ジム・キャノンⅡ

登録日:2012/09/29 Sat 00:58:08
更新日:2024/03/27 Wed 15:23:39
所要時間:約 5 分で読めます





機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するモビルスーツ(MS)。


■緒元

型式番号:RGC-83
頭頂高:18.0m
本体重量:47.3t
全備重量:66.9t
ジェネレーター出力:1,420kW
スラスター総推力:59,480kg
装甲材質:チタン合金セラミック複合材

武装:
60mmバルカン砲×2
ジムライフル
ビームキャノン×2
ビームサーベル
シールド

パイロット:
チャック・キース
チャップ・アデル


■機体解説

ガンキャノンの純然たる量産化」というコンセプトの下、一年戦争後にオーガスタ研究所が造った地球連邦軍量産機
ジム・キャノン量産型ガンキャノンを一つにした集大成的な機体であり、開発時にはそれらのデータが反映されている。

設計するにあたって、基礎的な部材は他のジム系MSとのなるべく高い互換性が得られるよう考慮された。
特に同時期に造られていたジム・カスタムとは生産ラインの大半を共用しており、基本フレームやジェネレーターなどはほとんど同じ構造である。
そのジェネレーターは出力が高く、技術の進歩や生産性がアップした事も手伝って採用された。

これを受けて肩には実弾砲ではなくビームキャノンを2門装備している。
また、地上で精密射撃を行う際に機体の安定性を確保するため、腰にはスタビライズド・ギアが配置された。
更にジムキャノンやガンキャノンでは装備されなかった白兵戦用のビームサーベルも採用されている。

全身にはチョバムアーマーが採用され、かなり防御力が高い。
これはガンダムNT-1のそれと概念は同じなのだが、構造は異なっており、緩衝層やリアクティブ層を複合した装甲がフレームに直に取り付けられている。
この名で呼ばれているのも便宜的にNT-1に倣っただけでに過ぎない。
直に取り付けられている為に装甲の分離は不可能だが、放熱のために解放することは可能。
劇中でもコックピット内で寝てしまったチャック・キースの代わりにモーラ・バシットが外部から強制放熱のために解放させているシーンがある。
アーマーのエクステリアの一部はNT-1と同じであり、これによって重量を抑えつつ高い耐弾性を持たせている。

支援機として非常に優れた機体として完成した本機だったが、ジム・カスタムとの連携運用が原則だったことが仇となって少数しか生産されず、量産計画は頓挫。
また、ティターンズが開発陣ごと計画を管理下に置いた事で後継機も造られず終いとなってしまった。



■武装

  • 60mmバルカン砲
頭に内蔵された連邦MSお馴染みの武器。
迎撃や牽制、威嚇などに効果を発揮する。

  • ジムライフル
射程の長いマシンガン。
汎用タイプをロングバレルに換装しているが、バレル以外にセンサーやマガジン、ストックなども換装可能。
55.6mmのケースレス砲弾を使用し、1マガジンにつき30発。ケースレスなので空薬莢は出ないため、廃筴口は不発弾の排出に使われる。

  • ビームキャノン
両肩に装備。
ジェネレーターと直結していて出力が高い。また、エネルギーCAPシステムが予備の回路として組み込まれている。
ちなみに量産機で高出力ビーム砲を標準装備したのは本機が最初。

左腕の装甲内にマウントされている。
グリップは他の機体の物より小さいが、これはあくまでも接近戦を仕掛けられた場合のフェイルセーフとして装備されている為であり、自分から接近戦を仕掛ける事はほとんどない。

  • シールド
ジム・コマンド用をアップデートした曲面型で、耐ビームコーティングも施されている。
裏に予備のビームサーベルやマガジンを装着できるタイプもある。



■劇中の活躍
主なパイロットはチャック・キースとチャップ・アデル。
ガンダム試作2号機の奪還任務に就いたアルビオンに2機が配備され、キンバライド基地や月面のフォン・ブラウン市の戦闘などでガンダム試作1号機やジム・カスタムの支援に活躍した。

U.C.0087年時のグリプス戦役でも何機かが実戦に出ているのが目撃されている。



■派生機

◆ジム・キャノンⅡ(ティターンズカラー)

『GUNDAM LEGACY』に登場。
ジム・クゥエルと共にティターンズに配備された機体で、黒系統のカラーリングに変わっている。

ティターンズに転属したエイガーが乗り、ジェイクのザクⅡを撃墜している。


◆ジム・キャノンⅡ(エゥーゴカラー)

アニメ映画『機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-』に登場。
こちらはエゥーゴカラーに塗り替えられたジム・キャノンⅡで、配色はネモに近い。

ゼダンの門での戦闘に参加しており、最終決戦でもアーガマから出撃していく姿が映っている。


◆ジム・キャノンⅡ(ルシアン・ベント専用機

『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。
反ティターンズであるザンジバル級機動巡洋艦・ケラウノスの所属機で、頭部のセンサー系が改良されている。

また、人手も物資も足りないせいで接近戦にも対処出来るようにしなければならず、左腕にはダブルヒートホークが装着された。
携行武装にはロングライフルも用意。

カラーリングは黒・白・青からなる縞模様の迷彩だったが、後に変更されている。


◆ジム・キャノンⅡ[ホワイト・コーラル]

カラバからもらったパーツを使ってルシアン機を改造した機体。
頭部のセンサーが換えられ、肩にはアンテナを装着している。

両肩のビームキャノンは右が開放型の砲身を持つ新型メガ粒子砲に、左が照準器に換装された。
これらの改造のせいで上半身がかなり重くなり、それをフォローすべく脚の増加装甲が取り外されている。


■立体化

ガンプラ

HGUCで通常のジム・キャノンⅡが発売。
同時期に発売されたジム・カスタムと比べて可動域には優れないが、がっしりとした体型とほぼ完璧な色分けからそれなりに人気がある。


ゲームでの扱い

Gジェネ

高火力・長射程が評価されるバランスなのでジム・カスタムより強い。
特にF以前の旧PS作品では運動性に関するパラメータが存在しない上サーベルとシールドを持つため、ジム・カスタムの上位互換とも言える性能をしていた。
NEO以降の作品に於いてもビーム・キャノンの存在からビーム耐性持ち以外とは戦いやすく、支援機にしては珍しくビームサーベルを持つため接近戦にも対応できる。
アビリティシステムがある作品ならチョバム・アーマーが実弾のダメージを軽減するため、戦う相手次第ではワンオフ機以上に硬くなる。

ギレンの野望

『ジオンの系譜』から登場。シリーズのうち一年戦争のみ取り扱うナンバリングでは登場しない。
複数へクスの射程を持つ武装を持ち野望シリーズでは必須の索敵能力を持つ支援機でありながら、格闘攻撃と盾防御を持つ等隣接されても意外に粘れるマルチラウンダー。

グリプス戦役で終わる『ジオンの系譜』なら連邦系なら取り敢えず量産型はコレを作っておけばOKと言わしめるほどの良機体。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』まで扱う作品が伸びたアクシズの脅威でもCCA時代には流石にお役御免かと思いきや、対空性能がいいので距離を取ってのSFS迎撃が可能と大変息が長い良機体となっている。
無論デラース紛争時にはバリバリの現役主力機として活躍できる。

此方の作品でもジム・カスタムを完全に食ってしまうほどの性能をシリーズを通して発揮する。

スパロボ

序盤からガンダムタイプやそれに匹敵する高性能機が揃うゲームなので単体では地味。
ただ、小隊攻撃システムがある『第2次α』と『第3次α』では火力が高めな小隊員機としてそこそこ優秀。

●バトルオペレーション2

2019年8月にリリースされた支援機。
DPSの高いジム・ライフルに使い勝手の良いビーム・キャノンとビームサーベル、備えておいて特に損はないバルカン砲を持つ。癖が無いため初心者にも扱いやすいが、内部数値的には火力は出にくく設定されている。
また機動力も見た目通りの鈍重さを持っているが、防御補正値は非常に高く構成スキル的に打たれ強い。カスタマイズはここをどう延ばすかで決まってくるだろう。
ジム・ライフルはフルオート射撃を行うとすぐに弾がバラけてしまう悪癖があり実質的な有効射程が短いため、他支援機のような後方から射撃をしてもビーム・キャノンくらいしかまともに当たらない事が多い。
一応手動でバースト射撃を行うことである程度克服できるが当然DPSも下がるので使い所が大事。
持ち前の耐久力を生かして前へ前へと積極的に出て火砲を当てる必要があるが、緊急回避等の咄嗟に使える手段を持たないので過信は禁物。


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最終更新:2024年03月27日 15:23