E-シリーズ(ソニック)

登録日:2009/09/22(火) 21:13:57
更新日:2024/01/10 Wed 22:05:52
所要時間:約 6 分で読めます





「E-シリーズ」とは『ソニックシリーズ』の登場キャラクター。
初出は『ソニックアドベンチャー』。Dr.エッグマンのロボのなかでも一番バリエーションが多いシリーズ。

この項目では特にプレイヤーキャラクターである『E-102“γ”』を取り上げる。


E-シリーズとはDr.エッグマンが作った自立型戦闘用ロボ。シリーズは番号順に
E-100“α"(ZERO)
E-101“β"
E-102“γ"
E-103“δ"
E-104“ε"
E-105“ζ"
E-123“ω”

基本武装はレーザ―サイトと追尾ミサイル、オプショナルパーツにブースターと参式レーザ―銃がある。
武器強化がコンセプトのシリーズらしい。

E-シリーズに限らないが、エッグマンのメカは動物のもつ生体エネルギーを動力源としている。
その為、エッグマン製のメカには小動物がコアとして使われており、メカを破壊することで彼らを救出することができる。



各機体の説明

E-100“ZERO”(α)
E-シリーズの試作機。他の機体とは違い飛び道具は持たない代わりに、強力な近接攻撃能力を有する。
また非常に堅牢な体躯を与えられており、こちらの攻撃は全て無効化する。
エミー編に登場し、彼女の友達である小鳥さんを捕獲するべくエミーを執拗に追跡する。エミー編ラスボス。
カラーリングは緑。

E-101“β”ベータ
正式なE-シリーズの初号機。
エッグマン入魂の作品であり、同型機において最も高いスペックを有する。γのライバル機。カラーリングは黒。
下記のE-シリーズと違い喋る描写は見られない。

E-102“γ”ガンマ
プレイヤーキャラクター。CVは中田譲治。テーマはTheme of“γ ”。
βの余ったパーツで適当に組み上げられた機体で、エッグマンからは全く期待されていなかった。
カラーリングは赤。

E-103“δ”デルタ、E-104“ε”イプシロン
γの兄弟機。特筆事項なし。
カラーリングは青、黄色。
下記のζと共に自分が捕ってきたカエルの自慢をしていた。

E-105“ζ”ゼータ
出典:ソニックチャンネル、
http://sonic.sega.jp/SonicChannel/comic/25th/20161021_001192/、2017年1月8日

E-シリーズの最終ナンバー。改造後は拠点防衛の迎撃専用機となる。そのため移動機能すら奪われてしまう。
移動要塞『エッグキャリア』の守護者であり、侵入者へ八本の砲身からミサイルの集中放火を浴びせる。
カラーリングは紫。


E-121“φ”ファイ
『ソニックバトル』で登場したロボット。
ネーミング的にE-シリーズだが、エメルを基にエッグマンが作ったため、見た目はエメルの色違いである。
エメラルドのカケラを動力にして動いている。
なお順番的には121は「χ」になるはずだが、なぜか「φ」がコードネームとなっている。
『ソニックアドバンス3』では更に強化した「ジーメル」が登場するが、E-シリーズの型番は確認できない。


E-123“ω”オメガ
『ソニックヒーローズ』に登場。ζの後に作成された、ロストナンバー。
E-シリーズ最強らしいが、エッグマンの手で封印されており、その事で彼を憎んでいる。

基本的な構造こそ他のE-シリーズと同様だが、
外部プロテクターの装着、クロウ→マシンガンの可変腕、バズーカ砲の装備など、遠近両方に対応したより攻撃的な設計デザインになっている。
しかし装備過多なのか変形機能は失われたようだ。
また、胸部にはカオスエメラルドの格納が可能。
恨みがあるとはいえマスターを平気で殺そうとするあたり、AIに欠陥があるとしか思えない。
正直これだけ見ると彼の暴走時の抑止としては結構不安な存在としか思えないが……。


以下、ソニックアドベンチャーE-102“γ”編の概要(ネタバレ)








エッグマンをマスターとして起動した“γ”。
βとの戦闘訓練を終えた後、γ達はマスターの命令に従い『シッポの生えたカエル捕獲作戦』に参加する。

カエルを捕獲して帰還すると、γ以外のE-シリーズは別のカエルを連れてきており、ミッションを失敗。
腹を立てたエッグマンはお気に入りであるβとミッションを成功させたγ以外の兄弟機を“廃棄”してしまい、またβも何処かへと連れて行かれる。

次にγへ与えられたミッションは『捕獲したエミーの監視』。
途中γは牢屋への道に迷い、エッグマンの研究室へ入りこんでしまう。
そこでγが見たのはバラバラに分解されつつあるβであった。無惨な兄弟の姿を見たγは、無言でその場を後にする。

牢屋での監視中、エミーと話しをするγ。
γには、他者である小鳥の為に身体を張るエミーの行動が理解出来ない。
しかし僅かなエラーが彼の中に生じ始める。自分でも訳が解らぬまま、絶対尊守であるはずのマスターの命令に反し、彼女を牢から逃がしてしまった。
その後エッグマンに召喚されたγは、墜落するエッグキャリア上で捨て駒としてソニックと対峙する。

ソニックに敗れ破壊されそうになるその時、ソニックとの間にエミーが割って入る。
『善い』ロボットであるγを守る為に、身を挺してソニックを止めるエミー。

彼女のおかげで破壊されずにすんだγは沈みゆくエッグキャリアから脱出し、海岸を目指して水上を移動していた。
水上で独り考えるγ。命令されるだけの機械であった彼に『意思』というバグが生じ、それをどう扱うか悩んでいた。

悩んだ末、彼はエッグマンをマスター登録から解除。
しがらみを捨て、自分の意思で行動することを望んだ。そして彼は廃棄された兄弟たちを『解放』することを決意する。


改造の末に各地に転送されていたδ、ε、ζを破壊し、小動物を解放するγ。
残るE-シリーズはβと…自分。γは自らの存在について苦悩する。


γは高速で飛び去る影を発見する。サーチしてみるとその影からはβの反応が。急いでその影を追う。
因縁のエッグキャリア上にて影と対峙するγ。その影はやはりβであった。
しかし同型機であったはずのβのボディは改造され、かつての見るかげもなくなっていた。
γは異形にさせられてしまったβを『解放』する為に最後の戦いを挑む――



――長い戦いも、γの勝利で終わった。沈黙し動かなくなったβに背を向けるγ。残るE-シリーズは自分のみとなった。

…しかしその時、突如起き上がりγに発砲するβ。最期に一矢報いたβは直後爆散する。
βから解放された小動物は、小鳥。彼はエミーと行動を共にしていた小鳥さんの兄弟だった。
γは膝をつく。βの最期の発砲により致命傷を受けていた。
機能が停止しようとする刹那、γは思い出した。自分の過去。自身の動力である小動物の記憶。彼もまた、小鳥さんやβの兄弟だったのだ。
記憶を取り戻し、βの小鳥の方を振り返ったと同時にγの身体は爆散、炎の中へと消えた。


彼の『解放』が中の動物達を助けることなのか、エッグマンの呪縛からの解放なのか、終わり無き戦いの定めからの解放なのか、それとも別のことなのか。
それを知るのはγのみである。しかし彼は旅路の果てに望む『解放』を得られたのであろう。そう思いたい。


余談だが、他のプレイヤーキャラのテーマは全て『ソング』であるにもかかわらず、γのテーマだけは歌がついていないただのBGMである。
しかし機械的な無機質さと僅かな意思を表現したカッコいい曲となっている。
β戦の音楽もかなりカッコよく、機械的な無機質さに加えて、曲からは兄弟を救出するために破壊するという行動の矛盾に対する悲しみが垣間見える。

なお、γはこのストーリーで『解放』されているため当然時系列的に後であるラストストーリーのスーパーソニック編には参加していない。
だが、そのストーリーのある場面でエミーが連れている小鳥はエミーのストーリーの小鳥さんではなく、γの中にいたピンクの小鳥だった。
『解放』の意味を考えると間接的だが最終決戦にγも駆けつけてくれた…とも言えるだろう。アニメ以外でソニックのところには来ないビッグェ…



他作品において


ソニックアドベンチャー2

ザコ敵にE-1000なる量産型γが登場。方向転換のみで移動せず、装備も低速の無誘導弾と貧弱。
恐らく前作にて低コストで活躍したγを量産したのだろうが、ガラクタで作ったγよりも明らかに弱体化している。


●ソニックバトル

γがエッグマンの手により復活し、他に本作オリジナルキャラ・エメルを元にしたE-121”φ”が登場。

γはカオスエメラルドのカケラを埋め込まれたカオスガンマとなり、エメルを狙いソニックらの前に立ち塞がった。
ソニック達はγの事を覚えており懐かしんだが、実はガワが似ているだけの別人。
性格も攻撃的で、口数もオリジナルのγと比べると多い。
ある意味オメガ
ちなみにCVもE-123”Ω”を担当する楠大典氏だったりする。

ただしこちらも単なるロボットではなく自我を持っており、クリームシナリオを皮切りに心境が変化していく。
主にエメルを徹底的に敵視していたが、最終的には認め、和解した。
最終シナリオでは自由に何度も試合を申し込んだりできる。
ここまでくると失敗を重ねエッグマンに役立たずと見限られたにもかかわらず、
「オマエの勝ちだ。」と試合に勝ったエメルを賞賛する器量の大きさを見せる。
その後の消息は不明。

キャラ性能は隙の大きい技が多いが、威力と拘束力の高い技が揃う。
歩行は遅めだが、ダッシュはモードチェンジし高速で縦横無尽に動けるというトップクラスの性能。
また、ヒールの回復力も1番高い。
今作ではロックオンレーザーは使わずナックルやスタンガンがメイン。
倒されると自爆して周囲に大ダメージを与えられる機能を持っている。

なおγを灰色一色にした量産型の『ガードロボ』も登場。
ルージュ曰く「エッグマンの小遣い稼ぎ」らしくセキュリティとして色々な場面で戦う。
……何度も世界制服を企んだ人物から買っていいものなんだろうか。


●ソニックヒーローズ

E-123“ω”がチームダークに登場。ポジションはパワー。
シャドウとルージュで敵を殴りつけたり、彼らを打ち出したりする。
チームブラストではシャドウが時を止めている間にルージュに持ち上げられながら全包囲に極太レーザーをぶっ放す。
『排除・消滅・抹殺!』
またE-2000というザコ敵が存在する。
型番からして前作に登場したE-1000の後継機であるが、こちらは打って変わってレーザーで武装し防御用のシールドを持つ強敵。機体カラーは赤。

さらに、E-2000Rという金色のE-2000も存在する。
性能はE-2000と大差ないが、撃破すると莫大なスコアがもらえるなど、前作におけるゴールドビートルの立ち位置に近い。
E-2000、完成シテイタノカ…!


シャドウ・ザ・ヘッジホッグ

E-123“ω”がアシストキャラとして登場。
黒い奴らとも争っているが、エッグマンへの恨みも忘れてはいない。
ωと一緒に行動するかドゥームズアイと一緒に行動するかはあなた次第。
シャドウの行動によっては、念願であった「最強」の誇示を成し遂げる。


●ソニックX

序盤からエッグマンが開発するメカがE-シリーズという位置付けとなっている。後にGUNがソニックによって破壊されたE-シリーズの残骸から独自の兵器を製作しており、内部構造を見たエッグマンはパクリと罵っている。
ソニックアドベンチャーをベースとしたカオス編からはγ編のシナリオが概ね再現され、オリジナル要素としてエミー編との同時進行となっていてエッグキャリアへ訪れたエミーがパソコンから小鳥さんの兄弟がγとβであることを知る展開となっている。なお、この際にβがγを攻撃した理由は「γ内にあるマスター登録が確認できなかった」からと補完がなされていた。
最後は原作通りβとγは相討ちとなっしまうがエミーが「これからも私たち、ずっと友達だよ」と抜け殻となった彼らを看取っている。




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