スケバン刑事

登録日:2012/06/01(金) 11:00:28
更新日:2023/12/08 Fri 20:25:30
所要時間:約 7 分で読めるぜよ




スケバン刑事とは、和田慎二の漫画作品。
1976年1月〜1982年12月まで白泉社の少女漫画誌「花とゆめ」に連載していた。

概要

とある事情で不良学生ながら刑事になった麻宮サキの活躍を描く。

グロいシーンもあったりするが、そういうシーンは比較的少なめなので、ホラーが苦手な人も安心……?

あと登場人物の半分位が死ぬ。

連載終了後に実写ドラマ化され、一大ブームを巻き起こしたことで知られるが、作風がシリーズによってかなり異なっており、まあ、それはそれである。
ドラマについては当該項目を参照。

ドラマのイメージが強すぎるが、他にもOVAが発売されている。

和田の没後10年となる2021年からは別作家によるリブート版が『月刊プリンセス』にて掲載されている。


あらすじ

札付きのスケバン、麻宮サキは地獄城と言われる女性用少年院の中で過ごしていた。
ある日、グラサンの男がサキの所を訪ねてくる。彼はこういった。

「学校で大事件が起きているが大人では学校の捜査は難しいので、学生刑事になって欲しい」

警察の手先になるなんでお断りだと一度は蹴るが、彼が交換条件に出した死刑囚であるサキの母親の死刑執行を延ばす事について考え直し、
脱獄不可能と言われた地獄城から脱獄する。


登場人物

  • 麻宮 サキ
主人公。
鷹ノ羽学園で番を張っていたが、生活指導の教師によって地獄城に送りこまれる。
その後地獄城を脱獄し、スケバン刑事となる。
武器は母親に技術を仕込んでもらったヨーヨー。
警察から与えられたヨーヨーは鉛入りで、糸も極細のチェーンで作られている。
ヨーヨーの内部には警察の証である桜の代紋が刻まれており、サキの身分を保障するものとなっている。
ドラマ版ではセーラー服がトレードマークだったが、原作では話が進むにつれ「学校」舞台の話が少なくなり、後半では最終回以外私服で通した。

戦闘では無敵といって差し支えない成果を発揮するが、メンタル面に隙がある。まあ、高校生だからそれ位普通ではあるのだが。

恋愛とは無縁の世界に生きてきた為、そっち系の話は苦手。

やたら男性(神、三平、ジミー、ムウ)に好かれる。

糞尿まみれになったりミミズ風呂に入れられたりミミズハンバーグを食べさせられたり死体と箱詰めにされたり、
千人はいるであろう不良達から一方的にリンチされたりと割りと散々な目に遇っている。

  • 神 恭一郎
作者の短編に出てきたキャラクターが準レギュラーに抜擢された。時代が時代なので、長髪イケメンの男性は珍しく人気がかなり出た。
私立探偵を営んでいる傍ら、裏の世界にはパイプが太いという存在。
本人達はなかなか自身の気持ちに気付こうとしなかったが、サキとは相思相愛。
かつて自身が全滅させた組織「猫」が活動している事を知り、海外で暗躍するが、その最中で視力を奪われる。
リハビリ中は過去に自身を封じ込めた鉄仮面をつけており、ドラマ版二代目サキのモチーフになった。

  • 沼 重三
鷹ノ羽学園の社会地理及び生活指導の教師。硫酸により左目の部分の皮膚がただれている。
熱血漢で不良生徒を目の敵にしておりサキを地獄城に送ったが、スケバン刑事として活躍する彼女を見ているうちにサキに対する態度を改める。
彼がサキ絡みで出向く時は宿題を与えたり履修範囲を一気に終わらせる為、生徒達が被害を被るが意外と愛されている。

  • 暗闇警視
サキにスケバン刑事になる事を持ちかけた人物。その後も事件は彼が持ちかける。
大柄でグラサンと怖い風貌。裏の警視総監とも呼ばれており、彼の事を知る人物からは恐れられている。

  • 野分 三平
鷹ノ羽学園の男子生徒。
長髪で金持ちの家の跡取り息子だが、サキに惚れる。
が、サキの長髪の男は嫌い発言により丸坊主にした。
サキの仕事を的確にサポートしていく傍らサキを惚れさせようとするが、サキからは快い返事は得られないまま、
見合い相手のサキの妹の小座倉美幸から好かれている事も重なり一時期自暴自棄になるが、
色々あって美幸と式を挙げた……挙げたが……
武器はコンパクトな釣竿。釣りキチ三平。

  • 海堂 美尾
神の探偵事務所の秘書。
過去に神の友人だった西園寺京吾と婚約者だったが、事故により彼を失う。
後半は目が見えない神のパートナーとなり彼のリハビリをサポートしたり、焦る神のストッパーの役割を果たした。

  • 谷村 スガ
14歳だが神の事務所で秘書をしている。
客が来た時には喜びながらコーヒーを入れたり料理を作ったりするが、
いつも彼女が作り終える前に客が帰って食べてもらえない為、その事を嘆いている。要はギャグキャラ。

  • 海槌三姉妹
長女:海槌 麗巳
次女:海槌 亜悠巳
三女:海槌 詠巳

サキが地獄城から鷹ノ羽学園に戻ってきた時に学園を支配していた富豪の娘達。
それぞれ学園の支配、金銭、画家としてスポットライトを浴びる事が夢。
権力が欲しい父親に命じられて鷹ノ羽学園の海槌につかない反対勢力の生徒百数人を一夜で皆殺しにし、父親を理事長に就任させた。
詠巳は才能がある生徒の腕を壊して彼女の絵を模写させるという方法で栄誉をとらせた。
しかしそれらは全て麗巳の手の内であり、詠巳のインチキは露見、亜悠巳も金を稼ぐ手段だったバイクレースをサキと行っている時に麗巳に襲われ死亡。
父親も死に、麗巳は地獄城に送られるものの脱獄して行方を眩ませていた。

その後海外で組織の後ろ楯を得て、自分の計画を最も邪魔されたサキをどん底に陥れる為にサキの周りの人間を処分していき、
最終的に顔を変えてまでサキと決着をつけようとする。この決戦は後々もサキの中で尾を引いた。

  • 小座倉 美幸
サキの妹で、富豪の小座倉家に養子に入った。見合い相手の三平の事が好きだが、三平がサキの事が好きな事と重なり苦悩する。

  • 麻宮ナツ
サキと美幸の母親。しかし美幸ばかりを愛し、サキの事は殆ど見る事は無かった。
夫を殺害した罪で捕まる。サキは彼女を救う為にスケバン刑事となったが彼女は相変わらずサキの事は嫌いで、
麗巳の策略も相まってサキを我が手で殺そうと脱獄する。得物は娘と同じくヨーヨー。
最終的に2度サキのピンチを救う事になる。

  • 綾倉 五子
通称アグラ。
サキの地獄城時代のルームメイトのガタイのいいスケバン。後に旅行先で会ったり、梁山泊に潜入した際に再会したりと、サキとは縁がある。
本来は南九州の不良を束ねる総番長である。サキが刑事だと知った時には他の不良同様に彼女を見限るが、
心の底では彼女を信頼しており、総番長の座を降りて単独サキの元へ向かった。

  • 吉崎 美鈴
サキが消息を絶った後に暗闇警視によって新たに学生刑事になった4人の一人。
過去にサキが無双の活躍をしていた為に事件を解決してもサキと比べられる事から4人ともサキに対して恨みを持っていた。
最も早くサキと和解する。

  • ゴルド=小松崎
アメリカでサキを保護していた富豪。目が義眼だったり瞼が無かったり凄い人。

  • Missワタナベ
ゴルドに命じられ記憶喪失のサキにナツキの人格を植え付けた。
後に沼と結婚。

  • ジミー=オッドマン
富豪の息子。
サキに惚れて不法入国して日本まで追ってきて、三平が坊主だったと聞いて自身も坊主にするが、実力が無いため見捨てられた。

  • 榊原 アコ
サキになついてきた鷹ノ羽学園の生徒。サキの事が好き過ぎてむしろサキがピンチ位がいいという困った子。
事実、サキを追った事により一時期精神崩壊に追い込まれた。

  • 小塚佐 智子
学生刑事の一人。変装の名人で普段はツグミと名乗っている。
サキと共に梁山泊に送られ、梁山泊からの脱出後に正体を明かした。
作中でもかなりエグい死に方をした。

  • エンジェル
梁山泊の第3棟にてミミズの世話をしている女性。梁山泊編にてアグラ以外で終始サキの味方だった貴重な人物。

  • 風間 聖子
学生刑事No.4。女子大生。
上二人に比べると薄い。

ちなみにNo.1は男性で、警察を裏切った。

  • 樹真
神の知り合いの坊主。その発言は銀行強盗を自首させる力を持つ。

  • ムウ・ミサ
額に三日月形の傷が入った男性。どことなくやらないかの人に似ている。
梁山泊に潜入したサキの前に現れて、その後もことある毎にサキをストーカーする。サキに惚れており、神と決着を着けようとする。

  • 鳴海 碧子
裏社会の重鎮、信楽老の孫娘。
麗巳の友人だったが麗巳がサキと出会ってからはサキばかり構ったままいなくなった為、サキの事を恨んでいる。

  • 信楽老
ラスボス
数百年生きている化物老人。社会を意図的にトラブルに陥れ、それを復活させた人物として国民の信頼を掌握しようとする。




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最終更新:2023年12月08日 20:25