聖なるバリア −ミラーフォース−

登録日:2011/10/06(木) 15:27:13
更新日:2024/01/27 Sat 15:08:23
所要時間:約 12 分で読めます




ハノイの崇高なる力の前にひれ伏すがいい!!


聖なるバリア−ミラーフォース−とは遊戯王に登場する罠カード。
遊戯王オフィシャルカードゲームではVol.7で初登場した。



【概要】


通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。

シンプルなテキストは強いを体言する一枚。
イラストは赤いビームを反射している白く輝くバリアであり、爽快感がある。


【漫画・アニメ本編での活躍】

遊戯王遊戯王デュエルモンスターズ

初登場は王国編最初のデュエルであるATMHA☆GAのデュエル。

そのデュエルは森が大部分を占めるフィールドでのデュエルであり、昆虫使いの羽蛾はその環境を利用して遊戯の守備モンスターを次々と撃破していく。

そして羽蛾のフィールドには「ヘラクレス・ビートル」「昆虫人間(装備付き)」「ゴキボール」「ビック・アント」「吸血ノミ」と5体のモンスターが並ぶ。

この時の昆虫人間の攻撃力は2600。
更に羽蛾は相手の攻撃に反応してモンスター破壊し攻撃力分のダメージを相手に与える罠を仕掛けていた為、
ブラック・マジシャン」も守備表示で出すしかない。

そして「ブラック・マジシャン」が遊戯の切り札である事を知っている羽蛾は「ブラック・マジシャン」に攻撃を仕掛ける。


ヒョヒョ――!ブラック・マジシャン撃……は……!!

フフ…

何がおかしい…

今、たしか「攻撃」と言ったよな……

え…

フフ…オレの手元にふせてあるカードも…

まさか…罠カード…!!

そのとーり!
相手の「攻撃」の言葉がスイッチとなり発動する罠カード!!
敵の攻撃を四方にはね返すミラー・バリア!!

ギョエエエエ昆虫軍団全滅〜〜ッ!!


といった感じで攻撃をはね返し、羽蛾のフィールドに溜まった昆虫モンスターを全滅させるのであった。
その後もちょくちょく使用され、幾度となく遊戯を救い続け、彼の防御カードの代表格として挙げられる。
因みに、闇マリクも使用している。

ちなみに、原作では遊戯は王国編では罠カードはこれと「六芒星の呪縛」しか使用していない。


劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』ではデュエルでこそ登場しなかったがデッキ調整のシーンで登場している。




◆GX~ARC-V

その強さは以降のアニメ・漫画シリーズでも健在であり多数の作品に登場。
特にアニメシリーズではGX5D'sZEXALARC-VVRAINSと常にプレイ*1され続けている。
プレイしたのはGXは十代と遊戯、5D'sは氷室とクロウ、レクス(そして詰めデュエルのCPU)、ZEXALは六十郎(ともしかしたら)、ARC-Vは95話のセキュリティ隊員。
ARC-V以外は発動にも成功している。
漫画版ではGXでマッケンジー、ヨハン、エド、5D'sで氷室がプレイしている。

デュエル以外のシーンでも幾度も登場しており、まさに遊戯王カードを代表する1枚と言える。



………と、登場回数は多いのだが、除去としては最大1:5交換*2が可能なパワーカードの一つであるためか、
アニメ・漫画では
  • 伏せられても使えない
  • かわされる
  • 無効にされる
  • 使った結果逆に不利になる
等、王様以外はまともに使えたためしが殆どない。
そもそもミラフォに限らずアニメの強力除去カードの活躍は軒並み限定されることからわかる通り、ただ使うだけでは全くアニメ映えしないので仕方ない面もあるのだが...。
例外は六十郎の爺ちゃんくらいだが、これは対戦相手の遊馬がこのとき精神的に不安定で油断していたことによるところも大きい。
その知名度の割に発動成功率が妙に低くく見えるアニメの不遇な活躍もあって、
訓練された遊戯王視聴者ならアニメで怪しい伏せカードが登場する度に「あれはミラーフォースのような逆転のカード…」の氷室さんのネタが登場し、
本当にミラーフォースであっても如何にして活躍するかではなく如何にして失敗するか予想しあう程であった。


ちなみに、現実のプレイヤー間での略称は「ミラーフォース」「ミラフォ」「聖バリ」などが使われやすい。
特に「ミラフォ」はアニメでクロウが発言していたため、ある意味公式の略称。


当然ながら、大会ではカード名を宣言する際は正式名称を言わなければならないので注意。



◆VRAINS


「底知れぬ絶望の淵へ、沈め!


時は流れて2018年、アニメVRAINSにおいてリボルバーが使用。
相変わらず発動にまともに成功せず、成功したのも半分まぐれで発動できた1回程度…と思いきや何とこの御仁、このカードを4回使って4回とも見事成功させた。
ちなみに初使用のゴーストガール戦ではエフェクトの発光でカードが隠されており、引っ張りに引っ張った鬼塚戦でやっと明かされた*3

この時リボルバーは、永続魔法「リンク・プロテクション」の効果により、「リンクモンスターが4体以上いないと攻撃できない」状況を作り出している。
守備表示にできないリンクモンスターの大量展開を誘い、まんまとこのカードに引っ掛けて見せた。
当然ながら鬼塚のリンクモンスターは全滅。アニメでは「失敗フラグ」と揶揄されるこのカードが通った場合の恐ろしさを再証明する形となった。
なお、食らった側(鬼塚)にも特に落ち度がないというミラーフォースが決まったパターンでは珍しいタイプとなっている。

それまでに「リボルバーは恐ろしいカードを持っている」と消滅間際のゴーストガールが伝えた事もあり、
視聴者の間では伏せカードの定番予想ネタである「恐ろしいカードってミラフォだったりしてwww」と冗談交じりで言われていたのだが、
まさかのド本命であり逆に度肝を抜かれたデュエリストが多数。

「あれはミラーフォースのような逆転のカード…」→「もう、氷室のおっちゃん全然違うじゃない」→「め、面目ない」といつものノリで氷室さんをネタにしようとしたら、本当にそのミラーフォースが登場してしまい、あまつさえ発動に成功し逆転してしまったのである。

(既存カードしか使わないタイプの架空デュエルならともかく)既存カード…しかも上述したように原作出身のかなり古参のここぞという時に全然働かない事で有名だったカードが切り札として扱われ、
さらに発動時のシュールな動作(通称ミラフォの舞)と「底知れぬ絶望の淵へ沈め!」という台詞も相まって、
放送後にはtwitterや某大百科のランキングが上昇する等、遊戯王界にとっては衝撃的な出来事として記憶された。


続く遊作/Playmakerとの戦いでも使用。
数々の描写からPlaymakerが警戒しており、対処していたのにもかかわらず、
攻撃対象になった際に守備モンスターを全て攻撃表示に変更する『スピンドル・ドラ』とのコンボでPlaymakerのモンスターをすべて破壊。
さらに複数の相手モンスターの効果破壊をトリガーとする『オーバーフロー・ドラゴン』に繋げることでモンスターの展開につなげていた。
今回も完璧に決まっており、リボルバーも「ハノイの崇高なる力の前にひれ伏すがいい!」とノリノリであった。

その後、仕切りなおしのマスターデュエルでもまたまた使用。
先攻のリボルバーは通常魔法『リンク・コイン』*4 でお互い確認したうえでミラフォを手札に加え、伏せカード1枚でターンエンドというあからさまな真似をして見せた。
今回も警戒していたプレイメイカーは伏せカードを破壊するが、セットしていたのは何と専用ミラフォサポートとも言うべき『ミラーフォース・ランチャー』(詳細は後述)。
またもやその後のエクスコードの攻撃時にミラーフォースを成功させた。
しかし、破壊をトリガーにした自己再生効果を持つ『レストレーション・ポイントガード』による追撃は通してしまった。

その後、エクストラリンクにつなげるために墓地に送られたミラーフォースを、トランザクション・ロールバックの効果でPlaymakerが使用。
しかし、トポロジック・ガンブラー・ドラゴンがエクストラリンク状態で存在していたため、モンスターは破壊できずに終わってしまった*5


ただ使うだけでなく、初見で引っかける、展開させておいて引っ掛ける、警戒させて別の方向から引っ掛ける、
向こうから引っ掛かりに来させる、とあの手この手で使いこなしており、リボルバーのプレイングスキルの高さがうかがえる。
専用サポートまで駆使しているため、ミラーフォースデッキとまで呼ばれることも。

VRAINS世界で主力のリンクモンスターは全て攻撃表示限定であり、
さらにスピードデュエルの場合は大量除去を食らってもある程度なら立て直すことができるメインフェイズ2がないのでバトルフェイズ中の除去が相対的に強いと、真面目に考えてもアニメの環境では有力な1枚と言える。


SEVENS


王道遊我が使用。久しぶりの主人公が使用したミラフォである。
これにより攻撃力7400にまで跳ね上がった相手のモンスターを撃退した。因みにだがこの主人公、ダーク・リベレイションというミラフォみたいなカードも愛用している
しかし過去のミラフォたち同様何かと展開のかませにされ続けた……というところでコレである。
わざわざ超強力カードである天使の施しを抜いてまでこのカードを採用した王道さんはどんだけ全体破壊が好きなのだろうか……。

【OCGでの活躍】

初登場はVol.7のシークレット。
OCG黎明期の当時は攻撃に対する防御手段が少なかった事もあり、長い間非常に重宝された。

基本的にはどんなタイプのデッキにも入る事が可能。
相手のモンスターのみをいとも簡単に全滅させる性能から、このカードが通るだけで敗北に直結することも多かった。
このカードをスルー可能という点は「サイコ・ショッカー」の評価に大きな影響を与えた。

2000年4月1日からはエクゾディアパーツと一緒に制限カードに。
また、2004年秋から2006年春にかけて2回禁止と制限をうろうろした。
04年9月1日から禁止→05年3月1日から制限
05年9月1日から禁止→06年3月1日から制限


◆第1期から第5期(99年~08年)

1枚1枚のカード・アドバンテージをコツコツと奪い合う環境だったため、
一度に複数の除去が可能なこのカードはそれだけで非常に強力だった。
デュエル中、相手がまだミラーフォースを使っていないならば、魔法か罠を1枚セットするだけでブラフが成立するほどであった。

長らく誰もが認める強カードとして扱われていたが、次第にその評価も変化していく。

シンクロ登場以後の環境

そもそも罠カード、しかも発動タイミングが攻撃宣言時と限られているが故に「サイクロン」などの伏せ除去には弱い。

また、破壊耐性や再生能力をもつモンスターや、「スターダスト・ドラゴン」や「スターライト・ロード」などには無効にされるため、
相手モンスターを除外する「次元幽閉」が優先されることも多くなっていった。

他にも破壊よりライフダメージを優先するなら「魔法の筒」があったりと、ミラフォも万能というわけでは無い。

そもそも高速化が進みすぎたシンクロ登場以後の環境では、展開を止められない攻撃反応型は軽視されやすく、
発動や効果を無効化されたり、発動する前に潰される事も多い。
特に、フィールド上のカードを何でも破壊してしまう「甲虫装機」が出現してからは、その傾向が特に顕著となった。

そうした事情からか、2012年9月の新制限では準制限に緩和。
そして2013年9月にとうとう無制限になってしまった。
DMからGX辺りの環境で戦っていたプレイヤーにとっては衝撃的だろうが、そのくらいこのカードの評価は落ちているのである。
破壊耐性を持っていたり、破壊耐性を付与するカードも増えているため、発動したところでどうにもならない場合も多くなっている。

しかし、徐々に価値が軽視され続けているとはいえ、
1枚で複数のモンスターを破壊可能という能力は素晴らしく、強力なカードである事には間違いない。
対象を取らない除去として採用し、相手が下級1体だろうと発動して確実に1:1交換に持ち込むのも現在では重要。
伏せの除去や対策を苦手とするデッキもあるので、今でも引っかかるデッキはなんだかんだ引っかかる。

また、攻撃反応型罠の採用率が下がっているという事実は逆に言えば、
相対的にプレイヤーのミラーフォースに対する警戒心が薄くなっているということである。
展開は止められないが逆に言えば展開しきったバトルフェイズで発動するという事はリソースを使った後にぶっ放されるため巻き返しが効かない場面も多い。
「今の環境でどうせミラフォなんて……」などと安易に攻撃を宣言してまんまと全滅を被る、などという事態は避けたい。

さらには「アーティファクト」の登場でセットカードを割るという戦法にも
ある程度リスクが伴っているので、いざというときに相手の顔を絶望で染めることができるかもしれない。

なお、「クリティウスの牙」に対応しており、「ミラーフォース・ドラゴン」を特殊召喚するのに必要となる。
クリティウスの牙」でモンスターを特殊召喚できるカードの中では汎用性が最も高い為、3枚積みもアリ。

新マスタールール環境

守備表示にできないリンクモンスターの登場、エクストラデッキからの展開の制限(それによるペンデュラムモンスターの扱いの変化)、
そのためのメインデッキの大型モンスターの投入が多くなった、等の要因から再びミラーフォースの利用価値が上がっている。
また下記の相互互換カードたちとの関係性もより細かいものになり、どれを採用するのかデュエリストの腕が試されるだろう。



【派生カード】

ミラーフォースが元になったカードもいくつか存在する。
いずれも「○○なるバリア ××フォース」というネーミングが特徴(ミラーフォースのみ中黒がない)。

●ミラーフォース直系

相手モンスターの攻撃宣言をトリガーとする、所謂「直系」。
英語版ではこの直系を「○○○ mirror force」というネーミングで統一している。

モンスターの6属性に対応するような名前とイラストだが、ミラフォ同様効果の性質上は特に関係がない。

邪悪なるバリア −ダーク・フォース−
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターを全てゲームから除外する。

最初の派生カード。
対象が守備表示モンスターになり、破壊から除外になった。
リバース効果モンスターなどをまとめて除外出来るのはいいが、攻撃表示のモンスターに対しては何もできない。
相手の攻撃宣言を発動条件にするのに肝心の攻撃を防ぐ事はできず、かなりちぐはぐな性能。

一応「重力解除」や「皆既日食の書」などの表示形式を変更できるカードと併用すれば問答無用で全て除外できる。
だが、相手の場に守備表示モンスターが1体でもいなければ発動できないため、この使い方にも不安が残る。
カード2枚を消費するなら「ライトニング・ボルテックス」などを頼る方が手っ取り早い。
登場したのは第3期であり、ミラフォが汎用カードとして多くのデッキに投入されていた時期なので、意図的に弱めにデザインされたのだろう。

超重武者のような守備表示で攻撃できるモンスターが主体のデッキが流行れば使えるかもしれない。
守備表示にできないリンクモンスターなんてものが出てきてしまったが。

イラストはミラーフォースの色を黒くして左右反転しただけ。
かと思いきや、ビームで分かりづらいがミラーフォースには無いヒビが追加されている。
攻撃の反射はするが攻撃自体は防げないこのカードらしい。

「開闢」と「終焉」が収録された「混沌を制す者」のハズレアの1つ。


閃光のバリア −シャイニング・フォース−
通常罠
相手フィールド上に攻撃表示モンスターが3体以上存在する場合、相手の攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊する。

見ての通りの調整版。効果はそのままに発動条件が追加された。
ミラフォの単純な完全下位互換である。
相手のフィールドに攻撃表示モンスターが3体いないと発動できない。
3体以上と言うのが融通が利かず、相手や状況を選んでしまうのが痛い所。

ミラーフォースだけでは心許ない時には、このカードも採用して穴を埋めてもらいたかったのだろう。
だが、ミラフォ無制限のこの環境ではさすがに仕事が無い。
更に下記の相互互換のカードが続々登場したので非常に肩身が狭い。

無効化効果を持つ罠カードのイラストで2回もやられ役として登場しており、イラスト面でも不遇なカード。


神風のバリア -エア・フォース-
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て持ち主の手札に戻す。

ミラーフォースのバウンス版。
対象を取らない全バウンスなので、破壊耐性・対象耐性持ちや融合シンクロエクシーズリンクを纏めて消し去る。
対象を取らず破壊ではない除去という点でも貴重。

だが、「妖仙獣」の様なセルフバウンスを軸にする戦法やペンデュラム召喚等には効果が薄い。
再利用しやすかったり、「サイドラ」のように特殊召喚な容易な下級・特殊召喚モンスターに対しても、
ミラーフォースはよく刺さるが、このカードでは数の意味でアドバンテージが取れず時間稼ぎにしかならない事もある。

また融合シンクロはまだしもエクシーズは再びエクシーズ召喚される可能性が高く、
上記のデッキ群も含めバウンスが破壊以上に再利用しやすいデッキも存在する。

新マスタールール以降はエクストラデッキからの展開に制限がかかったため、
特にペンデュラムモンスターを手札に戻してしまうのはエクストラアドバンテージを考慮してもキツイものがあるほか、
エクストラモンスターゾーンにあってこそ意味のあるリンクモンスターの場合は、エクストラデッキに戻してしまうと再利用される可能性が非常に高い。

ミラーフォースとは相互互換の関係であり、どちらを優先するかは完全にデュエリストの手に委ねられる。

ちなみに公式ホームページのワンプッシュ投票では、
このカードとミラーフォースとで比較が行われ、結果は約4:6の比率でミラーフォースが勝利した。
ミラーフォースが人気カードということを含めても、古参ながらも今なお誇る強さを示す結果となっている。


業炎のバリア -ファイヤー・フォース-
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊し、
自分はこの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力を合計した数値の半分のダメージを受ける。
その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。

互いにダメージを与える効果がミラーフォースに加わったもの。

状況次第ではとんでもないダメージ量になるが、お互いに同じ数値のダメージを受けるので、ライフ差が縮まる事はない。
また、ダメージを受けないように攻撃を防ぐのに、攻撃を防いだ結果ダメージを受けるという本末転倒な面もある。
戦闘ではなく効果ダメージで相手のライフを削っていくタイプのデッキであれば、攻撃を凌いだ上でライフを削れる優良カードとなる。
バーンデッキでは火力兼除去として使える貴重なカード。
破壊後に相手へのバーンの処理が入るため、破壊された時に発動できる効果のタイミングを逃させることができる。

自分の方がライフが多ければこのカードの発動によりトドメを刺せることがある。
逆に自分の方がライフが少なければ発動すると死んでしまうので腐ってしまう事もある。
ちなみに先に自分がダメージを受ける処理で自分のライフが0になった場合は、自分の負けになるので引き分け目的には使えない。

変わったところでは、ダメージ効果を回復効果に変換する効果を持つモンスター(「マテリアルドラゴン」や「DDD神託王ダルク」等)との併用も面白い。
相手モンスターを一掃しつつ、大きくライフを回復する事ができる。

ただし、相手に与えるダメージ量が自分が受けたダメージ量と同じなので、
受けたダメージが0である場合は相手へのダメージも0となるため、コンボ方法には注意が必要。


砂塵のバリア -ダスト・フォース-
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て裏側守備表示にする。
この効果で裏側守備表示になったモンスターは表示形式を変更できない。

除去はしないが、裏側守備表示にして(1体につき1ターンに1度の権利を行使しての)表示形式の変更を封じる。
モンスターが場に残るとはいえ「対象を取らない表示形式変更」なので多くの耐性を無視できる。
また、「青血」などの永続効果を遮断させ、「アブゼロ」の効果の発動も防げる。

裏側守備表示になるという事は、攻撃はもちろんモンスター効果の使用や、
シンクロエクシーズリンク素材への転用もできなくなる。
表示形式の変更を封じる事でその状態を直せなくするので、ほぼ何もできない状態でフィールドに居座らせる事を強制する効果であるといえる。
その数が多ければ多いほど、相手は後続の展開が難しくなる。

エクストラモンスターゾーンのモンスターが効果を受けると、エクストラモンスターゾーンが封鎖されてしまいエクストラからモンスターを展開できなくなる。
新マスタールールにより妨害要素が強化されたカード。
ただし、守備表示にならないリンクモンスターも登場しており、それらには通用しないので要注意。

他にも、その状態を維持する限り、こちらも攻撃が通せなくなるという欠点がある。
相手モンスターが全て裏側守備表示の時に直接攻撃を仕掛けられるようにするギミックを持つゴーストリックなら、この欠点は気にならない。
また、貫通ダメージを倍加させる「カオス・MAX」や、
守備モンスターを攻撃した時に1000ダメージを与えつつ墓地に送り、全体攻撃が可能な「究極電導恐獣」などと組み合わせるのも手。

効果を受けた状態でもアドバンス召喚のリリースや融合素材、カードの発動コストなどには使う事ができるので過信は禁物。


波紋のバリア -ウェーブ・フォース-
通常罠
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て持ち主のデッキに戻す。

直接攻撃に限定された代わりにデッキへのバウンスとなっている。
自分のモンスターではなく自分を守るためだけに使うバリアシリーズでも異色のカード。

モンスターが攻撃されるときは使えないのでやや使い勝手が悪いが、「対象を取らないデッキバウンス」という効果自体は非常に強力。
かの「カオス・MAX」や「マジェスペクター」の厄介な耐性を無視して除去することができる。
「ミラーフォース」で対処できなかったモンスターでもあらかた片づける事ができ、デッキに埋めるので「エア・フォース」のように再利用を許す心配も少ない。

モンスターを掃除して安心している相手プレイヤーの度肝を抜ける可能性を秘めている1枚。
しかし、自分のモンスターを攻撃から守る目的では使えないので、採用するかはやはりデッキと相談になる。
場を開けやすい「スピリット」や「妖仙獣」、EXモンスターゾーンのモンスター単騎で戦う必要がある「閃刀姫」などと相性はいい。


●名前のみの派生


白銀のバリア−シルバーフォース−
カウンター罠
相手がダメージを与える罠カードを発動した時に発動する事ができる。
その発動を無効にし、そのカードと相手フィールド上に表側表示で存在する 魔法・罠カードを全て破壊する。

遊星が使用したカード。
ダメージを与える罠をカウンターし、ついでに相手の表側表示の魔法・罠を破壊できる。
相手の永続カードも巻き添えに出来るのはいいとして、罠カードにしか反応できないのは問題。
セットカードに無干渉なので次の火力が容赦なく飛んでくるのも厳しい。

……「地獄の扉越し銃」でおk。
あまりにも使い難く、あのDDBと同じパックでレアリティであったためハズレア扱いされた。
更にDUELIST EDITION Volume 3の再録からはハブられた。

カウンター罠である事、発動トリガーが異なる事から名前の似た別系統のカードであり、
英語版でもこのカードには「mirror force」の名を付けていない。


聖なる鎧 −ミラーメール−
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが 攻撃対象に選択された時に発動する事ができる。
攻撃対象モンスターの攻撃力は、攻撃モンスターの攻撃力と同じになる。

次元幽閉」でおk。

……と言いたい所だが、実はこの攻撃力アップ効果は永続的に続くため、
戦闘破壊耐性モンスターなら相討ちの後も変化した攻撃力を維持できる。

さらにダメージステップ時にさらに他のカードで攻撃力をアップすれば、相手モンスターを破壊したうえで攻撃力を維持できる。
フリーチェーンで元々の攻撃力を参照する「極星宝ブリージンガ・メン」があるが、あちらは相討ち用のカードと言える。
ちなみにミラーメールは対象をとらない効果である。

アニメでは遊戯王ZEXALにて九十九遊馬が使用しているが、
アニメではナンバーズはナンバーズでしか戦闘破壊できないためなかなか相性が良かった。
もっとも、その目的で使った天城カイト戦ではフォトン・ケルベロスで封じられてしまい、二回目の使用では相打ち目的で使ったが。



【関連カード】

ミラーフォース・ドラゴン
融合・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2800/守1200
このカードは「クリティウスの牙」の効果で自分の手札・フィールドの
「聖なるバリア -ミラーフォース-」を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。
(1):自分フィールドのモンスターが攻撃対象に選択された時、
または相手の効果の対象になった時に発動できる。
相手フィールドのカードを全て破壊する。

まさかのモンスター化したミラフォ。
初登場はアニメオリジナルのドーマ編であり「クリティウスの牙」を使用して海馬が呼び出した。

能力自体はミラフォの強化版であり、
自分のモンスターが攻撃か効果の対象になった時、相手のフィールド上のカードをすべて破壊する。
勝負を決めかねない強力な効果ではあるが、このカードの存在は相手にはバレバレであり、ミラフォの利点であった奇襲性は失われている。
攻撃力の高さもあり、実質的な耐性として攻撃的に攻めていくためのカード。


ミラーフォース・ランチャー
永続罠
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに手札からモンスター1体を捨てて発動できる。
自分のデッキ・墓地から「聖なるバリア -ミラーフォース-」1枚を選んで手札に加える。
(2):セットされたこのカードが相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
墓地のこのカードと自分の手札・デッキ・墓地の「聖なるバリア -ミラーフォース-」1枚を選び、
そのカードとこのカードを自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。

まさかのミラフォ専用サポート
初登場はアニメ遊戯王VRAINSのPraymaker Vs リボルバー(四回目)。
モンスターをコストにしてのミラフォサーチと、セット状態で破壊された場合のミラフォセットが仕事。
前半の効果を使えばまず警戒されるが、クリティウスの牙があればミラーフォース・ドラゴンの召喚に繋げることが出来る。


重要なのは後半の効果で、セットされている時に相手の効果で破壊されると、除外以外のすべてからミラフォを伏せることが出来る。
さらにそのターンでも発動できるが、バトル中に破壊されることはほぼなく、使われた相手はまず殴ってこないので、牽制の意味合いが強い。
……が、テキストをよく見ると、このカード自体もセットされる上にターン1制限なし。
さらにこの時点で、コイツ自体が「この効果でセットしたカード」なのでそのまま発動可能。
もっとも(1)の効果は発動タイミングが自分メインフェイズのみなので、セットした瞬間に破壊されたという展開でないとこの点は活かしきれない。
さらにせっかくのセット時の効果も使えなくなるので、よほどの自体出ない限り発動する必要はないと思われる。
この効果でセットする時は同時扱いなので、どっちがどっちかを公開する必要はないと思われる*6

相手ターン中にはセットしておいて、自分ターンに(1)のサーチ効果を使うかたちになる。
ただ、今の環境はどちらかというと、罠よりモンスターの方が重要なので、考えなしにサーチするよりもブラフとすることを前提にしたいところ。

弱点はどちらか一方しか使えない点
セットしたミラーフォースを使ってしまえば消去法でランチャーだとばれてしまう。
相手から破壊してくれなければ効果が使えないため、一度目はともかく再セット後に破壊する相手はいないだろう。
逆に言えばミラーフォースを温存している限り除去が撃ち辛くなるとも言える。
そして(1)の効果を使ってしまえば当然表側になるので、それ以後(2)の効果は使えない。
つまり、(1)の効果の発動後なら安全に処理できる。
特に発動時にチェーンしてサイク等を撃たれるとコストも無駄になってしまう。

相手に「ミラーフォースがある」とバレてしまう点も弱点。
そもそもミラーフォースは無警戒な時に踏むから甚大な被害を受けるのであって、あるのがわかっていれば破壊耐性やカウンター効果など対処方法はいくらでもある。

再セット後もバレバレなのを承知で残しておくか、破壊されるリスクを承知でミラフォを持ってくるか、いずれの場合も存在がバレバレになるミラフォをどのように活かすか。
使いこなすにはリボルバーよろしく相当のスキルが求められるだろう。


ダーク・リベレイション
罠カード
【条件】相手モンスターの攻撃宣言時、自分の墓地のモンスター(魔法使い族)4体をデッキに戻して発動できる。
【効果】相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。

遊戯王ラッシュデュエル版のミラーフォースとも言うべき存在。
魔法使い族専用かつそれなりの墓地肥しを要するミラフォという事で単なる劣化版のように思えるが、
ガンガン手札補充&消費を行うゲームコンセプトと、上述のスピードデュエル同様にメインフェイズ2が存在しない&モンスターゾーンが3つしかない仕様が噛み合った結果、
ラッシュデュエル販売開始から現在に至るまで環境のトップメタを走り続ける凶悪カードと化した。

ちなみに、本家ミラフォもLEGENDカードとして実装されているが同じLEGEND枠である死者蘇生強欲な壺が競合相手として強すぎて優先度はやや劣っていた。
しかし、2023年1月のルール改訂で、LEGENDカードの投入可能枚数がそれまでの「全てのLEGENDカードの中から1枚のみ」から、「モンスター・魔法・罠から1枚ずつ」に変更されたことで共存可能になり、不遇を脱することとなった。
このカードが実装されることによってレジェンドカードが割れるまでは「実はあの伏せカードはミラフォかもしれない……」*7という警戒が必要となる一風変わった厄介さがある。

ちなみに炸裂フォースの情報が開示されるまでの間、同じLEGENDの炸裂装甲を地獄に叩き落していた

【余談】

このカードの下位種と言えるカードには「万能地雷グレイモヤ」と「炸裂装甲」がある。
1:1交換が重視された時代にはデッキに採用されることも多かったが、ミラフォが3枚積み可能な今ではほぼ出番が無い。
スターライト・ロード等を防ぐため…なんて理由であれば最初からエア・フォース等を採用すればいいだけだし……。

他にも、ミラーフォースのカードが描かれているカードはそれなりに多い。
エクスチェンジ」のイラストでも確認できるが、これを発動した時に手札にあるのはどうかと思う。
相手が発動したにしても「サンダー・ボルト」や「強欲な壺」が手札にある辺り、かなり突っ込みどころが多い。

ミラーフォースの制限時代には、「フロッグバリア」や「棘の壁」などの特定のモンスターが攻撃されたときに発動できるミラーフォースの調整版カードがいくつか作られた。
現在はミラーフォースの制限が解除されたため、もはや過去のあだ花でしかないだろう。

アニメZEXALではパロディカードとして「蝉鳴くバリア-ミンミンフォース-」というのが登場したことがある。






項目のバリア−アニヲタフォース−
相手アニヲタの編集宣言時に発動する事ができる。相手BBS上の攻撃表示アニヲタを全て破壊する。


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最終更新:2024年01月27日 15:08

*1 なお勘違いされやすいが遊戯王で言う「プレイ」とはセットも含めるため、セットしたけど発動できなかったクロウなどもプレイの範疇である

*2 後の新マスタールールでは1:6、エクストラリンクで1:7

*3 一応、ゴーストガール戦のそれがミラーフォースだとは明言されていないが、発動時のリボルバーの口ぶりや演出は以後の2回と一致、発動後のフィールドの状況はまさにミラーフォースを踏んだ時のそれ。

*4 リンクモンスターをコストにそのマーカーの数だけデッキをめくり、1枚手札に加える。平たく言うと強謙の亜種

*5 一応、トランザクション・ロールバックの効果とトポロジック・ガンブラー・ドラゴンの効果はすでにその前の週までに判明していたため、視聴者からはPlaymakerの使用とガンブラーで防がれることは予測されていた。

*6 モンスターを同時に複数セットする効果持ちのカオスポッドは場所を教える必要はないという裁定

*7 先述した通り優先が低くとも食らえば致命傷となる