クリザリッド

登録日:2010/11/29(月) 05:37:11
更新日:2024/02/25 Sun 16:29:49
所要時間:約 7 分で読めます






「目に焼きつけて…死ぬがいい」




クリザリッドとは、THE KING OF FIGHTERSのキャラクターである。



【プロフィール】

格闘スタイル:収集した戦闘データを、バトルスーツから肉体にフィードバックして闘う
年齢:29歳
誕生日:10月23日
身長:188cm
体重:83kg
血液型:AB型
出身地:アイルランド
趣味:有名人のクローンコレクション
大切なもの:部下(『'99』)、オリジナルのゼロ様(『2001』)
好きな食べ物:ライフガード(スポーツ飲料)、バターサンドクラッカー(『2001』)
嫌いなもの:意味のない会議(『'99』)、チョビヒゲの人
得意スポーツ:なし
CV:岩本義幸(『'99』)、や乃えいじ(『2001』)、川中子雅人(『ALLSTAR』)
専用曲:
Mechanical Bless(第1形態専用曲。電子音がちりばめられている)
Dear Falling Angel(第2形態専用曲。名曲揃いの『'99』の中でも神曲と名高い)
Cutting Edge(『2002UM』でのBGM。『Dear Falling Angel』のアレンジ。良曲だが、人によってはキュイーンキュキュイーンがないので物足りないとか。テリーがゲスト参戦したスマブラSPではSNKBGM50曲の内KOFボスBGMの中で唯一採用された)
専用ステージ:POINT 70599


【概要】

THE KING OF FIGHTERS'99』の主催者にして、秘密結社ネスツの下級幹部の一人。
名前はフランス語の「蛹」を英語読みにしたもの。
ファンからの愛称は「クリザ」「課長」「中間管理職」など。

ネスツ編主人公であるK'のオリジナルであり、故に彼より正確に高出力の草薙の炎を操る事ができる。
褐色肌や銀髪やイケメンなども共通しているが、目を縦断するように線(傷?)が入っている。
落ち着いた物腰で冷酷な性格をしており慇懃無礼。しかし大切なものが「部下」。
K'の事は「クローン風情」と見下している。

好物は好き嫌いが無かったりそもそも不明だったりブッ飛んだものがあるKOFボスにしては割とまとも。
ライフガードは言わずもがなチェリオ製のバイオニック飲料。
バターサンドクラッカーに関しては、バターは何でもいいがクラッカーは「リッツ」じゃないとダメというこだわりがある。
また、趣味のクローンコレクションについては公式サイトに掲載されていた用語辞典で「中でもお気に入りを挙げるとすれば『10年前の森○千里の脚』とか『千○の富士』とか『深田○子』とか『○谷美紀』とか『Mr.ボー○ド』など。他はともかく、最後は誰なのかわかりにくい。」と記載されている。人種の偏りが凄い。
ちなみにわかりにくい最後の一人はヒゲダンスの元ネタになったという説がある一輪車芸人である。


以下ネタバレ








『'97』のオロチ戦直後に捕獲した草薙京のクローンを大量生産し、それらを世界中の大都市中枢部に配置させ、一斉蜂起させる全世界同時多発テロ計画「プロジェクトK」を『'99』で実行。
KOFを開催したのは優秀な格闘家のデータを採取してクローン京達に送るためと、逃げ出したオリジナルの京をおびき寄せるためであり、部下のK'とマキシマを餌として招いた紅丸真吾と組ませた。

決勝を制した彼らを下水道にカモフラージュさせたエレベータで基地のポイント70599へ移動させ、データを採取して自身のバトルスーツを介してクローン京達に送るために中ボスとして立ちはだかる。
ゲームでのセミファイナルステージも只の下水道がRound2終了時にエレベーターが起動し、以後はその上で闘うようになる演出は見事。
が、まだ相手の2番手、3番手が控えているうえ、その後のデモでは対戦チームが見受けられないのは、まさか……


「戦闘データ転送 完了。」

「ごくろうだった。」
「K'、マキシマ。」


中ボスの彼に勝つと、最後にクローン京達に「殺意」を引き起こすための「トリガーデータ」作成のため、ラスボスとして襲いかかってくる。


「肯定とみなそう。」
「ではいくぞ…!!」

つまり「私に殺されろ」ということであり、京の友人や弟子とチームを組まされてデータ作成をサポートしていたK'やマキシマもこれには当然反抗。
特にK'は、自分がクリザリッドのクローンと直前に告げられ怒っていた。


「片付けてやるぜ」
「やってみろ。クローン風情が」

どう考えても大切な部下にやるようなことではなく、裏切られて当然と言える。
この時のステージ演出も、真っ暗な中ボスステージが2戦目でメカニカルな背景を表すのが、BGMと相俟ってかなりかっこいい。


「負けた? この私が!?」

K'達に敗北し、計画もハイデルンの部隊に潰された彼はネスツ上層部から用済みとばかりに切り捨てられ、証拠隠滅のため基地ごと自爆させられた。この時、とても素敵な顔芸を披露している


そして怒チームエンディングにて、姉と思っていたウィップに自身の方がK'のクローンであると聞かされ、そのまま力尽きて悲劇の悪役となってしまう。*1
エディットエンディングの一つではハイデルンに遺体を確認されていたが…


ちなみに、彼が『課長』や『中間管理職』と呼ばれるのは、
ネスツを会社に例えるならば課長であり中間管理職の立場だからと公式に言及されたから。


【2000】

ストーリーデモにてクリザリッドを葬ったクローンゼロが登場し、『'99』のデモの一部が流用されている。
PS2版ではチャレンジモードクリアでK'のマニアックストライカーとして使用可能。



【2001】


「進歩のない者達だ…」


ハイデルン達が冷凍保管していた遺体を盗みだされてネスツの科学力によって蘇生させられて復活。オリジナルゼロのストライカーとして登場した。
ゲームではその後どうなったのか不明だったが、ゼロと共に散った説が有力だった。
正史扱いの小説版では最上級幹部に昇格し、ダイアナを一方的に倒すなどパワーアップ。飛行船内では因縁のあるウィップと戦い、彼女を殺す寸前まで追い詰めるも、最後は覚悟を決めたウィップに撃ち殺された。
ちなみに小説版は作者に「殺していいキャラとそうでないキャラ」の指定があったと明言されており、事実K9999やダイアナ&フォクシーは死を暗示させるようなフェードアウトをしているが死亡シーンそのものは描かれておらず、ゲーム本編で生存が判明している。つまりクリザリッドは殺して問題ない判定
オリジナルのK'も不幸体質であれば、そのクローンたるクリザリッドもまた不幸であった。

なお、『2001』ではプロフに以下のような変更がなされた。

大切なもの:部下→オリジナルのゼロ様
好きな食べ物:ライフガード→スポーツ飲料、バターサンドクラッカー(こっちは変更なし)
嫌いなもの:意味のない会議→チョビヒゲの人


【2002 UNLIMITED MATCH】

ラスボスの一人として参戦。難易度は『Lower』。
めちゃくちゃ凝った登場デモ、『'99』のBGMアレンジにステージの再現とかなり優遇されているが、技にSEが入ってなかったりエフェクトが抜けてたり登場シーンが棒立ちだったり気絶モーションが珍妙だったりとここでも不幸っぷりを発揮した。
アーケード以降では改善された…と思いきや追加されたSEが適当だったり逆にSEが削除されてたりと踏んだり蹴ったりに。ギースばっか弄ってないでちゃんと調整しろ


【XIV】

ラスボスの『バース』は怨念や思念の融合体であり、一部キャラの勝利メッセージでは死亡した関連キャラの台詞を喋るが、対K'勝利メッセージが
「オレガ…オリジナルダ」
であり、口調等も異なってこれがクリザリッドかどうかは不明。


【キャラ性能】

バトルスーツを着た第1形態、スーツを燃やしての第2形態があり、第1形態はCPU専用。上記の通りデータ採取が目的なのでかなり弱い。
第2形態はKOFのボスらしく超強く、密接してれば全ての(超)必殺技が小技から繋がる程発生が速い。
一部技やモーションがルガール・バーンシュタインと酷似しているが、特に関係性はない、若しくはフィードバックしたデータに彼のものが入っていたのかも。

また、炎を自在に操れるのだが実際に闘いで使用するのはなぜか超必殺技だけである。
挑発は何故か目が光る。

第1形態

【必殺技】

  • ネガティヴ・アンギュッシュ
手から紫色の光弾を放つ飛び道具。
二回ヒットする特殊な判定を持つ。

  • デモン・ランディング
空中から斜め下にキックを放つ。
いきなり軌道が変わるのでくらってしまう事多数。


第2形態

【投げ技】

  • デッド・フォール
「死ね!」
相手を掴んでその場に叩きつける。投げ抜け不可。

【特殊技】

  • カット・スピン
突進しながら素早く回転し、手刀と肘で切り裂く。

【必殺技】

  • テュホン・レイジ
クリザリッドの代名詞的な必殺技で主力技。回し蹴りから巨大な衝撃波を生み出す。
強はその場に停滞させて飛び道具を反射し、弱は飛び道具を掻き消しながら画面端ギリギリまで飛ばす。
特に弱が驚異的で、範囲がデカいわ持続が長いわガードするとガリガリ削られるわ超必殺技クラスの飛び道具を掻き消すわパワーゲージがモリモリ溜まるわ隙が少ないわ…一部キャラは接近すら困難になり、連発されるだけで詰む。
「テュホン・レイジ!」
と技名を叫んでいるが、空耳が多いのも特徴。
例)シフォンケーキ、トルネイド、飛んでいる、基本定時、基本零時、ホン・メイリン、etc.

  • リーサル・インパクト
「甘い!」
脚を高く掲げ、振り下ろす技。
判定が特殊で、振り上げる部分が打撃投げになり相手を脚先で持ち上げて叩きつける。振り下ろし部分は中段判定の踵落とし。股関節がどうなっているのかとかマキシマやチャンを片足で振り回すとか突っ込みどころが多い。
「死ねい!」

現在は無くなってしまったが、旧SNK時代のKOF99EVO公式サイトに設けられた「秘密結社ネスツ」というネタコーナーの中に「秘密結社ネスツ新聞」というページがあり、その中に…

「”もっぺん企画書、書き直して出直してこい!!」
「クリザリッド係長、怒りのリーサルインパクト!!」

…という見出しで、ミスをした部下に対して怒鳴り声と共にこのリーサルインパクトをブチかます…という記事が掲載されていた。

  • ライジング・ダークムーン
「無駄だ!」
飛び上がりながら手刀で斬り裂く技。片手で弧を描きながらもう片方で突き上げるのでルガールのジェノサイドカッターに構成が似ている。
勿論対空性能は抜群で、『2002UM』ではボスキャラの中でも無敵時間が一番長い技。

  • デスペレイト・モーメント
「うおおおお!」
高速突進し、掴んだ相手を逆方向に振り払う技。
ダメージはないが、相手が長い時間のけぞるので様々な追撃が入る。通常攻撃でキャンセルすればお手軽永久連続技も可能。
『2002UM』では通常攻撃に繋げ辛くなった代わりに、振り払い中は同技以外の全ての必殺技でキャンセルできるようになった。

  • モーメント・ペネトレイション
「ウリャー!」
デスペレイト・モーメントの専用追撃で、掌抵で相手を吹き飛ばす。
威力は低く、使い道はない。


【超必殺技】

  • エンド・オブ・ヘブン
「見せてやる! 我が力を!!」
全身から火柱を噴き上げ、両腕で炎を十字に引き裂く技。火柱は無式のものと同じである。
無敵時間は長いが、至近距離でなければ当たらない。

  • エンド・オブ・エデン
ヘブンのMAX版。火柱を噴き上げたあと背中から炎の翼を生やし、突進して焼き尽くす。
最初の火柱がヒットすると突進が空振る。
『2002UM』では空振らなくなったが、威力が大幅に下がった。
声にエコーがかかる。

  • デスペレイト・オーバードライブ
「ぶっ潰れろおおおお!!」
突進して掴んだ相手を画面端に叩きつけ、連続パンチを放つ技。通常版は白いオーラのパンチ、MAX版は紫色のオーラを纏った両手で突き刺し爆発でフィニッシュ。
無敵時間が長く、『'99』のボス版では単発5割、MAX版は8~9割と驚異的な威力を誇る。
「ウリイイイイヤアアアッー!!」
元ネタはジョジョDIOがロードローラーで承太郎を押しつぶすシーンから。
某界隈では運送から派生して「仕分け」と通称されている。

  • ライトニングディザスター
「ウリイイイイヤアアアッー!!」
『2002UM』で追加されたMAX2。画面全体を超高速で縦横無尽に攻撃する。あまりの速さにクリザリッドの姿が見えず軌跡しか見えない。
発生から完全無敵で威力が高い画面全体攻撃かつなんでも判定で、ガードされても凄まじく削る強力な技。
元ネタは聖闘士星矢アイオリアの「ライトニングプラズマ」。

【ストライカー動作】

  • エンド・オブ・ライフ
PS版「'99」限定。炎を纏った状態で突進し火柱を噴き上げる。
エンド・オブ・エデンの逆構成。

  • デスペレイト・モーメント
PS2版『2000』限定。相手を掴んだ後はモーメント・ペネトレイションに移行する。

  • テュホン・レイジ
PS2版『2001』限定。オリジナルゼロのST:クリザリッドの流用。



【主な台詞】


「データ採取完了。協力感謝する。」
汎用チームの中間デモ。

「こんなもので勝てるのか?」
勝利台詞その1。

「あなたと戦う事になるとはな…」
対ウィップとの掛け合い。

「こんな筈はー!!」
敗北台詞。

「あの時と立場が入れ替わったな。」
「惨めに死んでいく気分はどうだ?」
『2002UM』の対クローンゼロ勝利台詞。


【余談】


見た目のモデルは「トライガン/トライガン・マキシマム」のミリオンズ・ナイブズ(トライガン/トライガンマキシマム)の髪型とヴァッシュ・ザ・スタンピードのコート。
またジョジョの第三部の主要人物達の要素も入っているかもしれない。

『'99』はテンポの悪いストライカーやかわし移動などシステムが悪いためあまり人気がなく、また彼を倒した直後にが隠しボスとして現れるなどが重なり印象の薄いラスボスであるが、M.U.G.E.Nでは運送屋や中間管理職として人気が高く、空耳にもなっている彼女とは鉄板の恋人や夫婦となっている。

因みに、『'99』ではCPUのアルゴリズムが非常に甘く、京、クローンの京-2、真吾の代名詞である『ボディが甘ぇぜ!』のガードポイントが刺さって楽に倒せる。
「テュホグハ!」って感じになる。

移植版である『'99 evolution』で鬼のように調整されたのはこのためだろうか。



「追記と修正することになるとはな…」


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • KOF
  • ラスボス
  • 不幸
  • ネスツ
  • 中間管理職
  • シスコン
  • 空耳
  • 苦労人
  • トルルネイドュ
  • (サービス残業で)基本0時(帰宅で体がキツイです…)
  • クリザリッド
  • テュホン・レイジ
  • クローン
  • 羽根つきコート
  • 顔芸
  • 氷炎属性
  • 不運
  • 課長
  • 下級幹部
  • 最上級幹部
  • 股関節
  • 岩本義幸
  • や乃えいじ
  • 川中子雅人
  • THE KING OF FIGHTERS
  • 99
  • 2001
  • 形態変化
  • イケメン
  • バトルスーツ
  • プロジェクトK
  • データ
  • クリザ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月25日 16:29

*1 このため、K'より草薙の炎を扱えていたのは、単に後期型による移植技術の向上だと思われる