ドリアード(遊戯王OCG)

登録日:2011/05/23(月) 20:41:53
更新日:2023/04/05 Wed 06:42:57
所要時間:約 6 分で読めます




TCGではカードのイラストも重要な要素である。
たとえ能力・性能が貧弱なカードであっても、イラストの評価が高ければ高値で取引されるというのはよくある話。
遊戯王OCGにおいてその代表的な例と言えるのがこのカード。


《ドリアード》/Dryad*1

通常モンスター
星4/地属性/魔法使い族/攻1200/守1400
森の精霊。草木の力を借りて相手の動きを封じる。


登場は「BOOSTER3」 。本当に初期のカード。
カードとして見れば見ての通りただの攻守の低いバニラであり、魔法使い族・地属性の通常モンスターではリクルーターに対応しているという程度。
1900アタッカーの《ヂェミナイ・エルフ》でさえ殆ど見かけないので、地属性・魔法使い族を素材に指定する強力モンスターでも来ない限り実際のデュエルでは使われることはまずないだろう。しかもレアリティはノーマルである。
しかしイラストの魔力とはすごいもので…

今でこそ可愛らしい、美麗なイラストも多い遊戯王OCGであるが、初期の遊戯王OCGはグロテスク・バイオレンスなイラストが多く、さらに絵柄自体が非常に濃かった。
原作出身であり、ポップなデザインだった《グリフォール》や《グレムリン》まで凶暴な外見にされるぐらいである。
その中で登場した清楚で可憐なイラストのこのカードは高い人気を誇ったのである。
そして最初期のカードゆえ早くに絶版になったことも重なり、イラストの人気と相まってかなりのレアカードとなってしまった。

その相場は低くとも大体1000円前後。絶版とはいえただのノーマルで低いステータスのバニラとしては破格の相場である。
トーナメントパックに再録された以降は落ち着いているが今も絶版なのは変わりなく、初版のBOOSTER3のものは今も高額で取引されるのは珍しくない。
持っている人には是非大事にしてもらいたい。

余談だがイラストはときメモの絵師が描いたとかいう噂がある。



関連カード

《ハイ・プリーステス》/Lady of Faith

通常モンスター
星3/光属性/魔法使い族/攻1100/守 800
聞いたことのない呪文を唱え、あらぶる心をしずめてくれる。

「Vol.6」で登場した色違いモンスター。
ただの配色を変えた《ドリアード》なのだが《ドリアード》ほどの人気・稀少価値はない。比べられてちょっとかわいそうである。
配色と表情が悪いのか…

ちなみに《黒き森のウィッチ》と融合することで《音楽家の帝王(ミュージシャンキング)》になれる。
女性型モンスター同士の融合なのに融合体は『漢』というのは今でもデュエリスト達の間で語り草となっている。


精霊術師(エレメンタルマスター) ドリアード》/Elemental Mistress Doriado

儀式・効果モンスター
星3/光属性/魔法使い族/攻1200/守1400
「ドリアードの祈り」により降臨。
このカードの属性は「風」「水」「炎」「地」としても扱う。

《ドリアードの祈り》/Doriado's Blessing

儀式魔法
「精霊術師 ドリアード」の降臨に必要。
フィールドか手札から、レベルが3以上になるよう
カードを生け贄に捧げなければならない。

「THE LOST MILLENNIUM」で登場。
儀式モンスターとしてリメイクされた《ドリアード》。帽子のデザインがちょっと変わった。
効果により「光」「風」「水」「炎」「地」の5つの属性持ちと扱うことができるが、攻守が低いのは変わってないのですぐ破壊されてしまい、扱いづらい。
《風林火山》とのコンボが有名。他ではシンクロ素材の属性に応じた効果を得る《A・ジェネクス・トライフォース》の素材に利用される場合もある。
《ドリアード》とレベルが違うので《高等儀式術》では使えないが、《ドリアードの祈り》で《ドリアード》をリリースして《精霊術師 ドリアード》を出せればちょっと美しい。

なおTCGでは仕様上レリーフが存在するが北米版では簡素な仕様なのに対し、アジア版では細やかな加工が施されておりその美しさから数十万単位で取引されている。
一方北米版もOCGにはないレリーフということもあってプレミアがついてるがこちらはそこまでの値はついていない。

《プリーステス・オーム》/Shadowpriestess of Ohm

効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1700/守1600
自分フィールド上に表側表示で存在する
闇属性モンスター1体を生け贄に捧げる事で、
相手ライフに800ポイントダメージを与える。

「PHANTOM DARKNESS」で登場。
《ハイ・プリーステス》に名前と衣装は似ているが顔が別人。攻守も違う。関連は不明。
なお、出る時期が前二人に比べ非常に遅かったため希少価値は無い。
だが効果は闇属性限定とはいえ回数制限のない射出効果。近年類似効果のモンスター達がループによるワンキルデッキに使用されて禁止カードに指定されている。ループの温床となっていたFWDをはじめとしたカード群は軒並み規制されたが、もし規制が遅れていたら彼女も禁止カードに仲間入りしていたかもしれない。


《ダーク・ドリアード》/Dark Doriado

ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1800/守1400
【Pスケール:青5/赤5】
(1):自分フィールドの地・水・炎・風属性モンスターの攻撃力・守備力は、
自分フィールドのモンスターの属性の種類×200アップする。
【モンスター効果】
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから地・水・炎・風属性モンスターを1体ずつ選び、
好きな順番でデッキの上に戻す。

「ブレイカーズ・オブ・シャドウ」で登場し、ペンデュラムモンスターとなった《ドリアード》。
ただしステータスは《プリーステス・オーム》準拠。イラストも素《ドリアード》と《プリーステス・オーム》を足して2で割ったような趣である。
いわゆる「ダーク化」と思われるが第5期あたりのダーク化とは異なり闇属性に関する効果を一切持っていないという変わり種。
それどころかP効果・モンスター効果の両方で「風」「水」「炎」「地」の四属性をサポートしており、イメージとしてはむしろ上記精霊術師に近い。
彼女のP効果で霊使いを強化するドリームデッキを組むのも一興かもしれない。
《魔の試着部屋》や《シューティング・スター・ドラゴン》とコンボさせてみるのも面白い。


精霊神后(エレメンタルグレイス) ドリアード》/Elemental Grace Doriado

特殊召喚・効果モンスター
星9/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードは通常召喚できない。
自分・相手の墓地のモンスターの属性が6種類以上の場合のみ特殊召喚できる。
(1):このカードの攻撃力・守備力は、
自分・相手の墓地のモンスターの属性の種類×500アップする。
(2):相手がモンスターを特殊召喚する際に、
自分の墓地のモンスター3体を除外して発動できる。
その特殊召喚を無効にし、そのモンスターを破壊する。

「CIRCUIT BREAK」にて登場、最高でも字レア止まりだった《ドリアード》系では初の光物である。
召喚条件のみの特殊召喚で蘇生できないが、条件を満たしている状況であれば複数並べることも可能であり、
(1)の効果で召喚条件との兼ね合いで攻撃力3000は確保されるため、状況次第ではコスト無しで社長の嫁のように3体並べることも可能。
相手の墓地もカウントできるが相手が属性統一していることや(2)の効果を使うことを考えると自前で6種類揃えることを
前提に組む必要がある、《轟雷帝ザボルグ》など墓地肥しの手段は多いため墓地に6種類そろえることは難しくない。
(2)は回数制限はないが3体も除外するため事実上墓地のモンスターの数だけ回数制限が付くので、
上記のように墓地肥ししてから活用するようにしたい。
ガイドブックが付いたCIRCUIT BREAK SETの解説によると、精霊術師が進化した姿であると説明されている。


森のWiki篭り。草木の力を借りて追記、修正する。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 精霊
  • ふつくしい
  • ドリアード
  • 通常モンスター
  • バニラ
  • 地属性
  • 魔法使い族
  • 星4
  • アイドルカード
  • 遊戯王ラッシュデュエル

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年04月05日 06:42

*1 TCG圏では未発売のカードであり、英語名は『遊戯王オンライン』などで便宜上与えられたもの。『遊戯王デュエルリンクス』以降はリメイク版に合わせてDoriadoに変更されている