蒼穹のカルマ

登録日 :2009/08/10(月) 16:05:16
更新日 : 2016/03/29 Tue 22:59:27
所要時間 :約 7 分で読めます






──あなたのような人間がいるから戦争は無くならない──




レーベル:富士見ファンタジア文庫
著者:橘公司
イラスト:森沢晴之

全8巻完結


第20回ファンタジア長編小説大賞準入選作


『好きな人>>>>>>その他』なぶっ飛んだキャラが好きな人にオススメの作品。
文章力は高く、読みやすい。



このライトノベルがすごい!2010』にて10位を獲得し、主人公の鷹崎駆真も女性キャラ部門6位にランクインした。




【ストーリー】
《空獣(エア)》……それは生涯を空で過ごし、死を迎えても決して大地には返らない害獣。

蒼穹園には、空獣から人々を守る《蒼穹園騎士団》が存在した。

弱冠17歳にして騎士団で小隊長を勤める鷹崎駆真は、その若さと美しい容姿、類い稀なる強さから『蒼穹園の魔女』と呼ばれているのだが、彼女はそんな自分の評判になど全く興味がなかった。


駆真が関心を示すのはただひとつ――愛する姪っ子、鷹崎在紗の事だけなのである。



【登場人物】
◆鷹崎駆真
主人公。弱冠17歳で小隊長を勤める長い黒髪に赤い瞳の美少女騎士。
扱いの難しいマーケルハウツ式天駆機関を自在に操り、無手で空獣を狩るなど実力は折り紙付き。
17歳の美少女天才騎士というプロフィールのため蒼穹園では大人気で『蒼穹園の魔女』と呼ばれ、半ばアイドル扱いされている。
だが、本人は全くの無関心。
普段は愛想が全くない完全鉄面皮で、騎士団内では「鷹崎駆真が微塵でも焦るような事態が発生したなら、それは国の危機と思え」「鷹崎駆真を笑わせた者には賞金二万苑」と言われるほど。

だが、それはあくまで騎士団内だけの話。

死んだ兄の娘、姪の在紗を溺愛しており、彼女の前ではデレデレお姉さんと化す。
どれくらい溺愛しているかと言うと

  • 騎士団の任務より在紗優先。
  • 在紗のためなら世界も滅べ
  • 在紗の写真(4重ラミネート加工済み)を常時携帯。
  • 在紗に抱きつかれて恍惚、あるいはそういう状況を想像してヨダレだらだら。
  • 「血……あ……あ、あ……あああ在紗の指から血が血が血がァッ! うああああああああああああああああ痛いいたいイタイッ! ど、どどどどどの包丁で切ったの在紗さあお姉ちゃんに言ってごらんどこの金物屋だどこのメーカーだどこの研ぎ師だ一族郎党皆殺しにして七代祟ってやるぅぅぅううゥゥぁァァァぁああァァぁッ! ジェノサァァイッ! ジェノサァァァァァァァァァァイッ!」


等々、在紗至上主義を地で行く。


長い黒髪も、飛行には邪魔だが在紗が「綺麗」と言ってくれるから伸ばしているという。

鷹崎駆真の9割以上は在紗で出来ています。勇者になっても神になっても、女子高生や魔王になっても、魔法少女になっても精神が幼女化しても、全くぶれない。本当にぶれない。

ちなみに、十代始め頃にはすでに空獣狩りをしていたため、学力は算数(数学ではない)に敗北するほど低い。



◆鷹崎在紗
駆真の姪で小学6年生。赤い瞳以外は髪も肌も真っ白な美少女。駆真的には「どんな美少女も在紗の前ではへちゃむくれ」らしい。
駆真は叔母だが、歳が近いために「ねえさま」と呼んでいる。駆真を自慢の姉と思っており、関係はすこぶる良好。
ただ、駆真の性格と騎士団という職業ゆえに自分の願いを我慢する傾向がある。
駆真より良くできた娘。


◆三谷原雄一
駆真の兄の親友、在紗の父親の友人だった中年男性騎士。現在は鷹崎小隊に所属するスナイパー。
駆真や在紗とは昔からの知り合いのため、騎士団内で駆真の行動原理を理解している数少ない人物。
度々駆真の行動に振り回される。
喫煙者。



◆松永衛二
駆真の大ファンである熱血新米騎士。興奮すると周りが見えない。
駆真に憧れるあまり騎士になった筋金入りの駆真マニアで、当然鷹崎小隊に入りたいと思っている。
駆真のグッズを集めている他、ポスター等を自作していたりする。
腕前は……。


◆鳶一槙奈
小隊長を務める若き女性騎士。
駆真を一方的にライバル視しているが、駆真は対抗意識を持たないため、大体空回りしている。
努力で今の実力を掴んだため、天才である駆真が嫌いらしい。
彼女も年齢的に見て十分凄いのだが、駆真の方が若く『凄腕美少女騎士』というプロフィールが被っているため目立たない(これも駆真嫌いの一因)。
だが、駆真は彼女の実力を認めており、「偏った強さの自分より、近〜遠距離全てこなす彼女の方を見習うべき」という旨の発言をしている。
割りと陰険だがほぼ思惑は上手くいかず、結構不幸。度々エロい格好にさせられる。カルマへのレズ疑惑を持たれたこともある。
死ぬほどイタい歴史持ち。大体本人が悶絶するレベルで。7巻ではそれが災いして精神的なフルボッコに遭うハメに…。



【用語】
《空獣》
“エア”と読む。
一生を空で過ごし、死んだ後も死体は空中に漂い続ける生物。その性質から「大地に嫌われた害獣」と称される。
生態に謎が多く、人を襲う理由もはっきりとは分かっていない。
ただ、身体を構成する物全てに浮遊する特性がある事から、その亡骸は有用な資源として重宝される。
群れを作って動き、大きさによってガーゴイル級、グリフォン級などランク分けされる。


《天駆機関》
空獣の骨などで作られた飛行装置。
バイクの様に跨がるタイプや、甲冑の様に身に付けるタイプがある。
駆真の使用する甲冑型は〈マーケルハウツ式〉と呼ばれ、扱いが酷く難しい。

基本動作は

無重力状態のように浮遊する〈浮(フロート)〉

特定の場所で停止する〈停(ステイ)〉

浮遊能力を中和し、着地する〈着(タッチ)〉

推進剤を使って急激に加速する〈翔(ソア)〉

の4種類で、これらを組み合わせて複雑な動きを行う。


因みにかようにファンタジックな要素を多分に含む世界観ながら、文明レベル自体は現代と同等…というかぶっちゃけ現代日本のそれである。






以下、存在自体がネタバレなキャラ













◆アステナ
異世界《レーベンシュアイツ》の盟術師。金髪少女。
レーベンシュアイツを恐怖に陥れる魔王《ロヴァルツ》を倒すため、世界を救う勇者として異世界から駆真を召喚するも、在紗の授業参観を前にしていた駆真の怒りを買い酷い目に会う。
レーベンシュアイツでは盟術を使うために必要な幻素を魔王が独占しているため何も出来ない役立たずだが、盟術を使える状況なら結構強い。


◆ウタ
魔人(自称)
両目も含めて身体中縫い傷だらけで、髪は房ごとに色が異なり(オレンジと銀)、おまけに頭に釘が刺さっているという奇抜な見た目に加え、「さっスが我がマぁスター」というように奇妙な喋り方をする少女。
自らを眠りから覚ました駆真をマスターとし、「願いを叶える」と付きまとう。
魔人を自称するが、その正体はかつて蒼穹園に存在した国『皇華栄禅』で造られた人造人間(ロボット)と目されている。
だが、本人は魔人と言い張り自分が機械である事は絶対に認めない。
メカらしく背中からコードで繋がった目玉やら巨大な手を出すことが出来るが、魔法的な事は何一つ出来ない。
反面、馬力は凄まじく蒼穹園随一の飛行速度を誇る駆真に走りで追いついたり、背中から出てくる手で空獣を屠る事も出来る。


◆天由良・霊由良
神様
見た目十代前半の少女に見える神様。
交互に言葉を話す独特な喋り方で、二人の髪は複雑な結い方で繋げられている。
神の試練を受けるための遺跡に突っ込んだ駆真とウタに、試練を与えた。
神様だけあってチートな能力をもつ。

◆魔王ロヴァルツ
異世界《レーベンシュアイツ》の魔王。魔王と呼ばれるに相応しい実力を持つが、言動はかなりテンプレ。しかし色んな意味で規格外な勇者カルマには通じなかった。
色々あってやって来た《勇者》在紗にガチで惚れた本物のロリコン。
そして現在は鷹崎家に置かれる蒼穹騎士団のマスコット人形「そうきゅん」に精神を宿し、在紗を手に入れる機会を窺っている。
カルマとは当然仲が悪いが、在紗について語ると途端に意気投合する。向ける愛情の大きさではカルマに劣るようだが、変態レベルは多分同等。



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