはエターナルに着艦した直後に倒れてしまい、
目が覚めた後もフレイを助けられなかった事・自分の出生の事で苦しみながらも、それを隠そうとしていた。
しかし、キラの虚勢を見抜いていたラクスが「泣いて…良いのですよ。だから人は…泣けるのですから」と口にしたお陰で、
キラは自分を想ってくれる人の膝で、悲しみや苦しみを吐き出す様に大声で泣く事が出来たのだった…。

その後もキラはフレイを助ける事を諦めず、フレイもまたキラが生きていた事を彼の通信で知り、
再会を強く望みながら、自分を保護したドミニオンのクルーとして戦場に残り続けるが、
ドミニオンはアークエンジェルと壮絶な砲撃戦を繰り広げた後に撃沈してしまう。
フレイはナタルの最期の指示で他のクルー達と救命艇に乗せられて難を逃れており、遂にキラのフリーダムがその救命艇を保護出来る距離にまで近付いた――

――その時、ラウ・ル・クルーゼプロヴィデンスガンダムが放ったドラグーンの一基が放ったビームが救命艇を直撃。
キラの目の前で、フレイはその両手をキラに伸ばしながら、爆発に呑まれてその命を散らしてしまった。

救いたいと強く願っていた彼女を目の前で喪った事、彼女に自分は何も出来ていなかったと後悔し続けていた事でキラは戦意喪失手前にまで追い込まれるが、
自分勝手な意志でフレイを翻弄し、遂にはその手で殺害したクルーゼへの怒りと憎しみから踏み止まり、プロヴィデンスに挑み掛かった。
尚、アニメでは死亡したフレイの霊魂がキラの下に向かい、『私の本当の想いが、貴方を守るから』と告げた直後にキラが再起した様な演出になっていたが、
このシーンを良く見るとキラとフレイは会話をしておらず*4、監督も、『フレイの言葉はキラに届いていない』とコメントしている。


もはや止める術はない!地は焼かれ、涙と悲鳴は新たなる争いの狼煙となる!
人が数多持つ予言の日だ!

そんなこと…!

それだけの業、重ねて来たのは誰だ!君とてその一つだろうが!!

……それでも!守りたい世界があるんだっ!!


そして訪れたクルーゼとの最終決戦では、身勝手な人の暗い業から産まれたが故に世の全てを憎み、分かり合う事などの一切を拒む彼の言葉やプロヴィデンスの性能に翻弄されつつも、
それでも世界を喪いたくないという思いから諦めず戦い、フリーダムを大破されられつつも、プロヴィデンスのコクピットにビームサーベルを突き込んで撃破することに成功する。
プロヴィデンスとの激闘の後は大破したフリーダムのコクピットから宇宙空間に流れ出ながら、これまでの戦いに思いを馳せて涙を流す。
その後、彼を救出しに現れたカガリとアスランが乗るストライクルージュに発見され、保護されたところで、『SEED』の物語はいったんの幕を下ろした。


僕達は…どうして…こんなところへ、来てしまったんだろう……

僕達の……世界は……


尚、後日談である「星のはざまで」において、
  • マルキオ導師の孤児院の前でぼんやりとした表情で海を眺めている
  • アスラン達とマルキオ導師が食事を取っている間、食事に手を付けていない
  • アスランと流れ星を眺めていた時、「不思議…だよね。 僕は、何でこうして生きて…食べたり眠ったりしてるのかな…。 生きてる…から?」という発言をする
  • マルキオ導師の孤児院に帰る時、上を向いて歩くアスランに対して、キラは下を向いて歩いている
等の傷心の様子が描かれており、終戦直後は心身ともににボロボロに成り果て生きる意欲が失われかけた状態だったと思われる。


【SEED DESTINY】


18歳。
前大戦で負ってしまった心の傷を癒すため、マルキオ導師の孤児院で母のカリダやマルキオ導師、ラクスと共に隠遁生活を送っていた。
そのため、前作から表舞台に現れる事は無かったが、旧ザラ派によるユニウスセブン落下テロ事件が発生。
さらには、自分たちの身にも、ラクスの暗殺を目的にした多数の最新鋭MSを持ち込んだ謎の特殊部隊の襲撃が迫り、
事ここに至って助けに来たマリューたちから、秘密裡に修復し、秘匿されていたフリーダム*5の存在を知らされたキラは、
誰よりもキラの心を案じ、フリーダムの解放を厭うラクスから封印を解くための『鍵』を受け取ると、再びフリーダムに乗り込んで特殊部隊を撃破。
「任務失敗と見るや即座に自害するような、強い使命感を持つコーディネイターの特殊部隊が襲撃に現れた」という事実から、
ラクスの身を案じたキラは、心の傷は癒えないままながら、彼女や仲間を守るために再度戦うことを決意。平穏な生活は終わりを告げた。

その後、オーブ政府首脳陣を説得しきれず、ユウナ・ロマ・セイランと政略結婚させられそうになったカガリを救出し、
そのままアークエンジェルのメンバーと共にオーブから脱出する事になった。

その後はスカンジナビア王国に匿われる形で潜伏していたが、
テレビ放送でミーア・キャンベルがラクスの影武者としてギルバート・デュランダルに協力し活動していた事から、
ラクスの命を狙った暗殺部隊がデュランダルの差し金ではないかと考え*6、プラントに不信感を持つ事になった。


この後、地球連合に協力する形でザフトと戦闘を行おうとしていたオーブを止めようと、オーブが他国で戦闘する度にフリーダムで武力介入を始める。
そして連合とザフトの、戦乱を無暗に拡大させようとする行為等を食い止めようとした。

勿論、これまで通り急所を外した戦い方であり、行動そのものは前大戦と同じ事をしている訳だが、
前大戦とは状況が異なる為、特にザフト側からは批判の声が大きかった。
戦場でいきなり武装解除させられて放置されれば当然敵から狙われてしまい、寧ろ武器を持っている時よりも撃墜される危険性が高まる上、
アークエンジェルやフリーダム(キラ)の目的が彼等をよく知らない者達からは不明だった為*7
武力介入される側からすれば厄介この上ない存在にしか見えなかった。

しかし、情勢が余りにも混迷していて手をこまねいていては手遅れになる事、
前述のラクス暗殺未遂にザフトのいずれかが関わっている事はほぼ確実という事もあり、キラを含めてアークエンジェルのメンバーの意志がブレる事は無く、
結果としては自身らが守りたいものを守るという信念を通しつつ、その中において被害を少なくしていっている。
要するに、オーブが連合に吸収されない様に動き、そして連合とザフトが本格的な殲滅戦に移行させない様に彼等が出来る範囲で努力をしているのである。
その為、周囲からは行動の意図が不明に見えても、彼ら自身の行動理念は前大戦時から変わりないと言える*8
ちなみに無差別に戦場へ乱入するイメージを持つ視聴者も居るかもしれないが、
作中では暴挙(ベルリン大虐殺)や戦闘停止させる要素がある程度あった戦闘*9にしか介入しておらず、
それ以外の戦闘は判断・勢力規模的に難しいことや暗殺を狙われているなどの理由があるため、むしろ隠れている。

性格は『SEED』の時と比べ、様々な経験を乗り越えた為かやや悟りを開いた様な感じになっており、
言動が非常にストレートになっていたり、時には正論+理想論なんて事も。
このキラの言動は、
「カガリの為にもただ燻ってないで何かしてやりたい。 自分で何かを成したい」
と考えてオーブを飛び出したアスランには非常に強く響いているのだが、
彼等の想いが他者にそのまま伝わるものでもなければ、彼等は政治への関りが薄かった事もあり、
何より各勢力の思惑の都合から事態が終結する事には中々繋がらなかった様だ。

ハイネ・ヴェステンフルスが戦死した事もあって、アスランとの対面も物別れになってしまう事になる*10
その後、クレタ沖での戦闘に介入し、アスランのセイバーと激突する事になり、彼に自らの行いを批判されるも、
逆に彼にカガリ(+オーブ)と彼自身の現状を訴え、「決意の違い」も決定的な差となる形で、フリーダムでセイバーを修復不能になるまでに破壊した。

クレタ沖での戦闘後、オーブ軍の残党を回収する形で行動していたキラ達は、ロゴスの意を受けた大西洋連合が、
勧告も無しにデストロイガンダム(ステラ搭乗)がベルリンの町中を薙ぎ払って虐殺している事を知り、現場へと向かう。
ステラに呼び掛け続けるシンの声が届き、デストロイは一時的に沈静化するも、静観していた自分の機体が視界に入った事でステラが再び恐慌状態に陥り、
懸命なシンの声掛けも虚しく、再びデストロイで無差別攻撃を開始しようとした為、目の前にいたインパルスやベルリンの町を守るべく、
臨界状態にあったスーパースキュラの砲口にビームサーベルを突き込んで破壊・誘爆させ、デストロイを撃墜する*11*12

しかし、スーパースキュラの砲口がコックピット近くにあった事もあり、ステラは爆発の影響を受けて致命傷を受け、救出したシンに看取られて戦死。
この一件が決定打となって、シンには深い憎悪を抱かれてしまい*13
その後のエンジェルダウン作戦にて連戦と大軍のザフト軍から一人で艦を守るキラは、
徹底的に自分の動きを研究して対策を練ったシンの奇策や気迫とミネルバのバックアップにより圧されて窮地に追い込まれ、
退却しようとするところを衝いて対艦刀での特攻を仕掛けて来たインパルスを捌き切れず、機体の胴体付近を貫通されて撃墜されてしまう。*14

その後は暫くの間、戦えない状態が続いていたが、宇宙にいるラクスがザフトの襲撃を受けていた事から、
カガリから借り受けたストライクルージュにブースターを取り付けて宇宙へと上がり、
フリーダムに代わる新型『ストライクフリーダム』を手に入れ、再び戦場へ。
因みに、本機に搭乗してからは劇中被弾回数はほぼ0である。

最終決戦ではシンのデスティニーと互角の戦いを繰り広げた後、あちらの執念もあってかレイ・ザ・バレルレジェンドと対峙。

襲い掛かりながら突然「自分はラウ・ル・クルーゼだ」と言い放つレイに動揺するキラだったが、
クルーゼとレイの違いに気付いたキラは「その命は君だ!彼じゃない!」と訴えかけ、
その言葉で動きの止まったレジェンドにフルバーストを叩き込み戦闘能力を奪い、そしてデュランダル議長のいる宇宙要塞メサイアに突入した。
……流れが余りにも自然且つスムーズ過ぎる所為で、セクシーコマンドー等と言われてしまう事もあるが、
あくまでもレイを諭した形であり、この言葉と後の言葉がレイの行動に多大な影響を与えた。

最後はデュランダル議長に自分の決意を示し、今のままの世界を望んだ。


だから明日が欲しいんだ! どんなに苦しくても、変わらない世界は嫌なんだ!


FINAL PLUS版、HDリマスター版では、オーブの慰霊碑跡にてシンと和解しており、アスランとの3人で新しい平和な世界を築く事を決意した。
この場面では最高評議会の招聘を受けたラクスに付き添ってプラントへ行き、エピローグではザフトの客将扱いなのか白服を纏っていた。

ゲーム等の掛け合いから推察するに、本編終了後はシン達と共に戦いを続けていた模様。


作中で18歳という若さながら少尉~准将という歴代ガンダム主人公トップの出世を果たした。次点は39歳までに中将のフリット・アスノ
だが、軍事的な勉強・訓練を受けたわけではないため、アスランには「モビルスーツに乗る事しかできない」と言われている。
准将という一見やたら高い階級にもしばしば突っ込まれる。
作中では任命の理由は特に説明されていないが、ゲーム等の発言を見るに国家元首の弟だから相応の地位という事か。
ただ深掘りすると准将は高官には違いないが将官としては最下級であり、決して好き勝手出来る階級ではなく、少しの無茶は出来る程度である。
そのため立場と権限を考えると妥当な階級と言える(准将が存在しない場合は少将がこれに値する場合もある)。


ドラマCDでは慣れないザフト本部で軽い放置プレイを喰らい、更に一人迷子になったりしている。
「だって、道を知らないんだから仕方ないでしょ」と言い放つ姿にイザークも暫し閉口した。
オーブにある官舎でラクスと一緒に住んでいるが、送り迎えが徹底しているので道が全く覚えられないのだとか。
イザークとは色々あったとはいえお互い報復心に打ち克ち今は仲間……なのだが、
やはりしつこく追い回された事に思う所があったのかそれともアスランに何か吹き込まれたのか、
「ここにはキラに煮え湯を飲まされた者が大勢いる総本山」「その恨みで後ろからサックリ行かれたらどうする」ツンギレ気味に心配し、
呆れ半分ながらも純粋な親切心から道案内を申し出たイザークから走って逃げるなど、少々苦手としているような描写も。

また、幼少期の思い出から、アスランからは「訓練を積む気もあるか怪しく、あいつの部下は苦労するだろう」と危惧されている。

【SEED FREEDOM】

世界平和監視機構コンパスの隊長として、新型機『ライジングフリーダム』を駆り、シン、ルナマリア、アグネスを率いて各地の紛争に対処している。
部下たち、特にシンからはかなり尊敬されており、キラ自身も『イモータルジャスティス』を彼に任せるなど信頼はしているようだが、
元々背負い込みがちな性格もあって任務では主にキラが戦い、シンたちが彼の援護や負傷者の救助にあたることが多かったらしく、
キラの役に立ちたいシンは「自分はキラに信用されていないのではないか」と思い悩むことも少なくなかった様子。

コンパスの総裁となったラクスとは、プラントのアプリリウス市内に邸宅を構えて同棲しているが、
一向に終わりが見えない戦いや、「自分がデスティニープランを否定し、打ち破った」ことへの葛藤にキラが思い悩んでいたこともあり、
「キラを支えたい」というラクスの想いとは裏腹に、任務の忙しさで二人の時間が取れないこともあってすれ違いが生じ始めていた。

冒頭では、ブルーコスモス残党による無差別破壊活動の鎮圧に当たっていた。
かつてのアラスカ基地の如く、ライジングフリーダムで舞い降りてブルーコスモス残党に停戦を呼び掛けるも案の定止まらず、やむ無く武力制圧を開始。
ストフリ時代から変わらぬ圧倒的な戦闘力で機体を次々と無力化していく不殺戦法を披露し、
以前は手こずっていたデストロイすら単機で沈める活躍を見せた。

しかしとて、二度の大戦を経て尚未だ憎悪渦巻くC.E.の終わりなき戦い……、
かつてデュランダルが評した『どんなに苦しくても変わらない世界』は、彼のその後の受難を暗示するようだった…

スーパーコーディネイター

彼が特別とされる由縁として、スーパーコーディネイターである点が挙げられる。
このスーパーコーディネイター製造の計画だが、元々は「凄いコーディネイターを作ろう」なんて目的ではなかった。

従来の遺伝子調整技術には、どれだけ資金をかけても受精卵に遺伝子調整を施して母胎に戻すと、初期調整からどうしても幾ばくかズレる問題があった。
望んだ容姿や求めた身体スペックと違う、と製造元にクレームが来るだけならともかく、
低い出生率にもかかわらず「調整失敗したから要らない。 捨てる」事態まで起きて孤児が増えるというプラントにおける社会問題へと転じつつあった為、
そのズレの原因を母胎からの生理的なノイズに求め「調整した設計図に100%沿ったコーディネイターを安定して作れる人工子宮」の開発計画が始まった。

この計画はコーディネイター製造の中心地でもあった遺伝子研究用コロニーメンデルの研究員――ユーレン・ヒビキが主導で行い、
途中資金提供を受ける為の違法行為を行ったり、失敗が続いていたらしいが*15、遂に完成の目処が立つ。
この頃には既にユーレンは「この人工子宮で、可能な限りの最高レベルの調整を自分の子供に施してみたい」という妄執と言っても良い願望を抱いており、
妻に無断で双子の受精卵の内片方をぶっこ抜いて人工子宮に移植*16
そうして誕生したのが、キラ・ヤマトである。

つまり、「最高の(スーパー)コーディネイター」は、その語感とは裏腹に、必ずしも既存のコーディネイターを超えているという訳でも、
その計画の本来の目標が「あらゆる能力に於いて究極の一個人を生み出すこと」という訳でもない。
「遺伝子調整が設計図通りにできる」というだけの話なので、理想的(アイディアル)コーディネイター*17の方が内容的にはしっくりくるかもしれない。

異常に高い能力設定は目的ではなくあくまで設計通りの調整を行える事の確認手段であり、
その為失敗作と認定された者でも、戦闘用等の高い能力を目指して調整された通常のコーディネイター以上の潜在能力を有する。

赤ん坊時代に双子の片割れと共に母の胸に抱かれている写真がある為、生後暫くは実の親に育てられた様だが、
その後物心つく前にそれぞれ養子へ出され(危機を察知していたためとされる)、やがて実の両親は生死不明となってしまった*18
そして、スーパーコーディネイターの成功例はキラのみとされている為、内容的にも結果的には希少性的にもスーパーコーディネイターと言える存在となっている。

尚、コーディネイターと言えど能力を適切に鍛えなければ優れた能力を発揮する事は無い。
幼少期のキラは、親友のアスラン・ザラが世話焼きな性格だった事もあって、宿題一つにしても彼に頼る傾向が見られ、
これによって自己研鑽を放棄気味であった為に、この頃はスーパーコーディネイターとしての真価が発揮されずにいた。*19

アスランと離れた後は、進学したヘリオポリスの学校で電子工学を専攻しており、
彼の素質を見抜いたカトウ教授によって独自の課題や手伝いを課されて結果的に独力で特別授業をこなし続けるに等しい環境に置かれた為、
コンピュータ言語を一線級以上に扱える様になっていった。
更に、キラが師事したカトウ教授はナチュラル用OSの開発計画に携わっており、
彼の課題を通じてストライクのOSに関連したプログラミングのノウハウを知らず知らずの内に吸収していたことも、
彼が即興でピアノでも弾くようにモビルスーツのOSを自在に書き換える域に至った一因であり、訓練無しにいきなりMSを乗りこなしてみせた要因である。*20

そうしてモビルスーツのソフトウェア面に精通していたキラが、偶然とはいえ実機(ストライク)に乗り込んだ結果、
一目見ただけで、搭載されていた未完成のナチュラル用OSが機体を満足に動かせるような代物ではないことを見抜いたばかりか、
即座にOSを書き換えて(パイロットが自分という前提で)最適化し、操作に対する反応を高めて人型の機体を自分の身体同然に操ってしまった。
そこから今度は実戦で極限状態の体験や戦闘経験を積んでいった為に、あっという間に歴戦の猛者と戦えるまで腕を上げて行った。
初めてストライクに搭乗した時点でモビルスーツ操縦の適性は高かったのだが、自軍の戦力がMSとMAそれぞれ一機しかない為に戦闘ではどうしてもキラの方に負担が偏ってしまう、
自軍を付け狙ってくる敵部隊がストライクの兄弟機である『G』四機+αという強さの為に、彼等の攻撃を凌ごうとすればストライクもキラも毎回限界ギリギリの戦闘を強いられてしまう等、
かなりの極限状態に置かれ続けた結果、並のパイロットでは対応すら出来ない程のエースパイロットに成長してしまったのである。
更にキラがコーディネイターに関係のない彼本来の能力の一端としてSEEDという稀有な力を持っていたことも、パイロットとしての飛躍的な成長を後押ししている。*21

しかし、コーディネイターとして彼を生み出した研究者である父の元で、
他者の勝手なエゴの塊で誕生したと戦場で出会い、雌雄を決する事になったのは何とも運命的である。

戦闘面

文字通り作中では「最強のパイロット」。
『DESTINY』でキラ対策の研究を始めた際に、シンとレイは非常に高出力なフリーダムを自在に振り回すテクニックや、
データから推測される異様に早い反応速度に舌を巻いており、デュランダルからも「当代最高のパイロット」と評されている。
またSEED関係者曰く、戦術や環境によって戦況が引っ繰り返ることはあれど、パイロットとしての単純な強さで言えばキラが最強とのこと。

本編でも様々な神業と言えるものを披露し、
  • OSが未完成のまま戦場で起動させ思うように動かなかったストライクのOSを戦闘中即座に書き換えて自在に動かせるようにする*22
  • 飛来するビーム(の弾幕の雨)を斬ったり、相手が先に出したビームに後だしで当てる
  • 『ハイマットフルバースト』(ミーティアフルバースト)の正確な射撃能力
  • 対艦刀を白刃取り
など、他のガンダム世界でも時に行われているものもあるが物凄いことを近距離・遠距離問わず一通りやってのけている。
また作中で「SEED」「スーパーコーディネイター」「空間認識能力」の3つの強力な能力を併せ持っている唯一の人間である。

ストライクの頃の立ち回りを見ると、マニピュレーターでのパンチは序の口、
ショックアブゾーバーがない膝で相手を蹴る、バクゥの進路上にシールドを投げ捨てる、
フェイズシフトダウンが起こるほどにエネルギー残量が少なくなったと見るや、
即座にデッドウェイト同然の手持ち武器とストライカーパックをパージして身軽になり、
エネルギー消費のないアーマーシュナイダーを用いてラゴゥを仕留める*23など、セオリーガン無視の無茶苦茶な立ち回りが多い。
SEEDを発現した暁にはバクゥの頭を蹴り飛ばして横宙返りした後にライフルで撃ち抜くわ、
機体を逆さにしてスラスターで砂を飛ばしてミサイルガード+煙幕に使うわと、その奇抜な戦闘に磨きが掛かる。

尤も、キラは当然ながら正規の訓練を受けておらず、我流で操縦法を覚えたため、
しっかりと訓練を受けた一般的なMSパイロットでは考えられない立ち回りになるのは必然とも言える。
このため機体への負荷自体は非常に高いが、言い換えれば戦場を生き延びるためにありとあらゆる手段を駆使しているわけなので、
実際にそれで生き残れているということからも、操縦技術や状況判断力等は非常に秀でていると言える。

フリーダム搭乗後のなるべく戦闘力だけ奪う戦い方も、キラ自身の卓越した技量と彼の信念によるものが大きい。
特に平時は機体の武装やメインカメラを狙う戦法は徹底しており、ストライクルージュ単機で大量の敵機を相手取った際にも、
性能差がほぼ無く圧倒的不利な状況にもかかわらずコクピットは狙っていない。
なのでフリーダム搭乗以後の性能差に頼ったもので、性能差が無いと途端に崩れるものというのは間違っている。
実際にキラがコクピットを狙う、あるいは人死にを躊躇しない状況は対象が戦火を拡大させる要因である場合などが多く、
プラント本国を襲う核ミサイルを防衛した最終決戦時のオルガのカラミティにはミーティアの大型ビームサーベルで躊躇なくコクピットを狙い(仕留めたのはアスラン)、
コロニー・メンデル内部や最終決戦で終末戦争を煽動し悪意を存分に語ったラウ・ル・クルーゼ
オーブ軍艦隊を一掃しようとしたミネルバの陽電子砲を撃ちぬいて艦内スタッフを何名も殺害している。
また民間人を容赦なく攻撃した大量殺戮兵器でもあるデストロイに対してはコクピットに配慮した攻撃は一切しておらず、
劇場版『FREEDOM』でもその姿勢は徹底していて、躊躇いなく撃墜しようとしている。
総じてTV放映時には舐めプと揶揄されたり一部ゲームで他作品のキャラから徹底的に批判されていた戦い方だが、
本記事内の考察や劇場版で明かされた彼の思いや背負った重圧などから次第に理解する視聴者は増えている。

ちなみに「やめてよね」で知られる通り生身のスペックも高い……のだが、あくまで(スーパー)コーディネイター故の基礎的なポテンシャルが高いというだけで、本人は喧嘩慣れすらしていない学生である。
そのため、学生同士(キラVSサイ)の喧嘩なら基礎ポテンシャルの高さ*24ゆえに優勢に立つことはできるのかもしれないが、訓練を受けた軍人との白兵戦ではコーディネイターの兵士は勿論のことナチュラルの女性(例:マリューさん)にすら勝てるか怪しい。
『DESTINY』後のドラマCDでもアスランがシンに対して「(キラは)正式な軍事訓練を受けたことはないし、恐らく今後も受ける気はまったくないだろうから、射撃も体術も戦術もからっきし」とボロクソに愚痴っている。
そして『FREEDOM』でも上記の件を踏まえたであろう描写がある。*25

戦果について

実はガンダム主人公として見ると撃墜スコアがかなり少ない
前半は少数精鋭の所謂ガンダムチームであるクルーゼ隊との闘いが主で「対雑兵戦」の機会が少なく、
後半は武装やメインカメラなどを破壊し戦闘能力だけを奪う「撃墜させない戦法」に切り替えた都合上、
「モブを撃墜する機会」が砂漠編からオーブ到着前の一時期にしか無い事もあり、
「無力化」を除くとMS撃墜数は『DESTINY』を含めても多めに見積もって20機足らず、対艦スコアに至っては1隻でしかない。

勿論、だからといってキラが主人公としては腕が悪い方などという事は決してない。
キラの撃墜スコアはミゲル(×2)、バルトフェルド、モラシム、ニコル(×多数)、クルーゼ、アスラン(セイバー)、ネオ、ステラ*26……と、
エースパイロットやガンダムタイプが多数軒を連ねており、それらに勝利して来た事はスコアに現れない特筆すべき点と言えるだろう。
また、武装やカメラのみを狙って破壊するのは的が小さい分本体を攻撃して撃墜するより遥かに難しく
それらを「本来余裕をもって撃墜できたのに敢えてしなかった数」として別途計上すると、やはりスコアは歴代の主人公に決して引けを取らない数字になる。

そもそも通常エースパイロットの基準となる撃墜スコアは「5機」であり、その点ではキラは間違いなくエースパイロットと呼んで差し支えない。

衣装

キラを語るうえで外せないのがその私服である。『DESTINY』時代に見せたベルトが7本付いた黒い服がとくに有名。
詳しくは「キラ 私服」などで画像検索してほしいが、明らかに普通の服ではない。キラだから似合っていると言えなくもない非常に個性的な服となっている。
この時期のキラは前大戦の傷が癒えていない状態なので、キラ自身のセンスではなく周りの人(ラクスや母親)が買った服という可能性もあるが、
『SEED』初期の学生時代に来ていた私服もよく見るとなかなか尖ったデザインをしているし、『FREEDOM』でもベルト服を着ているのでやっぱりキラのセンスかもしれない。
ちなみに、アニメ雑誌などのピンナップでも別方向にヤバイ服を着ているが、この辺りは先輩もやばかったのでもはや恒例というべきか。

私服以外だとやはり軍の制服やパイロットスーツ姿が多い。
『SEED』では連合の青い制服とパイロットスーツ(青&白)。アークエンジェルと共に連合を抜けてからもこれが基本だったので、一番印象深いだろう。
フリーダムを受領した際はラクスの手引きでザフト赤制服&赤パイロットスーツを着用。アラスカ戦限りのレア衣装である。
『DESTINY』時代ではオーブの制服&パイロットスーツ(青&白)で、スペシャルエディションではザフトの白服を着たシーンも。
『FREEDOM』ではコンパスの制服(白)とパイロットスーツ(青&白)。

アニメ以外の媒体での扱い


漫画(コミックボンボンの高山瑞穂版)


尺の都合で多くのエピソードが圧縮・改変されている高山版であるが、『舞い降りる剣』に相当するエピソードは特に大幅なアレンジが入っており、
AAを沈めかけたディンの武装を破壊した後は、自ら無防備を晒しながらJOSH-Aが自爆しようとしている事を呼びかけ、
その捨て身の説得に本気を見た事でザフトが撤退を選ぶという、原作の派手なフリーダムのお披露目とは全く趣が異なる場面となっている。

尚、この時のキラの行動について、「武器を捨て」「武装解除して」と表現される事が多く、
本項目に於いても長らく『フリーダムの武装を捨て無防備になって捨て身の説得を試みる』と書かれていたが、
実際にはビームライフル・ビームサーベルはマウントにセットしたままであるため、無防備ではあるが武器を捨ててはいない

DESTINYでも、デストロイ相手に格闘戦で圧倒するシーンや、ジブリールを追い詰めるべくシンと一時休戦して共闘する展開も。


■ゲーム


スーパーロボット大戦シリーズ

基本的に強キャラとして描写されるが、アムロ達の様な歴戦のパイロット達からは精神的な未熟さを指摘され、成長していくキャラとして描かれている。
DESTINY枠で参戦すると、原作での天然な部分が拡張されてか ド天然ボケ、空気が読めない・読まない、ナチュラル鬼畜 なキャラになっている。
一方で、偶にクルーゼに対してすら毅然と相対する熱血漢になっている事も。

スクコマ2では中心核の1人として扱いが良かったが、無印Zでの扱いは正直余り良いものではなかった。それ以降では改善された。
ちなみにスクコマ2は逆にシンの扱いは正直余り良いものではなかった


初登場作品。DVEの収録も行われている。
シンジカトルと友人となった事から、やめてよね事件では彼等に諌められた。
クルーゼとの決戦後、シンジがゲンドウによって人類補完計画の人柱にされかけた時は、彼を助けようと率先して出撃している。

ただ、第3次αの時点で既に一年戦争逆シャアまで通過し、尚且つガンダムWのエピソード(TV版及びEndless Waltz)等も消化済み。
人型兵器が充分に運用されている世界であり、マジンガーZの様なスーパーロボットも多数いる。
その為、ファンからは「わざわざ嫌がっている民間人のキラをパイロットとして使う様な状況では無かったのでは?」という意見が出ている。

やめてよね事件を筆頭とする本編における葛藤・苦悩に関する描写を殆どカットしている。
また、フレイを殺害したクルーゼに対して激昂。
クルーゼから自身の存在そのものを否定された時には「それはあなたの方だ!そんなにこの世界が憎いって言うなら!」と真っ向から反論する等、本編や第3次αに比べて感情的なセリフが多い。

前作のJと違い、版権ボスに対し言い負かされるかの様な描写が多い。
本作ではSEEDの名有りキャラクターの殆どが生還する結末になっており、人の死による成長が無くなってしまった為ではあるが、
フレイと和解し、フラグ次第でトールとニコルも生還。
姉であるカガリと共に、もう一人のスーパーコーディネイターと対峙する機会を得る等、if要素が多く人間関係的な意味で救われているという意見もある。

  • スクコマ2
『DESTINY』としては初参戦。
各シリーズに比べると天然よりも飄々とした態度が目立ち、カガリやアスランを弄っている。
自軍が人類勢力間の抗争には基本的に干渉せず、自衛の場合を除いて、戦力は侵略勢力との戦いのみに使用することを方針取っているので、
キラが所属するアークエンジェル陣営も序盤からこちらに組み込まれている。
初登場シナリオは翼繋がりか、助けに来たヒイロと二人で暗殺部隊と戦うステージ、以後は最後まで使用可能。
過去の大戦の英雄かつ重要メンバーの1人となってることから出番も多い。
ストライクフリーダムとインフィニットジャスティス初登場ステージ序盤戦では、
ストライクルージュに乗ったキラとグフに乗ったアスランの原作になかったコンビネーションを見せていた。
…と、このようにキラの扱いは良いのだが、対照的にシンの扱いは悪く、自軍加入もストーリー終盤。
デストロイとエンジェルダウン作戦の再現タイミングが一緒で、自軍が市民の救助活動中にステラを死なされた怒りで襲いかかって来るなど良い印象がない。
ちなみにデュランダルはデストロイに関する情報操作以外に、
デストロイと同じ暴れていたゲア・ガリングに挑み散ったエレ・ハンムの犠牲も無かったことにしたことから自軍に怒りを買っている。

  • Zシリーズ
原作における言動や行動等を環境の違いを考慮せずにほぼそのまま再現し、それを様々なキャラクターから批判させるという展開になっている。
ランド編では立場が似通っているという事もあって、フリーデン、月光号クルーを始めとしたアウトサイダー組とはそれなりに良好な関係を築いていた。
そんな中でエニルから迷いを抱いて戦う危うさに苦言を呈されたりもしている。
逆にセツコ編では、主要部隊がザフト組である事もから、当初の印象は最悪レベルだった。
更に、ムードーメーカーとなっていたハイネ・ヴェステンフルスが戦死して逝った事で、アークエンジェル組に対する反感や敵意はMAXに*27
原作での武力介入行動を温厚なロランやスーパーロボット組等からも徹底的に糾弾される事になる。

これに関しては、Zシリーズの舞台が人間以外にも多種多様な脅威が存在し、且つ情勢が極めて不安定な多元世界の中で不可解ともいえる行動であり、
原作同様の行動を取れば原作でのザフトの反応*28と同じ様に批判を浴びても仕方ないという意見もある一方、
滅多に怒りを露わにしないロラン等のキャラにまで(行動の理由も深く考えずに)キラに罵声を浴びせるのは度が過ぎているといった意見もある。
歴代でもZシリーズのシナリオ自体最後まで賛否両論なのもあったが、そもそもの話として、
原作と状況が余りにも違う*29のに特に理由付けもせずにそのままやらせる事自体がヘイトであるという意見もあり、
Zシリーズ完結後の現在でも非常に意見が分かれる所。

その後、両主人公のルート共に最終的にはカミーユがシンに言っていた言葉をハリーから聞かされた事で、自らの無差別武力介入について謝罪し、シンとも和解。
これ以降、事ある毎にズレた発言をしては周囲からツッコまれる天然キャラとしての地位を確立し、自軍部隊に馴染んでいく。

また、自軍参加当初に今迄の行動から自軍に馴染めなかった際、キラケンから「キラキラコンビ」の結成を持ち掛けられ、その時はスルーしていたが、
実は満更でもなかったらしい事が続編で明かされる事に。

第2次Zでは新規参戦勢とも良く絡み、アムロやCB勢、ロランとの援護台詞も豊富。 何とアスランとの合体攻撃も追加。
宇宙世紀とC.E.のガンダムキャラと共に、OZに所属。
懐柔政策を進めるレディをトレーズ様の意志について語り諭す驚きの役回りも。*30
キラキラコンビも健在な様で、特に再世篇では何かとキラケンの言葉に同意を示す等すっかり馴染んでいる。

第3次Zでは、シンやアスランと共にザフト所属の筈なのだが会話パートの顔グラとカットインのパイロットスーツはオーブの物*31
参戦は中盤。 単機でプラントから出撃→大気圏突入→オーブの危機に駆け付けるという原作を彷彿させる様な登場を見せる。
また、フレイを目の前で亡くした光景を今でも悪夢として見るらしくMIXが連れ去られ、荒れるアンディを激励する場面も。
シンとの確執は無い様で、互いに冗談を言い合える程にまでなっている。 お互いパートナーが不在な為、特に顕著。
天獄戦争ではクライン家とクロノの関係をラクスから聞かされるが、自分の信念を貫く為に戦い続ける事を決意する。
リリーナ救出後には無防備に寝ているヒイロの寝顔を写真撮影するというブッ飛んだ天然っぷりを披露したりした(尚、データはお兄様に消去された模様)。
残念ながらキラケンはリストラされてしまいました。

比較的早くに加入し、ストフリも中盤に登場。
戦場への介入行動は殆ど行わず、ボスボロットに乗せられそうになったり、キャラデザ繋がりのファフナーパイロット達の引率者になったり、ボケ役。
22話のボケ台詞は必見。

Kとは逆に、加入時期は遅め。
原作通り慰霊碑の前でシンと出会うのだが、この時点で既にif展開となっており、
「幾ら花を植えても、人はまた吹き飛ばす」という嘗ての危うかった頃の自分やアスランと良く似たシンの言葉に理解を示しながらも、
「そんな事を繰り返してはならない。 いつまでも花が咲いていられる世界を作らないと」と返答し、シンからも共感されている。
ラクス暗殺未遂事件の際に現れたアンノウンの存在からGreATの暗躍を知り、自軍に合流するまでは彼等の追跡を行う。
ベルリン戦においてステラを助けようとするシンをキラがサポートし、ステラ救出に成功する原作とは異なるif展開が発生。
ベルリンの街への破壊行動を止める為にデストロイに攻撃を行い、それを見たシンが激昂するなど原作通りの確執が一旦は発生するのだが、
撃墜間際になるとシンの意図を察してデストロイを抑え込み*32、ステラの救出に助力した為、
この確執は出来て数分で9割9分崩壊し、ストーリーも原作とは違う方向へシフトしていく。

原作ではシンがレイの協力も得て必死にフリーダム対策を練っていたエンジェルダウン作戦においても、
本作においてはステラが生還したこともあって、シンは「俺はステラを助けるために協力してくれたあの人と戦えるのか…?」と消極的な態度を取り、
実際に行われたエンジェルダウン作戦でも、キラはシンを攻撃するどころか横から割り込んできたクトゥルフの攻撃から彼を庇い、自然に共闘する流れになる等、
ミネルバ側は「アークエンジェルの動きを抑えたい(撃墜も已む無し)」というデュランダルの意向を受けて行動している、
一方のアークエンジェル側も「ラクスの暗殺事件の背後にいたのはデュランダルなのではないか?」と疑い、その配下であるミネルバも警戒しているという、
互いに快く共闘するというわけにはいかない複雑な状況ながら、現場では積極的に攻撃せず、表立った敵対行動は採らないという方針になる。
キラもシンを助けるだけでなく、時にはシンに助けられて叱咤激励され、お互いに認め合う信頼関係を結ぶ。
こうして、ステラの死が決定打となって対立した原作とは対照的に、共闘する展開になった。
また、こちらもJ程ではないものの熱血の素質を秘めており、
イクサー1達クトゥルフの民を苦しめ続けていたビッグゴールドに対して存在そのものを否定するレベルで激しい怒りをぶつける姿が見られる。

尚、上記の通りラクスが暗殺されそうになった為、デュランダルの事を疑ってはいたが、
Lのデュランダルも原作とは異なり、同盟相手のセントラルからラクス達の暗殺を指示されて嫌々やっている状態だった*33ので、
彼の謝罪を受けて「やろうと思えば出来た筈なのに、本気で自分達を殺そうとはしなかった」と同情的な対応をしている。

本編終了後。 その為会話パートでの顔グラではザフトの制服の襟が見える。でもパイロットスーツはオーブの物。
初登場時はレクイエムを修理しており、プレイヤーから「お前何してんの!?」とツッコまれた(その理由は終盤に明かされる)。
正式加入は第二部からで、ELSとの対話に失敗した刹那を救う為に、アスラン、グラハム*34と共に颯爽と登場。 アスランとの合体技コンビネーションアサルトを披露した。
シンとアスランがクロスオーバーの面で活躍している為、やや影が薄め。*35
しかし道生イドゥンと相討ちになったことの哀しみを堪えようとするカノンにかつての自分と重ね合わせ、
かつて自分にラクスが贈ってくれた言葉を引用して「泣いても、いいと思うよ」「人は、泣けるんだから…」と慰める等、
シンとは別の形で人生の先輩として振る舞うシーンも多々見られる…が、このシーン、中の人ネタ「お前は今泣いていい!」を連想したプレイヤーも
石神がアーニーの階級を昇進させようと提案した際、自身の階級についてネタにされた(当のアーニーはというと、昇進の件は辞退したが)。
シンとの仲も良好で、中断メッセージではそんな「花が咲き続ける世界を守る為に戦う」二人の会話が綴られる。が、ストフリ初登場時のシンの反応は恐怖に震えてるように見えなくもないという声も
エピローグでは何の説明もなくソレスタルビーイング号に乗り込み、(アレルヤマリーを除く)CBと共に外宇宙へと旅立った。
これは「コーディネイター=調整者」の使命を果たすために「イノベイター=革新者」と共に対話の旅へと旅立ったとする説が濃厚。
その為、ファフナー組扱いされるシンルナマリア、アスランとは違い、ガンダム00組扱いされる事も。
UX世界でも『SEED FREEDOM』の展開が起きる場合、キラ不在のまま始まってキラ不在のまま終わってしまう可能性が出てきてしまった

本編終了後で、「オーブの白き疾風」という異名が付いている。
シンとは和解していないらしく、互いに多少蟠りを残している。
今作でも00組と良く絡み、特に刹那とは互いにストライク・エクシアの時から出会っていた間柄。
因みに、立ち絵流用の都合なのか制服・スーツはオーブの物。
初登場でヴィルキスと共に現れ、アンジュと良く絡む等、ある意味期待通りの扱いとなっている。

  • X-Ω
SEED初期からの参戦。
今作では何と南十字島に漂流してきており、そこをタクト達に助けられている。
戦う事を恐れていたが、ティターンズが南十字島に侵略してきた事、自分の為ではなく他人の為に戦うタクトの姿を見て、
キラもスガタやワコを守る為にストライクに乗り込む。
この場面、何と利害の一致からかあしゅら男爵とストライクが並び立ち、ティターンズに立ち向かう姿が見られる。
タクトと共に自軍に加入する際、アークエンジェルがティターンズの配下になっている為にクワトロ達から取り調べを受けるものの、自らの境遇と戦う覚悟を伝え、戦場に向かう。

それ以外のゲーム作品


  • ACE:R
本編終了後。
アスラン・シンと三人で異世界に飛ばされてしまう。
シンと協力して戦うという本編では有り得なかったストーリー。 寧ろ兄弟の様に仲が良い。
ランカの「キラッ☆」を聞き、「僕を呼んだわけじゃないよね…?」と呟いたりとお茶目。


  • GENERATION of C.E.
DESTINY放映中に発売されたゲーム。発売当時までのASTREYシリーズも網羅しており、現在まで続く専用BGMや声の初出が多い。
今作では途中まで時系列に忠実に沿った内容だが、ステラの搭乗するデストロイガンダムを撃破して以後のルートが分岐する。
原作通りのエンジェルダウン作戦が行われるルートでは、展開が異なりキラはここで死亡する。後にラクスがその敵討ちとしてザフトに攻撃を仕掛けるなど仰天の展開も。
その他のルートでも、終始シンが主人公で徹底されたルートなのでロクな目に会わない。ちなみにシン達ミネルバがデュランダルことザフトに始末されかけるルートもある。


他作品との掛け合いが多い当作品。上述の戦い方や劇中の発言から、好戦的なキャラからは敵でも僚機でも関係なく批判されがち。
戦いたくなんかないだと?そんな甘い感情で戦場に出てくるんじゃない!
軟弱な奴だ、実戦では使い物にならんぞ!
甘いな。貴様らのような子供の考えで、正義を語るな!
立場や性格を考えるとおかしい程に辛辣な態度をとるキャラも多く、武力による戦争根絶を批判される流れとかなり似ている。
一方でグラハムからは信念を評価され、生殺与奪を良しとしないキオ・アスノなどからは賛同されている。

同シリーズ内での掛け合いでは、フレイの仇であるはずのクルーゼの事を"さん"付で呼ぶ、
言葉のかけようもないほど物凄く激高しているカナード・パルスにマイペースかつ冷静に対処するなど、性格などを踏まえると疑問が残る場面もある。
劇中の関係を踏まえると顔見知りの関係では無いせいか、SEED時代のキラとシンは良好な関係にあるなど、なまじ背景事情が異なる場合は拗れる場合が多い。
劇場版のキラが登場すると、それまで存在しなかったルナマリアへの台詞などが実装されたため、総合的な掛け合いは豊富になった。





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最終更新:2024年03月18日 10:14

*1 「約束の地に」にて、アークエンジェルのJOSH-A入港時にウィリアム・サザーランドが読んでいた資料

*2 一応やむを得ない経緯があったことと「人質」とは言っていないからグレーというだけで、状況や発言タイミングから人質扱いしたことで実際は「黒」である(そのためマリューも命懸けの状況だったとはいえ問題視した)。またラクスを保護した際も放置はできずプラントにも引き渡せない状況にAAクルー全員が困っていたため、手段は別として民間人の彼女を損失なく引き渡せて問題解決出来たという結果に関しては問題視するようなことではなかった。

*3 ヘリオポリス脱出後、フレイの父が乗っていた戦艦モントゴメリと他数隻の地球軍艦がアークエンジェルに合流しようとした所をクルーゼ隊が襲撃した時の戦闘にて。 キラは出撃するもアスランとの戦闘に手間取り、結局モントゴメリはクルーゼ隊のMSに撃沈されてしまった。 但しアークエンジェルの戦力でこれを止める事は難しかった為、行き場の無い怒りをぶつけられている形である。 しかし、キラとしてもこの時のフレイの悲痛な叫びには返事のしようが無かった

*4 ずっとキラは目を閉じたまま、独り言の様にフレイへの謝罪や悔恨を口にしているだけで、寄り添うフレイの霊魂の言葉に一切反応していない

*5 NJCを持つフリーダムがユニウス条約違反と指摘されたりするが、ユニウス条約は地球連合とプラントの停戦条約の一部なのでオーブを含む他の国家にはそもそも関係無い。

*6 前述の件も含めれば、キラ達視点では仮にデュランダルでなくともザフトの権力者が関わっていると判断できる。

*7 呼び掛けてはいたが上手く伝わっておらず、何より各陣営の立場上の問題が大きく、情報操作で隠されたりもしている

*8 最初の内は政略結婚を選んだカガリ、そしてザフトに戻ったアスラン達からも無茶な行動を批判されたが、皮肉にもキラがセイラン家やデュランダルに抱いた疑念は後に最悪の形で的中しており、多くの苦難があったが、少なくとも「誰かに騙される」という失策を犯す事だけは回避した

*9 主にオーブ絡み。ただしなるべく遺恨を残さぬ形で戦闘を止めさせたいのでオーブに対しても平等に扱った

*10 ラクスが暗殺されそうになった事を伝える等、懸念は伝えたが

*11 恐らく余りに偶発的な事態だったのに加え、デストロイ自体が生半可な射撃が通用しない事も考えると接近戦で確実に止めるしかない、つまり不殺に拘る事は出来ない状況だった

*12 この際、「最初の攻撃の時点でデストロイの陽電子リフレクターによって攻撃が防がれたにもかかわらず、それ以降も無駄に攻撃しては防がれ、周囲の町に無用な被害を与えている」と批判される事が多いが、この時点でキラは陽電子リフレクターと相対するのは初であり陽電子砲すら防ぎ切る防御力を持つ事は彼は知らなかった事、一刻も早くデストロイを撃墜せねばならなかった当時の状況ではじっくり対策を練る暇は無く、取り敢えず何処かに攻撃して、何処になら攻撃が効くかを探らねばならなかった事は考慮されるべきだろう

*13 客観的に見ればキラの行動は、デストロイが止められてインパルスも撃破を免れるという(連合側以外の観点から見れば)ベターな結果を招いており、シンがステラを説得しようとしている時には事情を知らないながらも静観する等配慮もしている為、この件についてキラの落ち度と呼べるものはステラの視界に入ってしまった事(普通はそれだけで発狂するとは予測出来ない)位しかない。 が、状況的にはシンの目前でステラに致命傷を負わせる結果になり、彼から憎悪を向けられる決定打となってしまった

*14 この時フリーダムは胴体を貫通されて大爆発したが、爆発寸前にキラが咄嗟に核エンジンを緊急停止させる事で核爆発を防いでおり、キラもそうだが、結果的にシンやインパルスも核爆発の危機から逃れる事が出来た。

*15 これ等については外伝作品にて語られている

*16 この時、妻のヴィア・ヒビキは猛反対していた

*17 工学や力学・科学の分野では、本来なら考慮する必要がある問題や前提を無視できるものや状態を「理想的」と表現する事がある。空気分子の体積や分子間力を0として扱える「理想気体」や、外力で一切変形しない固体「剛体」と呼ばれるものがそれである。これらは実在しないが故に「理想的」という言葉が用いられる。

*18 後に語られた所によると、どちらもコーディネイターに反対する過激派によって殺害された模様

*19 それでも能力の片鱗は見せていたようで、当時からキラの潜在能力を察していたアスランからは「やれば出来るのにやらない」と呆れられていた。また、この時でも一部の分野ではアスラン以上の成果、あるいは能力を見せたこともある。

*20 コーディネイターだからといって必要な知識を生まれつき学習しているわけではないので、OS書き換えはもちろんのことながら訓練せずにいきなり兵士以上にMSを乗りこなすことはまずできない

*21 双子かつナチュラルであるカガリもSEEDの力を持っているため、SEED自体はコーディネイターという出自ではなく、ヒビキ家という出自に由来すると考えるのが自然。

*22 同様に砂漠戦の際には敵の攻撃をホバリングで回避しつつOSの重力や砂への接地圧の設定を素早く書き換え、砂漠の戦闘に優れたバクゥを圧倒した

*23 本来ならバッテリーが尽きる前に帰投して補給するところである

*24 そもそもサイも温厚な青年であり喧嘩慣れはしていないだろう。つまり素人同士の喧嘩という状況であった

*25 アスランとキラの殴り合い(になっていない一方的なアスランの攻撃)もそうだが、序盤のサーベルによる決闘をシンが買って出たのは「キラにそういう技量がない(から敬愛する隊長に恥をかかせるわけにはいかない)」とシンが直感で判断した可能性が高い

*26 インパルスとの共同スコアとも見做せるが

*27 実は経緯を考えるとこの作品のハイネの死についてはアークエンジェルは何も悪くなかったりするが

*28 一応タリア艦長は行動の意図を理解していた節があるが、シン等の元々特に関りの無い末端の者からすると意味不明で厄介な敵という反応だった

*29 特に触れられるわけではないが、例えばキラの不殺行為も腕や脚にサブパイロットが乗っている世界の住人からすればサブパイロットへの致命の攻撃に見えたとしても仕方がない。

*30 原作における彼女の副官ニコルの位置。

*31 良いのかそれで。

*32 当初はシンがやろうとしたのだが、インパルスでは抑え込む事が出来ず、それを見たキラがフリーダムで抑え込んだ。 サイズや力の差的にどうやったのかとか気にしてはいけない

*33 この為、エンジェルダウン作戦でタリアがアークエンジェルの轟沈を偽装していた事を知ってもこれ幸いとキラ達の追跡を打ち切った

*34 何でグラハムが?と思われるだろうが、ブレイヴを同意の名前であるドレッドノートに見立てたフリーダム・ジャスティス・ドレッドノートの揃い立ちネタと見られる

*35 その代わり、ツメスパでは出番が多めになった。