小学館の学年別学習雑誌

登録日:2013/05/04 Sat 22:13:33
更新日:2023/06/15 Thu 01:28:43
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小学館の学年別学習雑誌とは、小学館より発行されている(一部されていた)月刊雑誌である。
2017年現在「小学一年生」と、全学年を対象とした新雑誌「小学8年生」が発行されており、過去には「二年生」「三年生」「四年生」「五年生」「六年生」のシリーズも発行されていた。

その歴史は古く、最初の発行は1922年である。

雑誌の概要は、その当時の児童向け人気アニメやゲームを取り扱ったコミカライズ作品が主であり、
高学年の雑誌となると、政治問題や社会問題、性についてといった思春期向けの企画や漫画を取り扱うというように、非常に広い守備範囲を持つ。
当時の社会情勢や流行に対応した物が掲載されるというスタイルである。
昔はウルトラ関連の記事が多かったが、現在はライダー共々「一年生」に細々掲載されているのみ。



有名な連載漫画
説明不要。
付録や特別漫画では同じ掲載誌の藤子作品はもちろん、他作者漫画キャラとのコラボも多数。
中でも『うわさの姫子』とのコラボ漫画は衝撃的な内容でファンの間では語り草になっている。

大山ドラ末期に掲載されていたザ☆ドラえもんズの番外編。死ぬほど笑えて、そして泣ける傑作。

御存じの方も多いだろうマリオ漫画版代表作。コロコロコミックの方と同じ章を並行して掲載することも多く、
各誌連載用に出だしの変更やページ数調整も行うため、番外編等として単行本では編集していた。

  • スーパーマリオくん(嵩瀬ひろし版)
ファミマガディスくん漫画の作者によるマリオ漫画。こちらは学年誌がメイン。
マリオとルイージの帽子に謎のコブが2つ、クッパとはケンカ友達で、栗色ストレートロングヘアのピーチ姫が天然キャラ、セリフが「どっひゃあ」「なんじゃあ」「びええ」「あらあ」の方。
スーパードンキーコングのコミカライズを兼ねたコングファミリーとの共演エピソードもある。
学年誌以外ではコロタン文庫の各種マリオ特集本にも掲載されており、1993年にビッグコロタン、2004年にはぴっかぴかコミックスにて単行本化されている。

ポケモンのコミカライズの中でも最も有名であろうと思われる、この雑誌の看板であったともいえる漫画シリーズ。
エメラルド編からは学年雑誌枠減少のあおりをもろに喰らう羽目に。

本誌に連載されているのは『名探偵コナン』の番外編であり、作画担当が違う人となっている。
なお、学習雑誌にも関わらず遺体が原作以上にグロかったりする。
短いページ数で完結させるべく、よくよく見ると冒頭の構図等がぶっ飛んでいることも多く、原作でほとんどない展開もある。

スーパーマリオくんと同じくコロコロコミック連載版と並行して連載されていた。このようにコロコロで人気の漫画は学年誌でも新作連載が始まる事が多かった。

「女性二人組による最も長く続いた漫画」としてギネスに載った捧腹絶倒ギャグマンガ。
主役は小4だが、連載自体は『小学二年生』で始まり『小学二年生』で終了した。

  • 星のカービィ(さくま版)
初の本格的なカービィのコミカライズとしてスタート。長らく連載が続き明確な最終回がないまま終了したが現在は「ぷっちぐみ」で10数年ぶりに新作連載がスタートした。

  • のんきくん
何をするにも数時間は当たり前、さらには数日・年月単位も平気でアリという超マイペースな赤い帽子の小学生のんきくんとその両親がメインキャラのギャグマンガ。
「ドピュー」という擬音とともに尻を突き上げたぶっとびポーズが特徴。
そのマイペースっぷりはあさりちゃんの家に招待されたコラボ漫画でも相変わらず。つるピカハゲ丸の近藤にぶっとびを真似されたこともある。

コロコロ版と比べてバトルチップを使う描写が多かったり、何気にアニメ・コロコロ版と比べると最も原作に近い形でストーリーが進んだ。

  • ないしょのつぼみ
性教育をテーマにした少女漫画。本来の読者層以外の男性層にも爆発的に売れて話題になった。

同じく性教育作品だが漫画版は健全。この作品以外にも手塚治虫先生は60〜70年代前半、80年代前半にかけて多くの漫画を学年誌に発表した。


他にも金色のガッシュベルの四コマ漫画版、安藤百福を訪ねるキテレツ大百科特別編とか、いろいろある。

これ以外にも隠れた名作は多いが、残念ながらコミックス化されていない物、コミックス化されていてもすでに絶版の物、電子書籍化されていない作品も多い。

こうして多くの少年少女たちに影響を与えていたであろうこの雑誌だが、少子化、不景気に伴う発行部数の低迷により、
現在は二年生~六年生までが廃刊になり、一年生しか残っていない。
その一年生も漫画やホビーなどエンタメ要素を薄くし、写真主体の特集記事や読み物、学習ドリル、組み立て不要の玩具付録をメインとした雑誌へ転換している。

ちなみに、小学三~六年生以上の代わりとして発行された雑誌「ガクマンプラス」は学年誌以上に部数が振るわなかった。
いっそ復活させてくれれば……と願うかつての読者も居た中、2017年春よりスタートしたのが、小学8年生である。
「8って何だよ。留年かよ」
という突っ込みがまず最初に入るタイトルだが、これは、当初この雑誌のタイトル初期案が「小学∞年生」であり、
学年に囚われず全学年をカバーして愛好される雑誌を目指すという方向性からつけているという。
現在2、3ヵ月ペースの不定期で刊行しているが、どのような雑誌になっていくことだろうか。


何だかんだその時の流行の物を扱っており、当時の様子を知る資料としてはなかなかに興味深いもの。
近年のものは「国際子ども図書館」に収蔵されており、まだデータ化されていないが、昔のものであれば国立国会図書館にて
データ化されたものを閲覧出来る。
興味があれば閲覧しに行くのも良いだろう。


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最終更新:2023年06月15日 01:28