鋼鉄ジーグ

登録日:2010/11/24 Wed 07:04:27
更新日:2023/10/30 Mon 20:26:55
所要時間:約 17 分で読めます


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70年代テレビアニメ アニメ イタリアの国民的アニメ ケンタウロス サイボーグ スパロボ スパロボ三大ヒーロー スパロボ参戦作 スーパーロボット? タカラ ダイナミック ダイナミックプロ ツッコミどころ満載 ハニワ ハニワの明日は死ねぇ! マグネット マグネロボシリーズ ミッチー リアルロボット? ロボットガールズZ 仮面ライダーX 勝手に改造 古墳時代 古谷徹 安田達矢 尾瀬あきら 弥生時代 意外な国で大人気な作品 昭和 最強の敵:砂場 本人変身型ロボ 東映 松本めぐむ 死ねぇ! 永井豪 汚いアム○ 漫画 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ 磁石 空気? 腹筋が死ぬ項目 邪魔大王国 鋼鉄ジーグ 騎馬民族征服説



♪~ ♪~


ダンダダダダン♪ ダダンダンダダン♪
ダンダダダダン♪ ダダンダン♪

おれがやめたら(ダンダダン♪)

だれがやるのか(ダンダダン♪)

いまにみていろ ハニワ幻人

全 滅 だ!!



ジーグブリーカー!



死ねぇ!


└|∵|┐鋼鉄ジーグとは└|∵|┐

1975年から1976年にかけて放映された永井豪・安田達矢の原作とダイナミック企画、製作:東映動画によるロボットアニメである。マグネロボシリーズの第一弾。
勝手にサイボーグ化させられたした主人公が変形した頭部パーツに、磁石の力で体の各種パーツが合体して巨大ロボット化する。
発端はおもちゃメーカーのタカラが磁石を使った合体ロボの企画を持ち込み、それを永井豪ダイナミック企画がマンガ化したものである。
内容的には70年代の王道的なストーリーで1話完結型が多い。戦闘ロボット物だが、家庭問題がちょくちょく入るストーリーとなっている。
これは家の事そっちのけで邪魔大王国対策をしてきた親父と、それに不満を持っていた上に否応なく巻き込まれた息子という図式のせいか概ね親子関係がうまくいってない為。
古谷徹主人公ってこんなのばっかりね。

タカラは「鋼鉄ジーグ事業部」を設立、ジーグの可動範囲の自由性とパーツチェンジギミックが大ヒットし、後に「マグネモ」シリーズとして大成功を収める。
国内放送後は海外にも輸出され、イタリアでは特に人気の高い作品。CMソングや有名歌手がカバーするほどのヒット作。
逆に国内ではマジンガーシリーズが着目されたせいでやや影が薄かった……
しかし人気ゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」において、2003年発売の『第2次スーパーロボット大戦α』で初参戦し、
その奇怪な主題歌と乱暴過ぎる言葉使いで一躍若い世代への知名度を高めた。


放送当時展開された漫画版は、安田達矢版と松本めぐむ(現:尾瀬あきら)版がファンの間で有名。
前者はテレビマガジン連載という事もあり、TVシリーズに比べればまだマイルドな作風に仕上がっている(それでもショッキングなシーンが無い訳ではないが)。
対して冒険王誌で連載された後者は、物語をパターンで納めることを嫌った著者の意向から、主人公の人間的な弱点に焦点が置かれ、
内容も「敵の首魁の赤子の生殺与奪に苦悩する主人公」「主人公を死地に送り出しながら身勝手な都合で裏切る人々」等々、
TVシリーズのイメージとはまた異なる、尾瀬氏なりのヒーロー像を追求した独自色の強い内容となっている。
桜多吾作版マジンガーシリーズといい岡崎優版機動戦士ガンダムといい、冒険王という雑誌はどうしてこう業が深いのか。
詳細は鋼鉄ジーグ(松本めぐむ版)の項を参照。

漫画版は他にもダイナミック企画の公式サイトにて連載された『鋼鉄ジーグ 秘龍伝』という作品も存在。
かの『地上最強の男 竜』の作者である風忍によるリメイク作で、著者独特のコマ割りの凄まじさは本作でも健在。
……が、残念ながら非常に中途半端なところで打ち切り同然の完結を迎えてしまっている。

後に関連作の『鋼鉄神ジーグ』も作られるが、こちらはあくまで安田達矢の漫画版からの続編みたいなものであり、本作の続編ではない。
2021年には『スーパーロボット大戦DD』で遂に競演を果たした。


ジーグが死ねぇ!と言わないし





死ねぇ!



└|∵|┐ストーリー└|∵|┐


考古学者の司馬遷次郎博士は、古代日本を支配していた邪悪な国家「邪魔大王国(じゃまだいおうこく)」「女王ヒミカ」の復活を察知した。
彼はその重要なカギとなる「銅鐸」を守る為に『ある場所』に隠すが、邪魔大王国の刺客に拷問を受けた挙句、崖から落ちて致命傷を負う。
博士は死の間際、息子・宙に謎のグローブとペンダントを渡して息を引き取った。

一方、少し前に起きたカーレースの大事故で無傷だったことに疑問を抱いた司馬遷次郎の息子、司馬宙は
親父が死んだ時の為の保険に自分の頭脳を移植したコンピューターから、自身の体がバカ親父に改造されていたことを知る。

彼を頭部として合体する巨大ロボ「鋼鉄ジーグ」は、日本の支配を目論む邪魔大王国の人達を全滅させるために立ち向かう。




└|∵|┐主な登場人物└|∵|┐





司馬 宙(しば ひろし)

CV:古谷徹

主人公。性格は熱く突っ走りがちで反抗的だが、根は人一倍家族想いの好青年。
親父が亡き後の大黒柱として家族を守ろうとする強固な意志を秘めている。
元柔道部員でその格闘技術はジーグになった際にいかんなく発揮される。
普段はレーサーの傍ら、修理工場である司馬モータースの社長をしており、自宅と棟続きの作業場でメカニックとして働いている。
レーサーであったが、TV版ではレース中にバナナの皮で滑って車から投げ出され*1
他の車に轢かれた時に無傷だったことで、自身の体に違和感を覚えていたが
父の死、ハニワ幻人の襲撃、ジーグとしての宿命と怒涛の展開でうやむやにされていく。
当初はサイボーグ体への変形もペンダントやグローブの力によるものだと思っており
父の仇であり、長年父が家庭を顧みなかった原因でもある邪魔大王国と戦う事にも積極的だった。
しかし車に轢かれても平気、崖から飛び降りても無傷、大爆発に巻き込まれても死なないという体の異常な変容に改めて疑問を持ち
グローブを他人が使っても変身できない事などのことからクソ親父を問い詰めるが、終始話をはぐらかされ周りも何かを知ってて黙っている。
そんな中、危機的状況で初めて変身グッズの力ではなく、自分が知らぬ間にサイボーグに改造されてしまった事を告げられる。
親父が発掘した邪魔大王国の重要な秘密を握る「銅鐸」をクソ親父に勝手に体の中に内蔵されたためである。

クソ親父「どうしたら絶対銅鐸守れるやろか…せや!最強の防犯装置の中に入れたったら誰も取れへんやろ!

事情も把握してて覚悟も決めてたミッチーじゃダメだったんですかねえ…。
当然自分がすでに人間ではなくなっていた事にショックを受け、荒れに荒れてやけくそになり荒んでいく。
だが妹や家族、罪のない人々を守る為、自分自身がサイボーグになったからこそ助けられたのだと、過酷な運命に改めて立ち向かっていく。
「人間だったらとっくに死んでいたぜ。でも俺はサイボーグだ、これくらいじゃびくともしないさ。
 結局ハニワ幻人と戦えるのはこの俺だけなんだ。だったら戦ってやるさ。この身が砕けるまで戦ってやる!
戦闘は「鋼鉄ジーグ!」または「チェンジ・サイボーグ!」の掛け声と共に手にはめた専用グローブの拳を合わせ
等身大サイボーグになった(そこ、どう見ても悪役顔とか言わない)、体を丸めた体勢をとり、
巨大ロボ「鋼鉄ジーグ」の頭部に変形して胴体部分と合体する。
つまり、このアニメのタイトルは「主人公機」ではなく「主人公その物」の名前なのである。

OP動画ではバイクに乗り、颯爽とハニワ兵士を轢き殺す暴挙に出る。


死ねぇ!


卯月 美和(うづき みわ)

CV:吉田理保子/吉田美保(スーパーロボット大戦シリーズ)
本作のヒロイン。通称「ミッチー」。松本めぐむ版では美和っぺ。当時のセンスにしてもクソださい。
「鋼鉄ジーグ」のサポートメカ、ビッグシューターのパイロット。
幼い頃に両親が行方不明になった為、司馬家で実の娘同然に育てられる。
宙とは兄妹同然に育ったため、恋愛感情というよりは家族として信頼している。
(という説明がアニメの1話では全然ないので、初見の視聴者は「なんで宙はミッチーを仇名で呼んでるの?」と思う事だろう)
ハニワ兵程度なら倒すことが出来る格闘能力の持ち主で毎回豪快にパンチラアクションしていた。
彼女は宙とは違い、あくまでも生身の人間である。ヘアバンドはパイロット用バイザーに変形させられる。
宙の親父を尊敬しており、自分の青春を全て「司馬博士の為に」捧げると決め邪魔大王国と戦う決心をし、自らビッグシューターのパイロットに志願した。
続編『鋼鉄神ジーグ』でも老齢の姿で登場し、初代ビッグシューターで出撃してみせる。


司馬 遷次郎(しば せんじろう)

CV:村瀬正彦
クソ親父界隈でも屈指の確信犯系クソ親父。腐れワンマン馬鹿野郎である。
宙を許可も無くサイボーグに改造したり義理の娘が乗る機体をセクハラ設計にしたキチガイ親父。ケツアゴモノクル。
第1話でいきなり死亡するが、人格と記憶をスーパーコンピューターに内蔵した「マシーンファーザー」としてその後も登場。
仮面ライダーX?」とか言っちゃダメよダメダメ。
しかも科学者でありながら精神論を語る事も非常に多く理不尽な内容ばかりなので、結構暴走気味。
参謀役であるべき存在なのに、解決策を求めても話も聞かずに精神論でスパルタを化すだけの超ブラック企業脳。
だが家族の愛情は確かで最初は反抗されっぱなしだったが戦いを通して宙と和解している。
…って自分の人格と知識をコピーできるなら、コンピューターに移して自分自身をサイボーグに改造すりゃ良かったんじゃね?

漫画版(安田達矢版・松本めぐむ版両方)では死亡せず生身のままで致命傷を負った宙を救うためにやむを得ず改造しており、TV版に比べればまともな人物であるが
続編『鋼鉄神ジーグ』ではミッチーに似ても似つかない訓練用ハニワ幻人ミッチー二号を作る変態でもある。
「宙! 宙! 戦え! 宙!」「宙!形見のペンダントは私とお前のシンボルマークなのだ!立て宙!」
「宙、忘れろ。全てを忘れて死ぬがいい。そしてお前は死んで生きるのだ!(?)」
「宙は疲れを知らぬ男じゃった(そう改造したのは自分)」

このように根拠も理屈もなく常識も欠落しているが、それに輪をかけて言動が酷すぎるのも特徴。
基本的に自分中心にしか物事を見ておらず、叱咤激励のつもりなのか罵詈雑言やパワハラをしまくる

衝撃のカミングアウトを受け苦しみながらもハニワ幻人と必死に戦っている息子に対し
「宙!お前は戦いを放棄するつもりなんだな!構わん!死にたければ死んでしまえ!お前は自分から『人間の心』を持つことを放棄してるんだ!」
勝手に改造しておいてこれである。しかも宙が問い詰めなければ最後まで黙ってようとしていた模様。
TV版第42話では偵察に行って罠に嵌ったジーグを助けようとするダイリ所長に対して
「待ちたまえダイリ君、宙は自分で脱出させるんだ。甘えさせてはいかん!」
目の前でロボット獣が現れたので戦うしかなかったのに、偵察任務を守らなかったのだから見捨てろと言うクソ親父。
だが見かねた所長が命令を無視して救出カプセルを発進させてくれたおかげでピンチを脱出できた。
…出してなかったらここで鋼鉄ジーグ(完)だったが、当然のように謝るどころか怒る始末である。
そんなクソ親父だが、最期は敵幹部を巻き込み特攻で散る。そんぐらいで取り返せると思うなよ。

《その他》

大利所長(だいりしょちょう)

CV:田の中勇
「ビルド・ベース」の所長。親父の死後に所長に就任した。
戦闘指揮も執るが、危機に陥ると親父の指示を仰ぐことも多く不安がある人物だが、親父に比べて常識人。
親父のあまりにも無茶な指令に対して抗議することもあるが、聞き入れてもらったためしがない。
科学者としての腕は一流で、瞬間物質移送システムを作ったり、多彩な姿に変形可能なメカドン2号を設計していたりもする。
なのに扱いが雑という報われない人。

司馬 菊江(しば きくえ)

CV:山口奈々
宙の母。主に夫と息子のせいで火の車な家計にてんてこ舞いな主婦。
無理をして戦う息子を心配するごく普通の母親で、ビルドベースの援助の申し出を断って自ら働きに出た。
…内心、夫の勝手に思うところがあったのかもしれない。マシーン・ファーザーとなった夫に強く意見することもあった。
美和の育ての親でもあり、本当の母娘のように仲が良い。

司馬 まゆみ(しば まゆみ)

CV:高橋和江
宙の妹。幼稚園児。ジーグを兄の変わり果てた姿と知らず尊敬している。ジーグに亡き父親の面影を重ねて…あんなのと一緒にしないでくれ
人質にされることも多く、家族愛が強い宙を苦しめる。最終回まで、宙がジーグであることに気づかなかった。

◆チビ

CV:山田俊司
宙の経営する自動車整備工場「司馬モータース」に住み込みで働いている従業員。
宙のことを「若大将」と呼び、語尾に「〜で、やんす」を付ける。

◆ドン

CV:緒方賢一
宙を一方的にライバル視しているドジでマヌケなレーサー。マジンガーZで言う所のボス。黒鷲のドンを自称し自動車整備工場を営む。
登場当初は宙をバナナの皮作戦で殺しかねないほど滑らせたりと悪質な面が目立ったが、次第に改心し巨大ロボット「メカドン」を作って邪魔大王国と戦う。
パンチョという子分がいる。



└|∵|┐邪魔大王国└|∵|┐


本作の敵組織。邪馬台国がモチーフとなっている。

◆女王ヒミカ

CV:高橋和枝/浅井淑子(スーパーロボット大戦シリーズ)
邪魔大王国のトップ。体は2mを越す巨体の三幹部よりもさらに二回り以上も大きい。
無生物に生命を吹き込むなど異次元科学を操り、古代日本を支配していた古代の科学者。
数千年前に騎馬民族の侵攻に遭い、一族とともに異次元科学の力で岩となって眠っていた。
そして永き眠りから目覚めた後、予言に基づいて銅鐸を探し後述の三馬鹿を従えて地上侵略に励む。
足の引っ張り合いをする三馬鹿に頭を悩ますが見捨てずフォローしたりと部下思いであり、三馬鹿からも慕われている。
「メキメキニ~、ヌダラダラ~」の呪文一つで様々な妖術(異次元科学)を操る強大な力を持ち、その他にも様々な超能力なども持つ。
常に手に杖のように柄の長い巨大な戦斧を握り、ここからビーム光線なども放てる。

最初はジーグの中に隠されている銅鐸に邪魔大王国復活のカギがあると思い込み、銅鐸を狙ってきていた。
中盤でやっとのことで銅鐸の秘密を解き明かし、異次元の扉を開くことに成功する。
しかし銅鐸には別の悪役である竜魔帝王が封印されており、その帝王に殺害され邪魔大王国も乗っ取られてしまう可哀想な人。
後にロボット獣レイゴンに取り憑いて復活した。

色々と問題のあった雑誌、冒険王版では二人の子持ち。
しかし深い事情や葛藤があったとはいえ宙に殺害されて血統は途絶える。
「ヒミカの子というだけでじゅうぶんだ!」*2
この台詞の後、双子の赤ちゃんを乳母ごとスピンストームで吹き飛ばした。

◆竜魔帝王

CV:加藤治
ヒミカが復活させた地獄の帝王。炎のような頭髪と鬼のような形相が特徴で、身体に青い竜が巻き付いている。
竜の祠に封印されていたが何も知らなかったヒミカの手によって偶然復活。その後はヒミカを殺害して邪魔大王国を掌握し、フローラや三馬鹿を従える事になる。
性格は凶悪で、機嫌が悪いと部下達に当たり散らしたり、酷い時にはハニワ幻人を破壊することもあった危険人物。
なので三馬鹿からも嫌われていた。


三馬鹿 三幹部 》


◆イキマ

CV:緒方賢一
ヒミカの部下その1。
冷静で、三人の中では最もまともな判断が出来るぐらい頭がいい。だがうっかりさん。
銅鐸の在り処を司馬遷次郎から聞き出そうとして拷問するが、間違えてバカ親父を崖から落としてしまい殺してしまう。
銅鐸の在り処も分からなくなった上更にその結果、鋼鉄ジーグ誕生を促してしまうというウルトラCの大失態の連続を犯した。
ヒミカに対しての忠誠心は高かったが、竜魔帝王に乗っ取られてからはヒミカのように忠誠を誓われていない。
一番人間に近い形で復活しており、それを利用してコスプレして活動する事も多い。


◆ミマシ

CV:加藤治
ヒミカの部下その2。バッファローのような大きな二本角が生えている。
再生させる時に失敗しており、身体の半分が岩となっているのはその為、大変ブサイクな面をしている。
見た目通りパワフルな作戦が得意で力に頼る傾向にあり、ヒミカへの忠義心がとりわけ強いが一番お馬鹿。
その為二人に比べて単独で行動し、ヒミカの死後に自分が新たな支配者になろうとして竜魔帝王に反逆するが、返り討ちにされた。

◆アマソ

CV:キートン山田
ヒミカの部下その3。身長260㎝、体重700kg、全身ほぼ岩
性格は短気で卑怯だが、自分のハニワ幻人に特別な愛着心を持っているため傷がつくのを嫌がっている。
作戦指揮に支障をきたしたりと間抜けだが高い魔力を持っており、実は三人の中では一番強いとの説もある。
でも死因はビルからの転落死。見た目の割りには頑強じゃなかったらしい。

《将軍》


◆タケル

CV:野田圭一
邪魔大王国最強の将軍と呼ばれていたが、最愛の妻ミヤズを病で失ってからは引退している。
その強さは現代まで伝えられるほどで、鬼神と評される程。ヒミカによって現代に復活させられる。
亡き妻のそばで安らかに眠りたいという申し出は聞き入れられず、ヒミカの命により自らをハニワ幻人と化してジーグと戦いに臨む。
しかしミッチーに亡き妻の面影を見出し、己の行動が正しいのか迷い決断の末、ジーグに一対一の正々堂々として勝負を挑み敗れた。
人気が高いキャラだったからか『鋼鉄神ジーグ』では設定を変え主人公草薙剣児の良き理解者となっている。
スパロボでも条件を果たせば加入する。

◆フローラ

CV:山口奈々
竜魔帝王の腹心の将軍。
狼の子供を助けようとしたところをロボット兵に殺害され、蘇生させられたことで忠誠を誓っているが、自分の命は彼によって握られているため、脅迫で従っている。
終盤に自分の家族と故郷が竜魔帝王によって虐殺されたことを知り、宙との戦いを通して人間の心を完全に取り戻す。
それによって処刑されそうになったこところをイキマとアマソの助けによって脱走し、反旗を翻すが最後は宙の腕の中で安らかに息を引き取った。
宙とは好敵手同士で何かといい感じで実施的なヒロインであった。

《兵士》


◇ハニワ兵士

邪魔大王国に従う忠実な兵士。古墳時代の男子装束に似た外観で、長剣を装備している。
土からもこもこと無尽蔵に生み出されるが基本的にやられ役で、ミッチーはもちろん一般人にまで蹴散らされる。
OPで轢き殺されてるのもこいつら。竜魔帝時代でも引き続き、三馬鹿の下で戦った。

◇ロボット兵士

中世ヨーロッパの甲冑に似た外観で、生身であるハニワ兵士を遥かに上回る能力を有する機械兵団。
長剣以外に小型ミサイルを持ち、盾はジーグのスピンストームをも防ぐことができる。
その能力は三幹部をも脅かし、新サイボーグ宙やジーグでも苦戦するほどだった。



ビルドアップ!! バンバンバンバン♪

ビルドアップ!! バンバンバンバン♪

バラバラババンバン♪

ババンババンバンバンバンババンバン♪



死ねぇ!





└|∵|┘メカニック└|∵|┘


鋼鉄ジーグ

  • マグネロボ Gorg
    • 全高:10m
    • 重量:12.5t
    • 出力:75万馬力
    • 動力:磁流波エネルギー

司馬博士が対邪魔大王国用に作りだしたマグネロボ。
宙が頭部に変形後、支援機のビッグシューターから射出された身体パーツと合体(ビルドアップ)して、鋼鉄ジーグとなる。
人型サイボーグから頭部への変形はどう見ても原型が欠片も留めておらず、かのゲッターロボ以上に無理がある。
なお「ジーグ」の名前の由来は「Gathering organization」の略称の「Gorg」から来ている(当時のアオシマの模型パッケージの記述)。
後半では宙のサイボーグ体は強化され、グレートな耳のデューク・フリードのような見た目のカッコいいサイボーグになる。
強化以降は馬型の支援メカ パーンサロイド、様々な環境に適応したスカイパーツ、アースパーツ、マリンパーツといったオプション装備が換装可能となった。
一応、頭部単独で空を飛ぶ事も可能。


【武装】


◆ジーグビーム

ジーグヘッドの目から発射する破壊光線で頭部だけでも使用可能な唯一の武装。
よってこれ以外の攻撃方法は体当たりしかない。
しかもサイボーグ状態では使えず、使用するには頭に変身しなければならない
なんでだよ…親父のバッカヤロー!!

◆ナックルボンバー

ロケットパンチの系統技だが、両手を組んで拳だけを飛ばす何だか妙に貧相な技。
基本風船のように拳を生み出して連射して使う。「必殺パンチ」らしい。片手だけなら「ナックルパンチ」になる。
後にアニメ版『ゲッターロボ號』のゲッター號に受け継がれた。

◆ダイナマイトパンチ

こちらは拳だけではなく肘から先の腕を発射。
まぁ……要は……ロケットパンチ……ですよね。
腕パーツの換装ついでにぶっ放す事が多い。

◆ダイナマイトキック

こっちはただの飛び蹴り。ロケットキックではない。よく必殺技っぽく叫びながら多用された。
両脚揃えてきりもみ回転しながら突っ込むダイナマイトスピンキックもある。

◆スピンストーム

お腹から出す「ひみつの兵器」。磁力エネルギーを束にしてぶち込む…ということはやっぱり光速なんだろうか?
αシリーズでは命中補正が低く、射程も短い、攻撃力もサイズ差のせいで低い、と使えない三拍子が揃った「鋼鉄ジーグ」の唯一の全体攻撃。
エネルギーの消耗が激しいらしく、連発するとエネルギー切れを起こす。水中では拡散して射程が短くなるという。

◆ジーグブリーカー

「マグネットパワー オン!↑」して相手を引き付け、鯖折りの要領で敵を粉砕する「鋼鉄ジーグ」の象徴的な技。

死ねぇ!

ゲームでは戦艦や宇宙怪獣など自分よりデカイ相手にも鯖折り。
サイズ比較としては人間vsハムスターぐらいの差でも問答無用で真っ二つにする。
ちなみに本編第18話にて、前述の台詞を発しているが、相手が発火して技を破られてしまい、物騒な台詞と裏腹に相手は死ななかった。

◆マッハドリル

腕をジーグの支援メカ「ビッグシューター」から射出された2つのドリルに換装して、敵めがけて突進→貫通する。
元々は空を飛べない鋼鉄ジーグの弱点を補うために製作された飛行用のロケット・ブースターにドリルを付けた物。
とりあえずスパロボαシリーズでは本機の最大威力を誇る武装。ラスボスにとどめを刺した。

◆ジーグバズーカ

ジーグの支援メカ「ビッグシューター」から射出されるバズーカ砲。前腕を切り離して換装する。
マッハドリルもそうだが何で手持ち式じゃなく切り離すねん…主要技のほとんどが使用不可能になるのに。
初期に登場した新兵器だが扱いやすいので多用された。

◆ジーグ・パーンサロイド

ジーグの強化形態。サポートメカ、パーンサロイドと合体した形態で、半人半馬のケンタウロス形態になる。
この状態になると飛行可能になり、腕を換装しないのでジーグブリーカーやナックルボンバーが使える。
あと一応人工知能もついてるので単体でサポートもできる他、ミサイルジーグランサーが使えるようになる。
単体のペガサス形態では目からビームを発射する。

◆ジーグバックラー

バックラーと言うには大きすぎる、なんかやたらとげとげしい
それもそのはず、盾と言いつつ実質回転のこぎりである。実はコイツこそがガチの必殺兵器。
スパロボでは盾扱いしてもらえなかったのか未実装。

◇換装パーツ

地中に潜れるドリルとキャタピラがついたアースパーツ、水中戦用マリンパーツ、マッハドリルより空中戦に特化したスカイパーツなど。

ビッグシューター

鋼鉄ジーグ用の支援戦闘機、及びパーツ射出機。普段はビルドベースの地下に格納されている。
ジーグパーツを数体分格納しており、瞬時に換装が可能な万能戦闘機。どうやって収納しているかは不明。
‪ミッチーのパイロットスーツがミニスカなのにテレビ通信装置が股間の真ん前に来るようなセクハラ設計
‪更にその下に三本のレバーがあり何のレバーかは分からないが、このレバーのせいで脚を閉じられない。
そして操るためには股間に手を伸ばすしかない。‬その計算尽くの設計でクソ親父は通信の度にミッチーのパンツを拝んでいる。
武装はミサイルのみだが、マグネットパワーを使用しているらしく「ブレイクアウト」の掛け声で機体を3分割して緊急脱出したこともある。

作中同じくスパロボではジーグの命でありミッチーがやられると次第に何もできなくなる。
またスパロボでは原作にはなかった「磁力光線」という武装も追加された。


【主題歌】

「鋼鉄ジーグのうた」
スパロボでお馴染みの腹筋破壊BGM。
半分近くが渡辺宙明氏が作曲した曲の特徴である擬音で構成されており、邪魔大王国に対する容赦のない表現のある歌詞が特徴。
何故かイタリアにはこの曲を使ったCMがあり、フランスの自動車メーカーであるルノーのCMにも採用されたが、自動車メーカーなのにバラバラはいかがなものか。

「ひろしのテーマ」
こっちはいたってまとも。普通に名曲でドラムソロパートが熱い。こちらも渡辺宙明氏作曲の擬音もある。
『第3次α』で採用され、なんとTVサイズを間奏込みで丸ごと再現している。

●玩具

放映時にはタカラのマグネモシリーズとしてジーグが発売。肩や肘、膝、太もも付け根などの主要関節を金属のボールと磁石の力で結合。
自在にポーズがつけられる上に組み替え遊びが楽しめるために好評だった。
但し砂場で遊んだら関節に砂鉄がついて悲惨なことになる。

このマグネモシリーズは後に『ゴワッパー5 ゴーダム』、『マグネロボ ガ・キーン』や『超人戦隊バラタック』に引き継がれていく。


スーパーロボット大戦シリーズにおける鋼鉄ジーグ

初参戦作品。
スーパー系なのに回避重視のSサイズ(なんせ10mだから)*3ということでプレイヤーから驚かれた。
上記の通り、色々とインパクトのある登場となったが、性能面ではかなり悲惨。

リアルロボット並の貧弱なHPと装甲

スーパーロボット並の絶望的な回避力と命中率

二軍落ち量産機並に低い攻撃力と移動力

とどめにヒロインと一緒にいないとまともに戦えない*4

…というそれはそれは素晴らしい機体だった(棒)。ダイ・ガードの先駆けみたいな立ち位置である。
ビッグシューターの立場がなくなるので修理装置などの支援用装備もないため、バランス型ユニットとして見ても中途半端である。
ゲッター1と同等の馬力がどこに活かせているのか。
おまけにビッグシューターはサイズM、移動適正も地上と空中と、小隊を組ませるにはお互いの地形適応の相性は最悪という。大抵のプレイヤーはさっさとビッグシューターに防塵装置を付けて地形適応を一致させるが*5

だがそんなことよりも、従来まではスパロボユーザーにとって古谷徹のイメージは「気弱な少年」だったため、この機体の戦闘ムービーはプレイヤーの腹筋を見事に破壊した。
とはいえ放送当時の古谷徹はお調子者や熱血漢も多く、『グロイザーX』で主人公をやったりと結構色々なキャラを演じている。

あと、案の定ガンダム系MSとかシャアとかと戦わせると名指ししてくれる。

勇者王ガオガイガー』の獅子王凱とは同じサイボーグ同士で絡み、まさかの生身での対決シーンもある。

ちなみに、司馬宙も社長職に就いている設定だが、無敵ロボ トライダーG7の竹尾ワッ太や勇者特急マイトガイン舞人と違ってパイロットスキルで「社長」を持った事は他に参戦したスパロボ作品でもない。

もし、ちゃんと使いたければパーンサロイドが入手するまではビッグシューターに防塵装置を装備して*6、鋼鉄ジーグの運動性を強化&リアル系と同じ運動性を強化するパーツを装備するといいだろう。
だが、それでも結果、邪魔大王国退場後は倉庫番になる可能性も高い。

死ねぇ!

サイズ差補正無視と精神コマンド「魂」のおかげでマシになったが、彼のネタ的な地位は少しも揺らぐことが無かった。
勇者王ガオガイガーFINAL』に登場するパレッス粒子の影響を受けなかった数少ないメンバー。
真面目に運用するならば、小隊員に回ってしまうと火力がガタ落ちしてしまうし、スキル「強運」のこともあり完全に小隊長として運用するのが一番。
なお、1回破壊されてもジーグヘッドの状態になって復活し、ビッグシューターがいればボディを射出してもらって完全復活できるようになったのでしぶとい。

『鋼鉄神ジーグ』はK、Lと参戦していたが、無印のジーグは第3次α以来の久々の参戦となる。
デーモンもハニワ幻人も全滅だ!!」
そして複数の並行世界が題材で中には同一人物もいるという振りが振られて、ゲッターやマジンガーの為の設定と思われていたらまさかの『鋼鉄神ジーグ』も追加で同時参戦。
二人のミッチーが出会う展開となった。
『鋼鉄神』の方の宙はまだ九州に封じられている状況だが、いずれ二人の宙も出会う物と思われる。

肝心の性能はユニット全体の傾向として必殺技待機アクション数が短く、必殺技の使用回数も多いためどんどん必殺技を使っていけるのでまともに強い。欠点は防御力は低く、運動性は高いものの強化の手段に乏しいため防御面は脆いこと。
オートで運用するのであれば射程が短い必殺技をあえて外し、SSR「ダイナマイトキック(S)」の効果で常に射程4から攻撃する遠距離ユニットにするとかなり安定するので、リアル系のような運用法を取るとベストだろう。

こうしてネタ方面に人気のジーグだが、なぜか毎回ファイナルダイナミックスペシャルからはハブられる。
後の『獣神ライガー』もそうだが、一応ダイナミックなのに……(劇場版マジンガーシリーズに出ていないからだと思われる)
ちなみに、一応『UFOロボ グレンダイザー対鋼鉄ジーグ』という劇場版の企画もあったがポシャったらしい。
故・石川賢氏の漫画『スーパーロボット烈伝』ではマジンガーやゲッターと共闘している)


●余談

前掲の通りなぜかイタリアでは大ヒットしており、2015年には本作を題材としたSFアクション映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』が公開された。
本作は『鋼鉄ジーグ』がテレビの中の作り話として扱われる現実に近い世界が舞台であり、
超能力を得てヒーローになってしまったダメ男と、鋼鉄ジーグ以外の楽しみを知らなかった少女の物語となっている。


ちなみに某巨大掲示板でも相当愛されているらしく、様々なAAが生み出された。

  rTTヽ
〔"l`д´l"〕
  ( つ旦0
  と_)_)

はいはいしねぇしねぇ

〃∩ rTTヽ
⊂⌒{"l`Д´l}
 ヽ_っ⌒/⌒c
   ⌒ ⌒

  rTTヽ
`〔"l;´∀`l"〕
  /   / ̄ ̄ ̄ ̄/
_(_ニつ/鋼鉄磁具/_
   \/____/

    _r-、_
`n_n_<ヘヽ|/冫n_n、
iV V ヒi゙->イ-"iV Vi
ヽニニ|\/li/|ニ/
   /\i ̄i/
  / /  ̄ヽ


なお、「ハニワ」「828」「└|∵|┐」などの書き込みがあると「死ねぇ!」とレスされ、ぬるぽとガッみたいな扱いになっている。



死ねぇ!





次回、『出現!! 幻魔要塞ヤマタノオロチ』にチャンネル・セット!!

・・・ってこれ、アニオタwikiの話だよな・・・


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最終更新:2023年10月30日 20:26

*1 これはライバル選手による策略で、子分がランチャーのような物でバナナの皮を発射した。あの国民的カートゲームよりも早い……。

*2 このセリフのせいで鬼畜ヒーロー扱いされることもあるが、実際は悩み抜いた末に冷酷な決断を下したという展開であり、敵はおろか味方からも怪物扱いされるという悲壮なシーンである。実際、宙はこの次の話の冒頭にて自責の念からか、殺した赤ん坊の悪夢に苦しめられる事になった。

*3 とはいえロボットアニメではよくあることだが本作の縮尺はメチャクチャで、時々30mはあろうかというサイズで描かれることもある。

*4 ※武装のほとんどがビッグシューターから供給される前提のため、運用するには強制的に二機枠が必要になる上にビッグシューターがジーグから離れすぎていると供給されない。とはいえ、ジーグ関連作品が参戦したスパロボは多くが小隊システム制かそれに類似したシステムとなっているので基本ジーグの小隊にビッグシューターを入れておくのが一番楽。

*5 ジーグにミノフスキークラフト載せて飛ばしてもいいが、どうせジーグはパーンサロイドに合体できるようになると自前で飛べるようになるし、ミノフスキークラフトよりも防塵装置の方が余る。

*6 パーンサロイド入手後もジーグの最大火力は通常形態になるので、防塵装置はビッグシューターにつけっぱなしの方が良い。