ピクミン(ゲーム)

登録日:2011/10/22 Sat 19:18:54
更新日:2024/02/25 Sun 19:47:59
所要時間:約 6 分で読めます




ピクミン』(Pikmin)とは、2001年10月26日に発売されたゲームキューブ用のゲーム。
ピクミンシリーズの記念すべき第1作。
2008年にはWiiに、2023年にはNintendo Switchにも移植された。

また、日本では本作の1ヶ月後、北米では本作と同時に発売された『大乱闘スマッシュブラザーズDX』では、同メモリーカード内に本作のセーブデータがあるとオリマーのフィギュアが入手出来た。

因みに、ゲーム本体よりCMソング『愛のうた』のCDの方が売れた。

【あらすじ】

久方ぶりの休暇を得たホコタテ運送のベテラン社員キャプテン・オリマー

しかし、愛機ドルフィン号で宇宙空間を旅をしていると隕石がぶつかってしまう。
機能不全に陥ったドルフィン号は炎に包まれて近くにあった惑星に落下。

落下の際に宇宙船のパーツは惑星の各地に飛び散り、オリマーが気絶から目覚めた時には飛ぶ事すら出来ない無惨な状態になっていた。
更にその星には猛毒の酸素が大気中に存在しており、生命維持装置のバッテリーが切れる30日後までに脱出しないといけなかった。

途方に暮れるオリマー。

しかし、遭難地点を探索していると、奇妙な物体を見つける。その物体――オニヨンはオリマーが近付くと突然飛び上がり、一つの種を吹いた。

その種から生まれた生物ピクミンと共に、オリマーのパーツ捜索の旅が始まる。


【システム】

上記の通り、ピクミン達を操りタイムリミットである30日以内に各地に散らばった30個のパーツを回収する事が目標。

ピクミンは最初は赤ピクミンだけだが、ステージが進む毎に新たなピクミンとの出会いがあり、最終的に3種類のピクミンを駆使する事になる。

このタイムリミットの存在は初心者には厳しい反面、ゲーム性も生み出しており、タイムリミットが無いピクミン2よりこちらの方が面白いという人も多い。
あまりにも厳しかったからかWii版では日数を巻き戻す機能が追加されている。
余談だが、タイムリミットのシステムはピクミン3で復活しておりこちらは果実を回収するほど残り日数が延長される*1

毎日、任意のエリアに降り立ってパーツを探索する。
夜は原生生物が凶暴化するという理由で、日が出ている間(現実時間にして約15分)しか探索出来ない。

このシステムはムジュラの仮面を更に手軽にした結果。

1作目は2作目と比べてピクミンはの3色のみで、スプレーやリーダー交代の概念も存在しない。後発作品と比較すると、まだピクミンの賢さや忠実さに難がある。
Wii版はペレット草の運搬や爆弾岩の扱いが少々改善されているがそれでも後発作品の方が賢い。
また、周囲の地形やパーツの存在地点、ピクミンの居場所が分かるレーダーはパーツ「きまぐれなレーダー」を回収しないと使用不可。

原生生物のうちミズモチだけは再登場しておらず、本作でしか戦えない。


【探索エリア】

  • 遭難地点
オリマーが最初にいた場所。赤ピクミンとの出会いもここ。
地形は非常に狭く、全体を見渡しやすい。
ピクミンを明確に倒しにくる生物もほぼいない上に倒すとピクミンを50匹も増やす事が出来るヤマシンジュが3匹もいる為、ピクミンを増やすにはうってつけのエリア。
7日目以降の高台の広場には奇数日と偶数日によってそれぞれミズモチ、ミウリンが現れる。
ミズモチがやや初見殺しな面があるので注意が必要か。

パーツ数は2。その内1つは青ピクミンまで揃わないと回収不可。
しかし、バグを使えば赤ピクミンのみで取れることが判明した。
ただし、1日目はどちらのパーツを取ろうが必ずその時点で1日が終了する仕様なので1日目に両パーツを回収するのは絶対に無理。

2ではのぞみの大地の半分としてリメイク。

  • 希望の森
メインエンジンを見つけて空に飛び立ったオリマーが見つけた森。黄ピクミンとの出会いがある。
ここから本格的な戦闘が始まるが、敵の殆どが小チャッピーチャッピーかウジンコで強敵らしい強敵も少なく、探索しやすいエリア。
ただ、日数が経ちすぎるとサライムシが出現するようになる。

パーツ数は8。赤ピクミンのみだと2つだが黄ピクミンが入れば5つ、青ピクミンも加入すれば残りの3つも回収出来る。
実は青ピクミン無しでも全てのパーツが取れる。

2ではめざめの森としてリメイク。

  • 樹海のヘソ
パーツを5個回収する事により訪れる事の出来るエリア。青ピクミンが仲間になる。
「ヘソ」の名の通り、深い樹海の中にぽっかりと空いた窪地で、奥は深い洞窟になっている。段差が非常に激しい土地なので、考えて移動しないとどんどん時間をロスする。水辺も多い。
この辺りからトビンコやパンモドキマロガエルなどの癖がある生物が登場するようになる。
また全体的に昼でも暗く、見通しが悪い。

パーツ数は9。その内4つは青ピクミンの力が必要。それ以外のパーツもボケナメコダマグモとの死闘を乗り越えなくてはならない。

唯一ピクミン2で再登場していないステージだが、遅れてピクミン3にて思いでの砂浜としてリメイク。太陽に照らされ、人間によってホースやバケツを投棄された。

  • 大水源
パーツを12個回収すると行けるようになる。
殆どの面積が水に覆われている広大な湿地帯。直前のステージが暗いエリアだった事も相まり全体が明るく、樹海のヘソ以上に水辺が多い。
敵もサライムシフーセンドックリ等の面倒な敵が多い。また、あのみんなのトラウマ、ドドロがいるのもここ。

パーツ数は10。青ピクミンの力を借りないで回収出来るのは3つしかない。

2ではまどいの水源としてリメイク。

  • 最後の試練
今までのステージの29個のパーツを全て回収すると訪れる事が出来る最終エリア。
地形は遭難地点程ではないが狭く、最後のパーツが存在する地点に辿り着くには数々の障害を乗り越える必要がある。
敵はラスボス、ダイオウデメマダラ一体のみ。これまでの敵とは段違いの強さとタフさを備えるので心して掛かろう。

パーツ数は1。これを無事に回収出来ればハッピーエンド。

2ではのぞみの大地のもう半分にリメイク。ここは放棄された道路であった事が示唆されている。




慣れてくると30日と言わずに20日以内で全回収も楽になってくる。
11日でクリア出来ればかなり上々である。
因みにネットに伝わる最短クリア記録(=限界値)は9日

…だったが遂に8日クリアに更新された。
大水源を1日でクリアする方法が見つかったからである。


………この度、なんと7日クリアに更新された。
しかしこれはかなり難しく、樹海のヘソを1日でクリアし、更にサライムシがいる状態で大水源を1日でクリアしなければならない。
そして………



2011年12月30日

6日クリアに更新



1日目はパーツをひとつ回収した時点でロケットが飛び立つ以上、
遭難地点は1日クリア不可なので、これは間違いなく最低日数である*2

2011年はピクミンにとって激動の年だった。
発売から10年、ピクミンはここに極まったと言えるだろう。
そして2012年には6日かつ犠牲0匹クリア、2016年には6日かつ犠牲0匹かつ85匹縛り*3でのクリアが達成されている。

2020年6月にはWii版だが6日クリアかつ50分切りという空前絶後の記録が誕生した。


また、チャレンジモードというものも存在する。
ステージこそ通常と同じだが敵や仕掛けの配置が大きく変わっており、1日の間にどれだけピクミンを増やせるかのハイスコアを競うモードとなっている。

【余談】

この落下した惑星は地球と思われる。
ピクミン2で地球以外の星には存在しえない様々なお宝が見つかる事以外にも、
落下する時にアフリカ大陸が見えたり、オリマーの母星であるホコタテ星がテラフォーミングした火星である数々の描写が為されている。
地球の生物にとって生命維持に欠かせない酸素も、異星人のオリマーには猛毒なのであろう。

元々はゲームキューブの性能紹介の際の128人のマリオが走るムービー(マリオ128)から構想を得た
…とされていたのだが、 ピクミン4発売を記念した開発者インタビュー 内で全く別の企画として動いていたことが明らかにされた。
なんとスーパーファミコン後期から「AIを搭載した大量のキャラクターを従える」という目的で開発が始まったらしく、マリオ128とは開発ラインが違う事もあって発表まで存在を知らなかったとの事。
インタビューではほかにも今とは似ても似つかぬ初期デザインや、ピクミンの語源がこれまで公式発表されていた『pick me』ではなく『匹』のもじりだったことなど、興味深い情報が多数公開されている。

2013年にはWii Uピクミン3が発売された。こちらはNintendo Switch向け移植が本作より早く2020年に発売されている。
また、2017年にはニンテンドー3DSで2Dアクション作品「Hey! ピクミン」が登場している。




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最終更新:2024年02月25日 19:47

*1 しかし途中である人物がすべての食糧を奪って逃亡するため、その日に全く回収できないor犯人を連れ戻さないとゲームオーバー

*2 ちなみに1日目にポジトロン発電機を取る方法は2018年に発見された

*3 最後のパーツを運ぶのに必要な最低限のピクミン