ジェイガン(FE)

登録日:2010/06/20 (日) 02:08:06
更新日:2024/04/13 Sat 12:36:40
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王子、この国の未来はあなたの肩にかかっているのです。

出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣・紋章の謎(DSにも各作品のリメイク版がある)の登場人物で初期からいる仲間の一人。
CV:屋良有作(電撃CD文庫)、沢木郁也(箱田版CDドラマ)、大滝進矢(ラジオドラマ)、加藤精三(OVA)、五王四郎(幻影異聞録♯FEFEヒーローズ)

ここでは歴代シリーズのお助けパラディンについても記述する。
(「ジェイガン」は彼の固有名を由来とするFEの序盤からのお助けユニットを指す集合名詞であるため)

概要(ジェイガン)
アリティアの騎士団長。
落城後のマルスの護衛を勤めるトゲトゲ鎧が特徴のパラディン。元祖お助けパラディン枠である。
FC版のトゲトゲ鎧は特に素晴らしいトゲトゲっぷりで一見の価値がある。
他の騎士団の面々より台詞は多いがマルスの臣下としての役割ばかりで個人としての性格は『新紋章』まではあまり触れられていなかったが、『紋章』でラングに毅然と食ってかかるなど長年死線を潜り抜けただけあって相応の威厳と貫禄に満ちた人物である。

SFC版(紋章の謎)の第2部では
「わたしもできれば戦いたいのですがこのトシでは もうそれもなりますまい」
ということで戦いには参加せず、軍師として従軍する。ストーリー上での狂言回し役としての立場を手に入れている。
しかし序盤では立場を利用して残虐で横暴なラングに対してマルスを抑えつつも、
最終的にはマルスの代わりにぶち切れて啖呵をきり、ラングに負け犬の遠吠えをあげさせるなど*1、歴戦の勇士の一面も見せている。

新・暗黒竜と光の剣のノーマルモードでは囮イベントがあり、多くのプレイヤーが彼を選んだであろう。ノーマルモードでは彼の最初で最後の見せ場になりがち…
(なお、新・紋章の正史では囮になったのはフレイということになっている)
マルスの格好をして敵の目をごまかせるスゴイじいさんである。
一転、そんなプロローグステージがないハード5では普通に初期参戦する。というか、敵の戦闘力が序盤から容赦なく上がっているので、
この時は後輩のマーカスばりに主戦力にせざるを得ない。
一応、新・暗黒竜で追加された兵種変更システムで成長率がマシな方に変動するため、運が良ければ最後まで使えないこともない…かもしれない。

新・紋章の謎ではプレイヤーユニットとしての再参戦を予想・期待されるも、結局軍師のままだった。
しかしマイユニットとの絡みが大幅に増やされており、進撃準備画面ではシナリオの流れやらを整理してくれたりマイユニットのステータスの評価をしてくれたり大忙しである。マイユニットに次いで台詞が増量されたキャラである。
また、プロローグである序章1で例外的に対戦出来るのでユニットとしては復活…しているものの、すでに老いて衰えているのか弱く、
武器も銀の槍から手槍にランクダウンと、まるであらゆるゲームでテンプレートとなっている「1面ボス」としか言い様が無い強さと戦闘での出番になってしまっている。
しかし最高難易度でマイユニットのクラスを魔道士で開始した場合は バランス調整不足のせいでとてつもない鬼門と化し(運ゲーという意味で) 、今作の最高難易度の鬼畜ぶりをその身をもって思い知らせてくれるとても重要なボスになった。
しかし、マイユニットのHPがヘタれていた場合、高熱の火山フレイムバレルの中バテた彼を担いで運んだり地味にタフネスさも見せている。

彼個人としての性格もマイユニットという部下との付き合いが増えた事で深掘りされ、兎に角厳格で少しでも粗相があると厳しく叱りつける鬼軍曹的な一面が強調され、マイユニットや臣下にとっては尊敬と同時に恐怖の対象にもなっている様子。拠点会話を集めていくとトーマスの訓練の巻き添えを食って 危うく殺されかけたりしている。



アカネイア大陸に起こった二度の戦乱の後はカインにその地位を託す形となり、後に没した。

ユニットとしての性能(ジェイガン)
老将で初期から上位クラスであり、序盤は敵が強くないのもあって頼りになる。
また、最初から銀の槍を持っていて、それが使えるため、最序盤に限ってはその銀の槍で敵に大ダメージを与えられる。
しかし、戦後一年で衰えが進んで参戦できなくなるくらいなので成長率は低く、レベルアップで何も上がらないか、どれか1つが挙がるのが精いっぱい。*2
ジェイガンが経験値を稼ぐよりも、他の加入が早く将来性があるキャラ(カイン、アベル、ハーディンなど)をCCさせたほうが有利になる。
SFC版では5章、もしくはそれ以前に下馬すると下級ソシアル並の頼りない能力になるので、より「最後まで通しで使うタイプではない」ことがよくわかるように。
序盤ではお助けキャラであるが、黎明期な頃だけあって初心者プレイヤーがついつい頼りすぎてやり直しちゃうトラップ的な要素もあったり…。
また、ジェイガンはリメイク版含めて初期値が初期メンバーに毛が生えた程度、SFC版に至っては下馬するとカイン達以下の能力になってしまう。
つまり戦闘面でのジェイガンの存在価値は銀の槍のみであり、困った時に銀の槍で突破口を開くのがジェイガンの求められる役割と言える。
しかも武器レベルが数字となっているFCとSFC版は初期値でシーダも銀の槍を扱える上、シーダの初期速さの関係で追撃も容易なため、総合ダメージはまずシーダの方が上になり、なおの事攻撃面においてジェイガンが必要になる事はない。
それゆえ、慣れたプレイヤーからは初めから所持しているぎんのやりを奪われ、二軍落ちとなるのが一般的である。
酷い場合は下馬した時用に持たされているのだろうてつのつるぎを初期装備がレイピアしかないマルスに取られて、武器無しで壁役にされてしまう。
出撃枠に余裕があるうちは高い移動力を活かした釣り役、壁役、買い物役として、役立てる余地がある。
トドメを他のユニットに譲る前提で削り役をさせるのも良い。てつのヤリでも使わせればそこまで高くないステータスで絶妙に削り、
ドーガの次に高い防御が反撃のダメージも最小限にしてくれる。後は育てたいユニットでとどめを刺せば被害は最小限になるだろう。削ろうとしたら必殺が出て倒してしまうのは最早お約束。

酔狂なプレイヤーはそんな彼をあえてメインメンバーとして使っていくこともある。
ただし機種が進むごとに特定項目が成長せず必殺事故死しやすいとか、成長率が保証されてても能力上限や敵の強さ的に不安は残ったままなど、無視できない欠点は多い。
新・暗黒竜と光の剣ではクラス成長率もあるので多少は成長しやすくなっている。
また、同作の最高難易度のハード5は非常に敵が強いので、序盤の銀の槍の力が必要になる事があり、お助けキャラとしての価値が上がっている。

ファイアーエムブレム ヒーローズ

アリティア王国騎士ジェイガン。マルス様をお守りする者である。
年寄り扱いするでないぞ。

FEHには初期から参戦している。クラスは槍の騎兵。
本作では全てのユニットが決められた成長をするため、本家ではほぼ確実にヘタれるであろうジェイガンであっても安心して使っていける。
とはいえ、ステータス合計値が他のユニットよりもやや低いという点で伝統を守っている。

専用武器は『古強者の槍』。
敵から攻撃された時か、敵のHPが70%以上ある時に、
自身の攻撃と魔防を+5とする効果がある。
また武器錬成により、敵同士が隣接していて、
なおかつ魔防が自分より3以上低い敵の攻撃を-7とする効果を付与できる(『攻撃の混乱3』の効果)。

奥義は遠距離攻撃のダメージを半減する『聖盾』。
攻撃、速さ、守備、魔防を+3する代わりに戦闘後6ダメージを受ける『獅子奮迅3』、
ターン開始時に隣接している騎兵の守備、魔防を+6する『騎盾の鼓舞』を覚える。

原作とはうってかわって魔防が非常に高いのが特徴で、聖盾と合わせて魔道士や竜に対しては高い生存能力を誇る。
低いステータスも専用武器の効果である程度は補えるが、
やはり本気でジェイガンを使いたいのならスキル継承による改造は必須。
自身の魔防を参照してダメージを加算する氷系奥義や、
魔防が低い相手のステータスを下げる謀策系スキルを継承させてやるとより活躍の幅が広がるだろう。


概要(その他のジェイガン)
因みに前述のとおり彼のような序盤のお助けユニットを通称ジェイガンと呼ぶことがある。
…というより公式でそのようなユニットを呼んでたりするので実質「ジェイガン」はコンピューターゲームの専門用語の1つでもある。(例:今回のジェイガンは~)
基本的には上級職故に経験値の入りが悪い、強い武器を持ってる事が多い、成長率が酷く悪いのが特徴であり、老兵タイプと熟練者タイプに分かれる。
聖戦の系譜からは基本的に初期値が初期メンバーの中で最強と言う特徴が付与されるようになった。
流石にジェイガンとアランの能力値では存在価値が見いだせないとスタッフが判断したのかもしれない。

前者の老兵タイプは本当に成長率が酷く悪い者でアランやギュンターやマーカス(封印)が該当し、
総じて設定上も病気(アラン)・老衰(ギュンター)等の理由で余命が短いなど、激しい戦いを続けるのは難しい理由づけがなされていることが多い。
封印の剣以降は初期能力が保障されているので、似たポジションが入るまでのツナギ、ゲームシステム指南役、高難易度での決死のザコ削り役として活躍することになる。

後者の熟練者タイプは最初から上級職故に経験値の入りが悪く、老兵タイプと比べると、大半の初期武器が鋼武器以下だが
成長率の方は平均より低い程度でそこまで悪くなく、成長次第では最後まで使える者たち。育成は少し難しいが、若手の成長率が微妙な時は最後まで残ったりするし、支援システムによる補強に頼る道もある。
オイフェ(聖戦子世代)、マーカス(烈火)、ゼト、ティアマト、フレデリクが該当し、総じて設定上も主人公や主人公と近年代のメンバーより実戦経験豊かな熟練者。

『烈火の剣』のマーカス以降成長率の向上が見られ、経験値が入っても無駄にならない可能性が増してきた、そんな熟練者タイプが主流になり始めた。

『聖魔の光石』のゼトは最初から上級職だから経験値の入りが悪いだけで中々な初期値と高い成長率で「ジェイガンなのに最後まで使える強い人」と言われるレベルであった。
なにせこのゼト、ゲーム開始後すぐ目つきの危ういワイバーンナイト・ヴァルターに傷を負わされている怪我人枠なので色々不安視されていたのだが、
それを跳ね返したり、怪我の功名からかエイリーク王女とカップルエンドがあったり、倒されても負傷退場枠で狂言回し役もこなしてたりと、いろいろ印象の強い勝ち組な御方である。

『蒼炎の軌跡』のティアマトは初の女性ジェイガンかつ斧騎兵という、当時の未開拓点に突っ込んだキャラクター。
おねえさん…とはいえない年齢な彼女も、初期値や成長率が保障されているので最後まで活躍することが出来る。暁の女神では他のメンバーと横並びくらいになった。

『暁の女神』のサザは、初の盗賊ジェイガンで、FE史上最も不遇な扱いを受けたジェイガンでもある。
詳しくは個別項目を参照のこと。序盤のお助け枠ではあったが、終章のあたりがちょっと不味かった。
シーフの特性を生かせるマップがあまり多くなかったのも向い風。

『覚醒』のフレデリクは今作の無限に育成が可能なシステムにより、カンストまで持っていくことも可能だが、
それでも成長率が平均より低いうえ、経験値の入りが悪く、他のキャラクターもグングン伸びるので二軍落ちしやすい。
また、熟練タイプの中で銀武器をもっており、老兵タイプのいいとこどりである。
本作にはパラディンは存在するが、彼自身の初期クラスはグレートナイト。

『if』のギュンターは久しぶりの老兵タイプのジェイガンで成長率はダントツで低い上、支援も殆どない。こっちも初期クラスはグレートナイト。
グレートナイトはアーマー枠と騎馬枠のハイブリッドで複数の武器が使えるので、いろいろ試したり耐えたりできる点を買われた…のだと思われる。
主人公に対応した支援スキルを持つ。

風花雪月』では珍しく明確なジェイガン枠が存在しない。
一応、年長者・クラスがパラディン・高いステータスという点では主人公の父であるジェラルトが該当するが、
特定マップでのみ参戦、かつ一貫して操作不可能な友軍扱いのままなので、ジェイガン枠に含むかどうかは微妙。
このほか、蒼月の章で加入する老騎士であるギルベルト・プロスニラフも、年長者・主君に長年使えていた騎士という共通点があることからジェイガン枠と考える人も居るようだ。

シリーズお馴染み要素が復活した『エンゲージ』のヴァンドレは老兵タイプのジェイガンで、成長率も全キャラ最下位。初期クラスはパラディンだが武器は斧。
だが、本作は上級職レベルMAXになってもステータスそのままでレベル1に戻して育成できるので、愛とリソースを注ぎ込めば最終戦まで連れて行ける。


今後のジェイガンはどのような立ち位置になってくれるのか、期待が寄せられる。

まとめ(ジェイガン枠)

□成長率が極めて低い老兵(でないにしても余命短い)タイプ
  • ジェイガン(暗黒竜と光の剣・紋章の謎※一部)
パイオニア。
  • マイセン(外伝)
序盤からストーリーに関わるので老騎士、なのだが終盤で参戦なので厳密には当てはまらないかもしれない。そんな立ち位置。
初期能力が高いものの成長は見込めない点はあってる。
  • アラン(紋章の謎※二部)
ジェイガンよりは成長率のある病人枠。騎馬系によるゴリ押しは難しいゲーム構成なので、おのずと序盤から参戦するユニットと差し替えされる。リメイク版では初期値がやや改善され兵種変更により活躍の幅が広まる。最高難易度では序盤の要として欠かせなくなった。
オヤジさん系ウォーリア。高い体格と「突撃」をいかした捕獲システム解説役も兼ねた役どころ。
これぞジェイガンポジションの後継者。初期装備もぎんの槍とてつの剣でジェイガンと全く同じである。
つまりレイピアしか初期装備がないロイにてつの剣を取られる所まで同じになることも多い。
難易度によって重要度が変化するという方向性をも打ち立てた。
実にジェイガンポジションなグレートナイト。暗夜篇でのカムイジョーカー以外と支援も無く成長幅はとても狭い。
しかし、従来シリーズとは一味違うことに…。
一目見て分かるジェイガンポジション。クラスはパラディンではあるが、斧装備という点はギュンターと同じ。だが装備は銀武器ではなく鉄の斧。
全体の成長率は低めではあるが、HPだけはそこまで悪くは無い。

FEシリーズの生みの親の加賀氏がプロデューサーのSRPG、ベルサガに登場する老将。
成長は絶望的だが能力値の方は今作では半ば死にステである俊敏以外はそれなりにあり、騎馬ユニットでM盾を使用できるので最終面でも足手まといにはならない。

□成長率がそこまで悪くない熟練者タイプ
親世代ではシグルドに付き添う世話役の青年であったが、子世代では主君の遺児を守るパラディンとして登場。
プレイヤーの親世代のでの方針や成果によりお役立ち度が変動するタイプ。素の性能はなかなかのものでスキルもツボを押さえている。
まだ老齢ではなく中年の頃のマーカス。成長率は幾らか改善されているので部隊全体の成長の具合によっては終盤でも駆り出される。初期値も力がかなり高くなりアタッカーとしてもそこそこ有用。
ルネスの真銀の騎士。上から数えた方が早いレベルの成長率を誇り、敵の弱さも相まってレベルアップさえすればエース枠が見込めるくらいの強さになる。
初期装備・斧な女パラディン。本作では斧って優位性高いんですぜ?
緑風。成長率は悪くないのだが、上限値や競合枠の関係で終盤では辛いというタイプ。
過保護な執事属性も備えたグレートナイト。ネタキャラ性も高い。
蒼月の章でのみ加入するユニット。初期兵種はフォートレスだが、グレートナイトやパラディンにチェンジすることも可能。

さらに別のゲームでも「ジェイガン系」のキャラとして紹介されるキャラもいる。


またキャラ毎にレベルの上限が違うゲームでは、序盤限定で力を発揮するキャラが何体か用意されていることも。


wiki籠りよ 筆を取れ
このジェイガン
老いぼれたとはいえ
まだまだおぬしの記事などには負けぬぞ。

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最終更新:2024年04月13日 12:36
添付ファイル

*1 直後にマルスが反逆したとみなされてハーディンに祖国や自軍を攻められるが、これまでの一連の流れとラングの存在は口実作りと本隊分断の罠でしかなく、どの道攻める気だったので結果論としては何も変わらなかった。

*2 SFC版に至っては1レベルにつき力、技、速さ、最大HP、魔法防御のどれか1つだけ。幸運と武器レベルと守備力は対象外のため、進めば進むほど相対的にどんどん死にやすくなる。