ホルスの黒炎竜(遊戯王)

登録日:2010/12/20(月) 09:49:48
更新日:2024/01/08 Mon 15:10:12
所要時間:約 5 分で読めます





「ホルスの黒炎竜」とは、遊戯王OCGに存在するモンスター群。
英名は「Horus the Black Flame Dragon」。

LVモンスター」の内の1体で、レベルは「4」「6」「8」。全て属性のドラゴン族である。

初登場は第4期最初のパックである「SOUL OF THE DUELIST」でパッケージにはLV8が描かれている。
この時期のLVモンスターにしては珍しく初登場パック「SOUL OF THE DUELIST」のみで全てのレベルの「ホルスの黒炎竜」を入手可能である。




【各種詳細】

ホルスの黒炎竜 LV4
効果モンスター
星4/炎属性/ドラゴン族/攻1600/守1000
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する限り、コントロールを変更する事はできない。
このカードがモンスターを戦闘によって破壊したターンのエンドフェイズ時、このカードを墓地に送る事で 「ホルスの黒炎竜 LV6」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。

ホルスの第一形態。
下級モンスターだが、攻撃力が中途半端にリクルーターの上限ラインを越えてしまっており、
同じドラゴン族のLVモンスターである「アームド・ドラゴン LV3」や真炎の爆発に対応するフレムベル・グルニカに比べてやや使い勝手が悪い。
また、アタッカーにするにもやや物足りずやはり中途半端。「レベルアップ!」ですぐにLV6へとレベルアップさせ、「レベルアップ!」が手札にない場合はレボリューション・シンクロンでラヴァルバル・サラマンダーのS素材にしよう。



ホルスでは唯一「灼熱の火霊使いヒータ」でのサーチに対応している。


ホルスの黒炎竜 LV6
効果モンスター
星6/炎属性/ドラゴン族/攻2300/守1600
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する限り、魔法の効果を受けない。
このカードがモンスターを戦闘によって破壊したターンのエンドフェイズ時、このカードを墓地に送る事で「ホルスの黒炎竜 LV8」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。

ホルスの第二形態で、上級モンスター。
上級モンスターとしては後一歩及ばない攻撃力が難点だが、
表側表示で存在する限り、魔法カードの効果を受けない耐性を持つ。

そして、相手モンスターを戦闘で破壊したターンのエンドフェイズ時、自身を墓地に送ることでLV8に進化できる。
竜の渓谷等で速やかに墓地へ送り、「転生炎獣バースト・グリフォン」や「炎王円環」で蘇生して攻撃しよう。
現在では攻守共に2300を上回るモンスターが出ることも多いので「フレムベル・ベビー」や「守護竜プロミネシス」で打点を強化すると良い。

こちらもLVモンスターのサポートカードである「レベルアップ!」も使用できるので、意外と簡単に進化させられる。


魔法カードが通用しないので、「ライトニング・ストーム」などで退場しないのが強み。
戦闘破壊を狙う際も、「禁じられた聖槍」「収縮」「月の書」などで妨害されないにも嬉しい。

このカードが登場した第4期には「レベル制限B地区」や「平和の使者」のようなロックカードがまだまだ現役で使用されており、
それらを無視して攻撃できるのも利点だった。
時にはあえて進化させないプレイングが行われたり、このカード単体で【ドラゴン族】などに採用されることもあった。
また、自分からロック効果を持つ永続魔法を使用し、相手を縛りながら攻撃するテクニカルなデッキも存在した。

エネミーコントローラー」などにも強かった。

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」やアトウムスや天球の聖刻印の登場。
未来融合や竜の渓谷で墓地送りが簡単になったことでLV4無しでも採用しやすくなった。


ホルスの黒炎竜 LV8

効果モンスター
星8/炎属性/ドラゴン族/攻3000/守1800
このカードは通常召喚できない。
「ホルスの黒炎竜 LV6」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、魔法カードの発動を無効にし破壊する事ができる。

ホルスの最終形態にして特殊召喚モンスター。
青眼の白龍と同格の攻撃力3000となり、
魔法カードをカウンターする効果を身に付けた。
そもそも魔法カードはこのゲームの基本であり、根幹を為す要素の一つ。
その発動と効果を無効にして破壊してしまうのはいわずもがな強力である。

まさに生ける「マジック・ジャマー」。
いや、「ブラック・パラディン」と異なり、コストが無い分こちらの方がタチが悪い。
特殊召喚モンスターの例に漏れず、蘇生不可だが、効果がそれを補って余りあり、一度LV6の効果で特殊召喚すれば「レベル調整」で蘇生でき、そうでなくとも「転生炎獣の炎軍」でデッキに回収しつつ、LV4~6を蘇生できる。
ダメージステップでも発動可能なので、速攻魔法による戦闘のサポートにも強い。

この、ホルスの効果を活かしたコントロールデッキが『お触れホルス』である。

魔法に強いホルスと、罠の効果を無力化する「王宮のお触れ」を組み合わせることで、
魔法・罠を完封してしまうのである。

なお、LV6とアドバンス召喚のギミックを共有できる「サイコ・ショッカー」を採用することもある。

こうなると、相手はモンスター効果でしか対応できなくなるので、大幅に動きが制限される。
こちらにはATK3000のLV8がいるため、余程の事が起こらない限り負ける事は無いだろう。


……と、ここまで聞くと強烈なチートだが、無論穴はある。
LV6と異なり、LV8は既に発動して適用中の魔法には何の耐性も無いのだ。
その為、進化のタイミングはよく見極める必要がある。

チェーンして無効にする効果のため、チェーンさせてもらえないと意味がないというのも弱点の一つ。
よって、「超融合」も天敵の1つである。


また、そもそもの問題として、モンスターには何も干渉しない。
よって、「ブリューナク」や「カステル」など、手頃な除去で簡単にやられてしまう。
ホルスが活躍できた第4期~5期中盤頃は「女戦士」「鬼畜モグラ」「月読命」など、対抗手段が割と限られていたが、
ダムド」や「裁きの龍」が登場したあたりから強力な除去効果をモンスターが増え始め、
第6期で「ブリューナク」が出現するとその傾向は確固たるものになっていった。


エフェクト・ヴェーラー」や「幽鬼うさぎ」等の手札誘発も天敵でこれらを防げないと辛い。
「墓穴の指名者」や「抹殺の指名者」、「炎王獣ガネーシャ」等でしっかりとカウンターしよう。


このことからアプローチを変えたデッキが『カウンターホルス』である。
あえて王宮のお触れを採用せず、カウンター罠や「ブレイクスルー・スキル」「デモンズ・チェーン」等
モンスター効果側を防ぐカードを多く採用する。

罠カードへの対応が『お触れホルス』に比べるとやはり遅れがちになるが、こちらのほうが小回りはきく。
上記のデッキとどっちをとるかはプレイヤーとの相性や環境によって変えるべきだろう。


【関連カード】


ホルスのしもべ
効果モンスター
星1/炎属性/獣戦士族/攻 100/守 100
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、相手は「ホルスの黒炎竜(全てのレベルを含む)」を魔法・罠・モンスターの効果の対象にする事はできない。

カード名通り、ホルスに仕えるモンスター。
効果は「相手はホルスを効果対象に選択不可」と言うもの。
しかし、社長にも殴り倒される貧弱極まるステータス故に、あまり役に立たない。
炎舞のサポートも受けられるが、所詮焼け石に水で「ロード・オブ・ドラゴン」で事足りる場合が多い。
下記の「黒炎神」のトリガーにはなれるため、かろうじて名前負けはしていない。

レベルアップ!
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在する「LV」を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。
そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。

LVモンスターを条件を無視して進化させられる魔法。
イラストではLV6がLV8になろうとしている。
一見、魔法の効果を受けないLV6には使えないように感じるが、進化前を墓地に送るのはコストなので問題ない。

ただし、このカードを無効化されても、コストとして墓地に送ったカードは戻ってこないので気を付けよう。


ダーク・ホルス・ドラゴン
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守1800
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手のメインフェイズ時に魔法カードが発動した場合、自分の墓地のレベル4の闇属性モンスター1体を選択して特殊召喚できる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

闇堕ちしたLV8。
蘇生制限無しでATK3000の最上級モンスター。
特殊召喚モンスターではなくなったが、自力で特殊召喚できるわけではないので、一長一短。

本家のカウンター効果は失われ、相手が魔法を発動すると星4の闇属性を蘇生する効果となった。
かなり限定された範囲とはいえレベル4の闇属性モンスターを蘇生できるのはそこそこありがたいのだが、
魔法を止められるわけではないので、制圧力は大幅に下がっている。
そもそも相手に依存するため、効果はオマケと割り切ろう。


メタファイズ・ホルス・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星6/光属性/幻竜族/攻2300/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードがS召喚に成功した場合、そのS素材としたチューナー以外のモンスターの種類によって、
以下の効果をそれぞれ発動できる。
●通常モンスター:このターンこのカードは自身以外のカードの効果を受けない。
●効果モンスター:このカード以外のフィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。その効果を無効にする。
●Pモンスター:相手フィールドのモンスター1体を相手が選び、自分はそのコントロールを得る。
このターンそのモンスターは攻撃できない。

メタファイズ化してシンクロモンスターとなったホルスLv6。
幻竜族に変更され、属性も光になっている。

素材になったチューナー以外のモンスターの種類によって効果を得られる。
通常モンスターなら自身以外のカード効果を受け付けなくなり、
効果モンスターなら自身以外の表側カード1枚の効果を無効化し、
ペンデュラムモンスターなら相手モンスター1体を攻撃不可にしてコントロール奪取する。

特にペンデュラムモンスターを素材にした時のコントロール奪取が狙い目。
確実に2つの効果が得られるので可能なら狙っていきたい。

効果を使った後はバニラ同然なので、
クリスタルウィング」や「ショウフク」などの素材にしてしまおう。


なお、効果モンスターでない融合儀式シンクロモンスター
素材に使うと全く効果を得られないが、わざわざそんなことをするプレイヤーはいないだろう。


ホルスの黒炎神
効果モンスター
星8/炎属性/ドラゴン族/攻3000/守1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「ホルス」モンスター及び「王の棺」が存在する場合、
手札のこのカードを相手に見せ、自分の手札・フィールドのカード1枚を墓地へ送って発動できる。
フィールドのカード1枚を墓地へ送る。
(2):「ホルスの黒炎神」以外の自分フィールドの表側表示の、
「ホルス」モンスターか「王の棺」が相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、フィールドの他のモンスターを全て墓地へ送る事ができる。

2023年にカテゴリー化した「ホルス」用にリメイクされたLV8。

場にホルスと王の棺が揃っていれば手札から公開して自分の手札・場のカードをコストに場のカードを墓地に送る効果と、
黒炎神以外のホルスか王の棺が相手の効果で場を離れた時に手札から特殊召喚して他のモンスターを全て墓地送りにする効果を持つ。

どちらも対象を取らない墓地送りと言う強烈な除去が使え、王の棺に関連するホルスはノーコストで自力蘇生してくるためコストや全体除去に巻き込んでも被害は少ないと言う設計となっている。

ちなみに後半の全体除去は既存のホルスでもトリガーになれるので黒炎竜デッキの隠し味として仕込んでも面白い。


【その他】

カード自体に接点は無いが、神話中では同格とされる。
名前の構成もよく似ている。 


表遊戯が戦いの儀で使用したLVモンスター
ホルスと同じく、相手の魔法を対策する効果を持っている。
ただし、最終形態のLV7は、フィールドの魔法を敵味方問わず無効化する効果なので、ホルスに比べると使い勝手が悪い。

だが、「デュエリストパック」で新規サポートカードが登場し、多少は使いやすくなった。


  • ホルス
2023年に突如として登場した同じ「ホルス」の名を持つモンスター群。彼らの登場を以てめでたく「ホルス」がカテゴリー化した。
しかし、現状は「場に王の棺があれば墓地から無条件で蘇生し、他の自分のカードが場を離れたら固有効果を発揮する」特徴を持つレベル8モンスター主体の墓地利用テーマと、一部サポートは受けられるものの既存のホルス達と特段相性が良いと言うわけでもないため同じ元ネタを持つだけの別カテゴリーと言った趣が強い。
一応所属モンスターはホルスの4人の息子をモチーフにしており、息子は出揃っているが肝心の「ホルス」自身が出ていない事と、属性・種族がバラけている中で黒炎竜と同じ炎属性・ドラゴン族のモンスターが居ないことから、決闘者からは「その内黒炎竜のリメイクが出るのではないか?」と言われており、実際に上記の通りに《ホルスの黒炎神》が登場した。



【余談】

『モンスターフィギュアコレクション Volume 3』に於いてDUEL TERMINAL対応カードとしてLV8が登場。
このカードをスキャンすると、隠しデッキ「ブラック・メガフレイム」が登場する。中身はモロ『お触れホルス』である。

因みに、使う場面は無いだろうが、LV8は自分の魔法も無効に出来る。「歯車街」の補助にもなる。そんなことをするなら最初からサイクロン系統を使った方が安定しやすいのだが

余談だが、登場パックの「SOUL OF THE DUELIST」のCMボイスは凡骨である。このカード名に「黒炎」が含まれるからだろうか?


【アニメにおいて】

GXにて、十代にあこがれる二年生オベリスクブルー・エース「空野大悟」(CV:豊永利行)が使用。

しょっぱなからお触れホルスのコンボを完成させ、十代の融合を封じたが、
効果モンスターの効果と魔法カードを使わないコンタクト融合によってフレアネオスを出され、LV8を撃破されたことで魔法カードの使用を許して敗北した。

その直後、一人でスランプに陥っているときにミスターTと遭遇。
自分と同じ姿に化けたミスターTとデュエルしたが敗北してしまい、闇に飲み込まれて消えてしまった。

その後ミスターTは彼の姿を借りてデュエルを行っており、その時のデッキも「お触れホルス」である。
劇中では剣山や翔とデュエルを行い、いずれも圧勝した。


追記・編集はレベルアップ!してからお願いします。



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最終更新:2024年01月08日 15:10