女神異聞録デビルサバイバー

登録日:2009/06/28(日) 09:33:10
更新日:2023/04/12 Wed 23:48:56
所要時間:約 7 分で読めます






──汝、人の身に生まれし者よ。


人は今や、力ある種。


なれば人よ、汝は向き合わねばならない。


己が持つ力と、


そして『運命』に──



平穏な日常に在りても、
定めは刻々と迫り来り。


──其は、裁きなり。


かつて汝ら人の子の言葉を分かち、
驕れる力を砕いたる雷なり。



──されど。
神自らに在らざる限り、
全ての者は、闇をも抱く──



人よ、真に己で在りたいならば、
汝は自ら、戦わねばならない。
──汝の持てる闇、『悪魔』と。


汝、戦の定めを負う者よ。
挑む意志あらば、
その名を述べよ──




神曰く──
七つの昼夜をもって創りしこの世を、
七つのラッパの響きにて滅さん。


意志ある者よ、


その瞳に映りし『数』を、恐れよ。


残されし、昼と夜の数を──



‐概要‐
『女神異聞録デビルサバイバー』は、アトラスより発売されたニンテンドーDS用SRPG。
女神転生シリーズの亜流の一つであり、魔神転生シリーズ以来となるシミュレーションRPGである。

キャラクターデザインはヤスダスズヒト。

タイトル通り、日常が崩壊する渦中で生き残る術を探すと共に、間近に迫る死の運命を逃れる「生存」をテーマの一つに据えたストーリーが特徴。
主に日常が崩壊しきった後の真・女神転生や、日常の陰で事件が起きるデビルサマナー&ペルソナともまた異なった雰囲気となっている。

‐システム‐

  • 基本システム
マップ上の地点を選択してイベントを進め、イベントによってはSRPG形式の戦闘を行う形式。
イベントでは時間が明確に経過するため、特定のイベント同士が択一になっていたり、同じ場所でも行く時刻によって発生するイベントが異なる等、
いつどこに(誰の所に)行くかがストーリーに大きく影響する。

戦闘は3体1チームが戦闘マップ上のユニットとなり、行動順が回ったチームから行動していく。
チーム同士の交戦はRPGのバトルを1ターン行う形式で、弱点を突く等で追加行動が得られる簡易プレスターン式。

  • 仲魔
本作には悪魔会話は存在しない。
仲魔を増やすためには「デビオク」での競売で悪魔を落札する必要がある。
マッカの用途はこれだけだが、手早く稼ぐ手段も無いため無駄遣いは出来ない。他の参加者のギリギリ上を攻めるか、出費に目をつぶって確実に入手するかの判断が問われる。
よく見ると参加者達はどっかで見たような名前が並んでいる。

悪魔には本家シリーズ同様の相性やスキルの他、種族ごとの固有スキルが存在する。
移動力を上げたり、攻撃範囲が広がる等、戦略に大きく影響するためステータスだけが悪魔の強さではない。

特殊合体などの一部の悪魔にはLIMITED指定があり、全体で1体の所持制限がある。シヴァだらけ編成とかは不可能。

  • スキルクラック
本作のCOMPと悪魔召喚プログラムには「ハーモナイザー」という機能で素人でも悪魔と戦えるようになっているのだが、そのままでは単に殴る事しかできない。
魔法などのスキルを使用するためには、敵から盗み取るスキルクラックが必要。
戦闘マップ開始時に、自軍1チームにつき敵1体の1スキルを指定し、該当チームでその敵を倒せばクラックに成功して装備できる。
このため、手当たり次第に敵を倒さず「いかに狙った組み合わせの戦闘に持ち込むか」「欲しいスキルの持ち主が第3軍に倒されてしまわないか」に気を配ることが重要。
特に機会が少ない上に三つ巴になりがちなリーダー用スキルのクラックは頭の使いどころ。

‐ストーリー‐
人で賑わう渋谷。高校二年の夏休み、友人らと共に従兄の直哉に呼び出された主人公。彼から渡された「COMP」と呼ばれるゲーム機を起動すると、不可思議な現象と共に“悪魔”と呼ばれる怪物が現れた。辛うじて悪魔を退けた主人公らだが、程なくして山手線沿いが自衛隊によって封鎖される。
閉じ込められた人々、街に溢れ出す悪魔の群れ、崩壊していく理性。極限と化した東京で、果たして主人公らは生き残ることが出来るのか──?

‐登場人物‐

CVはドラマCD/3DS版

主人公(デフォルト名なし)
CV:水島大宙/-
17歳。常にヘッドホンを着用した少年で、ファンからの通称はネコミミ。
直哉とは従兄弟の関係で、最近まで一緒に暮らしていた。
プレイヤーの選択によっては、救世主にも魔王にも一般人になることもできる。
基本的に選択肢以外は喋らない。それどころか「アツロウに話させる」「ユズ、話してあげて」など、選択肢でも喋ろうとしない。


アツロウ/木原 篤郎
CV:阿部敦/(同左)
17歳。ハンドルネームは「AT-LOW」。木原一族ではない。
主人公の高校に入ってからの親友。直哉とは主人公と会う以前からネットを通じて交友があり、一番弟子を自称するほど慕っている。
全仲間キャラクター中唯一全ルートで最後まで一緒にいる仲間でもある。
パソコンオタクだが、力と体のステータスが上がりやすい。


ユズ/谷川 柚子
CV:茅原実里/川澄綾子
17歳。ハンドルネームは「YUZ」。主人公の幼馴染み。通称ソデコ。
普通の女の子を自認しており、悪魔と戦うことに度々葛藤を覚える。
主人公に好意を寄せているようで、ハルやミドリなどが主人公と親しくなることを快く思っていない。


ケイスケ/高城 圭介
CV:成瀬誠/梶裕貴
17歳。ハンドルネームは「K-T」。アツロウの中学時代の親友。
かつては正義感の強い性格だったらしいが、現在はその覇気を失っており、弱々しい印象すら受ける。
普段は温厚で物静かだが、悪を憎む心は強く、裏切りに対してはジョジョ立ちしながら顔芸をするレベルに達するほど怒りを露にする。


ミドリ/小牧 翠
CV:阿澄佳奈/伊瀬茉莉也
15歳。ハンドルネームは「DORRY」。
「ドリー」の名で親しまれているネットアイドル。飾らない性格で男女問わず人気があり、契約していない悪魔と意思疎通できるという意外な才能を持つ。
正義の味方に憧れており、COMPを手に入れたことで人々を救うために奔走するが……。
決めゼリフは「天罰☆てきめん」


アマネ/九頭竜 天音
CV:鹿野優以/能登麻美子
16歳。ハンドルネームは「AMANE」。
翔門会の教祖の娘で、巫女。神秘的な雰囲気を身にまとった少女。
青山霊園で出会った主人公らに圧倒的な実力を見せる。
無理やりウェンディゴに負けさせるとすごく落ち込んで可愛い。
マインドアマネのエロさは異常。


ハル/春沢 芳野
CV:皆川純子/同左
20歳。ハンドルネームは「HAL」。
インディーズバンド「D-VA」のボーカルを務めていた女性。現在はバンド休止中のため、ソロ活動をしている。
シーケンサーに入っている曲に合わせて歌う事で悪魔を召喚できるが、電池切れで本編では一度も召喚しない。
普段はクールに振舞っているが、ある事情から厭世的になっており、生に対する執着が薄い。
胸元が際どい。


ジン/神谷 詠司
CV:小西克幸/同左
25歳。ハンドルネームは「GIN」。
表参道でバー『エイジ』を経営している。ハルの保護者的存在。
また、現在失踪中だという「D-VA」のキーボーディスト「アヤ」とは恋仲であり、彼女の行方を追っている。
落ち着きのある大人の男性であり、カイドーやハルといった面々からも慕われている。
立ち絵が何か傾いてる。


カイドー/二階堂 征志
CV:伊藤健太郎/間宮康弘
19歳。ハンドルネームは「ニカイドウ」。
渋谷の不良グループ『渋谷ダイモンズ』のリーダー。ただし本人は一匹狼気質で、リーダーとしての立場を面倒とさえ思っている。
封鎖の半年前に起こった吸血事件で兄を亡くしており、犯人を憎んでいる。
見た目も口調も典型的なチンピラだが、人当たりはそれほど悪くなく、受けた恩は忘れないなど中々の好漢。
マリに想いを寄せている。


マリ/望月 麻里
CV:河原木志穂
23歳。アツロウの中学時代の家庭教師で、現在は小学校の養護教諭。
二階堂兄弟とは幼馴染の関係であり、カイドーの兄の生前の恋人である。そのため吸血事件の犯人を激しく憎んでいる。
カイドーには邪険に扱われているが、彼の本心に気付いている節があり、巻き込まないために一人で仇を討とうとしている。その身にクルースニクを宿す。


ナオヤ/直哉
CV:神谷浩史/谷山紀章
ハンドルネームは「NAOYA」。24歳。苗字は主人公と共通のものが使われる。 主人公の従兄。数年前まで主人公と同居していた実の兄のような存在。
人を食った性格で天才プログラマーとして知られており、悪魔召喚プログラムを組んだ張本人。


イヅナ/飯綱 ミサキ
CV:-/本田貴子
26歳。政府の派遣した特殊部隊「STF」の女性隊員。
自衛隊、警察、消防の指揮権を持っており、自衛隊としては一尉の階級を持っている。
任務には忠実だが、国民に銃を向ける事には胸を痛めており、事態収拾のため主人公達に協力を求める。


ホンダ/本多 保行
CV:-/津田健次郎
29歳。ハンドルネームは「YASPON」。会社員。
よくカイドーと共にマッカを稼ぐために悪魔狩りをしている。
封鎖外に手術を待つ息子が居るため、時に強硬突破しようとする。


ショウジ/東海林
CV:-/渡辺明乃
女性ジャーナリスト。
言動の端々に「バッチグー」や「ナウでヤング」など昭和の香りがする。
情報収集能力は高く、事件の核心に関わっていないが色々と知っている。


伏見
CV:-/斧アツシ
STFの隊員でイヅナの上官。自衛隊での階級は三佐。
シビアな性格で任務達成のためには一切の妥協を許さないが、本心では封鎖内の人間を救いたいと考えている。
2丁のライフルで戦うが、悪魔使いではないのであまり強くない。


遊び人風の男
CV:高橋広樹/うえだゆうじ
紫のスーツを纏った軽薄な男。
封鎖内でも余裕を崩さず、興味を抱いた主人公に助言、あるいは入れ知恵をしてくる。
正体は特定のルートでしか明かさないが、神話を知っていればとある助言を見て見当がつくはず。



ちなみに舞台設定について、アトラススタッフが実際に山手線を探索したという逸話もある。

古参のメガテンファンからは「絵が受け付けない」と言われ、絵に釣られた新参のファンからは「難易度が高い」と言われ、いまいち固定ファンを得にくくなってしまった不遇の作品。作品自体は良作で、更に面白いのに。

その後、2011年にニンテンドー3DSにおいて完全版の「デビルサバイバー オーバークロック」が発売された。
一部の”俺たちの戦いはこれからだEND„だったルートにおいて追加シナリオの「8日目」や新規悪魔が追加、コンフィグの改良などが行われている。

全体としては追加要素の割合が少なめなこと、発売時には3DSがまだ普及しきっていなかったこと(に加えて3D表示対応シーンがほとんど無かったことから)売れ行きは今一つといったところだったが、
2のアニメ化やアトラスの親会社のお家騒動などを経た結果、中古であっても定価並みの高値を維持している。
なお現在では「アトラス・ベストコレクション」にてパッケージ販売とDL配信が行われているので、今から手を出してみるならこちらの方がよいだろう。



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最終更新:2023年04月12日 23:48