オロチ(KOF)

登録日:2011/06/30 Thu 17:51:40
更新日:2024/03/09 Sat 02:39:48
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「我、ガイアと共に在り」



KOFシリーズに登場するオロチ一族の長。声優は緒方りお。
地球の自然を守護し、時には試練や庇護を与える神に等しい存在、「地球意思」である。
感情を持たず、機械の如く人間を殺す。また、他者の思考を読む能力を有している。

現状、公式設定で発表されている力は、「風」「地」「雷」「炎」の四種類である。

人間にオロチの力(暗黒パワー)を与え、利用することもあるが、人間とは相反する力であるが故にそれは体、そして命を蝕み続ける。
また強大な力と引き換えに暴走の危険と隣り合わせでもあり、誘惑に負けて暴走してしまうと、人の姿をした獣同然。
こうなってしまうと人間がオロチに逆らうことはほぼ不可能。オロチ同様人類に害をなす化け物となってしまう。

なお、転生したばかりであるため、プロフィールのほとんどが「不明」である。


以下ネタバレ










1800年前、自然の理から外れ、自然を破壊しバランスを崩した人類を敵視したオロチは人類を滅ぼし自然のバランスの安定を画策。
オロチ八傑集に自身を覚醒させるための生け贄「八稚女」の内、7人まで捕らえさせる。

最後の「クシナダ」さえ捕らえればオロチは完全復活し、人類を滅ぼすはずだった。
しかし、草薙・八尺瓊・八咫の「三種の神器」により八傑集や一族を撃破され、やむなく7人の生け贄で不完全な復活を遂げるが敗北。
八傑集と共に封印された。ちなみにこの時の触媒は女性。

しかし660年前、八傑集らの策により血の契約をした八尺瓊(八神)を利用し八傑集は封印から解き放たれ、その他一族と姿を隠す。

以後、彼らは現代に至るまでにオロチの封印場所を見つけ、封印を破るべく力を蓄えていたようである。

そして、ルガールがオロチの力に近づいたことから、本格的に行動を開始。
オロチ四天王「吹き荒ぶ風のゲーニッツ」が八咫の末裔、神楽マキを殺害し封印を解くことに成功(KOF96)。
そして「THE KING OF FIGHTERS 97」を利用し格闘家から膨大な精神力を得て四天王「炎のさだめのクリス」を触媒とし復活を果たす。
しかし今回もクシナダ(が転生した京の彼女のユキ)を捕らえることに失敗し不完全な復活となり結局、草薙京八神庵・神楽ちづるの現代の「三種の神器」に敗北。
四天王共々再び封印された。

しかし、アッシュ・クリムゾンによりちづるの神器の力が奪われたことで再び封印が解けてしまい、マチュアとバイスが「XIII」にて復活した。
ただ、オロチ本体は西洋の地球意思に連なる「遥けし彼の地より出づる者たち」の呼び掛けには応じず、彼らの目論見は外れることとなった。

『XIV』ではラスボス、バースの中にある魂の一つとして登場。
バースが弾け飛んだことで世界各地で復活した死者(?)の一人として蘇るが、活動する前にまたしても三種の神器に封印される。
だが、一緒に封印されていた四天王は復活に成功しており、依然としてオロチの脅威は去っていない。

SNKヒロインズにもシェルミーEDに登場。
BOFの面々(京、庵、アテナテリーナコルル)とバンド対決を繰り広げるが、依り代もなくいつの間にか降臨していたオロチは、シェルミークリスのバンドそっちのけで最前列でハチマキと団扇を装備しながらアテナの応援をしていた。
自前でグッズを用意するくらいにはアテナのことが好きらしい。 
まあアテナはルガールが明確に嫌うほど全うな正義サイドの人物なので、彼女のことは好きになってもおかしくはない……のだろうか?

【オロチ八傑集】

暗黒パワーを使用するオロチ一族の中でも、特に優れた8体の存在。
封印が解かれた660年前から転生を繰り返して当代まで存続し続けている。
その中でも風・地・雷・火の力を扱える4体がオロチ四天王と呼ばれ、上位の存在とされる。
一族としての使命が顕在化するまでは普通の人間のように暮らしており、人間社会での表の顔を持っているメンバーも少なくないが、その本質は紛れもなく人外の存在である。

風を司るオロチ四天王。牧師風の格好をした男性。彼が着ている服がオロチ八傑集の正装である。
口調こそ穏やかだが、その行動原理はオロチを復活させるためであり、上述の通りちづるの姉を殺害している。
660年前にも当時のゲーニッツ(に相当する存在)が、八尺瓊を堕落させさらに現代まで続く草薙と八尺瓊の対立を生み出した。
竜巻を生み出す「よのかぜ」とKOFらしく強いコマ投げの「やみどうこく」が彼を象徴する技である。
ただ、強さの殆どがCPU特有の超反応のせいと言われており、実際に使ってみると案外難しいボスキャラとしても有名だったり。

地を司るオロチ四天王。大柄な男。
普段はバンドマンとして活動しており、その関係で庵をオロチ一族という面以上に敵視している。
覚醒前はその肉体を活かした力強い打撃技中心だが、覚醒後は投げ技を中心とした投げキャラとなる。どちらも接近戦に比重を置いているのは変わらないが。

雷を司るオロチ四天王。髪で目を隠したセクシーな女性。
社と同じバンド所属で担当はキーボード。ファッションやプロレスを好み、戦闘スタイルもプロレス技中心の投げキャラ。
覚醒後は一転して設置技や飛び道具を使う立ち回りキャラとなる。
性格も覚醒前はセクシーでノリのいい性格だが、覚醒後は冷徹でオロチ一族としての面が濃くなる。

炎を司るオロチ四天王。小柄な少年。
バンドのボーカル担当で、誰にでも柔らかな雰囲気を崩さないが節々から慇懃無礼な部分が顔を覗かせる。
覚醒すると一転してオロチ一族としての残虐性を隠そうともせず、人類を滅ぼすことを厭わない。
覚醒前はスピードを生かしたラッシュが得意で、覚醒後はやや癖のある対空や飛び道具、打撃投げを活かしたキャラとなる。

  • マチュア
金髪で秘書服を纏った女性。クールだが超必殺技では高笑いを上げている。
当初はルガールの秘書として働いていたがこれはオロチ側の策略によるもので、彼を自滅させた後は個人的興味から庵に接近してチームを組んだ。
多段ヒットする技が多く、ちょくちょく(ゲーム的に)悪い事をしている。

  • バイス
栗色の髪で秘書服を纏った女性。マチュアとは逆に荒っぽく、挑発的な言動が目立つ。
マチュアと同じくルガールの下を離れてからは庵と共に行動している。
マチュアもだが彼女らはオロチ一族としての使命感に薄く、13での復活後もオロチ復活のためというよりは彼女らの個人的興味で動いている。
投げキャラだが、打撃面も優秀な事が多い。

  • 山崎竜二
餓狼伝説シリーズからのゲストキャラクター。KOFシリーズでは八傑集の一人であるとされる。*1
八傑集の中でも特に使命感に薄く、四天王とは表立った対立も厭わない。

  • ガイデル
レオナの父。故人。ガイデルの死後にレオナを引き取ったハイデルンは友人。
生前からオロチ一族としての自覚こそあったものの、人としての生を選んで普通に暮らしていた。
実はガイデルが本来持つべきだったオロチの力は何が起こったかレオナに流れてしまっており、それを知ったゲーニッツによってレオナの血が暴走させられ、彼女に妻共々惨殺された。


【キャラクターとしてのオロチ】


「97」のラスボスとして初登場。「96」でようやく四天王の一人が登場し、これからというところで残りの四天王全員と共に登場。プレイヤーの度肝を抜いた。

上半身裸でズボンという奇抜な格好(過去に女性を触媒にした際は服を着ている)ながらそこから醸し出す神々しさから高い人気を誇る。
ストーリーに神話の要素を加え人気を得た、シリーズ全盛期の象徴ともいえるキャラクター。

当初イラスト案では「クリスが素っ裸で光る玉を持って戦う」というジョー東の尻とは別次元のヤバいものだったとか。当然却下された。
他には真吾をオロチにする案もあったとか。

キャラ性能はおそらくKOF史上最強…ではあるが、「97」登場時はCPUの弱さからKOFラスボス最弱の一角になった。
これはスタッフが多くのプレイヤーにクリアしてもらおうとわざと弱くしたらしい。
ただし、人が使うと格ゲーキャラの中でもトップクラスの強さである。
全画面攻撃にノーモーションで飛び越し不可能な火柱やバリアー、相手の飛び道具を跳ね返し、蹴り(の見た目)がジェノサイドカッター(後に必殺技に昇格)等色々とんでもない。さすがは「地球意思」である。
なお、97での技名は「神罰に名前は必要ない」ため、動作そのままだった。
その後98UMで再登場した際には後述のミズチのものと同じ技名が付けられたが、「格好いい」という声もあれば「俗っぽくなった」という意見もあり賛否両論。
98UMの性能は97より弱体化しているもののCPU戦のオロチはAIが強化されており、防御の高さもあって非常に手強い。


【技】


○必殺技

  • 「衝撃波を出す」/解除(はらえ)
ほぼ縦一杯に飛び道具を貫通し多段ヒットする衝撃波を出す。
これをただ連発するだけで相手を封殺できてしまう超高性能飛び道具。

  • 「前方(斜め上)にバリアを張る」/顕斎(うつしいわい)
バリアを張り、触れた相手を吹き飛ばす。技の性質としては、ゲーニッツの「わんひょう・まめつ/とこぶせ」に似ている。
「98UM」では当て身技。

  • 「火柱を起こす」/火闌降(ほのすそり)
画面上端まで届く大きな火柱を出す。ゲーニッツの「よのかぜ」に似た技。
「98UM」では発生が速くなり、さらにダウン追い打ち可能になった。

  • 「相手の飛び道具を跳ね返す」/(ただす)
飛び道具を吸収し、気弾にして打ち返す。ルガールの「ダークバリアー」や、麻宮アテナの「サイコリフレクター」と同じ系統の技。
CPUはほとんど使ってこないため、技の存在自体を知らない人も多い。

  • 誓約(うけい)
オロチ版ジェノサイドカッター。
上述の通り元々はただの立ち強キックだったがミズチから必殺技に昇格。そのため他の技のような仮名は設定されていない。

○超必殺技

  • 「相手を引き込んで魂を抜く」/大神(おおみわ)
相手を引き込み、触れると発動する投げ技。ただし、引き込む間は無防備なため、距離次第ではリーチの長い技や飛び道具を撃つチャンス。「97」オロチの弱点の一つ。
「儚いものだ…」

  • 「画面全体に光を浴びせる」/(まろかれ)
驚異の全画面攻撃であり、オロチの代名詞。
オロチといえば全画面攻撃、逆もまた然りである。
画面中央でヒットすれば体力の7割が消し飛ぶが、ガードされれば隙だらけなので反撃し放題。
「97」では発動が遅く、見てから充分ガードが間に合うので、実はそれ程脅威では無かったりする。
オロチのこの技のあまりのインパクトにより、後に多くの格ゲーキャラに似たような技が搭載された。
「さぁ、無に還ろう」





【ミズチ】


ついでなんでよく似たキャラのミズチについても説明する。


「下の下だな」


CV:丸尾恒人

「ネオジオバトルコロシアム」にてラスボスの一人として登場。
オロチのクローンらしいが、オロチは精神体であり肉体は存在しない。KOF97の最終決戦後、クリスの体の破片から造ったと思われる。

性能はオロチの下位互換であるが、CPUのアルゴリズムが強くかなりの強敵。
加えてボス固有の性能であるため、地面から連続して火闌降(「火柱を起こす」のミズチ版)を立ち上らせ、プレイヤーを寄せ付けない。

倒すと衰弱し、そのまま死亡した。
自身のEDでもオリジナルであるオロチに呼びかけられてオロチと一体化してしまい、どの道消滅する。

ありえん(笑)



【登場作品】

「THE KING OF FIGHTERS 97」
「THE KING OF FIGHTERS 2000」(マニアックストライカー)
「THE KING OF FIGHTERS 2002」(オロチクリスのMAX2演出)
「THE KING OF FIGHTERS NEO WAVE」(オロチクリスのMAX2演出)
「THE KING OF FIGHTERS 98 ULTIMATE MATCH 」
「キング・オブ・ファイターズ R-1」
「KOF京」
「KOF SKY STAGE」
「ネオジオバトルコロシアム」(ミズチ)




「愛も憎しみ(追記)も、人なるものの全て(修正)を、今ここで無に還そう・・・」

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最終更新:2024年03月09日 02:39

*1 KOF独自の設定であり、餓狼伝説などでは普通の人間。