登録日:2012/09/23 Sun 17:56:14
更新日:2023/12/23 Sat 08:49:44
所要時間:約 7 分で読めます
【配役】
声優
太田淑子(大山版初代)/青木和代(大山版2代目・1980~2005)/山崎バニラ(わさドラ版・2005~2012、2013~)/山田ふしぎ(わさドラ版の代役・2012~2013)
大山版では太田はセワシ役、青木はジャイアンの母ちゃんと兼任だった。
【概要】
知名度はあるが登場回は意外と少なく、てんとう虫コミックス全45巻中ではたったの14話しか登場していない。
第一話から登場しているが、日テレ版のアニメでは
「ジャイアンの母親はジャイアンを生んですぐ亡くなっている」という設定変更があったため登場せず、代わりに
しずかの家のお手伝いさんの「ボタ子」というキャラクターが彼女のポジションを担う。
ドラえもんが介入しなかった未来の
のび太の妻。19年後に結婚するらしい。
子沢山なようだが、のび太がとことんダメ人間で100年後にも
借金が残っている辺り、ジャイ子も確実に不幸になっていたであろう。
後述の漫画家としての才能も開花していない可能性も高く、地味にドラえもんの介入でいい意味で運命が大きく変わった人物だったりする。
【名前について】
「ジャイ子」は本名ではなくあだ名。周囲の人物からは皆このあだ名で呼ばれ、作中で彼女の本名が明かされることはない。
その理由は、現実の同じ名前の子がいじめられてはいけないという
作者の配慮により、本名を公表しないことにしたためである。
これは藤子の死後、2006年2月19日放送のテレビ朝日系『~ドラえもん誕生物語 藤子・F・不二雄からの手紙~』にて、関係者が告白したことにより初めて明らかになったもので、それまでは「藤子は『(ジャイ子の本名は)そのうち
漫画の中で書きますよ』と答えていたが、結局書かれることがなかっただけ」と説明されていた。
とはいえ知名度の高さ故か、悲しいことに現実世界において肥満気味の女性に対し「ジャイ子」と言うあだ名を付けるという嫌がらせが横行していたこともある。
ちなみにわさドラでは入院したときにベッドに「剛田ジャイ子様」と書かれており、本人が「剛田ジャイ子です」と名乗っている話もある。わさドラ版では「ジャイ子」を本名とする方針らしい。
【人物】
顔は兄そっくり。ジャイアンと比べて髪がモミアゲ気味。
体型も肥満気味で、ご飯を5杯しか食べないだけで兄が心配するレベル……普段どれだけ食べているんだ。
まだキャラクターが安定していなかった4巻まではのび太をバカにしたり『のろいのカメラ』で作られたドラえもん人形を
火葬したりなど嫌味で残酷な女の子、完全な「女ジャイアン」というポジションだった。
てんとう虫コミックス未収録の序盤のエピソードではひみつ道具で大人となったのび太との結婚生活を垣間見る場面があるが、日常的に旦那に暴力を振るって無理やり従わせるなど「こんな未来は嫌だろう?」とのび太を震え上がらせるようなものだった。
しかしながら、久々に再登場した22巻より漫画家志望というキャラに変更されたと共に穏やかかつ心優しい性格になった。
それに伴いのび太が彼女との結婚を嫌がる理由も「あのジャイアンが義兄になるから」というものになっている。
クリスチーネ剛田
漫画は「クリスチーネ剛田」というペンネームで執筆しており、よくベレー帽を着用している。
漫画誌に投稿もしているが、連載に至った事はない。
しかし才能はあるようで、のび太は「新人賞受賞もあり得る」と絶賛しており(のび太の漫画の目利きは一流)、雑誌編集長から直々に好評の電話を貰った事もある。
向上心こそ強いがしばしばスランプに陥りやすい性格で、時々自身に才能がないと嘆いておりその度に漫画家を止めたがっているが、周囲の説得で何度も再起する。
というか、まだ小二や小三の子どもであるにもかかわらず、ここまでの高評価を既に受けている時点で凄まじい人物。紛れもない
天才少女である。
後期の彼女ならばのび太とでも十分幸せになれるのではとよく突っ込まれる。
大山版アニメ『さきどりカプセル』では、漫画のヒットによる祝賀会で、ジャイ子のエスコートを務めるのび太(と周りに二人がお似合いだといわれ少し嫉妬する
静香)も登場した。
ジャイ子自身ものび太のことはそれほど嫌ってはおらず、のび太も「顔はジャイアン」と言いつつ友人として親しくしていることがわかる。
ジャイ子が書いた漫画のタイトルは
- ジャイ子さん
- ショコラでトレビアン
- アンコロモチストーリーズ
- 日出処は天気
- ペロペロキャンディキャンディ
- 愛フォルテシモ
- 虹のビオレッタ
- お兄ちゃん
等々。そのうち半分くらいは、どこかで聞いたようなタイトルだが、それは後に本人が「どれもこれもプロのまね」と評価している。
虹のビオレッタは自費出版。500円。
ちなみにアニメ版にて
アニメーカーというひみつ道具で虹のビオレッタをアニメ化する回があったが、ジャイ子の如何にも少女漫画なタッチを反映しているせいで実にカオスな内容であった。端的に表すならリアルスネ夫。
その他
わさドラでは
料理が得意という意外な特技が判明。
兄貴の
料理レベルが
レベルなのでのび太たちは不安視していたが、実際にはこの歳にしてルーを使わずスパイスから
カレーを作れるほど達者。
専門家も絶賛するほどで、漫画家ではなくこちらの道でも大成できそうである。
また、茂手もて夫という漫画家志望の少年がボーイフレンドにおり、共に同人を描く仲。
真面目で優しい漫画好きのいい奴で名前の通り女の子にはかなりモテる。
顔立ちが凛々しいのび太と言った感じの為、「のび太のようなタイプが好み」なんて言われる事も。
前述のマンガ「お兄ちゃん」はこの時の
同人誌に掲載した作品。
ジャイ子は兄の過保護に嫌気が指している描写もあるが、ジャイ子も
夢を応援してくれる兄の事をなんだかんだで信頼・尊敬している。
またドラえもんも同じ妹がいる身としてジャイ子絡みのジャイアンの頼みには全力でサポートに回る事が多い。
映画同時上映の
短編でもその様子が描かれている。
また、母親にも可愛がられており、彼女が店番や配達を押し付けられたり、暴力を振るわれることはない(兄があまりにもダメダメ過ぎるからなのだろうが)。
シンガーソングライター・矢井田瞳のベストアルバムのポスターに起用されたことがあり、ジャイ子が「ヤイコだ」と指をさし、その後ろでジャイアンが優しく微笑んでいるというデザインだった。ちなみに発売されたのは2004年のため、絵柄は大山版のもの。
どれもこれも、プロのまねじゃないの。あたしのつくりたかったこうもくは、こんなものじゃないんだわ。
- 某所で「実はセワシはクリスチーネ剛田のファンで、のび太と結婚しなければもっと漫画を描けたので歴史改変を決行した」と言う説が唱えられてて笑った -- 名無しさん (2018-03-31 08:31:39)
- 中国語版では本名が「剛田玉枝」とか「剛田蘭」とか設定されているバージョンもあるとか(「剛田玉枝」の方は「日本語版だとクリスチーネ剛田になっているシーン」という情報もあるのでペンネームかも知れないが) -- 名無しさん (2018-04-21 18:44:44)
- スタンドバイミーで何気に初めてのび太がしずかちゃんと結婚した世界での将来が書かれてたな。 -- 名無しさん (2018-04-21 20:54:37)
- ↑2中国版だと一人っ子政策の関係で存在しないときいたことがあるぞ
- 上の兄弟が熱心に漫画家の夢を応援してくれるってのは、石森先生と先生のお姉さんの関係を彷彿とさせるな。お姉さんも弟の夢を陰ひなたに応援してたし。案外2人の関係をモデルにしてたりして -- 名無しさん (2019-07-01 10:22:10)
- 「実はジャイ子の方が重要人物で、彼女の才能を食い潰すロクデナシと結婚させないためにドラえもんが送り込まれた。のび太が無人島に家出したときに10年間放置されたのも、重要なのは彼の方じゃないから」という考察を見た。 -- 名無しさん (2019-07-01 12:29:33)
- 「どれもこれもプロのまね」これ地味にドラえもん史上屈指の名言だと思う。藤子先生も自分もそうなっちゃいけないと思いながらこの話を描いたんだろうな -- 名無しさん (2019-07-19 07:12:09)
- 大山アニメ版「さきどりカプセル」で祝賀会開催のきっかけになったヒット作は『ウェディングメロン』。…お色直しする愛の天使的なアレだろうか -- 名無しさん (2019-07-19 09:41:03)
- ↑ウエディングプランナーを題材にした漫画か…。実際にあったら絶対ウケると思う。(調べたけどありそうでなかった) -- 名無しさん (2019-08-22 17:33:05)
- セワシの説明の理屈だと、のび太としずかが結婚した未来でもジャイ子から見てセワシは孫の孫になるはずなんだよな -- 名無しさん (2019-09-06 12:43:16)
- ↑つまり、ノビスケがジャイ子の子と結婚、ノビスケの子がジャイ子の孫と結婚、セワシの親のどちらかがジャイ子の曾孫のいずれかになるはず -- 名無しさん (2019-09-06 12:45:21)
- なお、どう足掻いてもジャイ子(剛田族)の血が混ざらなければセワシは誕生しない為、酷い話のび太がジャイ子と浮気する未来もなくはない -- ぺぺんちん (2020-01-05 23:57:31)
- ↑2「ミニドラSOS」に登場したゆかりがヤサシの従姉妹である可能性もあるんですよね。ここら辺も中々上手いと思います。 -- 名無しさん (2020-04-18 11:02:26)
- 彼女は彼女で、のび太を悪からず思ってたようだね。 -- 名無しさん (2020-06-06 23:40:32)
- がんばれジャイアンでは漫画家として大成する上に幸せな結婚まで暗示されている、そういった意味ではのび太以上にドラえもんの介入によって救われた個人と言える -- 名無しさん (2020-08-09 01:46:29)
- しかしこれまた皮肉な話だが、後期の本人の性格の改善ととものび太自身も漫画に対して理解があることから運命が変わった後はわりかしお似合いと言えなくもなかったりする -- 名無しさん (2020-08-09 01:49:37)
- 兄とは違って料理は上手なんだよな -- 名無しさん (2021-05-30 03:23:01)
- 店番を命じられないのは、単に幼すぎるからじゃないだろうか -- 名無しさん (2022-05-05 21:06:26)
- コメントのログ化を提案します。 -- 名無しさん (2022-05-05 22:33:32)
- ログ化しました -- (名無しさん) 2022-06-13 13:58:58
- 小学生なのにプロ根性もってるのがスゴい。 -- (名無しさん) 2022-06-14 19:46:10
- twitterで話題の「シン・ドラえもん」読んだけど、のび太だけじゃなくジャイ子まで夢が叶わなかった現実の非情さに悲しくなった。 -- (名無しさん) 2022-11-14 20:38:33
- ↑状況は結構悲惨だけど、本人もジャイ子もなんだかんだ幸せそうだし子供たちにも慕われていい話だと思ったかな。変に綺麗ごとで終わらせるより現実味があってずっといい -- (名無しさん) 2023-01-13 21:11:43
- この子の漫画に対する才能と情熱がスゴい。 -- (名無しさん) 2023-01-13 21:57:43
- ↑2-3 いい話だったけど、「借金軽減の為に、出木杉は良い弁護士を紹介してやってくれ」とも思った -- (名無しさん) 2023-01-21 23:20:51
- ↑1、3、4 個人的に多分、ドラえもんのウソ800を使わなかった時間軸じゃないかと推測。少なくとも来なかった時間軸より少し良い程度の未来なんだろうな -- (名無しさん) 2023-01-29 15:08:36
- 「シン・ドラえもん」ルートだと、「のび太が語る『夢のような話』の漫画化と、『ロマンチストで良い人なんだけどダメな夫と、子供達を題材にしたエッセー漫画』が人気を博す」という展開だと、幾らか救いがあるかもしれない。 -- (名無しさん) 2023-02-18 23:13:03
- 「I'm Doraemon」ブランドでも、ジャイ子が取り上げられてるのは興味深い -- (名無しさん) 2023-04-13 01:17:35
- のび太と結婚しない代わりにプロの漫画家になれるっていう救いが出来たの良かった -- (名無しさん) 2023-06-05 18:35:58
- 世界企業スーパージャイアンの総帥の妹で本人も人気漫画家…。しずかちゃんよりよほど高嶺の花だよね。もはやのび太にはワンチャンスも無さそう。 -- (名無しさん) 2024-04-15 15:06:56
最終更新:2023年12月23日 08:49