しんか(ポケモン)

登録日:2011/08/13 Sat 23:02:35
更新日:2024/02/02 Fri 01:51:22
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(冥ω殿)


…… おや!?      
めいでんの ようすが……!



ポケットモンスター』シリーズのシステム。

ポケモンの多くは特定の条件を満たした場合に別の形態に変わる。
進化条件を大別すると
  • レベルアップ
  • 進化の石
  • 通信交換
  • その他
の4つ。種族によっては、複数の形態に進化できるポケモンもいる。

殆どの場合はステータスが強化されるが、一部のポケモンはタイプ・特性・種族値・覚える技が変わるので、戦術の練り直しを求められることも。
フォルムチェンジと違い、進化させると進化前に戻れないので、進化させるか否かは慎重に考えるべし。

本来、進化とは世代交代が積み重なるうちに、生物の形態や生態が変化していく現象を指す。
それを考えると、ポケモンの進化は「変態」と呼ぶべきなのだが、ポケモン世界では誰かが用いた「進化」が定着したらしく、初期の学会では「ポケモンの形質変化を進化と呼ぶべきではない」として論争もあったという。
後に より「変身」に近い概念本来の意味での「進化」に近い存在も登場した。

なお、ポケモン世界では「世代交代が積み重なるうちに、生物の形態や生態が変化していく現象」を何と呼ぶのかは謎。
ミュウの図鑑説明に
すべての ポケモンの 先祖と 考えられている。(ソード)
という一文があるため、「世代交代が積み重なるうちに、ポケモンの形態や生態が変化していく現象」が起こっていることはわかっているようだが……。


〇レベルアップ型

一番ポピュラーなもの。殆どのポケモンはこれ。
ポケモンごとに決められた進化レベル以上に達すると、戦闘終了後に進化する。『ふしぎなアメ』を使っても可能。
この際、進化するアニメーションの途中でBボタンを押すことで進化をキャンセルすることができる。
また『かわらずのいし』を持たせていれば進化することはない。

ゲーム中、一部のNPCトレーナーの手持ちや野生のポケモンは、本来進化するレベルに達していない状態で出現することがある。
特にワタルゲーチスといった重要人物のものは有名で、よくチートと揶揄される。

単にレベルを上げるだけでなく、特定の条件が必要なポケモンもいる。
また、一部のポケモンはレベルに関係なく、特定の条件を満たした時点でレベルアップすると進化する。

この型の場合、進化すると多くはレベルアップでの技の習得レベルが遅くなる。
50レベル同士での対戦を目標とした育成を行う場合などは特に気をつけよう。
なお、レベルアップ進化をさせずにレベルを100にしてしまった場合、第七世代までは進化ができなかったが、第八世代以降は『ふしぎなアメ』を使用して進化できるようになった。
ただしワッカネズミだけは戦闘でのレベルアップでしかイッカネズミに進化せず、レベル100になったワッカネズミに『ふしぎなアメ』を与えても進化しない。


〇進化の石型

特定のポケモンに、決められた進化の石を使うことで進化する。
石さえ確保できれば手軽に進化させられるが、この型はイーブイ系統を除きレベルアップで技を全く覚えないか、ほぼ覚えなくなるパターンが多かった。
初代で石を手に入れた瞬間にラフレシアウインディに進化させてしまい、途方にくれた人も多いだろう。
しかし、第八世代からは進化前の技がレベル1に設定され、「わざおもいだし」で技を習得できたり、第九世代の新規石進化ポケモンは進化前と変わらずレベルアップで技を覚えたりと改善された。

現在進化の石は以下の10種類が存在する。
  • 『ほのおのいし』
  • 『みずのいし』
  • 『かみなりのいし』
  • 『リーフのいし』
  • 『つきのいし』
  • 『たいようのいし』
  • 『ひかりのいし』
  • 『やみのいし』
  • 『めざめいし』
  • 『こおりのいし』

ソード・シールド』以降では『いし』ではないものの、石シリーズ同様に直接使う道具として以下のアイテムが登場した。
  • 『すっぱいりんご』
  • 『あまーいりんご』
  • 『われたポット』
  • 『かけたポット』
  • 『ガラナツブレス』
  • 『ガラナツリース』
  • 『イワイノヨロイ』
  • 『ノロイノヨロイ』
  • 『あくのかけじく』
  • 『みずのかけじく』
  • 『みついりりんご』
  • 『ふくごうきんぞく』

進化の石を使用した場合、Bボタンによる進化キャンセルは不可能となる。
『かわらずのいし』を持たせた状態で進化の石を使用すると、基本的には進化できないが、特定の世代は進化出来る*5

ピンプクはラッキーへの進化に『まんまるいし』が必要だが、これは「持たせた状態で朝・昼にレベルアップすると進化」であり、進化の石とは趣が異なるが、『かわらずのいし』共々進化の石扱いを受けることがある。

進化の石で進化したポケモンはライチュウプクリンに限り初代の時点で野生登場していた。
しかし、それらを除くと永らく野生で登場しなかった。
石進化ポケモンの野生登場は『BW』が実質的に最初の作品となる。


〇通信交換型

特定のポケモンを通信交換した場合、交換先で進化する。
進化のためだけに交換する場合、進化後にもう一度交換して戻すことになるが、騙し取られたりしてトラウマになった小学生もいたはず。

またそもそも、


通信相手がいない場合、進化させることができない。


永久に進化できない。

大事なことなので(ry

            , -‐-、  , -─- 、._
           ./    V       `‐- 、      ふざけるなっ……!
         /                   \
      ./                    \   ふざけるな ふざけるなっ……!
      /            /vヘ              ヽ、
.       l            /、 -\  l\ .i,      l  ゴローニャ カイリキー フーディン ゲンガー……!
     |        /、..\ ‐--\|-'\|\l`、    l
     |       /.  \..\__    ,/./\l\|  まだ イジメようってのか!
     |    __   /____\.__|    |./____」.
     |   ./‐ヽ┼|    ==== ̄ | ̄ ̄| ̄====  | オレたち みたいな ぼっちを 逆さに ふって
.       |  |.|-、|..| |   (    o  | ̄ ̄|. o    ) .|
.      |  |.|‐、| |..\__ ` ‐u-__ イ:   lヽ_ u-‐' ,ノ  まだ イジメようってのかよっ!
.     |  |.l_(.|.|     ̄ ̄  l:::     l  ̄ ̄ |
       |  ヽ-'/l   /___/ l_:::    _l l.___ヽ.| いい加減に しろよ いい加減 その……
      |    / l / /  , -- 、.``‐-‐'´_____ l
     │  ./  ::l. /  /- 、__ ̄ ̄ ̄ __l/.l   通信で進化って 考え 捨てろよっ……!
.     /|   ./.   :::l.  |______ ̄ ̄ ̄ _/ .|
   / :::::|  /   ::::l  \_     ̄`Y´ ̄ / .|    やめるぞっ…………!
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::::::::::::::::::::::|  \    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::/|:::::::::::::::|::  オレたちは 皆 ポケモンを やめるっ……!




+ ぼっち救済の星GTSについて
第四世代以降、ぼっち用の救済措置としてGTSが登場。
Wi-fiに繋げられる環境さえあれば、ここに預け、交換不成立で戻ってきた場合にも通信進化が起こる。
具体的な方法としては
  1. 通信進化させたいポケモンを用意して、GTSに預ける。
  2. 交換が成立してしまわないよう、欲しいポケモンの条件を普通では不可能なものにする(アルセウスLv1」など)。
  3. 適当にGTSでポケモンを探し、気に入った条件のポケモンがいれば適当な交換用ポケモンを用意して交換する。
  4. 先にGTSに預けた通信進化させたいポケモンを引き取る。
これをスムーズに行うため、主にニュース速報VIP板*6の人々の間では「FR版のダブルスロットでのみ登場するレベル4のビーダルを預け、レベル4のビーダル同士で交換する」ということが行われた。
ビーダルである理由は「レベル10未満のビーダルは地味に入手が難しい」「ビーダルを1匹持っていれば3分もかからずに本来の通信進化を終えられる」という合理的な理由に加え、「ビッパとVIPPERで響きが似ている」というネタ的な旗印にもなるという非常に優れた性質を持っていたため。
プレイヤーも知恵を使うのである。

……が、この仕様も第五世代以降は無くなった。
第5世代以降はセーブデータと本体を2セット用意しなければ「ひとり通信進化」を行うことはできない。
一応、GTSを経由すれば自分のロム同士で通信交換できるのがせめてもの救い。

……が、それもGTS上の交換では進化しなくなった第八世代では不可能になった。無慈悲。


現在、通信進化は以下の三パターンが存在する。
  1. 条件なし(通常の通信交換)
  2. 特定の道具を持たせて通信交換
  3. 特定のポケモン同士を通信交換

パターン2の場合、所持していた道具は消費される。
世代によっては1ROMにつき1個しか手に入らない希少アイテムの場合もあるため悩みどころである。

パターン3は、現時点ではカブルモとチョボマキがシュバルゴアギルダーに進化する事例のみが該当する。
「チョボマキが殻を脱ぎ捨て、カブルモがその殻を身に着ける」という設定になっている。
別にチョボマキは勝手に捨てればいいだけとか言わない。

いずれの場合でもごく一部の例外を除き、レベルアップ型のように技を覚えるレベルが遠のいたり、進化の石型のように技を覚えなくなったりしない。

Bボタンによる進化キャンセルは不可能だが、『かわらずのいし』を持たせることで進化を回避できる。*7
ただし、ユンゲラーに限り『かわらずのいし』の効果が発揮されず進化してしまう。

通信進化したポケモンは初期の時点ではレア扱いだったのか、野生で登場することはなかった。
ダイヤモンド・パール』にて初めてハガネールゲンガーが野生で登場*8
第五世代で本格的に通信進化ポケモンも野生解禁となった。

ぼっちバイバイの仕様により
  • 「初代のフーディン、カイリキー、ゲンガーは主人公が入手できない敵トレーナー専用ポケモン」
  • 「敵トレーナーが使わない分、見ることすらできないゴローニャは幻のポケモン*9
とネタにされることもある。

とはいえ、こういった要素のおかげで通信が必須なゲーム性だった『ポケモン』の爆発的なヒットによって、ゲームボーイの通信機能が一気に注目を浴び、ゲームボーイの派生ハードの売上に大いに貢献した。
一時期「任天堂の看板がマリオからピカチュウになりかけた」というジョークや都市伝説が流布しているのもあながち間違いではなく、そうなったらもしかしたら総理大臣もピカチュウかサトシのコスプレをしたかもしれない。
だってほら、友達とか兄弟姉妹がいなくても自前で2つ用意すればいいんだから……子供には財力の関係で難しいかもしれないが。

なお、外伝作品のポケダンでは通信交換システムが実装されていないため、通信ケーブルは進化の石のように使用する道具になっている。
また、『Pokémon LEGENDS アルセウス』では進化が任意になっていることから、通信進化も「つながりのヒモ」や通信時に所持するアイテムを進化の石のように使用することで進化できる形に変更されている。


〇その他

上のどれにも当てはまらない特別な進化。


〇リージョンフォームと進化

サン・ムーン』から新たに登場した「リージョンフォーム」を進化先に持つポケモンは、アローラ地方で進化条件を満たすと、出身地に関わらずアローラのすがたに進化する。
第七世代で通常の進化形を手に入れたい場合、『US・UM』でウルトラワープライドの先の世界に行って進化させる必要がある。
第八世代以降もリージョンフォームは続投したが、その地方で進化しない側に進化させる方法が無い。具体的にはライチュウのアローラのすがたやマタドガスの通常のすがたが該当する。
DLCで救済措置は登場したが、入手難度は高めなので育成は慎重に。


〇進化あれこれ

ナナカマド博士曰くポケモンの90%が進化するらしい。
ダイヤモンド・パール』ではジバコイルやドサイドンなどの、既存のポケモンから進化する新種が多く初登場した。
となるとこの子この子達にもいつか希望の光が差す……かもしれない。
第五世代以降はしばらく既存ポケモンからの進化形が乏しく(あっても分岐の1つかリージョンフォームのみだったり)、アイテム『しんかのきせき』で一部の進化前ポケモンが強力になりすぎたため迂闊に出せなくなったのでは……とも言われていたが、『LEGENDSアルセウス』にてオドシシにアヤシシ、リングマにガチグマという進化形が追加。
さらに第9世代『スカーレット・バイオレット』においてもオコリザル、ノコッチ、キリンリキ、キリキザンに新たな進化形が登場した。

実際にどのようなプロセスで進化しているのかは長らく不明であり、ゲームでは画像がそのまま変化する、あるいは光のシルエットとなってから輪郭が変化→光が消えたら進化している、とプロセスはぼかされていた。
アニメでも長らくそんな感じだったものの*12、『ポケットモンスター サン&ムーン』で初めてこのプロセスが明確化されており、光に包まれたポケモンの変化の過程が正確に描かれた。
むしポケモンは羽化、それ以外はいわゆる「変身」に近い変化を遂げている模様。



おめでとう! めいでんは
アネ゙デパミ゙に しんかした!

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最終更新:2024年02月02日 01:51

*1 「あまごい」「あめふらし」では不可。

*2 このケースの場合、第八世代以降は進化の石を用いた方法で代替されることがある。

*3 この方法で進化させた場合、その時点で持たせた道具は消える。

*4 一部作品では「『きれいなウロコ』を持たせて通信交換に出す」に変更されていることがある。

*5 第四世代、第五世代、『スカーレット・バイオレット』が該当

*6 Yahoo!きっずの人気投票でコイルに組織票を入れた人たち。

*7 カブルモとチョボマキの交換の場合はどちらか片方に持たせるだけで良い。

*8 ゲンガーはダブルスロットを使わなければならない。

*9 ただし、青版のみNPCと交換して入手可能。

*10 第三世代ではボール不要だったが、第四世代以降ではボール必須な上、必ずモンスターボールでないといけない。スーパーボールなど、他のボールでは無効。

*11 『スカーレット・バイオレット』では掛け軸が非消費アイテムとして購入でき、アイテムによる進化に変更された。

*12 ナツメのケーシィがユンゲラーに進化するシーンが「タイプ:ワイルド」の中で毎週引用されまくったのを覚えている人も多いのでは?