投影

登録日:2013/5/16 Fri 00:00:53
更新日:2023/07/18 Tue 11:50:08
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1、物体のうつった影。


2、物の見え方や解釈の仕方に、心の内面が表現されること。また、物事が他に影響する事。


3、投影図法によって平面上に描かれた図形。また、その図形を描くこと。投射、射影。


4、TYPE-MOONFateシリーズにおける魔術の一つ。

グラデーション・エア。
自己のイメージからそれに沿ったオリジナルの鏡像を魔力によって複製する魔術。

イメージが自分の中で完璧でなければ「投影」はできない。
ゆえに「投影」で生み出したものは自己のイメージどおりの強度をもち(幻想としてはこの時点で完璧)、
術者の知識が本物に近いほど現実においても完璧になる。
だがイメージに綻びができると存在強度を失い、霧散する。

遠坂凛曰く、きわめて効率の悪い魔術。
これは投影でレプリカを作るよりも、ちゃんとした材料でレプリカを作ったほうが手軽で実用に耐えるからという理由。

すでに失われたものを儀式などのために一時的(数分間だけ)にカタチだけ複製する魔術があり、
それを外見のみならず中身まで本物に近づけるのが「投影」。
魔力は外部に出ると気化し、「投影」した『すでに無いモノ』を世界が修正するため、長時間の具現化は基本的に不可能。

また、「投影」で全てを自分で作るよりも、すでにあるモノを「強化」した方がよほど消費魔力と効果の効率が良いという。
例えば、十の魔力で「投影」か「強化」を行うと仮定すると、「投影」して出来たモノの力は(消費魔力の十に対して)三、四くらいにしかならないが、
既に存在するモノを「強化」した場合、その力は(消費魔力の十に対して)二十にも三十にもなり得るという。
何故十の魔力を使用して三、四くらいになってしまうかというと、人間の想像力には当然限界があり、
(本物と比して)穴だらけのイメージしか出来ない人間が生み出す以上、本物には遠く及ばない完成度にしかならないという意味合い。

現代で投影魔術を使うのは、魔術の儀式において必要な道具を揃えられなかった際にその場しのぎの複製を用意するためくらいであり、
投影は虚影といわれるほど意味がない。

一方で、魔術としての「投影」の難易度は高く、「強化」や「変化」の最上位に位置するという高等魔術(「強化」→「変化」→「投影」)。
このうち、「強化」と「投影」を使用する衛宮士郎は、二つの魔術の使用感として、
「すでにあるモノに魔力を通す強化より、すべてを自分で用意する投影のほうが簡単だ」と言っているが、
前述の通り、本来「投影」は「強化」よりも行使が難しい魔術であり、彼の感覚の方がおかしいと言える。

さらにいえば、士郎が「投影」で作り出した投影品は、本来すぐに霧散してしまう投影品の常識に反し、
致命的に破損するか、あるいは術者である士郎が自ら消そうとしない限り半永久的に存在し続けるという特性を持ち、
あまりのデタラメっぷりに、初めて士郎の投影品を見た凛は殺意を抱いている。

↓からネタバレを含むので注意


















イリヤスフィール・フォン・アインツベルン曰く、士郎の用いる「投影」は本来の「投影」とは似て非なるモノであり、
彼の「投影」が、本来の「投影」と投影品の常識に反する特性を持っているのもそのためである。
そして、この士郎が用いる「投影」のような魔術は、彼唯一と言っていい魔術、『固有結界』の『無限の剣製』に由来するものである。

衛宮士郎が彼特有の「投影」を行う際、「投影」するモノの創造理念を鑑定し、基本骨子を想定し、構成材質を複製し、
製作技術を模倣し、憑依経験(成長にいたる経験)に共感し、蓄積年月を再現した上で投影品を生み出すが、
本来の「投影」を使用するのならば、その術者は創造理念から再現することはなく、設計図から入って材質、性質、歴史を再現するに留まる。

これに関連して、普通の「投影」魔術の術者ならば、既にあるモノを「投影」によって『補強』することが可能だが、
衛宮士郎と、未来の彼が英霊化した『英霊エミヤ』は、「投影」する際に一から十まで本人のイメージで投影品を作らねばならないため、
普通の「投影」のように、自らがイメージして作ったモノでない、既にあるモノを『補強』することはできない。

一方、士郎及びエミヤが「投影」で生み出す投影品は、彼の『無限の剣製』(心象風景)から「投影」のような過程で引っ張り出しているため、
士郎やエミヤのイメージによって、彼の魔力量を遥かに上回る魔力を有する投影品を作り出すことができる。

そのため、こと戦闘においては、現代人が作ったアイテムや武器を『補強』したり、一瞬で消えてしまう投影品を生み出すくらいの本来の「投影」より、
術者(士郎・エミヤ)のイメージ次第とはいえ、英霊の持つ『宝具』すら破格の魔力消費で生み出せる彼固有の「投影」の方が遥かに強力である。


なお、士郎が「投影」で作り出した投影品は、凛曰く魔術師による鑑定でもまず偽物だとは看破できないといい、
構成をチェックするタイプの鑑定ではまず見破られることはないとか。
霊媒系の術者なら違和感に気付く可能性はあるが、そもそもそちらに回されるのは曰く付きの品に限られるため、
まずそちらに回されないであろう、なんでもないものの投影品ならば、見破られる可能性は限りなくゼロだという。

そのため、凛は「士郎が「投影」した偽物を売り捌けば一攫千金も夢ではない」と豪語しており、
士郎は凛流の冗談だと解釈している(したがっている)が、
当の凛本人は既に本気で、士郎の能力を利用して金儲けをする事を計画しているようである。


ちなみに、『Fate/hollow ataraxia』ではアーチャーが(本来作れないはずの)釣竿やリールなどの釣り道具を「投影」しているが、
あくまでファンディスクのネタなので、これはあまり深く考えてはいけない。


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最終更新:2023年07月18日 11:50