ミココノチカラ(カイジ)

登録日:2011/09/30 Fri 12:46:39
更新日:2024/02/01 Thu 18:31:45
所要時間:約 3 分で読めます




ミココノチカラとは、漫画賭博破戒録カイジ」に登場する競争馬である。
馬年齢にして5歳、牝馬である。

夏の日曜日、札幌競馬場。
午後2時、晴天、芝良好、その8レース、1600メートル2番枠で出走した。

とある理由で財産を擦ったあげく、人に言えない借金を背負ってしまった坂崎のおっちゃん。
再起を図る為に虎の子の600万を賭けようとしたのが、このミココノチカラという馬だった。
作中にて詳細に書かれている競馬新聞によると、本命ではなく、△と×がついているだけ。

坂崎のおっちゃんがこの馬に大枚を賭けてしまう要因は、その名前と、乗る騎手にあった。



ミココノチカラ。
おっちゃんの実娘の名は美心(みここ)である。
そして乗る騎手の名前は木崎。
坂崎『ミココノチカラに加え…騎手の名前が木崎…
木崎 木崎 木崎 木崎…
キザキ キザキ…
キサキキサキキサキ…

キセキ…

奇跡…っ!

この符合をどう取る…?』

家族を取り戻す為に勝負し、力及ばず負けてしまった坂崎のおっちゃん。

その負け方もひどいイカサマによる、理不尽な物だった。

破滅の一歩手前どころではない、皮膚を、肉を、骨を焼き崩されるレベルまで隣接してしまった坂崎のおっちゃん。
いよいよ破滅を感じとれば、人間はわけのわからない行動に出るものだ。
大穴と言ってもいいこの馬に、坂崎のおっちゃんはためらいつつも600万を賭ける決意をした。

直前でカイジによって阻止されたが。



《レース結果》
カイジの阻止により、賭ける事無く、レースを傍観する事になった坂崎のおっちゃん。

アナウンスが響く。

《第8レース
1着は9番ハットリキング
2着7番ミツキタイヨウ
3着1番リソナミズホ
最後尾…12着2番…
ミココノチカラです…!》

坂崎「よかった…」ホ…

カイジ「ね…!」



なお、前述にあるおっちゃんの600万賭ける大胆不敵極まる掛け方を裏情報と勘違いした他のギャンブラー達は

『あ…姉さんオレも追加2番の単勝…!』

『わしも…!』

『オレも…!』

原作にある限りでは三人がこの馬の犠牲にあっている。

名前が悲劇を招いた。
考えても閃いても、十分とは言えない事柄、それが名前だ。
どうか皆様は、将来に生まれる子供には本当に考えて名前をつけてほしい。
それだけが願いだ。
あとお馬さんと木崎さんには別に罪は無いと思う。身の丈に合ったレースで頑張って欲しい。

なお、坂崎の娘の美心は、多少アレだが、良い娘である。
ペロペロさえ我慢できれば、理想の恋人と言って良いかもしれないと思う事もやぶさかでないという考えに今至った事を鑑みるに辿りついた発想を前向きに検討すべきだろう。

  • 余談
作者がこのエピソードを意識していたかは不明だが、『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』に不動産屋を営む中年男性・木崎とミココ*1を自称する年配のタクシー運転手が登場する。





『あ…姉さんオレも追記2番の修正…!』

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最終更新:2024年02月01日 18:31

*1 本人曰く個・孤・古。個は個人タクシー、孤は独り身、古は老人のことで、これら3つの「コ」が揃っていること。