毒蛇神ヴェノミナーガ

登録日:2011/02/11(金) 00:44:17
更新日:2024/03/31 Sun 16:11:50
所要時間:約 4 分で読めます





毒蛇神ヴェノミナーガはTACTICAL EVOLUTIONで登場した闇属性爬虫類族の特殊召喚モンスター。


星10/闇属性/爬虫類族/攻 0/守 0
このカードは通常召喚できない。
このカードは「蛇神降臨」の効果及びこのカードの効果でのみ特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃力は、自分の墓地の爬虫類族モンスター1枚につき 500ポイントアップする。
このカードはフィールド上で表側表示で存在する限り、 このカード以外のモンスター・魔法・罠の効果の対象にする事はできず効果を受けない。
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、 自分の墓地のこのカード以外の爬虫類族モンスター1体を ゲームから除外する事でこのカードを特殊召喚する。
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与える度に、 このカードにハイパーヴェノムカウンターを1つ置く。
このカードにハイパーヴェノムカウンターが3つ乗った時、 このカードのコントローラーはデュエルに勝利する。 


とりあえずまず誰もが思うだろう。



テキスト長すぎ。



それもそのはず、このカードのテキストは当時の遊戯王OCG最長の 342文字
まぁこれは再録前の物なので今ではもっと短くなっている。この件に関しては後述。

まず召喚条件として通常召喚できず、《蛇神降臨》でのみ召喚可能というものがある。

蛇神降臨
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「毒蛇王ヴェノミノン」が戦闘以外で破壊された時に発動する事ができる。
自分の手札またはデッキから「毒蛇神ヴェノミナーガ」1体を特殊召喚する。

ようはヴェノミノンが破壊された時にこれを使わない限り出せないということである。
ただ《蛇神降臨》は戦闘破壊に対応しておらず、またタイミングを逃がす要因があった場合発動出来ない。
一方、自分で ヴェノミノンを破壊した場合でも発動できる
このため《毒蛇の供物》や《リミット・リバース》《激流葬》とかを使ってヴェノミノンを自爆させれば用意に条件は満たせる。

さて、ヴェノミナーガ様本体の能力としては、
A:墓地の爬虫類族モンスターの数に比例して攻撃力を上昇させる。
B:戦闘破壊された時、墓地の爬虫類族モンスターを除外し自己再生。
C:戦闘ダメージを相手に3回与えた時、デュエルに勝利する。
D:「 魔法・罠・モンスター、それら全ての効果を受け付けない


Aは攻撃力アップ。墓地の爬虫類族1体×500と悪くない上昇率。
基本的に3000を上回れる状況で出せばそうそう戦闘破壊されないだろう。


仮に不意の事故で倒されてもBがある。戦闘破壊されても自己再生できるのだ。
もっとも攻撃力が500下がってしまうが、攻撃力を強化できるカードはエンドフェイズ時までの物が多いので墓地に十分な爬虫類がいれば返しのターンで倒せるだろう。

え?ワイトキング? ...その場合は諦めよう。


Cは三回ダメージを与えればルールを無視して勝利というド派手な効果。
もっとも攻撃力4000越えになることもままあり、その場合2回ダイレクトを通せば勝てるのでいささかオーバーキル気味な能力である。


そして、Dが毒蛇神が毒蛇神様たる所以。

そう、耐性

この耐性だけで言えば遊戯王OCGの中でも最強クラスだろう。
対象を取る取らない関係なく破壊や除外、バウンス、他コントロール奪取等も 一切効かない という、原作の三幻神以上の耐性。
こちらの装備カードや効果付加カードも使えなくなってしまうが、毒蛇神様は誰にも媚びず誰の手も借りないのだ。

これが上述の効果と組み合わさり、「 だいたい攻撃力3000以上で除去できず自己再生できるモンスター (特殊勝利のおまけつき)」という凶悪な性能で相手を圧倒できるのだ。






…まぁ、出せたらの話。

特殊召喚のキーカードの片方、毒蛇王ヴェノミノンは魔法なり罠なりでポンと出せる。
爬虫類だからスネークレイン+継承の印や死者蘇生(遊戯王)で1ターンで呼べる。
ヴェノミノンの時点で攻撃力上昇+蘇生効果を持つので場に維持しやすい。

問題はもう片方、《蛇神降臨》。
手札に持って来る方法、タイミングを逃がす危険性、通常罠であるが故の止められ易さ…と。
ショッカーお触れ
知りません。
上記カード以外にもどんなデッキにも魔法・罠除去カードぐらい入っているので「伏せといたらたまたま相手が《サイクロン》で狙ったのが《蛇神降臨》だった」ということも頻発する。

リミット・リバース》なら1枚で蘇生と自壊を兼ねることができるので比較的有用なサポートとなる。

更に時代が進んだ11期にて遂に最高のサポートを手に入れる。
トラップ・トラック
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊し、
デッキから「トラップトラック」以外の通常罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分は罠カードを1枚しか発動できない。
自分のモンスターを破壊して通常罠をデッキからセットし、しかもそのターンに発動可能にさせる強力な通常罠サポート。
貴重な《蛇神降臨》を持って来れる手段であるだけでなく、破壊する処理とセットする処理は同時に行われる扱いである事が毒蛇神様的には重要なポイント。
チェーン1にこのカードを発動してヴェノミノンを破壊した場合、なんとこのカードでセットした《蛇神降臨》を即座に発動して毒蛇神様を出す事が出来ると言う裁定が下されている。
つまり、このカード1枚でヴェノミノンの破壊と《蛇神降臨》を引っ張り出す手段を兼ね添えつつ、《蛇神降臨》の罠カード故の遅さを緩和すると言う、正に毒蛇神様のために作られたかのようなナードとなっている。

そして出してからが毒蛇神様である。
その極悪な耐性で相手を絞めていける。

…え?
レインボー・ネオス?
アンワ
ラヴァゴ
邪神アバター?
ユベリッヘ?
スキドレ?
ライトニング?
壊獣?
あー、あー。聞こえない。

実際、出せればかなり強力なモンスターだったのだが、SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニングは最悪の敵と言える。
爬虫類が10枚未満では突破され、自己再生も封じられる。なによりほとんどのデッキからポンポン湧いて出る。
一応11枚以上あればいいわけだが、そこまで墓地を肥やすのは中々骨である。
また、壊獣や溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムのようなコストで相手のモンスターをリリースできるカードにも注意が必要。
これらは毒蛇神デッキを組むならばまず対策すべきカード。
???「俺がいるぞ!」

ちなみに自己再生時に天罰とかは普通に効く。

ついでに言うともう一つの弱点は除外である。
墓地の爬虫類が全部除外されたら攻撃力0になるので高い耐性も役には立たない。
故に次元デッキ全般に弱い。

このカードを主軸にする場合、相性がいい爬虫類は【ワーム】だろう。
ワーム・クイーンと継承の印+スネークレインが共存させやすい。
ヴェノム「」


アニメ

アニメGXではヴェノムデッキの使い手プロフェッサー・コブラが使用。

OCGでは出来ないが毒蛇王ヴェノミノンの戦闘破壊をトリガーに切り札として降臨するも、高攻撃力を得たマグマネオスとの戦闘ダメージでデュエル自体が終了してしまう。

なおこの時、特殊勝利効果が戦闘ダメージを与えた相手は3ターン後(自分ターンと相手ターンとで合計3)にデュエルに敗北するという超凶悪仕様だった。
噛まれて蛇の毒が回ると考えればわかりやすい効果だが、異国の剣士やゾーン・イーターの10(自分ターンのみ5)ターンや鉄のサソリの6(自分ターンのみ3)ターンに比べると随分はやいのはさすが蛇神様。






なお、尋常じゃなく長いテキストをどうかと思ったのか、再録版では以下のテキストになっている。
星10/闇属性/爬虫類族/攻 0/守 0
このカードは通常召喚できない。
「蛇神降臨」の効果及びこのカードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカードの攻撃力は、自分の墓地の爬虫類族モンスターの数×500ポイントアップする。
このカードはフィールド上で表側表示で存在する限り、このカード以外のカードの効果の対象にならず、効果も受けない。
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
このカード以外の自分の墓地の爬虫類族モンスター1体をゲームから除外する事で、このカードを特殊召喚する。
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、このカードにハイパーヴェノムカウンターを1つ置く。
このカードにハイパーヴェノムカウンターが3つ乗った時、このカードのコントローラーはデュエルに勝利する。 


やっぱり長かった。

なんせ「このカード」が11回も出てきてるし。
まぁ8期仕様になりテキスト欄が拡大されたので実物を比べるとそこまで窮屈には見えなかったりする。ちなみにこれで318文字。
より問題だったのが海外版初版で、冗談抜きで虫眼鏡が無いと 解☆読☆不☆能レベルである。
こちらも今はテキストを短く・フォーマットを変更したので肉眼で見やすくなった。

余談だが、第9期フォーマットとしてのこのカードはまだ出ていないが、
同様の耐性効果を持つモンスターの例に照らし合わせると「このカードは他のカードの効果を受けない。」という表現になる可能性が高い。
ちなみにほかの完全耐性モンスターと比べると「対象にする事はできず」のテキストがあるおかげで、
対象には取るがモンスターに直接影響を与えない効果(例えばOCG版特殊召喚絶対殺すマンの効果とか)も防げる。決して蛇足なテキストではないのだ。

第9期仕様にするとこんな感じだろう。
星10/闇属性/爬虫類族/攻 0/守 0
このカードは通常召喚できない。
「蛇神降臨」及びこのカードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカードのハイパーヴェノムカウンターが3つになった時、自分はデュエルに勝利する。
(1):このカードは他のカードの効果を受けず、効果の対象にもならない。
(2):このカードの攻撃力は、自分の墓地の爬虫類族モンスターの数×500アップする。
(3):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、
自分の墓地の爬虫類族モンスター1体を除外して発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。
(4):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた場合に発動する。このカードにハイパーヴェノムカウンターを1つ置く。

これでようやく272文字(効果の番号やコロンを含まず)。初期と比べると大分マシになるだろう。
「このカード」は9回。

長らくテキスト文字数トップを登場から9年間維持してきたが、
遊戯王ARC-V榊遊矢が使用した《涅槃の超魔導剣士(ニルヴァーナ・ハイ・パラディン)》の397文字に抜かされた。
ただしあちらはペンデュラムモンスターのためペンデュラム効果も含めてなので、モンスター効果の文字数だけならこのカードがいまだにトップである。
というか別テキスト欄がないと抜かせないテキストの長さというのも恐ろしい……。

ちなみにアニメのカードだとこのカード以上のテキスト量を持つモンスターは結構いるが、
OCG化されると効果が変わるか減ったり、OCG用にテキスト変更されて文字数が減るためナーガ様以下の文字数になる。
なお、アニメ版で最大のテキスト量を誇るモンスターは《覇王龍ズァーク》の533文字。
ちなみにモンスター以外だと永続罠《剣闘獣の強襲城(グラディアルビースト・アサルト・フォート)》が677文字が最長*1


追記・修正は《毒蛇神ヴェノミナーガ》を降臨させてからお願いします

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最終更新:2024年03月31日 16:11

*1 なのだが、このカードは永続魔法カード「剣闘獣の砦」に書き換える効果があり、「剣闘獣の強襲城」としての効果の後にテキスト欄が線引きされて、続けて「剣闘獣の砦」の効果も記載されているという、前代未聞のテキスト記載の形式が取られているため、ナーガ様なみの300字強程が水増しされていると言えるカードでもある