大槻(賭博破戒録カイジ)

登録日 :2011/06/09(木) 14:07:51
更新日 : 2017/08/17 Thu 18:38:42
所要時間 :約 6 分で読めます




「明日からがんばるんじゃない。今日、今日だけがんばるんだ!」

「今日をがんばった者、今日をがんばり始めた者にのみ、明日が来るんだよ!」



大槻
CV:チョー

カイジが地下強制労働施設(通称王国)にいた時に、配属させられた25名の大所帯E班の班長。25年前は貧乏なミュージシャン志望の若者だった。
映画版ではフルネームが「大槻 太郎」であることが明らかになった。

通称、 班チョー

班に沼川と石和という二人の部下がおり、売店での接客や地下チンチロリンの手伝いなどを担当する。

【人物】
温和で朗らかで周囲への思いやりがあり、そして常に 笑顔 を絶やさない。

また部下の良きまとめ役でもあり、地下の数少ない娯楽ではあるもののトラブルの原因となりかねない ギャン ブル を取り仕切ることが、帝愛から許されている人物。

実は幕末ファンであり、時たま名言をつぶやいたりする。

ここだけ聞くと好漢であり、カイジら地下で労働を強いられている者達にとっては理想の上司とも言えるだろう。




ところがどっこい

これは彼の 表の顔 である



裏の顔、つまり彼の本性はというと目的の為なら他人を蹴落とす事もいとわないような冷酷非情で強欲、受けた恨み辛みは必ず仕返す執念・嫉妬深い人間である。

だが上記のような演技を続けたりすることや、並外れた人心掌握術、それに加え地下チンチロリンでの必勝法とそれを盤石にするルール改正を行ったりする等、頭は悪くないようである。


【劇中での活躍】
帝愛グループの借金を返さなかったために強制送還されたカイジの前に登場。

カイジの初給料日、一日外出券を手に入れ外で借金返済の起死回生のチャンスを得るために50万ペリカという大金を貯蓄しなければならない彼の財布に巧みな話術と行動(缶ビール135mm1本プレゼント)で容易く風穴を開けるという鮮烈なデビューを飾った。

『初給料のお祝いさ。金は取らねぇよ…』

そして後日、誘惑に負けて売店で散財したカイジの財布からペリカの大半が消えたと同時に颯爽と現れ、またも巧みな話術で班長側必勝のイカサマが蔓延るチンチロ勝負にいざない、必勝戦術を用いその1夜で彼を45組に堕とす事に成功する。

『(ビシッ)あんたっ、マイナス2まぁ~んっ!!』





こうやって彼はチンチロの利益、45組からピンハネした給料、法外な値段の売店の利益を蓄え、
いつかまとまったら数日分の外出券に替えてバカンスを楽しむ予定だった。


そして数日後、班長のチンチロ必勝法に気づいたカイジは同じく45組の5人と結束し、班長殺りのため全員で45組脱却を誓っていた。


そんなカイジらを目障りに思った大槻は、カイジにいつかの日のようにビールを振る舞う、
だがこの厚意は彼に断固として拒否される (しかも顔がぬれて力が出ない状態にまで追い込まれてしまった)。

だが大槻はこの一件を「寛容な精神」で許す事にした。
その代わり、これを境に45組イジメを日に日にエスカレートさせていく事にしたのだった。

『許そうじゃないかっ…、寛容な精神でっ…!』

そして運命の日まで話は進み、大槻の奮闘(?)虚しくカイジらの45組脱却を許してしまっていた。
(別段大槻が手を緩めていた訳ではなく、単純にカイジらの「寛容な精神」の方が勝っていただけの話である)
この時ばかりは、大槻も彼らを皮肉まじりにも賞賛した。

その夜のチンチロ、親・大槻の番にカイジらは45組全額の50万ペリカMAX張り勝負を仕掛けてくる。
この瞬間、大槻は彼らがイカサマ必勝法のタネを嗅ぎつけて来た事を濃く感じていた。
カイジの出方を見るためでもあり仮にイカサマを使えば負けてしまう恐れがあるために、慎重な大槻はチンチロの第1投、2投を勝算なしの無策で投げる事にしたのだ。
だがその2投でのカイジらに何ら不思議な動きが無いために、

「カイジらはイカサマの真相にはたどり着いて無い、そう考えるのが自然」

と思い込み、3投目に禁断のイカサマ必勝法を使わされてしまう事になった。

もちろんカイジがその動きを見逃す訳もなく、ついにイカサマの現場を押さえられてしまう。
なんとか言いくるめて立場を盛り返したかった大槻だったが、彼の言動はヒートアップした空気に燃料を投下するだけであり効果は薄い所か、逆効果であった。

『この勝負は未確定ー!成立していないっ!!だからイカサマもクソもないっ!!ノーカウントッ!ノーカウントッ!!ノーカウントッなんだぁ!!』
カイジがサイコロの目が出る前にサイコロを掴んだことをあげ、ノーカンを主張するが、その悪あがきが通じた(?)のかカイジからとんでもない条件が提示された。

  • そのイカサマの最低値4に対して勝負
  • カイジもイカサマサイコロを使う
  • それを45組全員にも適用させる

この瞬間、大槻は内心ほくそ笑んでいた。

普通なら50万ペリカの4~5倍の200~250万ペリカ支払いが相場の所を、一番高く付いても120万前後で許してもらえると考えたからだ。

だが、大槻の試算の斜め上を行く事態が目の前に広がっていた…
詳細は後述。


結果大槻はその夜だけで、1800万ペリカという莫大な支払いを余儀なくされ、後にその金はカイジらの地上生還を賭けた勝負の種銭に成り代わってしまった。


その後は地下で地道に働かざるを得なくなり、
兵藤の計らいで、沼に挑むカイジがテレビ中継された時は、彼の負けを心の底から願っていた。 成就しなかったけど



実写映画版でも登場するが、例の大敗の場面はないので、印象は薄い。
……っと思ったら映画カイジ2の地下チンチロで再び登場、彼のノーカンコールも聞けるかもしれない。
…と思いきや、実写では地下帝国の部分は冒頭で終わった為、この台詞は無しになっている。



前述の「斜め上の事態」の詳細は……

  • カイジが用意していたイカサマサイコロは全ての面が1(つまり常に最高の役が出る状態)。
  • イカサマサイコロを使うとは言ったが『大槻』のイカサマサイコロを使うとは言っていない。
  • カイジ達が更に上のイカサマサイコロを使うとは予想してなかった為、大槻は勝負無効にしようとするが
    何度も念押しされたうえで上述の条件を呑んだという言質を他の班長にも取られているので聞き入れられず。
  • 後続の45組もそのイカサマサイコロを使ったため、総出費が300万ペリカ超え。次番はその全額を張られる。
  • 体調が悪いと言って逃げようとするも親番が残っていた
  • トドメに帝愛No.2の黒崎義裕が登場。「保険としてカイジと同様のピンゾロサイコロを用意しなかったお前が迂闊なのだ」とカイジの「理」を全面的に支持し、審判役になったため逃げ場が完全に無くなり、最終的に隠し金庫のペリカが吹き飛んだ。

余談

公式スピンオフの『中間管理録トネガワ』では番外編として大槻班長の一日外出の様子が描かれている。
内容は一言で言うと「班長のグルメ」。
幾度もの1日外出券の利用により、限られた時間の中でも余裕をもって自由を楽しめるようになっており、その様は彼の一時解放に立ち会った黒服たちも感心するほど。
以前の1日外出時に目をつけていた小料理屋に来店。突き出しの「ほうれん草と蒸し鶏」と、注文した「なめろう」「 シトウの焼き浸し」「 ボウ揚げ」「焼酎の ック」に舌鼓を打つ。

そして現在ヤングマガジン本誌で、彼を主人公としたスピンオフ作品『 1日外出録ハンチョウ 』が隔週連載中。
これによると、どうやら彼は敵もしくは搾取対象といった利害関係にある人間以外ではさほど悪辣な人間ではないことが分かる。
公園で暢気に8時間寝入っている間に葉っぱを大量に乗せられる悪戯をされても怒る気配すら見せていない。
誰だお前。
尤も見張り役である真面目な黒服の宮本を一気に堕落に引きずり落したので、そういう意味では悪魔的ではあるが。
また、部下である沼川や石和とも金や特権的な繋がりではなく普通に慕われているらしい。
料理が趣味という一面も見せている。


『追記・修正を頑張った者にのみ、明日はやってくるんだよ…』

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