イルイ・ガンエデン

登録日:2012/04/17(火) 16:55:01
更新日:2023/12/05 Tue 04:44:46
所要時間:約 7 分で読めます





イルイとはスーパーロボット大戦シリーズに登場するバンプレストオリジナルキャラクターの一人。黒いゴスロリ風衣装に身を包んだ金髪の少女でその容姿はカワイイの一言に尽きる。

CV:山内奈緒


第2次スーパーロボット大戦α

主人公によって登場時期に差異があるがいずれもブレンパワード関連の戦いの話で逃げ遅れた少女として登場。近くにいた主人公によって保護される。
「イルイ」という自分の名前以外の事は何一つ覚えておらず、保護されたばかりの頃は周囲に心を閉ざしがちであった。

しかし主人公を始めとするαナンバーズのメンバー達との交流を経て徐々に明るくなっていく。年齢が近いという事もあり、ゴーショーグンの真田ケン太やガオガイガー天海護友達になる。

自分を助けてくれた主人公に対しては特に良く懐いておりまるで主人公の(ゼンガーの場合は寧ろ娘?)の様に振る舞う。
ゼンガー編では彼の為にコーヒーを入れてあげたり、クスハ編では彼女の作った例のアレの餌食になりそうになったり(ブリットが事前に阻止したので未遂)
アラド編では彼がゼオラと再会した際に2人の関係を言い当てそうになったり、アイビス編では負け犬と化していた彼女が再起する為の重要なキーパーソンであったり……と様々な形で、主人公と交流している。
特にアイビス編では彼女にペンダントをプレゼントし、それが再起後の彼女のカットインに反映されている等色々優遇されている。

しかし物語後半に突如として意識を失う。その後は直ぐに目を覚ますものの直後に彼女は行方を眩ませてしまう。



以下、ネタバレ














彼女の正体は地球守護神ナシム・ガンエデンに見出されたガンエデン巫女と呼ばれる存在。αナンバーズが地球の守護者として相応しいか否かを見極める為記憶を失った少女としてαナンバーズの下に送り込まれた。*1

αナンバーズの下から去った後ガンエデンの下へと呼び戻され巫女として完全に覚醒。その際に一気に大人の女性へと急成長を遂げる。
(この時のCVは山内奈緒/MAYA)
そして全ての戦いを終えたαナンバーズの前に再び姿を現し地球をガンエデンの力で封印する事を宣言、姿を消す。

その直後、ガンエデンの力で現出させた自身の居城「バラルの園」でαナンバーズと対面。ガンエデンやサイコドライバーの事などを(クスハ編では超機人のことも)一通り話した後
バラルの園にある塔から砲撃を放ち、地球外部にあるコロニーや月面都市に無差別攻撃を始める。

どういう事だとαナンバーズが問いただすと


「地球の守護神であるガンエデンが守るのは地球の人間だけであり、それ以外は敵だから攻撃する(意訳)」

と、何の気なしに涼しい顔で暴論を言い放つ。
そして友達であったケン太や護すら人類を宇宙に導く可能性であるとして排除すべき対象だと切り捨てると宣言。

プレイヤーは唖然とした事だろう。これが主人公とαナンバーズの下で明るく振る舞っていたイルイの本性なのか……と。









案の定というか何というかこれ等の言動はイルイの本心でなく、ガンエデンの中枢であるナシムがイルイを操って無理矢理言わせているにすぎなかった。おのれナシムぅぅぅ!
大人の姿の時はどうもイルイ本人の意識とナシムの意識が混ざっている状態らしく、主人公達の肉薄した説得によって段々と2人の意志が分離し始める様に。
(CVが2人だったのもこの為。イルイ:山内奈緒/ナシム:MAYA)
この事を知った主人公とαナンバーズは、イルイの救出を試みる。
彼等の猛攻によってガンエデンは機能を停止、しかし往生際悪くナシムはイルイを自身から引き剥がすと地球が強念の結界に覆われる様に設定していた。
そんな中、自我を取り戻したイルイは自身の念を相殺させ、結界を張れない様にするとαナンバーズに訴える。
しかし、それは彼女一人を犠牲にする事を意味していた。


以後の展開は、主人公毎に異なってくる。

ゼンガー編

イルイの救出を試みるも間に合わず、ゼンガーの目の前でガンエデンは爆散。ククルだけでなくイルイも救えなかったゼンガーは、己の無力さに打ちひしがれ慟哭する。

「悪を断ち……神をも断つの俺が……!幼子一人救えんというのか……!イルイ一人守れんというのか……ッ!これが俺に架せられた十字架だと言うのかッ!」

……が、エピローグにてブレンパワードの比瑪によって海岸に打ち上げられているのを発見される。


アラド編

付いて来ようとするゼオラを引き止め、一人イルイを救う為ガンエデンへと特攻し行方不明に。
エピローグにて見事にイルイを救出した事が確認された。
因みに、4人の主人公の中でイルイの自力救出に成功しているのはアラドのみである。
カッコいいぜアラド!

「……ああ……だから、帰ろう。アムロ大尉に任務完了の報告をしに…そして、ゼオラとの約束を守る為に……」


クスハ編

自分とブリットの念でガンエデンの念を抑え込もうとするが想像以上の念の強さに取り込まれそうになってしまう。
そんな彼女達を龍虎王が解き放ち、イルイの代わりに自らを犠牲にしてガンエデンを完全に消滅させる。

エンディングの時点でイルイの無事が確認されており、友達であるケン太の旅立ちを見送った後にクスハと共にテスラ・ライヒ研究所へ行く事になる。

「じゃあ……行きましょう、イルイちゃん」

「うん……!」


アイビス編

ガンエデンが爆発した直後、アイビスとイルイは時の狭間で邂逅を果たす。もう二度と会えないと感じたアイビスは涙を流すがイルイは最後にアイビスの笑顔を見てお別れしたいと言う。
親友であるイルイの頼みを断れる筈も無く2人は互いに笑ってお別れをする。
そして心身共に立派に成長したアイビスはイルイとの約束を胸に銀河へと旅立っていった。

「じゃあ、行ってくるよ……みんなと……イルイの想いを乗せて……!」

最後はアイビスの旅立ちを空から祝福するイルイの言葉で締め括られており、アイビスのエンディングだけ生死が曖昧なまま終わっている。



第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~

前作アイビス編の続き故に元々行方不明のセレーナ編以外では物語の序盤に行方不明になり、その後は全主人公共通でαナンバーズの前に度々姿を現しては助言らしき物を促し姿を眩ます……を繰り返す。
こんな展開になるのなら前作の全主人公で行方不明にしといて良かったのではとか思ってても言ってはいけない。

理由は、消滅した筈のナシムの思念が彼女に残っていた為だった。

バルマー軍に追い回され元部下の孫光龍には見限られ邪魔大王国やムゲ帝国に盥回しにされ……ストーリー上重要人物とはいえ結構散々な目に遭っている。
サブシナリオではバンプレイオスの重要な機能であるXNディメンションの接続方法を教えていたりもした。

αナンバーズに保護されるまで経緯をおおまかに説明すると…
  • 上記にある通り、色々な敵勢力に追い回される。
  • サブシナリオで邪魔大王国のフローラに脳の動きを麻痺させる針を打ち込まれて拉致される。針は地獄大元帥が開発した物。*2
  • イキマ達の手で電流を流され、ヒミカの復活に協力させられる。
  • 邪魔大王国が壊滅した後、シャピロに拉致されてムゲ帝国へと送られる。
  • ムゲ帝国が壊滅した後、針を打ちこまれて念動力にリミッターが掛けられている状態であるにも関わらずムゲ宇宙に閉じ込められたαナンバーズをサイコドライバーの力で通常空間へと転移させ、その負担で意識不明となる。尚、針は手術で無事に取り除かれ、ゲペルニッチ戦の後に意識を取り戻した。

最終的にはαナンバーズに保護され対談。ナシムと意思を共有している事をイルイも良しとしており蟠りも解けてαナンバーズの協力者となる。
因みに、ゼンガー、クスハ、アラドは再会を素直に喜んでいたがアイビスのみ再会直後にイルイにビンタ。
何故自分を頼ってくれなかったのか、宇宙を飛んでいてもずっとイルイの事を思っていたと自分の胸の内を明かし、イルイもアイビスを巻き込んで彼女のを潰したくはなかったと胸の内を明かして抱き合いながら
泣き崩れて会話にならなくなるという他の3人とは一味違った演出が成されている。
まぁ、前作であんなどう見ても死別としか思えない別れ方をした恋人が五体満足でピンピンしていたんだから仕方ない。

しかし、保護の直後にシヴァー配下のゴラー・ゴレムに捕らえられて、ルアフに代わるゲベル・ガンエデンの巫女として組み込まれてしまう。
バルマー本星に乗り込んだ際に無事救出され、終戦後は第2次αの主人公と共に生きる事になった。


第2次スーパーロボット大戦OG

基本設定は同じで念の力を見込まれてガンエデンに選ばれた存在。
展開的にはニルファのアイビスルートが基本となっているが、ゼンガーのコーヒーネタもしっかり拾われている。その一方で、アラド・クスハの方とはそんなに絡まない。

地上ルート31話でジンライ部隊に強襲されたコモディン島にて、逃げ遅れていた所をアイビスに保護される。その後の展開は概ねニルファに準拠するが、今回はαシリーズでは壊滅していたバラル勢が存在しており、彼らから「神子」と呼ばれている。53話でその一人である蓬瓜尊に迎えられ、バラルにてナシム・ガンエデンと融合。

因みに53話ではアルフィミィドゥバンの手によってアレス・ガイストに吸収されてしまうイベントもあり、鋼龍戦隊(プレイヤー)にとっては幼女を一度に2人も拉致されるという結果に。
地球の平和を守る前にロリを守れよ

ガンエデンの意識に支配されつつもイルイ本人の意識は残っており、「完璧親父」「破滅の王」ペルフェクティオに苦戦する戦隊の元に念の力を届け、破滅の力を押し返して勝利への道を繋いだ。

その後、ニルファ同様バラルの園で鋼龍戦隊と対峙。地球の守護者として地球の外にいる人間達を砲撃する……が、この時ビームを撃ち込んだ中に、明らかに何もないの裏側が含まれていた。
外伝に当たる「ダークプリズン」ではこの場面がわざわざ専用のムービーで描写されている。
その真相については、次回作である「ムーン・デュエラーズ」で明らかになった。月に撃った」「わざわざDPでそれが強調された」という時点で今までのスパロボをプレイ済みのユーザーからは「あっ(察し)」された

通常ルートではガンエデン撃破後、その念を抑え込んだまま運命を共にしてしまう。一方SRポイントを集めた場合の真ルートでは、その矢先にアルテウルの介入を受け、操られたイングの念によってガンエデン毎支配され、正体を現したアルテウルの真体たるアダマトロンに封じ込められてしまう。

戦隊がその力に苦戦を強いられる中、自身はガンエデンの念を抑え込んだままアダマトロンの中に残り、イングを脱出させる。また、システムによらず戦隊の面々とイルイの心が繋がった事により、アダマトロンの力は抑制され、結果的にこれが勝利の鍵となった。

その後は消息不明となっていたが、泰北の指示(遺言?)を受けていた蓬によって救出されており、何処かの海岸で目を覚ましていた。

続編のムーン・デュエラーズにおいては度々話題に挙がるものの、残念ながら本人の再登場は無し。
尤も、未だバルマー関連の事変が未解決な上、チーム・ジェルバやゴラー・ゴレムといった彼女にとっても関わりのあるキャラたちが動き始めている以上、
そう遠くない内にまた姿を現すだろうことは想像に難くない。



【製作秘話的なネタバレ

イルイを含めたガンエデンの設定はOVA版ジャイアントロボが版権のゴタゴタにより第2次αに参戦出来なかった故生まれた代案である。
元々はバベルの塔に住まうバビル二世がラスボスであり、三つのしもべもその名残と言える。

バビル二世とαナンバーズの戦いはスレードゲルミルの生みの親、富士原昌幸の同人誌で補完されている。

寺田Pとしてはおっぱい星人として知られる河野さち子氏に本気を出させて描かせたらどうなるか試してみたら、大人イルイを出されたらしい




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最終更新:2023年12月05日 04:44

*1 因みに「ガンエデンによって0から生み出された人間」というわけでなく強力な念動力者ゆえにガンエデンに選ばれたとのこと

*2 当のフローラはイルイを拉致した事に心を痛めており、イルイの方も前作のククルと似た様な立場のフローラに同情していた。