烈海王(バキシリーズ)

登録日 :2012/09/20(木) 09:39:15
更新日 : 2017/05/30 Tue 20:05:12
所要時間 :約 7 分で読めます





烈海王は漫画『グラップラー刃牙』シリーズの登場人物(アニメ版CV:安井邦彦)



【概要】

香港出身の中国武術家。本名・烈永周(小龍と呼ばれる描写もあるが、字《あざな》と思われる)。
幼少時から武術の名門・白林寺で修行を重ね、若くして中国武術界最高峰の栄誉ある称号『海王』を名乗ることを許された天才拳士。
その驚異的な技量から 『魔拳』 の異名を持つ。



【実力】

作中でも上位の実力者であり、強者が出揃う場面では必ずと言っていいほど顔を出している。
必然的に闘う機会も多く、その度にシリーズ屈指の名勝負を繰り広げる人気キャラクター。
前シリーズでどれほど活躍した強者であろうと、都合によっては容赦なくかませ犬にされるバキ世界においてなお勝率が高く、
地下闘技場の闘士たちが次々と不覚をとる事態となった最凶死刑囚編でもその実力を見せ付けた。

多くの師父から想像を絶する秘技を習得しており、
相手の首を座禅を組むようにしてロックし、そのまま一回転することで頚椎を破壊する 『転蓮華』
零距離から全力と遜色の無い威力の拳打を叩き込む 『無寸勁』
一瞬で相手の顎に打撃を集中し数千回分の脳震盪を誘発する 『打顎六連撃』
などそのレパートリーは多彩の一語に尽きる。表演レベルではあるが、愚地克巳のマッハ突きも使用可能。

特に得意としているのが足技で、足の指すら手のように駆使して繰り出す蹴りは、
烈がカンフーシューズを脱ぐのを『ボクサーがグローブを外した』と例えられるほどの威力を持つ。
また、豪快な大技以外にも並外れた肺活量で溜め込んだ空気を吹き矢のように飛ばす 見えない目潰し や、
ボクシンググローブの内側で一本拳を作り、人体急所への正確な打突を決めるなどの搦め手にも精通している。

素手の拳法だけでなく武器術にも長け、 ルールに守られた素手のファイトしかできないんだろ? みたいな態度をとったら
阿修羅のような形相でキレる。
凶器使用上等の死刑囚・ドイルとの闘いでは金票(ヒョウ)・柳葉刀・棍などの多種多様な武器を見事に使いこなし、
タカを括ったドイルを一方的に血祭りに上げていた。

地力の高さも折り紙つきで、
  • 10tの釣鐘を拳で叩き割る
  • 直径数mの黒曜石を素手で叩き上げて完全な球体にする(歴代の海王が必ずやる儀式なのだが、烈ほど見事に叩き上げたものはいないと明言されている)
  • バイクを掌底で後ろだけ粉砕
  • 大の男一人を背負った状態で水上を疾走して川を渡る
など、その規格外っぷりは超人という形容すら生ぬるい。

格闘技以外の特技として、料理が得意という意外な一面があり、様々な薬草を調合してつくる薬膳快復料理はドイルや刃牙にも絶賛されている。
武術の腕前を褒めても『この程度の技で驚愕などと』と不敵な笑みを浮かべるくせに、手料理作ってくれる烈さん優しい!と言われると
顔を真っ赤にして 「食うんだ!」 と目を逸らしてしまう烈ちゃんマジツンデレ。



【人物】

性格は基本的には自他共に厳しいストイックな武人肌なのだが、
師である劉海王が無頼と評するだけあって、初見ではかなりとっつきにくい気性の持ち主。
頑固で気難しく、超がつくほどの真面目人間。その上、己の強さ=中国武術には絶対的な自信を持っており、
他の格闘技や技量が低いと看做した相手には傲慢なまでの上から目線で接する。
その上割と短気で、相手に大人気ないイヤミや挑発を投げかけ当の本人は平然としていたり、
その場限りの激情や衝動に流されて後になってから過剰な自己嫌悪に陥ったりするなど、色々と面倒くさい人。

しかし、根は義に篤く優しい熱血漢であり、一度認めた相手には裏表の無い100%の尊敬と好意を示し、
自身の助力が必要とされるときは熱烈なまでに献身する。
また、刃牙に破れて以降は神心会空手の面子とも親交を深めるようになり、人間的にも深みと余裕が出てきた感がある。
メタ的な視点から見ても、主人公ですら時にファンが敬遠したり幻滅したりするような奇行・蛮行をやってのけるバキシリーズの中では、
割と安心して動向を見守れる良心的なキャラクターである。

キメ台詞は 『私は一向に構わんッッッ!』



【劇中の活躍】

◎グラップラー刃牙
最大トーナメント編の出場選手として登場。この頃は中国4000年を鼻にかける傲岸不遜なキャラクターだった。
しかし実力は本物で、サンボのタクタロフ、リザーバーのマウント斗羽を苦も無く瞬殺。
さらに最トー編冒頭からプッシュされ、怪物・花山薫との闘いでさらなる成長を遂げた愚地克巳のマッハ突きを不発させ、
カウンターで秒殺という驚異的な強さを見せつける。
(後にマッハ突きを実戦で使える克巳の技量には内心戦慄していたと告白するが)
準決勝戦では地下闘技場チャンピオンの刃牙と激突。凄絶な死闘を繰り広げるが、
中国4000年の歴史が刃牙の中にある巨凶・範馬の血を覚醒させてしまい、頚椎を外されて敗北する。
トーナメント終了の際は、他の選手と共に優勝した刃牙を笑顔で祝福した。

◎バキ
技術交流のため日本の神心会本部に招かれている。地下闘技場選りすぐりの最強闘士の一角として、
敗北を知るために 日本に上陸した最凶死刑囚とのルール無き闘争に臨む。
後にドリアンとは兄弟弟子であることが判明。
禁忌とされる同門対決を避け、愚地独歩とドリアンの戦いを観戦・解説していたが、
生き恥を重ね続けるドリアンに引導を渡すためついに起ち、完全な決着をつけた。
ドイルとは前述のように生殺与奪を握るところまで追い込んだものの、ジャックの意味不明な横槍で意識を失い、
その間瀕死のドイルに警護された恩を返そうと奔走。
道場に連れ帰って治療を手配し、奇妙な友情を結ぶ。(その後ドイルは恩を仇で返すが)

柳龍光の毒手で刃牙が死にかけた時は、彼を中国に拉致し、中国最大の武術大会大擂台祭に参加させることで結果オーライ的に蘇生に成功、
パワーアップまでさせる。
自身も選手として参加するも、海王の技量の水準が軒並み下がったことに憂いを見せている。
さらに勇次郎ビスケット・オリバマホメド・アライJr.といった海外の化け物どもの参戦や地上最強の老害・郭海皇の強権発動等、
作者板垣の迷走で大会は無茶苦茶になってしまったが、烈自身は団体戦でも寂海王相手に堂々の勝利を収めている。

◎範馬刃牙
ジュラ紀から目覚めた史上最強の雄・ピクルの強さに魅了され、恋に落ちてしまう(比喩表現)。
ピクルを求めるあまり、彼のいる米軍基地に夜這い目的で侵入したり、ピクルのことで頭がいっぱいになって
他の全てに興味が持てなくなってしまったりと悶々とした日々を過ごすが、
徳川のご老公と掛け合い負けたときは自分がピクルに喰われる覚悟で念願の闘いに挑む。
4000年の技を出し尽くす快感に酔い痴れるも当のピクルにはまるで効き目が無く、
ついには中国拳法が通じないと言う現実を見たくないあまり、絶望して 泣きながらグルグルパンチで特攻する という醜態を晒す。
しかし、自身の理想の像(要するにスタンド)の『気負わず武に身を任せよ』という啓示を受けて覚醒。
見違えるような猛反撃でピクルの本気を引き出すに到ったが、真っ向勝負で力負けし、無残にも 右足を喰われ失ってしまう
しかし、本人は足を失ったことよりピクルとの約束を違えたことを気に病んでおり、勝負の結果に後悔はなかった。


以降は義足をつけ、新たな戦いの場を求めてボクシング界に転向。
ラスベガスで元チャンプ・ワーレフ、スモーキン・ジョーなどの強豪相手に勝利を収める。
現ヘビー級世界チャンプ・ウィルバー・ボルトに目を付けられたところでフェードアウト、そのまま作品が「前代未聞のエア夜食」こと味噌汁和解ENDしてしまった。


◎刃牙道
宮本武蔵復活を知ると(ちなみにYoutubeで武蔵を知った)、武器を含めた中国武術の全てをぶつけられる武蔵に挑戦する為再び日本へ舞い戻る。
ボルト?適当な回想シーンで瞬殺してたよ。
一応ボルトの名誉のために言っておくと、試合後の烈は体に傷があったため多少はダメージを与えられたようである。多分。
日本へ来日後、地下闘技場で武蔵と対面。
武蔵に対して「剣術家のあなたに対し素手の私が勝利しても無価値」として、武蔵との武器を使った対決を望む。
烈のそういった発言に対して反応し近づいてきた武蔵だったが、烈が武蔵に対して『悪魔的な闘気』を瞬時に感じ、思わず義足で蹴りを放つ。
放った義足は武蔵に掴まれてしまい叩き落されかけるが、運良く義足が折れたことによって反対の足で武蔵の顔面に蹴りを放つことに成功。
そして「試合当日は折れない義足にしてくる」と約束し、武蔵との面会を終えた(ついでに何故か武蔵には「なんと健気な 愛しい」と気に入られた)。
武蔵との面会後、武器術の鍛錬を行っていたがそこにあの郭海皇も来日し、郭の技である守りの消力の取得を命じられ、苦労の末取得する。
だが消力の取得に成功した最中、あの男・本部以蔵が乱入し、取得した消力を「曲芸まがいの軽業」と馬鹿にされ、武蔵との勝負を降りるように進言される。
この発言に怒りを見せる中、本部は烈に対して「超越えてゆきねぇな」と発言したことによって、
烈は本部と交戦することとなり、読者の予想に反した本部の奮戦で一進一退の攻防を繰り広げる…
…が、郭が本部を殴ったことにより本部は失神してしまい、試合は中断となる。
その後、武器使用が解禁された地下闘技場で刃牙や郭に見送られながら、武蔵との勝負に向かうが……

以下、ネタバレ注意


















































闘技場に用意された様々な武器を用いた戦術も、郭海王直伝の消力も、武蔵には通じなかった。
武蔵に胴体を切られ、内臓を溢れさせながら崩れ落ちる烈海王。
場面は変わり、そこには郭海王や徳川光成の前に横たわる烈海王の姿があった。
このシーンだけではどういう状況なのかはっきり分からなかったが、本部の口から「烈海王の死」というセリフが出て、死亡が確定した。
ネット上では「板垣の作品なんだから生き返るに決まってる」「五体満足に戻すための手段にしか見えない」との意見もあるが、
作中でやたらと、烈海王は死んだ、と強調している(郭海王も数珠を身につけ「愛弟子が向こうに行っていてね」と言っている)あたり、
少なくとも今のところは生き返らせるつもりはないのではないかと思われる。



「追記・修正はするなと言うつもりかな」
『私は一向に構わんッッッ!』

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