ゲーニッツ

登録日:2009/07/16 (木) 01:50:57
更新日:2024/02/04 Sun 19:24:12
所要時間:約 5 分で読めます






神の御加護があらんことを…



ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズの登場人物。
KOF`96のラスボスとして初登場。

ファンからは「ゲニ」と略されて呼ばれることが多い。

○プロフィール

  • 誕生日:7月20日
  • 格闘スタイル:オロチの「風」の力
  • 身長:193センチ
  • 体重:88キロ
  • 趣味:ロッククライミング
  • 大切なもの:忠誠心
  • 好きな食べ物:キノコ料理(特に松茸)
  • 嫌いなもの:愚かな人類
  • 得意スポーツ:ウィンドサーフィン
  • 担当声優:島よしのり(KOF96,98um,2002,2002um、SVC)、赤城進(KOFオールスター、KOF destiny、KOFXV)


○概要

オロチ八傑集四天王の一人で、オロチの力のひとつである『』を操る。
二つ名は『吹き荒ぶ風』のゲーニッツ

深い青色の牧師装束を身にまとったヒゲダンディ。
丁寧な口調で登場キャラのみならず、CPU対戦で次々とプレイブルキャラを虐殺していく姿は、多くのプレイヤーにトラウマを植え付けた。


○人物像

地球意志であるオロチを心の底から崇めており、愚かな人類を害虫、と見下しており、実際に冷酷な行動にも打って出る。
ただし、これは大本のオロチの意思がそうであるため彼もそうなっているという話なので、オロチの意思次第で変化したりするのかは不明。

オロチ四天王として活動していない時は牧師として活動しており(オロチ四天王としては上記の様な人なのでファンからは趣味でやっていると言われている)、
普段はむしろ礼儀正しく残忍でもないらしい。
ノリとしては某ヴァチカンのあの方に近い……かもしれない。

一見おかしい様に感じるが、同じ四天王達も普段は人間的な一面を持っている。
シェルミーは仏映画鑑賞が趣味でハムスターに愛着を持ち*1
それ以外にもシェルミーはクリスに死ぬほどグミキャンディーを食わしてグミ嫌いにさせていたり、
庵のバンドとひと悶着起こしたせいでは庵を目の敵にしていてめちゃくちゃぶち切れていたりと、
割と奔放なので、オロチの意思が最優先なだけで目的しか考えず機械の様に活動していたわけではないと思われる*2

台詞的にはキリスト教っぽいが、何教かはややこしいことになるためか明言されていない。
別に「オロチを崇めよ」とかそういう怪しい宗教(この世界でオロチは実在の超常的存在なのである意味では怪しくないが人類廃滅を謡うマッポーな宗教になる)ではないと思われる。

また、若かりし頃に戦ったルガールの右目を奪った張本人でもある。
さらに、日本チームストーリーないしドラマCD(`96の前日談)では非公式とはいえ、を破っている。
京はこの惨敗を糧に鍛え直し、最終決戦奥義・無式の習得に至った(ゲーム内で技として登場するのは'97からだが、'96にも内部データとしては存在している模様)。

ゲーム本編では、KOF主催者である神楽ちづるに勝利した大会優勝チームの前に突如乱入。
会場を半壊し、オロチの血に従い、人類を抹殺せんと襲いかかった。

最期は、ちづるの三種の神器の力により力を封じられ敗北。
他チームに敗れると自らの血をオロチに捧げるため、自ら『天に召され』た。

もともと風の力はオロチ一族でも弱いとされていたが、彼の精神力が高く、それによりオロチ四天王の中でも強い力を持っている。

名セリフ=必殺技=トラウマというシリーズ恒例の三段活用ももちろん健在。
特に`96の彼はシリーズ最凶との呼び声も高い(後述)。

また、服装が某錬金術マンガの軍服に似ているが、年代的にはこちらが先である。
因みに、この服装はオロチ一族の正装(、シェルミー、クリスも特殊ED絵などで着ていることがある)。

KOF15では裏オロチチームのサイドストーリーやEDにて他のオロチ四天王と共に復活していたことが判明。
オロチ復活を警戒されないように社たちとは別行動をとっていた。
更に2023年6月にDLCプレイアブルキャラとして参戦したことで久々にその姿を表した。

ゲーニッツの必殺技で漢字表記なのはキリル文字表示の時の「(真八稚女)」のみであり、ネットでそれらしい表記が散見されたりするが非公式のものである。

○ゲームでの性能

'96

ボス版はきちんとゲージ消費はするが、 所持ゲージ状況を考慮しない。そして体力も関係が無い。
つまり ラウンド開始からいきなり超必殺技を使ってくる
大体この無条件に使える超必殺技はやみどうこくで、突然頭を鷲掴みにされてお別れさせられたのはこのためである。
恐らくはCPUの超必殺技の使用条件にゲージ状況を入れ忘れたものと思われる。
しかもこの時のコマンド投げはスカりモーションが存在しない。
おかげでトラウマ製造を後押しする結果になってしまった。
しかしまともな必殺技は『よのかぜ』しかないのでバランスは取れているとも。

'98UM

最終ボスの一人として登場*3。超必殺技にゲージはちゃんと消費するように。
'96版に調整・新技も追加されたので強化された。
プレイヤー仕様では防御がかなり低く設定されているが、小パンが刺さった瞬間ノーゲージでゴッソリ減らせるだけのコンボ火力を持っているため、やはりボスキャラである。

SVC

新技多数追加。隠しキャラだがプレイアブルキャラの一人なので性能はそこそこ。
CPU戦ではイクシード必殺での相手K.O.を一回もしなければ4戦目で50%の確率で登場する。
ちなみに残りの50%で出てくるキャラは火引弾である。公式ネタキャラと同列のかつてのトラウマボス
現状アーケードで唯一使用できるゲーニッツだったりする。

2002

家庭用2002のみに参戦。
SVCの性能をほぼそのまま流用したような感じ。

2002UM

無印をベースに対人戦用に調整を受けたものの、アーケードでは使用不可という憂き目に。
MAX発動からの壁コンボの火力がかなり高い。

◯特殊技

『うらなぎ』

UMシリーズで実装。素早く薙ぎ払う技。
'98UMでは発生早い、リーチが長い、キャンセル可とかなり高性能。
2002UMでは発生とリーチを調整され、中段になったので奇襲やコンボ用に。

○必殺技

『よのかぜ』

任意の場所に竜巻を発生させる。
ボスAIの使うこの技はもはやゴルゴ並の精密射撃の領域に達しているため、
正攻法(普通にダッシュや飛び込み)ではまず突破できないので、基本的にはAIの穴を突くか先読みで回避行動(不可能ではない)に出るしかない。'96の緊急回避は無敵時間が殆どないので使い物にならないことも後押しする。
後の作品では緊急回避の無敵時間が機能するのであまり怖くはない。
'98UMではダウン追撃可能に。同作は強制ダウンを奪う技が増えたので相対的に強化された。
ほら…少しでも動けばすかさず
「ここですか?(かわせますか?)」

『わんひょう・とこぶせ&まめつ』

指パッチンをしながら前方に発生させたかまいたちで相手を切り刻む。
多段ヒットするもノックバックが激しいので怖くはないし、中途半端な位置で出すと硬直が長いので反確という死に技。
しかし'98UMではかまいたちの範囲が広がり、ヒットすると相手をロックし、パワーゲージがもりもり溜まって、おまけに強制ダウンを奪うと超強化された。
「いかがです?」

『ひょうが』

姿を消し、弱は体勢を低くして、強はジャンプしながら現れる移動技。
無敵時間は長いが移動する距離が長く、強弱で調整できないのでやや使いづらい。
「遅いですねぇ」
'96のゲーニッツはダッシュが超速なので使う必要がなく、2002UMだと「あんたが遅いよ」というくらい弱体化しているが無敵時間があるので逃げや撹乱に使用できる。

『しんあおいはな・せいらん』

SVCで実装。風を纏った手刀で切りつける。
庵の葵花と同タイプの連続入力技。リーチは短いが発生は早い。
「ふっ はぁっ どうですか?(ふっ はあっ ここまです、ふっ はあっ きえなさい)」

『しんことつき・そうが』

'98UMで実装。突進して掴んだ相手に竜巻を浴びせる。
琴月系の技でガードされても五分。威力が高い。


○超必殺技

『やみどうこく』

みんな大好き

ビシーン!(超必殺技発動SE)

「お別れです!」

相手の頭を片手で鷲掴みにしながら持ち上げ、巨大な竜巻に巻き込むゲーニッツの代名詞的な技。
驚異の吸い込み性能と超反応、そして体力とゲージ無視でラウンド開始から使用可能、さらに投げをジャンプで回避しづらい*4というあらゆる仕様をフルに駆使して投げができるタイミングだったら確実に捕まえて大ダメージを与えてくる。
しかも表情やモーションには彼に根付く残忍さも露骨に出しており、この技は当時のプレイヤーにトラウマを植え付けた。
通称「お別れ」
'98UMではスカリモーションが、SVC以降では投げ間合いが狭くなり技後に動作が入って隙ができた。

『しんやをとめ(真八稚女)・みずち』

素早い踏み込みから連続で相手を切り刻み、最後に血を吹き出している相手の首を締め上げてから持ち上げ、そこから地面に叩きつける。
'96では発生が遅いが、超反応かつゲージ無視状態から繰り出されるので脅威。
98UMでは発生が早くなったのでかなり強化された。
「神罰です!」

『しんやをとめ(真八稚女)・じっそうこく』

みずちのMAX版。切り裂きに竜巻が追加されている。
SVCではイクシード、2002ではMAX2。2002UMではMAX超必殺技。
「これが神罰です!」

『ふうじん いぶき』

SVCで実装。突進して『しんあおいはな・せいらん』で打ち上げた相手に竜巻で追撃する。
2002ではMAX超必殺技で発生が遅い。UMでは超必殺技になり、弱版の発生が凄まじく速くなった。
「さあ、もう眠りなさい!」

『いぶき ながよ』

2002UMのMAX2。全身に竜巻を纏い、相手を吸引して上空に舞い上げる。
ガードしても削りダメージは多い。
追加入力で竜巻を飛ばす事もできる。


〇'96CPU戦において

とにかく「やみどうこく」の性能が化物じみており、上級者ですらまともに正面から立ち向かうと勝てないと言われている。

【主な例】

  • 無造作にツカツカと歩いてきて挨拶代わりに「お別れです!」
  • 『しんやをとめ・みずち』をガードさせておいて問答無用の「お別れです!」
しかもこの技、ゲージMAXで食らうと体力の半分以上を持っていかれるという鬼畜威力である。
なんだそりゃ!?

ちなみに苦手なものは飛び道具である。
AIの関係から距離を離しているとよのかぜを連発する傾向があり、よのかぜの隙間に飛び道具を当てる→そのままタイムアップで自滅するのだ。

覇王翔吼拳を使わざるを得ない!」

「カイザーウェイブ!!」


〇余談

M.U.G.E.Nでは『ウインド』というゲーニッツの女体化版(通称「ゲニ子」)が存在する。
大本はウインドも含めて大体3パターンぐらいあるらしい。人気がすっごく高く派生がたくさん生まれている。

これはもともと、『SVC』で「ヴァンパイア」シリーズの主人公デミトリの必殺技『ミッドナイトブリス』を食らい女体化した姿が元ネタ。
ブリスを受けた際、ゲーニッツの服装はそのままで金髪の少女に変化する。

そして、2018年にはスマートフォンアプリ『THE KING OF FIGHTERS '98 ULTIMATE MATCH Online』にて、
とうとう「ゲーニッツ(女)」が登場。海外では「Goeniko」表記とのこと。

  • 誕生日:不明
  • 格闘スタイル:オロチの「風」の力
  • 身長:165センチ
  • 体重:50キロ
  • 出身地:イタリア
  • 年齢:17歳
  • スリーサイズ:B88・W55・H102
  • 血液型:不明
  • 好きな食べ物:キノコ料理(特に松茸)
  • 嫌いなもの:愚かな人類
  • 担当声優:田村茜音(『KOFXV』では四条雛子の声をされている)

一見して誕生日が不明になっていたり、名前がドイツ系(出身地は元々不明)なのにイタリア出身だったり若返っていたり、
そもそもこのゲームにはブリス系の能力を使うキャラなんていないはず だったりと、自分をゲーニッツだと思い込んでいる少女?疑問が湧くが、
一説によると『KOF'EX2』の天羽忍のように安産型の17歳のイタリア人少女がゲーニッツ復活のヨリシロにされた」などの考察もなされている。

というか普通にそう考察できる(否定はできない)のがある意味怖い。


「いい風(追記)が来ました。そろそろ頃合です」

「逃げるのか?」

「いえ、召されるのです。天(修正)へ・・・」

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最終更新:2024年02月04日 19:24

*1 オロチは地球意思なだけであり、人類嫌いでも他の生物は好きでもおかしくはないが

*2 最も使命感の強そうなオロチ四天王でもそうなので、実のところ他のオロチ関係者はなおさら概ねそんな感じである

*3 条件は5戦目終了までに超必殺技系の攻撃でのK.O.回数が3回以上5回以下

*4 96ではジャンプの始めも投げられ判定が残る