ブラックフェザー・ドラゴン(遊戯王OCG)

登録日:2010/03/05 Fri 09:31:54
更新日:2024/03/28 Thu 22:42:39
所要時間:約 6 分で読めます





黒き疾風よ!
秘めたる想いをその翼に現出せよ!
シンクロ召喚!


舞い上がれ!《ブラックフェザー・ドラゴン》!


●目次

カードテキスト

《ブラックフェザー・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):自分が効果ダメージを受ける場合、代わりにこのカードに黒羽カウンターを1つ置く。
(2):このカードの攻撃力は、このカードの黒羽カウンターの数×700ダウンする。
(3):1ターンに1度、このカードの黒羽カウンターを全て取り除き、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの攻撃力は取り除いた黒羽カウンターの数×700ダウンし、
ダウンした数値分のダメージを相手に与える。

概要

《ブラックフェザー・ドラゴン》は、『遊☆戯☆王5D's』に登場するモンスターカード、及びそれを元にしたカードの名称。
あらゆる効果ダメージを無効にし、代わりに「黒羽カウンター」を自身に置く珍しい効果を持つシンクロモンスター。
その代償として黒羽カウンター1つにつき、700ポイント攻撃力が下がるデメリット効果を持つ。
しかし、その黒羽カウンターを全て取り除く事で相手モンスター1体の攻撃力をそれまで自分が下がっていた数値分だけ下げ、更に下がった分のダメージを相手に与える効果まで持つ。

このように効果ダメージメタと言うべき効果を持っている。
こいつがいる限りバーンデッキは何も出来なくなってしまう。

ただ《ダーク・ダイブ・ボンバー》規制後はバーンダメージを受ける機会が減ったため自身の効果が発揮されにくくなった。
基本的には素材指定がない打点2800のモンスターとして運用し、バーンデッキとぶつかった場合に優先的に出すことになるだろう。

だがこいつのレベルは。シンクロモンスターのレベル8枠は強力なモンスターぞろいの激戦区である。
素材指定無しのモンスターだけでも、


……と、当時からそうそうたる顔ぶれが揃う。

この後も強力なレベル8のシンクロモンスターは増加。
クリムゾン・ブレーダー》や漫画版5D'sの決闘竜、ARC-Vで登場したスカーライトなど、様々なものが存在する。

15枚のエクストラデッキのスペースを、当たるかどうかも分からないバーンデッキ対策のためにこいつ入れたいかと言われると微妙。
ついでに言うと最近のバーンデッキは速攻でライフを削りきる【チェーンバーン】が主流なので、入れたところでシンクロ召喚が間に合わないという状況も考えられる。

ならば本家BFならばこいつの居場所が……と思ったら、
なんとこの《ブラックフェザー・ドラゴン》は「BF(ブラックフェザー)」と名の付くモンスターとして扱わないので、BFデッキとのシナジーはほぼ皆無
鳥獣族でもないのでゴドバの共用もできない上、《一族の結束》を使う際には邪魔になってしまう。
せいぜい墓地に落ちた後のダムドの弾ぐらいか。哀れ。

と、長年ストレージの叩き売りにされていたこのカードだが、公式は彼を忘れていなかった。

《ブラック・バード・クローズ》
カウンター罠
自分フィールドに「BF」Sモンスターまたは「ブラックフェザー・ドラゴン」が存在する場合、このカードの発動は手札からもできる。
(1):相手フィールドのモンスターが効果を発動した時、自分フィールドの表側表示の「BF」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
その後、EXデッキから「ブラックフェザー・ドラゴン」1体を特殊召喚できる。
デュエリストパック-レジェンドデュエリスト編3-で登場した専用サポートカード。
フィールドで発動したモンスター効果を無効にし、さらに《ブラックフェザー・ドラゴン》を特殊召喚できる。
現在、モンスター効果を利用しないデッキは【大逆転クイズ】などのよほど特殊なものを除いて存在せず、腐る心配はまずない。
コストのBFモンスターもレベルなどの指定はなく、BFデッキであれば用意するのは簡単。
また、BFシンクロモンスターがいれば手札から発動もでき、奇襲性もある。
呼び出した後のBFDは相手がバーン使いでなければバニラ同然だが、レベル1チューナーを呼べばレッドデーモン・アビスへと
進化させることができるため、BFデッキでも十分《ブラックフェザー・ドラゴン》を採用する意義が生まれたと言えるだろう。


また、特有の効果を持つこのカードを見込んで、以下のデッキでは他を差し置いてエクストラに積まれる可能性がある。


サイキック族

コストや効果でダメージを受けるものが多く、それらを踏み倒してバーンダメージに変換できるこのカードの有用性は高い。シンクロに長けた種族なので場に出すのも容易。


ドラゴン族

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》を擁するため、倒されても蘇生が可能。また《ミンゲイドラゴン》や《一族の結束》を採用している場合、エクストラもなるべくドラゴンで固めた方が動きやすい。

しかし、決闘竜(漫画版遊戯王5D's)を始めとする強力なドラゴン族シンクロが増加。エクシーズの台頭もあって使われることはまず無い。
バーンメタとしても完全上位のバーン対策効果を持つ《マテリアルドラゴン》が存在するため、やっぱりいらない子扱い…
そもそもミンゲイや結束に頼る構築自体が廃れ気味なのでドラゴンで統一する意味すら



……とまあ、全体的に不遇な存在ではあるのだが、


こいつが立っている限り相手からのバーンダメージが完封されるのは紛れもない事実である。

そんなわけで、バーンデッキが多用されやすいシングル戦では活躍できる可能性がある。
具体的には遊戯王オンラインやジェンフェスでのシングル限定戦などではメタカードとして活躍した実績がある。

このような効果はメタカードとして活用するのが一番だろう。
うまく相手を見て使うことが大切である。


さらに2022年、スタダ、レモン、ブラロ、ライフ・ストリームに続いて進化形態をゲットした。




黒き旋風よ!
気高き誇りをその翼に顕現せよ!
シンクロ召喚!

解き放て!ブラックフェザー・アサルト・ドラゴン!


《ブラックフェザー・アサルト・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻3200/守2800
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードはS召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●自分のフィールド・墓地から、Sモンスターのチューナー1体と「ブラックフェザー・ドラゴン」1体を除外した場合にEXデッキから特殊召喚できる。
(1):相手がモンスターの効果を発動する度に、このカードに黒羽カウンターを1つ置き、相手に700ダメージを与える。
(2):相手ターンに、黒羽カウンターが4つ以上置かれているこのカードをリリースして発動できる。フィールドのカードを全て破壊する。

ARC-V出身のA BF(アサルト ブラックフェザー)を意識したのか、アサルトの名を得た進化形態。
【BF】で呼ぶにはちょいと工夫を要するが、「A BF」はチューナー化能力を持ち、《BF-魔風のボレアース》はシンクロチューナーなのでそいつらを使うのがベター。
また、場か墓地から進化前の《ブラックフェザー・ドラゴン》とシンクロチューナーを除外することでも特殊召喚可能。こちらはレベル調整の必要がないので若干楽。《ブラックフェザー・ドラゴン》は縛りなしのレベル8シンクロなので、出すだけなら簡単。
もし《ブラックフェザー・ドラゴン》とレベル2シンクロチューナーでシンクロ召喚した場合、墓地に落ちた素材を除外して即座に2体目が出せる。

基本的には相手ターンの置物として運用することになる。
効果(1)は、相手がモンスター効果を発動するたびに黒羽カウンターを置き、700のバーンを飛ばすというもの。
効果を無効にするわけではないが、2体並んでいればモンスター効果1回で1400ものバーンダメージが飛ぶため、相手からすると突っ張るのはかなり難しくなる。
このカード自体を守る方法としては同パックで入手できる《ブラック・ノーブル》や《黒羽の旋風》を用いたい。
ちなみに《真紅眼の鋼炎竜》と同じ理由により、相手の場に《魔王龍 ベエルゼ》がいる状態で相手が効果ダメージを受けた場合、無限ループによるワンターンキルが発生する。
特に真紅眼と違って、《ブラックフェザー・ドラゴン》とべエルゼはレベル、属性、種族が同じ為展開のためのギミックをマルっと流用可能なので共存は容易。後は何かしらの送り付けギミックを付け足せばコンボが成立する為、先攻ワンターンキルデッキが考案されたりもした。
永続効果というのも地味に強力で《No.41 泥睡魔獣バグースカ》の効果適用中であってもしっかりバーンと黒羽カウンターが乗る。
その為、相手がバグースカで寝かせてその内に手札誘発や墓地効果で盤面を整えようとしても咎める事が可能。

効果(2)は、黒羽カウンターが4つ以上乗っている状態で相手ターンにリリースすることで、場のカードを全破壊する除去効果。
豪快ではあるが自分のカードも巻き込むため、相手に立て直しを許すと自分が死にかねないので使いどころに注意が必要。またいわゆる「見えている地雷」なので対処されやすいのも欠点か。基本的には相手へのプレッシャーとして機能する効果と言って良い。

問題点としては重量級モンスターにもかかわらず、シグナーの竜の関連カードではめずらしく蘇生・帰還不可という召喚制限を持っていること。

また、ネタ要素が強いが【BF】ではなく【B・F】の方に採用する事も不可能ではない。
あちらには《B・F-霊弓のアズサ》というシンクロチューナーが存在し、B・Fはバーンを得意とするテーマであるためこのカードの効果ともシナジーがある。
ただ、このカードが出せる状況では《フルール・ド・バロネス》などより扱いやすいシンクロモンスターも出せる場合も多いため、結局ネタ要員で終わってしまう可能性も……。

このカードが登場したパック『DARKWING BLAST』ではこのカードへの着地を目指す過程でブラックフェザー・ドラゴンへ厚くサポートするBFカードも大幅に増加。特にデッキシンクロを実現させた《BF-無頼のヴァータ》の効果は非常に強力。

《BF-無頼のヴァータ》
チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/鳥獣族/攻800/守0
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「BF-無頼のヴァータ」以外の「BF」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
レベルの合計が8になるように、このカードとチューナー以外のデッキの「BF」モンスター1体以上を墓地へ送り、「ブラックフェザー・ドラゴン」1体をEXデッキから特殊召喚する。
このターン、自分は闇属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。

攻撃力が低いため《黒い旋風》でサーチしやすく、チューナーとしての制限も特にない為従来の【旋風BF】の動きも特に阻害しないこのカードの登場により、【BF】はブラックフェザー・ドラゴンサポートを用いて何度も《ブラックフェザー・ドラゴン》を使い回し、更なる展開を進めていく戦術が主流となった
初登場時から長らく不遇カードの烙印を押されていた彼ではあるが、現在その境遇は大きく改善されたと言って良い。
BFは定期的に新規を貰って強化されているが、優秀な新規を度々もらえるせいで『5D's』放送中であった6・7期の頃に主力であったBFカードはメイン・エクストラ共にその多くがすっぽ抜けており、逆に《ブラックフェザー・ドラゴン》は現状の主力にまで上り詰めているため、ある意味では下剋上を果たしているともいえる状態である。
また、同時期に出たBFシンクロモンスターでありながら、その重いデメリットから採用を見送られがちだった《BF-孤高のシルバー・ウィンド》もレベル8である点と《BF-ツインシャドウ》によってデメリットを踏み倒せる点で評価が高まり、《ブラックフェザー・ドラゴン》同様6期産でありながら現在のBFデッキで高い採用率を誇っている点で共通しており、
カードプールの増加によって評価が変化するいい例である。

アニメにて

アニメでは、『5D's』第95話「クロウvsボルガー」にて初登場。
クロウのD-ホイール「ブラックバード」の中に隠れていたが、クロウがデュエル中にシンクロ召喚し、その姿を現す。
アニメではスピードワールド2など、効果ダメージが多いので現実よりは活躍。
後述の95話でのクロウが悲しみを堪えながらの半涙声での詠唱は一見の価値有り。



シンクロ召喚時に遊星達の「竜の痣」が反応しており、「赤き竜」に関連のあるドラゴンなのかも知れないが、今の所詳細は不明。
シンクロ召喚早々にダメージ効果の無限ループにより、どんどん攻撃力が下がっていった。
クロウを守り、ダメージを受け続ける様は、どこぞかの星屑龍を遥かに上回るドMっぷり。
ドラゴンな筈なのに、ドラゴンっぽくないのはツッコんではいけない。

WRGP本選でのチーム太陽戦では、チーム太陽の主力である手を繋ぐ魔神を破壊。
その他にスピードワールド2のダメージ効果を無効化したりとある程度活躍していた。

だが《ドラゴン族・封印の壺》によって守備表示にされ、その結果誰も伝説のカード召喚したことがない《眠れる巨人 ズシン》の召喚を許してしまう。
返しのターンにズシンの一撃で一発K.O.で退場させられたりと、クロウのエースカードなのにかませ犬的な扱いで散々だった。
更にクロウも破壊された直後に罠カード《パワー・スロー》のバーン効果で敗北した上に応援してた観客たちはその奇跡のような展開にあっさり手のひらを返して太陽の味方になってしまった。

チームラグナロクの“トリック・スター”ブレイブとのデュエルでもシンクロ召喚される。
この時、初めてBFD専用サポートカード《ブラック・ソニック》が登場した。

決勝のチーム新世界戦ではゴッズ史上最高の15500のリアルダメージを受け、ライフが尽きたクロウが召喚、遊星に託された。
ボロボロになりながらも、絆を語るクロウは浅沼さんの神演技も合わさって非常にカッコイイ。クロウファン必見。


なお、素材を残しとけばスターダストになったんじゃね?とか言ってはいけない。
っていうか結果的にはBFDを残さなかったら遊星は勝てなかった可能性大。

攻撃名は「ノーブル・ストリーム」
ダメージ無効効果は「ダメージ・ドレイン」。
相手モンスターを弱体化させる効果は「ブラック・バースト」。


余談

上記のサポートカードは、アニメのテキストを良く見ると何故か発動条件が「ブラックフェザー・ドラゴン」ではなく、「BF」と書かれている。
テキストの間違いか、あるいはアニメの世界は《ブラックフェザー・ドラゴン》もBFと扱いとなりテキスト通りの効果なのかもしれないが。
そして年月は流れ「コレクターズパック-伝説の決闘者編-」にて《ブラック・ソニック》はOCG化された。
現在ミラフォが無制限でBFも全盛期程の力は無くなったせいかレアリティはノーマル。
その結果はというと…BF限定で《ブラックフェザー・ドラゴン》は対応していませんでした。
《ブラックフェザー・ドラゴン》ではなく逆にBFで縛られてしまったことにより、不遇さが際立つ結果となってしまった。無念。


TFSPではWCSシリーズ同様パックが現実と同じ収録内容とほぼ同じレアリティ(アルティメットやシークレットがウルトラ扱い)で再現されている。
このカードが初収録されパッケージモンスターになったパックTHE SHINING DARKNESSも存在するが、設定ミスのせいか一部のカードを除きレアリティが一つ前のナンバーのカードのものになっている。

このカードの前は《神光の宣告者》(スーパーレア)だが何故か《神光の宣告者》はこのズレの影響を受けておらず《黒羽を狩る者》と同じレアリティとなっている。
つまり《ブラックフェザー・ドラゴン》はノーマルとなっている。パッケージモンスターなのに…
THE SHINING DARKNESSは《ブラックフェザー・ドラゴン》の40番から《カオス・ゴッデス-混沌の女神-》の44番までは全てウルトラレアとなっており、
このミスによってウルトラレアから外されてしまったのは《ブラックフェザー・ドラゴン》のみとなっている。

妙な所でも扱いが不遇である。






黒きアニヲタよ!
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シンクロ召喚!!舞い上がれ!
ブラックフェザー・ドラゴン!!

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最終更新:2024年03月28日 22:42