怒首領蜂大往生

登録日:2010/10/11(月) 20:12:03
更新日:2024/03/23 Sat 22:12:59
所要時間:約 6 分で読めます





人の姿をした21億の戦い




2002年稼働開始のシューティングゲーム。開発元はケイブ、総発売元はエイエムアイ。

ご存知弾幕STGの金字塔『怒首領蜂』の続編であり、前作のシステムをさらに進化させて大ヒットを記録した。
白往生、調整版のブラックレーベル(通称「黒往生」)があり、前者はPS2に、後者はXBox360に移植されている。
その他にはiモード版(Switchに移植済)やiPhone版(白ベースだが追加機能で遊びやすい)、PS2版限定で収録されているデスレーベル(ボスラッシュ。夢も希望も慈悲も無い鬼畜難易度)が存在する。

操作はAボタンがセミオートショット、押しっぱなしでレーザー、Bボタンがボム(ハイパー所持時はハイパー)、Cボタンがフルオートショット
ボムは死亡時に最大数が1個増える(ただしハイパー発動中に死亡した場合は増えない)


自機タイプは速度があるが攻撃範囲が狭いAタイプ速度は遅いが範囲攻撃が得意なBタイプを選んだ後、さらに強化タイプの異なる3種類のエレメントドールを選択する。

  • ショーティア
ショット強化。攻撃範囲が広くボム所持数も最多(3~6個)だがレーザーが貫通しない為火力不足気味。ボム強化ではない
レーザー時の足の遅さは弾速が全体的に速めな本作においてかなり響く。初心者向けに見せかけた玄人向け。故障ティアなどと言ってはいけない。
流石に問題だったのか黒往生ではレーザー時の足が若干速くなって名実ともに初心者向けになった。

  • レイニャン
レーザー強化。レーザーが貫通する。ボムは2~4個。人生押しっぱなし
死ぬとショットが貧弱になるので復活はかなりきついが、緋蜂戦で多くボムれる。そのため全一スコアがこの強化だった時期があった。*1
実際に辿り着けるかは別問題として。


  • エクスイ
エキスパート強化。ショーティアのショット範囲とレイニャンのレーザーを持つがボムが少ない(1~2個)。
ボムによるゴリ押しがしづらいため、他の強化以上にハイパーの使いこなしが重要。ある意味本作のゲームデザインを体現したような子。
とはいえショット、レーザー両方強化の恩恵はデカく、白往生でクリアを狙うなら事実上これ一択。
なおEDは鬱エンド。しかもCAVE的には正史であり、6年後の続編へのフラグにもなっている


お勧めの自機タイプとしては
A-Ex≧B-Ex>B-L>>>色々な壁>>>B-S

上記の通りEX強化で安定だが、黒往生や白往生1周目ならS強化も十分視野に入る。
とりあえず白往生2周目B-Sは苦行なんてもんじゃないのでドM以外はやめておけ。



【システム】
  • GPSシステム
ご存知コンボシステム
敵を倒すとコンボゲージが増加し、これが0にならない限り得点が雪だるま式に増加していく
レーザーを当て続けている場合ゲージは一定量残るのでこれを利用すれば全つなぎが可能。
当初は3面のみ全繋ぎできない*2とされていたがパターンが改良されていった結果、全面で全繋ぎ可能と証明されている。

  • 蜂アイテム
各道中に10個隠されてるアイテム
隠されてる場所にレーザーの先端を当てると出現する

取得時に
  • コンボゲージ最大値まで回復
  • スコアがHit数×1000×(1+蜂パフェの面の数)加算
  • ハイパーメーター増加(増加量はhit数依存、またハイパー発動時は増加せず)
の効果

  • ハイパーシステム
今作において稼ぎ、攻略の両方においてのキモ
敵機にレーザーを当てるか、蜂アイテムを取得することで画面上部のハイパーメーターが溜まり、上限まで達するとハイパーアイテムが1個出現する。
道中で溜まった場合は即出現ボス戦においては特定条件下(ボム数0等)で出現
ハイパー発動中にメーターが溜まった場合は弾消し発生、ハイパー終了時にアイテム出現

アイテムを取得した後、ボムボタンを押すことでハイパーを発動することが出来る
最大まで5個まで貯めることが出来る。

ハイパー発動により
  • 攻撃力、Hit増加数の上昇(ハイパーの個数により上昇率変化)
  • コンボゲージ増加量が増加
  • 画面の弾消し
  • ランクの上昇
の効果が発動。ハイパー中にボムを撃つと強制終了される。

迂闊に使うと自分の首を絞める危険性もあるが、後半面は殲滅力アップの恩恵が大きくなるので上手く使っていきたい。
また、冒頭でも触れてるがハイパー中に死んでしまうと 「ボムの最大ストック数が増えない」きっついペナルティーがある ので要注意。

  • ランク
このゲームのランクは生存時間ハイパー使用累計数のみである
前者はほぼ全てに、後者は特に弾速度に影響を与える
ただし後者は最大で15個分でボムで-3、死亡で-12なのであまり気にすることはない
2周目は白はランク最大で固定。黒は変動ありで2-5までノーミスを維持すると白の最大ランクを上回る。

よく「非常に難しい」、「無理ゲー」といわれる本作。
事実1周目の前半面からボスが強く、3面は「道中はパターンから外れるとボムか死亡確定。ボスも弾速が速くとても強い」という構成で初心者の壁として大きく立ちはだかる。
とはいえ実際は規則性の強い素直な弾幕が多くやればやるだけ上手くなるというSTGの面白さが詰まった作品であり、実は弾幕STG入門作にも向いていると評価するプレイヤーも少なくない。
1周目に限れば・・・の話だが。


このさきには________
暴力的で__________
鬼のような_________
極殺兵器どもが_______
あなたをまっています。____
それでもプレイしますか?___


はい (いいえ)___



さて、ここからはおなじみ2周目である

因みに条件は
  • 2ミス以内
  • ボム3回以内
  • 蜂パフェ3回以上

蜂パフェとは道中最後の蜂を取るまで死なずに全ての蜂を取ること。
成功すると最後の蜂を取った際に「×2」の大文字表記が追加されるので判別は容易。
1周クリアできるころには1面2面は楽勝、3面はパターン面であるので2周目に入るだけならCaveシューでもかなり簡単なほうである。


入るだけならな


以下2周目の仕様
  • 弾幕の大幅強化
  • 真ボスの追加
  • 残 機 全 没 収(白のみ。残ってた残機は1周クリア時にスコアボーナスへ変換)
  • ステージをノーミスorノーボムクリアでエクステンド(黒では残機0突入のステージをノーミスクリアに変更)
  • コンティニュー・途中参加不可能(白のみ、黒は2-4まで可能)


弾幕強化、真ボス追加だけでも十分きついのに、更に上記のご無体な条件下で挑まなければならない
これらを踏まえた感想、嘆きを数年もがき苦しみ、ついに心折れたあるシューターの視点で書いてみたいと思う



【以下A-Ex準拠】

2-1
開幕戦車のトリガーハッピーぶりに初見は吹くかもしれないが、難易度的には実は1周目の後半面とそこまで変わらない。
白では被弾即終了のプレッシャーが付きまとうが、安定して1周クリア/2周目突入できる人なら問題なく行けるだろう。



ボスまでは


ここで第一の関門凄駆(スザク)さんの登場である

ひーこら言いながらたどり着いた初見さんはまず開幕のばら撒きとその後の炸裂弾で追い返される
初見時あまりの弾幕に笑うしかなかった人も多いという

攻略としては全繋ぎして最後の蜂を逃しハイパー3つ+ゲージ70%で突入
第一波を少し避け、ハイパーの弾消しと弾吸いで炸裂弾まで凌ぐのが一般的

なお2周目のボスは蜂アイテムでゲージを調整していくのが基本。ゲージ管理を雑にやろうものなら死あるのみである。


2-2
序盤の中型2種の裁き方がキモ
中ボスが超強化されてるので気をつけるべし
そしてここで第二の壁、百虎(ビャッコ)さんの登場である
第一形態の攻撃パターンはランダムなのでぶん回しが来ない事を祈ろう

ゲージ調整が出来てて、ぶん回しが来なければハイパー、ボム、ハイパーで3面に1ボム持っていける

ぶん回しが来たら神にでも祈って下さい


2-3
回転砲台と固定砲台と戦艦がひどい
中ボスもひどい
ボスはもっとひどい


よく2周目の難易度を語る上で3番目の残機全没収が鬼畜だと言われている。
確かに鬼畜である
なにせ1面で当たったら終わりなのだから

だがこのゲームの本当の恐ろしさはそれだけではまだ足りない
真の恐怖はここ2-3あたりから襲ってくるのである

それはここあたりから4番目の『ノーミスorノーボムクリアでエクステンド』というシステムが牙を剥きはじめるからである

例えば、2面のボムアイテムはボス手前、3面は中ボス後である
これが意味することは?


そう2面中ボス~3面中ボスまででボムが最大でも2つしか使えないのである


これに加え、ミスると

ミスった→もうボムれない→さらにミスる→\(^o^)/


という負の連鎖のプレッシャーが襲い掛かってくる
パターンが出来るまでは3面突入時にはボムがなく中ボスに押し潰される
これを乗り越えた者だけがこの先に進めるといっても過言ではない


人間やめますか?大往生やめますか?


2-4
最初はそう無茶ではないが問題は後半のレール地帯。
レール砲台を破壊するとレールの爆風から撃ち返しが降ってきてこちらの動きを制限させる 狂った強化がされる。当然他のザコからの弾幕も容赦なく飛び交う。
ぶっちゃけ終わってるなんてものじゃない。人間やめなきゃ無理。

2-5
緊張と興奮で手がガクガクする
そしてジェット蜂開幕とか全く見えないけどどういうことなの…

そしてこの後ろにはあのSTG史上最凶ボスと名高い緋蜂(ヒバチ)がいらっしゃいます。
なお、到達者曰く緋蜂到達で折り返し地点

あまりの凶悪さに 初の2周クリア報告が稼働から半年後 だったり、稼働から20年経っても未だノーミスクリアが出てなかったり(黒往生では出た)、某プログラマーが 「2周目を楽しめる人を狭めすぎてしまい反省してる」 と認めたそうな…。

音楽は『バトルガレッガ』等の並木学氏が担当。クオリティも高く、本作以降の多くのケイブシューの作曲を担当していった。
因みにこのゲームで流れる殆どのBGMのタイトルの由来は有名シューティングを作ったメーカー名から来ている。
例)機体セレクト:霧警→NMK
  1面:東亞→東亜プラン
  2面:彩虹→彩京




追記修正はジェット開幕避けきってからお願いします。

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最終更新:2024年03月23日 22:12

*1 当時のスコア集計ルール上では部門が機体別のみだったため。ただ道中の取りこぼしが多すぎるということで最終的にはエキスパート強化を上回れない結果に。なお2019年にルールが改訂され、現在の集計では機体×強化タイプ別となっている。

*2 中ボスの出現演出中にコンボが途切れてしまう