ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち

登録日:2011/09/23(金) 18:24:59
更新日:2024/01/30 Tue 16:34:49
所要時間:約 4 分で読めます





「こんどの敵は、デカスゴだ。」


『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』とは、1998年3月14日に松竹で公開された『ウルトラマンダイナ』の劇場版。


【ストーリー】


異性人モネラ星人が侵略を開始。
ゲランダ、デスフェイサーら、次々に現れる敵にダイナは苦戦。
そして、デスフェイサーに敗れたアスカは自信を失う。
TPCとモネラ星人の決戦の時が迫る中、アスカはススム少年からウルトラマンティガの存在を知り、興味を持つ。


【概要】


今作は平成三部作初の映画作品。
TVシリーズが放映中に完全新作映画として公開されるのは初であり、さらに今作はTVシリーズ本編と共通した物語である。
時系列上では第26話「移動要塞(クラーコフ)浮上せず!(後編)」から第30話「侵略の脚本(シナリオ)」の間に起きた出来事である。ただし、撮影時期の関係上か、ハネジローは出番なし。

本来の企画ではティガとダイナの共演は当初、
アスカのピンチを目の当たりにしたダイゴが人々の希望の光の力で蘇ったスパークレンスでティガに変身するという設定であったが、
ダイゴ役のV6の長野博が多忙な為(ジャニーズが許さなかったとも言われる)出演が出来なくなった為、ストーリーは変更される。

しかし、話自体は戦いに敗れ、弱気になったアスカがいろいろな人々と出会い、脅威と恐怖を克服するダイナの作風らしい良作となった。

だが、キャッチコピーにあるとおりの「デカスゴ」な敵のはずのラスボスであるクイーンモネラが少し尺が足りず、
ぱっと出で倒された感が否めなくもない(その分デスフェイサーの印象が大きいが)。

余談だが、同時期にウルトラマンゼアス2の続編としてゼアス3が考案されたが、本作の製作の影響で幻に終わった。


【登場人物】


アスカ・シンウルトラマンダイナ
「絶対に諦めない!」が信条で直情的で無鉄砲な性格。
今回は相手が悪く、ゲランダ、デスフェイサーと連敗し、デスフェイサーに至っては恐怖を植え付けられ、弱気になってしまう。
だが、元GUTS隊長イルマ・メグミとの出会いやヒビキ隊長の言葉により、逃げずに戦うことを選ぶ。

ヒビキ・ゴウスケ
スーパーGUTS隊長。
名言のオンパレード。
彼とアスカの本部屋上でのやりとりは今作でも屈指の名シーン。

コウダ・トシユキ
スーパーGUTS副隊長。
ダイナが敗れても諦めず人間として戦う。

ユミムラ・リョウ
スーパーGUTS隊員。
エースパイロットだが今回はα号に乗ったので………。

カリヤ・コウヘイ
「ダイナが…死んだ!?」は本人もかなり印象に残っているらしい。

ナカジマ・ツトム
ガッツイーグルが撃墜されたので足で移動する。

ミドリカワ・マイ
映画冒頭およびエンドロールでアスカの次にクレジットされており、TVシリーズに比べヒロインとしての扱いが良くなっている。
この映画で実はガッツイーグルを操縦できることが明らかになる。

イルマ・メグミ
元GUTS隊長。
現在は情報局の参謀になっており、ティガのことを知ったアスカにティガについて話す。
クイーンモネラ戦では自分専用のガッツウイングゼロに搭乗、パイロットとしての腕を見せる。
最後には「またこうして、GUTSのメンバーと一緒に戦えるなんて」という言葉を残す。
防衛チーム同士が同じ名称を持つティガとダイナだからこそ可能な名台詞である。

ゴンドウ・キハチ
TPCのタカ派参謀。地球を守るための武力として新造戦艦プロメテウスの開発を進めた。
無人で操れるプロメテウスを量産することで前線兵の被害が出ない防衛戦略を考えていたが、プロメテウスはモネラ星人に奪われデスフェイサーに変えられてしまった。
クリオモス島が壊滅した後の会議にも出席し、開発責任者としてプロメテウス=デスフェイサーの対策を問われるが打つ手がなく、
キサラギ博士を操る形で会議に乱入し人類に嘲笑と宣告を向けたモネラ星人に反発するも衝撃波で吹っ飛ばされる。
その後は避難シェルターで市民に安心を呼びかけ、洗脳が解けたキサラギ博士と力について意見を交わした。
今回の一件によりプロメテウスの量産はなくなりネオマキシマ砲は封印となるが、ダイナすら倒したクイーンモネラに対しては深いトラウマを持つようになり…。

キサラギ・ルイ(演:杉本彩)
今回のメインゲスト。平成のセクシーお姉さんの出演はインパクト大である。
TPCの新造戦艦プロメテウスの開発最高責任者………なのだがモネラ星人に操られていた。

ススム少年(演:三觜要介)
アスカが出会った少年。
かつて光になった兄から貰ったティガの人形を大切にしており、人々の希望の光が集まった際はその人形が発光しティガを登場させた。
妄想ウルトラセブンならぬ「妄想ウルトラマンティガ」などと言ってはいけない。
その演出からよく妄想セブンと同じく人形が巨大化し動き出したと思われがちだが
よく見てみるとティガが登場した後もススム少年はティガの人形を握っている。




【ウルトラマン】


ウルトラマンダイナ
アスカが変身する主役ウルトラマン。フラッシュ、ストロング、ミラクルの全タイプが登場。
声はテレビ同様につるの剛士氏だが、微妙に声の出し方が違う。
前半は苦戦続きだったが、後半はアスカの心の成長もあってデスフェイサーを撃破。やっぱりストロングは強かった
この映画で初めて、ゼペリオン光線のごとくエネルギーを集中してから撃つ、ファンが言うところの「C(チャージ)ソルジェント光線」を披露している。

ウルトラマンティガ
かつて地球を闇から救った光の巨人。直接戦ったのはマルチタイプだけだが、パワー・スカイ両タイプも映像でだけ登場。
クイーンモネラに囚われたダイナに自身のエネルギーを分け与えて復活させ、二人でクイーンモネラに挑んだ。
人々の心の希望と「ダイナを救いたい」という願いがティガの姿となって実体化したもので、『ティガ』本編のティガとは別人。
言うなればコピー的存在なので、スペックは本物と同じ。それゆえか、声も真地勇志氏、スーツアクターも権藤俊輔が担当している。


【敵】


モネラ星人以外はいずれも作中では名前を呼ばれていない。

宇宙植物獣人モネラ星人
植物が進化し、高度な科学力を発展させた種族。
「目障りだから」との理由で人類絶滅を宣言する。姿が気持ち悪い。モチーフはチブル星人

専用種子船モネラシード
モネラ星人の宇宙船。
クリオモス島に飛来し、TPCの施設を攻撃。船そのものが生命体であり、モネラ星人と一体化してクイーンモネラとなった。

宇宙有翼骨獣ゲランダ
モネラ星人の操る怪獣。
前座的ポジションであるにもかかわらず、ダイナとの対戦ではソルジェント光線にも耐え、追い込む。だが、プロメテウスの噛ませにされる。
当初、赤い色の「ゲランダII」がクリオモス諸島を襲撃するという展開が予定されていたが、モネラシードやプロメテウスなども登場するため煩雑と判断され不採用となった。

電脳魔神デスフェイサー
プロメテウスが変形した巨大ロボット。圧倒的な戦闘能力とクイーンモネラとはダンチの存在感を誇る。
アスカはおろか、視聴者にまでトラウマを植え付ける。

超巨大植物獣クイーンモネラ
デスフェイサーを倒されたモネラ星人が、最後の手段としてモネラシードと合体し変貌した姿。
伸びる触手からは破壊光線・テンタクルボムを発射し、頭部から半径3Kmを破壊し尽くす拡散砲・クラウンビームを発射する*1
触手によってダイナを捕獲して体内の檻に閉じ込め、高圧電流・QMバスターを浴びせてエネルギー切れに追い込んで倒す。
しかし、人々の諦めない心が光となって復活したティガとティガのエネルギーを分け与えられ復活したダイナの合体光線・TDスペシャルに敗れる。


【主題歌】


  • SHININ' ON LOVE 歌:影山ヒロノブ/前田達也
人々の心の光、一は一人ではないなど、歌詞全体でこの映画を表した名曲。




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最終更新:2024年01月30日 16:34

*1 このクラウンビーム、厳密にいえば光弾を発射して、リング状に壊滅させる技となる。そのため数値に対して破壊範囲が意外に地味である。3Km圏内だと中にいたスーパーGUTSも含まれてしまうので仕方なかったとは思われるが……