邪道食い

登録日:2012/04/06 Fri 13:31:41
更新日:2023/09/20 Wed 00:31:24
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邪道食いはよせーっ!

邪道食いとは、大食い漫画「喰いしん坊!」で登場した言葉。
時々見られる食べ方の一つである。主に敵方が使う場合が多い。

大食いにおいて早く効率良く食べるならば!方法や礼儀などどうでもよいのだァーッ!とばかりに「兎に角食べる事だけに特化し過ぎて礼儀を忘れた食べ方」を指す。

しかし相手より早く食べる、相手の戦意喪失を狙った自分の体力を無視した食べ方の為、結局自爆したりして堅実に食べた主人公達に敗れる。


見てる読者が食欲を失うような邪道食いの数々に、主人公達が返り討ちにするケレン味ある展開は喰いしん坊の魅力の一つでもある。

・邪道食いの一例

【圧縮】

口の中に手早く詰め込む為にパン等の食べ物を押し潰し、小さくして食べる事。
が、潰して固くしたところで噛む回数が増える為、実際やる場合はそんなに早くなりはしなさそうである。
見映えも悪くなり、ハンバーガー等の食材はうまく潰し損ねた場合余計なタイムロスになる場合も。

なお同じ小さくするでも、小さく切り分けて食べやすくする手法は主人公達もよく用いる。


【液体掛け】

本来そういった食べ方をしない料理に水や茶等の液体をぶっかける事。
カレー等熱々で出される料理を冷ましたり、丼物を茶漬けよろしくサラサラと食べる為に行われる。

が、この「邪道食いフォロワー」達は熱々の食事に氷水をぶち込むという最悪の行為を行う。作り手、店、ひいては料理そのものへの冒涜である
見映えも悪くなる。

この作品での液体掛けは他にも、

1.デカいお椀を用意する。
2.その中に具(おにぎりからたこ焼きまで多種多様)をぶちこむ。
3.水をぶっかけて解し、お茶漬け(?)のように食べる。
と言う食の神様へ真向からケンカを売ってる事をする。
後述の液状化とは少々異なる。

しかしうな重に茶をかける(名古屋ではひつまぶしして普通に食べられている)といううな茶漬けを邪道食いだと断罪した例(ただし動機ややり方が良かったとは言い難い)もある。
基本的に水分の摂取を最小限に抑えるのが鉄則の大食い対決においては、後半になるにつれ徐々に不利になる。

【変形】

最初に出された食べ物を別の食べ物にする食べ方。
例えばショートケーキはイチゴだけをまとめてイチゴジュースにして飲み、残るケーキ部分は団子状に丸めて食べる、
太巻きを一旦分解しておにぎりにして食べる等。
やられた方は良い気にはならないのでやはりやらないようにしよう。

【液状化】

見るもの全ての食欲を減退させる、邪道食いの極みに達すると思われる食べ方。
ミキサー、またはフードプロセッサを持ち込み食べ物を放り込み、何でもペースト状にして食べる
見映えもへったくれもありゃしない。ただのペーストを食べる姿には誰もそそらない。

しかも、食感はともかく味も全て混ざった物になる。これを平然と出来るのは食べる行為をただの「作業」としか思ってない者である
食材においては一気飲みした直後に噴き出す味になる事も。

当たり前だが、こういった行為は公共の場ではやめる事。下手すると出入り禁止になる上、ミキサーのコンセントを無断使用するものなら盗電になる。

今までの種類すべてに当てはまるが、食べるスピードが速くなっても結局食べやすくするための作業に使う時間も消費することになる為、裏目に出る例も多い。


【ちゃんぽん】

ラーメンとショートケーキ等、別々の料理を一つにごちゃ混ぜにして食べる方法。
この食べ方で生まれた料理を自ら実演して食べたハンター錠二は「餌」と評した。

しかし苦手な八角の臭いをクリアする為とは言え、満太郎も中国の焼肉弁当にカレーをかけたりしたこともある。


【どか食い】

複数のマグロ丼を一つにまとめ、醤油をかけて一気にかきこむ「鯨食い」等。
邪道と言うには少し苦しいが、まあ綺麗な食べ方とは言い難いし、体に無理をして自爆しやすくなる為、満太郎は非難していた。


◆正道食い

邪道食いの対義語で、料理を本来の食べ方、または本来の食べ方に近い食べ方で食しながら大食いすること。

極めて高いテクニックと精神力と天賦の才能が必要となるが、邪道食いをした連中がこれによって敗れる様はざまあwと一種の爽快感があった。

しかし満太郎が喰いワンで行った「肉まんの中身を取り出して冷ましてから詰め直す」のは邪道喰いの一歩手前にしか見えないが「邪道返し」と称賛されていたり、終盤の喰輪杯編ではかなり曖昧になっており、トマトの大食いでは潰して食べてはならない等一応正道食いが必須ルールとなっているものの、皮が破れない程度に揉んで中身を潰すというギリギリの食べ方をした選手もいた。
また他の大食いでも、手でゆで卵をぐちゃぐちゃに潰してマヨネーズと和えて食す、ロコモコの卵とライスのみに醤油をかけて食べる等、美しいとも、料理本来の食べ方とも言い難い食べ方がスルーされていた。


設定を引き継いだ大食い甲子園では、高校生の競技ということで邪道喰いは全面禁止される。
逆に言うとプロの世界ではある程度認められているのだが、あくまで「甲子園」なので学生スポーツの流儀があるのだろう。
邪道食いスレスレの小技の応酬という地味で卑怯くさい勝負となってしまい、エンターテイメントとしての面白さが失われたとの意見もある。

ハンター錠二自身「本当は駄目だけど勝つためならば邪道食いするのは仕方無い」という見解でもある。


現実のフードファイトでも実在する行為であり、ニューヨークで開かれているホットドッグ早食い大会では
まずホットドッグを二つに割ってソーセージを食べ、そのあとパンを水に浸すという方法がとられる。
これはアゴへの負担を減らすという意味合いが大きいらしい。

この方法を発案したのは日本人フードファイター小林尊であり、マネする参加者も多い。
現在では契約上のトラブルによって小林はこの大会に参加しておらず、大会自体の視聴率も落ちているとのこと。

追記・修正はミキサーを持ち込んだ相手を負かしてからお願いします。

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最終更新:2023年09月20日 00:31