ミラーマッチ(遊戯王OCG)

登録日:2011/05/13 Fri 14:47:47
更新日:2024/01/01 Mon 14:18:13
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ミラーマッチとは、自分のデッキと同じコンセプトのデッキとデュエルをすることである。

強デッキがひしめく大会等ではよく見かけられ、ベスト8には同じデッキばかりだったというのはよくあること。
特に環境デッキを使う場合は「同系対策は基本」であり、「ミラーマッチで、使い込んでる相手に勝てる自信がないのでデッキを変える」なんて話もある。


基本的にはミラーマッチになっても問題ないことがほとんどなのだが、
相手のカードも参照するタイプのカードが混じっていたり、相手の行動に合わせて動くタイプのデッキタイプの場合、
たった1枚のカードの駆け引きだけで勝敗がついてしまうもの、本来デッキの潤滑油に過ぎないカードが爆発的なアド製造機になるもの、紙になるどころか自分のメリットより相手のメリットが大きい地雷カードに変貌するなどおかしな決闘になることがある。


エクゾディア×エクゾディア

先に揃えた者が勝利になる。
お互いに効果が及ぶ手札交換カードの使い時が重要になって来る。タイミングによっては相手にトドメを刺す事も自滅する事もある。
うっかり双方のエクゾディアパーツが落ちてしまい、しかも回収手段が無いデッキ同士だった場合はとんでもない泥沼になってしまう。
禁止制限が無くエクゾディアもフル投入できた最初期の頃はお互いに初手エクゾディア完成で引き分けという事態がままあったという。


〇ロックデッキ×ロックデッキ

比較的よくある事例。
お互いが受けなのでどちらも攻撃することがない。そのためロックカードが紙になる。
次元幽閉などを伏せて邪魔になってしまった経験などないだろうか?
サイドボードで不要なカードを抜ききれないことも多い。

二重の意味で地雷デッキである性質上、よくあるとは言い難いが似たような例として、『アステカ×アステカ』の場合も問題。
相手の攻撃を強大な守備力で迎撃する事が肝要のデッキ同士であるため全くデュエルが進まなくなる。


〇ネクロフェイス×ネクロフェイス

まだネクロフェイスが3積みできた頃によく見かけられた。
チェーン処理が終わってみればお互いのデッキが空だったなんてよくあること。

封印の黄金櫃発動→ネクロフェイス効果発動→ネクロフェイス効k(ry→ネクロf(ry→(ry

この場合、ミラー対策に自分のドローフェイズをスキップするカードを入れる等して対処していた。
しかし30枚ものカードが除外されればそれらのカードも吹っ飛ぶ可能性が高いため、結局の所運ゲー。
2020年10月からはまた3積みできるようになった。


暗黒界×暗黒界

似たジャンルに魔轟神があるが、暗黒界は相手のカードの効果によって捨てられると強力な効果を発動するので、暗黒界の取引や手札抹殺などがほぼ死に札になってしまう。
間違ったタイミングで発動しようものならこちらの場は一掃されて相手の場には致死量のモンスターがいるなんてことも。
魔のデッキ破壊ウイルス等の、「墓地に捨てる」ではないカードでピーピングする必要があるだろう。
マッチ1戦目はお互いのデッキを知らない事が多い関係上、先攻で知らずに動いたら悲劇が起こることが多い


チェーンバーン×チェーンバーン

このデッキのキーカードは同一チェーンに同名カードが発動されていたら発動できないため、非常にやり辛い。
だからといってチェーンコンボをせずにカードを温存してしまうと、マシンガンやコアラの餌食になるので、カードを小出しする非常に地味な決闘になる。
また、相手の伏せがあるときに大きく動くと、それにチェーンしてダメージカードをぶっぱなされることもあるため、とにかく難しい。


スキドレ×スキドレ

スキドレ張ったら相手がバルバロス召喚してきたでござるウボァ(^p^)
サイドボード時に何を抜くのかとにかく悩む。


芝刈り×芝刈り

デッキの性質上肝心要の芝刈りが紙切れと化すため、ただの事故りやすいデッキ同士のデュエルになってしまう。
大量のデッキをいかにして事故らずに捌ききれるか、腕と運の見せどころ。


雲魔物×雲魔物

雲魔物の召喚時にフォッグカウンターが乗る効果は、相手の場の雲魔物も数に含むためカウンターまみれになる。
お互いが雲魔物のスコールを張ろうものなら……


真六武衆×真六武衆

門のカウンターが凄いことに。
ただシエンのせいで、やっぱり先攻が大きく有利。


XーセイバーXーセイバー

ガトムズの緊急指令で全てが決まる究極の駆け引きが始まる。
同じXーセイバーでも、ハンターライコウとビッグハムスターを採用した軸が相手なら先に落ちた相手のXーセイバーをパクれる。

ライコウでフラムナイトとエマーズブレード落ちてやっほい!と思ったら相手に寝取られてヒュンレイ出て来た、なんて事も。


サイバー流×サイバー流

サイバー・ドラゴンの要塞による食い合いが多発する。
とにかく、どのタイミングでサイバー・ドラゴンを出していくかが鍵となる。
ツインやエンドも要塞に早変わりしてしまうので、パワー・ボンドを使っての融合は計画的に……


剣闘獣×剣闘獣

2008年世界大会決勝戦で実際にあった組み合わせ。ちなみにベスト4の内三人は剣闘獣デッキ。
優勝した日本代表選手は、ミラー戦を意識して当時マイナーカードであった精神操作等のコントロール奪取カードを用意していた。
それで相手のモンスターを奪い、ヘラクレイノスの融合素材にすることで勝利をもぎ取った。


〇青眼魔導×青眼魔導

ミラーマッチ対策のデッキ同士が戦うという面白い展開。
勝敗はどちらが先に鉄壁を張れるかで決まる・・・


〇儀式青眼×儀式青眼

詳細は個別項目に譲るが、ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンの最大の敵は自分自身という性質上、
自軍のカオス・MAXを守備表示にされた状態で相手のカオス・MAXの攻撃を許すと一撃死してしまう。
当然逆もまた然り、如何に相手のカオス・MAXを守備表示にして攻撃を通してやるかが鍵になる。


BF×BF

暁のシロッコの効果は相手フィールド上のBFの攻撃力も加算できるので、攻撃力10000越えの黒槍のブラストが爆誕し相手をワンパンで倒してしまう事も。
シロッコが入ってないことが多くなった後は、伏せカードをめぐる戦いとなる。
ゴッドバードアタックを直撃されたら負け一直線のため、後攻は伏せ除去が無い時は1ターン目は1枚だけ場に出すなどのプレイングが必要。
トラップ・スタンや七つ道具があれば話は楽だが…


〇属性型超融合×属性型超融合

モンスターが2体並べぶだけで回避不可の最強除去兼展開カードに変貌。
超融合で2体除去したと思ったら2体並んでしまい超融合し返されることも。


閃刀姫×閃刀姫
ウィドウアンカーとシャークキャノンによるレイや各種リンク体のNTR合戦奪い合いが発生する。特に墓地のカガリはシャークキャノンの絶好のカモ。
相手のウィドウアンカーによるコントロール奪取を防ぐために、チェーンして自分のウィドウアンカーを自分のモンスターに打つ*1というような他の対面ではまず見られない特異なプレイングが見られる。
このように妨害の打ち方や魔法カードのリソース管理などでお互いに非常に考えることの多いデュエルとなるため、ミラーマッチが楽しいテーマとして定評がある。


インフェルニティ×インフェルニティ

先攻後攻を決めて初手を見せ合うだけで展開も勝敗も分かるという嘘みたいな逸話が伝わっている。
極まった満足民は決闘すらせずに満足できるようだ。
たまにお互いが事故ってグダることもあるが。


起こってほしくないミラーマッチ


終焉のカウントダウン×終焉のカウントダウン

一旦発動してしまえば20ターン後の特殊勝利を阻止する方法が無いため先に発動したほうの勝ちになる。
しっかりカウンターできるかが鍵。
先攻1ターン目に発動されたら泣くしかない。


Sin×Sin

Sin場に一体しか存在できないため先に出した方が有利のジャンケンゲー
効果的には他のカードにも存在しうるのだが、このデッキの場合入っているカードのほとんどがそうであるため醜いことになる。
サイクロンなどで返そうにもsinスタダはそれも許さない。


〇現世と冥界の逆転型マキュラ×現世と冥界の逆転型マキュラ

いつから先攻第1ターンで貴様が勝利すると思っていた?勝利するのは後攻第0ターンの俺様だ!
というわけで伝説の最凶のデッキの一つである「処刑人マキュラ」と「現世と冥界の逆転」軸のデッキ破壊。
要約すると「処刑人マキュラ」を墓地に落とすと、「現世と冥界の逆転」の効果で相手のデッキが極小になり、そこへ「手札抹殺」等で止めを刺すデッキ...なのだが、
「互いの」カードを墓地に送る「メタモルポット」等の回転エンジンの存在、墓地に行くだけで手札のトラップを発動可能にする「処刑人マキュラ」の異常性が組み合わさった結果、
たとえ先攻を取られても相手の止め札に対して「現世と冥界の逆転」をし返す事で自滅させる、
正真正銘の0ターンキルが可能になった。
特に当時はこのデッキが普通にいたので日常的に起こりえたのだから恐ろしい。
一応墓地に送られたカードを見ればミラーマッチだということも、相手の手札に現冥があるであろうこともわかるので、対策は可能だが…*2
現在はデッキ軸だった両名の禁止&エラッタにより消滅。今はマキュラの異常性を証明する逸話となっている。


サンダー・ドラゴン×サンダー・ドラゴン

ドロー以外でデッキからカードを手札に加える事を禁ずる強力な妨害能力を持つ《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を有し、
そして「サンダー・ドラゴン」はデッキから同名カードをサーチする能力が特徴であるカード群である性質上、
先に超雷龍を出した方が圧倒有利となる。


ふわんだりぃず×ふわんだりぃず

通常召喚による展開で増Gを無力化、《ふわんだりぃず×えんぺん》による特殊召喚メタ、《ディメンション・アトラクター》を気兼ねなく採用できることによる墓地メタなどが強力なテーマだが、当然と言えば当然だがこれらは悉くふわんだりぃずには刺さらないため、お互いがお互いの強みを潰し合う泥仕合と化す。
さらに《ふわんだりぃずと謎の地図》をお互いに発動していると非常に煩雑なチェーン処理にまで追われることとなり、色々な意味で疲労感が凄まじいマッチとなる。
《烈風帝ライザー》の使いどころが勝負の分け目。


蟲惑魔×蟲惑魔

テーマの特徴である落とし穴カードがテーマの特徴である落とし穴無効能力によって死に札になる上、蟲惑魔のカードでは守備表示フレシアを突破する手段が皆無なため泥仕合と化す。
かといって他のエクシーズなりリンクなりを出して突破しようとすれば待ってましたと言わんばかりに死に札だった落とし穴に落とされる。
《アクセスコード・トーカー》のような突破手段があったり初動で上手く有利を取れればいいが、
一度グダってしまうと相手のリソースが尽きるまでひたすら魔法罠を破壊したり味方を落とし穴に落とさせ続けたり低攻撃力でぺちぺち殴り続けたりという地獄の消耗戦が展開されることになりやすい。
なおデュエル内容は泥仕合待ったなしだが、それゆえ両者の盤面が埋まるほどに蟲惑魔が並ぶので蟲惑魔デッキ使いにとってはある意味天国かもしれない。

〇イシズ(現世と冥界の逆転参照カード)×イシズ

自分の「古衛兵アギド」や「古尖兵ケルベク」が相手の「古衛兵アギド」や「古尖兵ケルベク」のトリガーとなり、墓地肥やしスピードが異常なまでに加速する。
それだけならネクロフェイスミラーと同じなのだが、墓地送りトリガーは除外トリガーより圧倒的に多いため何らかのアドバンテージを稼いだりいきなり融合モンスターが飛んできたり等々プレイしている側にも訳がわからない事態になる事も…


アニメ・漫画で起こったミラーマッチ

◯遊戯×パンドラ

ブラック・マジシャン使い同士の決闘であり本編における初のミラーマッチ。現実のTCGであれば前述のように度々起きる事例ではあるが、主人公と同じカードをエースとして扱う敵の存在は読者・視聴者に大きな衝撃を与えた。

〇闇遊戯×表遊戯

闘いの儀ではなく*3ドーマ編の方。表遊戯は幻影みたいな物。
全く同じデッキ、全く同じ手札だったが、プレイングの差で序盤は闇遊戯が優位に立つも…


〇十代×エド

フェザーマンとバーストレディを融合して十代はE・HERO フレイム・ウィングマン、エドはE・HERO フェニックスガイを出す。
E・HERO同士のデュエルと思われたが…


〇元ジャック×偽ジャック

元ジャックはセイヴァードラゴン、セイヴァーデモンドラゴン
偽ジャックはなんとレッドデーモンズドラゴン3枚積み
と違いがある。

一方が発動したカードをもう一方が説明するというシーンがよく見られた。


〇遊馬×マスター・イビル

Dチーム・ゼアルより
マスター・イビルは本作のラスボスで遊馬と同じホープデッキ使い。
ZWとRUMも入っている。
ただしホープ自体は遊馬が出したのを精神操作で奪った。これもミラーマッチでは有効な作戦ではある。



メインデッキのモンスターはカイトがフォトン、ギャラクシーモンスター、ミザエルがドラゴン族と違うが、
それぞれのエースが銀河眼の光子竜No.107 銀河眼の時空竜で二人ともギャラクシーアイズ使いである。
三戦目の最強のギャラクシー決戦!(半ギレ)では二人が同じギャラクシーサポート魔法を使った。





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最終更新:2024年01月01日 14:18

*1 ウィドウアンカーは無効化しないとコントロール奪取が出来ない→先に自分で自分を無効化すればコントロール奪取は失敗する

*2 結局お互いのデッキをひっくり返されて、返しにコンボされたら負けなのだが…。2枚以上現世と冥界の逆転を入れられるフォーマットならば、相手の現冥に更に現冥を打てば勝てるが。

*3 この時は闇遊戯のデッキは従来の「いわゆる遊戯デッキ」だったのに対し、表遊戯が使用していたのは「ガジェット」や「サイレント」を軸にした表遊戯オリジナルのデッキであるため、ミラーマッチではない