はねる(ポケモン)

登録日:2012/07/02 Mon 11:59:01
更新日:2023/09/01 Fri 14:27:44
所要時間:約 8 分で読めます





ポケットモンスターシリーズに、1つの技がある。

グリーン『よおーッ! レッド
レッドも きたか!
はッはッ うれしいぜ! ▼

ポケモントレーナーなら誰でもその技を知っているが、
それを使いこなしたものは未だ少ない。

ライバルの おまえが よわいと
はりあい ないからな! ▼

その技を使われても
常人には何が起こったかすら分からない。

おれは ずかん あつめ ながら
かんぺきな ポケモンを さがした!▼

その技は「カウンター」でも「ミラーコート」でも「マジックコート」でも跳ね返せず
その技の前では「まもる」すら意味がない。

いろんな タイプの ポケモンに
かち まくる ような
コンビネーションを さがした! ▼

変化技を封じる「ちょうはつ」や、意外にも「じゅうりょく」でかろうじてその技の使用を妨害できるが
使用を封じたはずなのにまったく同じ結果が現れるという。

…… そして いま! ▼

PP(使用可能回数)が5という技も珍しくない「ポケモン」シリーズにおいて、
その技のPPはあらゆる技の中で最も多く、最大で60超という驚くべき値を叩き出す。

おれは ポケモン リーグの
ちょうてんに いる! ▼

あるソフトでは、その技を使っただけで表彰に値する出来事として
実績が1つ開放される

レッド!
この いみが わかるか?    ▼

あるソフトでは、その技の使用自体が驚嘆すべき出来事としてテレビで報道される。

…… …… …… 
…… わかった! おしえてやる! ▼

その技はあらゆる地方の「技マシン」に記録されておらず、
その技を教え技として教える技術を持った人物は古今東西どの地方を探しても存在しない。

この おれさまが!
せかいで いちばん!
つよいって ことなんだよ!  ▼

ゆえに、すべての技を使用できるというあのミュウですら
その技を使うことは未だにできていない。

グリーンが 
しょうぶを しかけてきた! ▼
グリーンは
ピジョットを くりだした!
ゆけっ! ギャラドス!

ギャラドスミロカロスソルガレオルナアーラ…限られたポケモンのみ習得が許されたその技が。
残酷なまでに印象的で魅惑的なその3文字が
今、炸裂する…!

ギャラドスの 
はねる こうげき!
しかし なにもおこらない




しかし なにもおこらない!




はねるとは、ポケモンの技の一種。初代から存在する。

タイプ ノーマル
PP 40
威力
命中率

その効果は……



一切ない。

一切ない。


一切ない。


    


然り、この技には効果が何1つ設定されていない。
使ったポケモンがピチピチと(あるいはピョンピョンと)その場で跳ねて終わりである。

ポケモンが覚える技にはUSUMで使えるものと剣盾で使えるものを合わせると712もの技が存在する。
だが、発動しても何の効果もない技である「はねる」は、ぶっちぎりで最弱の技である。


とはいえ、ゲームでは一見弱そうに見えるワザとかアイテムとかに隠された能力があり、実は特定状況でのみ有用、という例は少なくない。
そもそも、このワザの最初の使い手であるコイキングからして、「どうしようもない雑魚だが、実は進化すると強力なギャラドスになる」というポケモンである。
そのため、「ポケモン」全盛期の子供たちの間では「実はごく低確率、あるいは特定条件でこの技にも極めて有用な状況が存在するのでは?」というウワサは絶えなかった。
もちろん、「はねる」もただ跳ねているのではない。この技にも隠された効果が


ない


ない


ありません


偉大なる無駄(グレート・ムダ)。絶対的無意味。
「はねる」とは、そういう技なのだ。

はねるを覚えるポケモン

初出となる初代ではコイキングの専用技。
その後、金銀で名前からして「はねる」気満々のハネッコ系に解禁され、
また遺伝技としてコイキングからニョロモタッツーに遺伝させられるようになった(オタマジャクシはカエルになるからにしても、タツノオトシゴに跳ねるイメージあるか?)
第3世代ではコイキングと対をなす「凄い弱いけどやたらレア」なさかなポケモンのヒンバスが習得し、その後も習得者は続々と増加、現在では40種類以上のポケモンが「はねる」習得可能者に名を連ねている。

基本的には
が習得する傾向がある。
「こいつは魚です」「こいつはジャンプします」「こいつは無抵抗です」といった、キャラクター性を補強するための技と言えよう。
え?ミミッキュが覚えるのはなぜか?なんだろうねアレは…。

レベル1以外では習得できないという伝統があり、「はねる」をレベル2以上のレベルアップで習得するポケモンは剣盾現在存在しない。
ちなみに、進化すると習得出来なくなる場合が多い。ニョロモ、タッツー、デリバード、タマンタ、マンタインに至ってはタマゴ技でなければ習得できない。

コイキングとはねる

「はねる」を語る上で絶対に外せないのがコイキングの存在であろう。
そもそも「はねる」が初登場した初代における「はねる」の使い手はコイキングのみであり、「はねる」はたとえ敵に襲われてもはねる事しかできないというコイキングの圧倒的な弱さを表現するための技だったのだ。
何しろコイツ、レベル15まではねるしか覚えない。
もちろん「はねる」で敵は倒せない=経験値がたまらない=レベルアップしないので、戦闘に出ないと経験値が得られなかった昔のソフトではそりゃもう育成が超大変なのである。
「コイキングを繰り出す→交代して別のポケモンで敵を倒す(これで半分の経験値がコイキングに入る)」を何度も何度も繰り返し、コイキングをギャラドスにした時の感動はひとしおであった。
え?がくしゅうそうち?単純に入手が遅いのと、この当時は「持ってると手持ち全員に経験値分配」という超絶使いにくい仕様だったため、「助っ人+コイキング」の2匹編成にでもしないと意味がなくほとんど使われなかった(交代の手間がなくなるのは助かるが…)。

ポケモン図鑑の説明文でもとにかくはねるポケモンである事が強調されており、
はねる理由を研究している学者がいたり、熟練のコイキングでははねるだけで山を越せるという。
たまに高くはねた際にピジョンに捕まる事もあるらしい。ナムサン。

ポケモンスタジアム2では「コイキングのはねるでポン」というミニゲームが存在する。
操作は簡単、Aボタンを押すとコイキングがはねる。以上。
時間内により多くはねさせたプレイヤーの勝ちである。画面上部まで届かないとカウントされないので注意。

ポケモンセンターにてコイキングとはねるの文字が書かれた木札が販売された事も。

はねろ!コイキング

2017年からスマホ向けに配信されたコイキングがはねるだけのゲーム
コイキングにエサを与えたり特訓したりして、高くはねるコイキングを育てるゲームである。
極まったコイキングは数百メートルもの驚異的はねる力を発揮する。
あくまでも高くはねるコイキングを育てるのが目的なので、成長しすぎてギャラドスに進化してしまうと引退となる。
こんなにギャラドスになる事が祝われない事あるか…?

ゲーム内での「はねる」

第1世代

てきの コイキングの
はねる こうげき!
しかし なにもおこらない
先述の通り、コイキングの専用技。
そして伝説が始まった。

第2世代

やせいの ハネッコは
はねるを つかった!
しかし なにもおこらない
王族たるコイキング一族のみの特権とされてきたはねるの行使が市民に認められた初めての世代。
この技を下賜されたハネッコらは「いらねェ」「もっとマシな技よこせ」と叫び泣いて喜んだという。

第3世代

やせいの ヒンバスは
はねるを つかった!
しかし なにもおこらない
ルビー・サファイア・エメラルドでは、はねるを使った回数が内部的に記録されるという無駄な機能が搭載された。
キンセツシティの「でんせつオヤジ」が累計はねる回数を教えてくれる事がある。

本世代で登場したポケモンコンテストでは残念ながらそこそこ使える技になっており、
「ターンの最後に使うと獲得ハートが3倍になる」効果を持つ「かわいさ」属性の技となっている。
カイナシティにはコイキングでコンテストに挑むCPUもおり、バトルでの強さと無関係な競技であるコンテストの象徴というべきキャラクターである。
でもコイキングより色々な技が使えるポケモンの方が絶対有利だけどな!

第4世代

ミミロルは じゅうりょくが つよくて
はねるを だせない!
この世代で追加された技じゅうりょくにより使用を封じられるという超無駄な仕様がついた。
「じゅうりょく」発生中は「そらをとぶ」「とびげり」等の飛んだり跳ねたりする技が使用できなくなるのだが、全く無駄な事に「はねる」もこのメタ対象に含まれている。
したがって「じゅうりょく」発生中は「はねる」は選択できなくなるし、「はねる」を使おうとしたターンに先制で「じゅうりょく」を使用されると「はねる」は失敗する。
でもコイキングがマジメに攻撃してくるようになるので却って敵に塩を送ることになる

また、この世代では本当にマジで超ギリギリわずかに「はねる」に対戦での使い途ができた。
具体的に言うと極々稀に起こり得るソーナンス同士のミラーマッチ時。
ソーナンスは能動的にダメージを与える方法が、PPが枯渇した時に使用される「わるあがき」しかない。
しかし第4世代以降の「わるあがき」は自身の最大HPの1/4の反動ダメージを受ける技であり、ソーナンスの防御性能も相まって先に「わるあがき」を使用した方が負けるのだ。
つまりここで、全ての技の中で最もPPが豊富な「はねる」に活躍の場が与えられるわけである。殆ど使う機会がない「はねる」よりも他の補助技を入れたほうが何倍も有用だけどね。

相変わらずコンテストでは普通に効果がある。
本世代では審査員のボルテージが低い程多くのハートが得られる。

第5世代

ルリリは
はねるを つかった!
しかし なにもおこらない!
ブラック・ホワイトは、おそらく史上もっとも「はねる」の影が薄いゲームである。
というのも、BWはストーリーの初回クリアまでこのソフトで初登場した新ポケモンしか登場せず、その中に「はねる」を覚えるものが1匹も居ないから。
更にクリア後になっても野生のコイキングが存在しないので、クリア後に1番道路で釣れるヒンバス以外「はねる」を使ってくる野生ポケモンが皆無である。
「はねる」の使用回数がテレビで紹介される機能があるが、「はねる」を使ったことがなく気づかなかった人の方が多いのではないだろうか?

BW2でははねるを使う事で「コイキングアワード」のメダルを取得できる。
序盤で出現するルリリが覚えているので達成は容易だが、さりげなく飾り付けは最上級のメダル。

第6世代

ウデッポウは
はねるを つかった!
しかし なにもおこらない!
「コイキングアワード」のメダルは続投しているが、入手条件は「はねる」使用回数5回になった。
ただ、本作のメダルはゲーム内で確認できない(ネット上で見る)ため影が薄い。

第7世代


はねる黄金期到来

サン・ムーンは、「はねる」が革命的な地位向上を果たした作品となった。
第一の驚愕は、サン・ムーンのパッケージを飾る伝説ポケモンであるソルガレオルナアーラが「はねる」を習得すること。
厳密にはソルガレオ・ルナアーラが「はねる」を覚えるのではなく、その進化前の姿であるコスモッグが「はねる」を覚え、それを進化させると「はねる伝説ポケモン」になるのだ。

なお、ゲーム内で先に捕まえるであろうソルガレオ・ルナアーラ(ほしぐもちゃん)は、既に進化した状態でのバトルとなるため、「はねる」を覚えていない。
伝説のポケモンに「はねる」をさせられるのは、クリア後のイベントで入手できるコスモッグから育てた場合のみである。

第二の驚愕は、1度のバトル中に1度だけ技をパワーアップさせられるシステム「Zワザ」の登場である。
攻撃技をZワザ化して高威力の攻撃を放つのが主用途ではあるが、変化技(相手にダメージを与えない技)をZワザ化すると本来の効果に加えて自身をパワーアップさせる効果がつく。
「はねる」も何一つ変化はしていないが一応分類上変化技ということになっている。試しに「はねる」をZワザとして撃ってみよう。

キラーン!シュゴォォォ!!バッバッシュバァ!(突然謎ポーズを取りオーラを放つトレーナー)
キューン…ズドォ!!ゴォゴォゴォ…(パワーを受け取り前身からただならぬオーラを放つポケモン)
ソルガレオは Zパワーで
こうげきが ぐぐーんと あがった!
ソルガレオが ときはなつ
ぜんりょくの Zワザ!
ソルガレオは
Zはねるを つかった!
しかし なにもおこらない!

なんかおこっとるやないかい!!

Zはねるの効果。それは 攻撃が3段階アップするというもの
もう一度言う、攻撃が3段階アップである。
攻撃力が通常から3段階上がると、ダメージは2.5倍になる。
勿論コイキングが2.5倍になっても全く驚異ではないのだが、元々攻撃力の高いギャラドスやアマージョ、当代最強キャラのミミッキュ、そして伝説のポケモンソルガレオ等が使うと大変なことになる。

正直な所、バトル中1回しか使えないZはねるのためだけに技スペースの1つを「はねる」で潰してしまうのは痛く、「Zはねる」のバトルでの使用率は低かったのだが、
それでもそれまでの「はねる」の無駄・無意味・無価値さを考えれば、一発逆転の可能性を秘めた「Zはねる」の獲得は革命的な地位向上と言えよう。

第8世代

コイキングは
はねるを つかった!
しかし なにもおこらない!

はねる黄金期はあっさりと終わりを告げた。

ソード・シールドでは「はねる」に唯一無二の存在意義を与えていたZ技が廃止され、元の木阿弥に戻ってしまった。
一応ダイマックスすると「はねる」は相手の攻撃を防ぐ技「ダイウォール」に変化するが、ダイマックス中は相手にダメージを与えない技は何でもダイウォールになるので、「はねる」でやる意味は一切ない。
コイキングはこうしないとダイウォール使えないけどね!

なお、本作では基本的に進化前の技全てが進化後でも思い出せるようになっているが、ソルガレオとルナアーラは例外でコスモウムに進化した時点ではねるを思い出せなくなる。

第9世代

シャリタツは
はねるを つかった!
しかし なにも起こらない!
スカーレット・バイオレットでもいつものはねる。
新たなはねリストとしてシャリタツが追加された。おしまい。
それどころかダイマックスも無くなったため、ダイウォールにする事すらできなくなり、第6世代以前の本当に何もない技に戻ってしまった。

コイキングは今日も「ワシも昔は全力ではねれば攻撃力がぐぐーんと上がったのじゃ…」と過去の栄光を語りながら、ピチピチと無意味に跳ね続けている。

類似技


おいわい

「おいわい」はXYで登場した技で、「はねる」の完全な上位互換技である。
それではそのスペックを見てみよう。
タイプ ノーマル
PP 40
威力
命中率
効果 ポケモンが とっても ハッピーな あなたのことを おいわい してくれる。

おいわいしてくれる!!!

このワザを使うと、華やかなエフェクトでプレイヤーをポケモンがお祝いしてくれる。よかったね!
戦闘での効果?そんなものウチにはないよ。
どの辺が「はねる」の完全上位互換かって?「じゅうりょく」発動中も使える事だよ。
これはポケモンセンター(ゲーム内のそれではなく、現実に存在するポケモンシリーズ公式店舗)に誕生月に行くと貰えるポケモンが覚えていた技。
「はねる」と同様全くの無駄技ではあるのだが、実用性のある技を配ってしまうと対戦に地域格差や誕生日格差が生じるなどの問題が生じうるため、敢えてレアなだけの無駄技にしたのは妥当な判断と言えよう。 

ちなみにこの技、なんと大会の決勝戦で使用された事がある。しかもそれで勝利した
実はこの技、所要時間が長く自身がリードしている際にこの技を連打する事で制限時間切れを狙う事が出来たのだ
じゃあ強いか?と言われるとそんなことはないが…

てをつなぐ

「てをつなぐ」はXYで登場した技で、「はねる」の相互互換技である。
それではそのスペックを見てみよう。
タイプ ノーマル
PP 40
威力
命中率
効果 みかたの ポケモン どうしが てをつなぐ。
とっても しあわせな きもちに なれる。

とっても しあわせな きもちに なれる!!!

うーん、まあそうだろうね…。
「じゅうりょく」発動中も使える点は「おいわい」と同じだが、こちらはダブルバトルやトリプルバトル専用で、シングルバトルでは必ず失敗する。
なんてこった!はねるより失敗しやすい!
成功と失敗の違い?エフェクトが出るか出ないかだけだよ。
成功しても失敗しても実質的には変わらない。「おいわい」よりも更に無駄が多い。

案の定というべきか「てをつなぐ」もレベルアップ等通常の方法では覚えられず、一部の配信ポケモンが覚えているだけのレア技。
加えて「おいわい」に比べて覚えるポケモンが圧倒的に少なく、2022年1月現在ピカチュウライチュウリザードンビビヨンの4種類のポケモンしか使用できない。やたらとレアな技である。

一応、XYになってグラフィック性能が向上したため、技の性能度外視でエフェクトだけにこだわる価値が出てきたという部分はある。
2種類も必要だったかは別として。

なお「はねる」と同様、「おいわい」「てをつなぐ」もZ技にすると大幅な強化が可能。
攻撃・防御・特攻・特防・素早さを一気に1段階アップすることができる。
「てをつなぐ」はともかく「おいわい」は結構使える配布ポケモンが多く、レックウザだのホウオウだの強力なポケモンも結構存在するため、「Zおいわい」はそれなりに実用性があったりする。

その他、ある時期まで効果がなかった技

長らく対戦での効果がなかった技として「テレポート」がある。
これはその名のとおりテレポートを使って野生ポケモンとの戦闘から離脱し、フィールド上では最後に立ち寄ったポケセンへ瞬間移動する。
つまり、ゲーム内で勝負を仕掛けてくるトレーナーとの戦いや、必然的に相手も人間となる通信対戦では全く意味をなさない技であった。
初代のハナダシティのライバル戦では相手のケーシィがテレポートしか使えない。
しかも相手のPPは無限であるため、こちらがかなしばりでもしない限りケーシィは永遠に攻撃出来なかった。
その後ユンゲラーに進化してもレベルの関係でテレポートを使って来ることがあり、このおかげで勝てたと言うプレイヤーもいたとか。
ピカブイ、剣盾以降は「必ず後攻*1で味方と交代する」という効果となり、トレーナー戦・通信対戦でも効果が発生するようになった。
あまり意味のなさそうな効果に見えるが、「「あくび」を交代前のポケモンで受け、テレポートで後攻交代して次のポケモンで攻める」という動きができるので、眠り状態への対策が少ないピカブイ環境では重要な技となっている。

初代では、この他「ほえる」や「ふきとばし」もトレーナー戦での効果がなかった。

アニメでの「はねる」


アニメでは前述したコイキングやトサキントのほか、技「ゆびをふる」のハズレ扱いとして出たことも。
第7シリーズでは「巨大なポケモンが「はねる」を使って周囲に被害を及ぼす」という展開がたびたび登場しており、
10話ロケット団が使うガチャポケモンホエルオーで使用した結果大規模な水しぶきでサトシが窮地に陥った。
24話ではゴウがリゾートエリアで捕まえたぬしの特大サイズのコイキングがモブロケット団相手に使用。はねた時の衝撃でドサイドンブニャットトレーナーごと吹き飛ばし撃破して見せたもはやそれはとびはねるやフライングプレスなのでは…
続く26話ではコイキングとはねるがメインの話となっており、ゴウの特大コイキングが特訓の末大気圏を突破するほどの跳躍力を得た。
しかもそれほどの高度から着地しても無傷で済んでいる。最弱のポケモンとは一体…

漫画での「はねる」

戦術…とまではいかないが、はねるが役に立ったと言えるのがポケットモンスターSPECIALマサキが使用したコイキングの"はねる"である。
"ようかいえき"の沼に呑まれかけたマサキが咄嗟に指示を出し、一緒に沼から跳び出して難を逃れている。
当のコイキングも「"はねる"のが得意なコイツがおらへんかったら抜け出せへんとこやった!!」と褒められ得意そうにしていた。

なお、「てをつなぐ」もポケスペでは戦術として有効活用されたことがある。
最終兵器発動のとなる列石を巡る戦いにおいて、フレア団マフォクシーの強烈な炎技に圧倒されるビオラ達。
そこでやけどを防ぐために用いたのが、複数のビビヨンが「てをつなぐ」ことで「しんぴのまもり」の効果範囲を広げる戦術であった。
「おいわい」はポケスペでも未だ登場していないが、「全ての技を出す」という作劇ルールの都合上必ず今後に出番はあると思われる。

派生ゲームでの「はねる」

『ポケモン不思議のダンジョンシリーズ』においては、「はねる」に効果がある。
その効果は「周囲8方向にランダムで1マス移動する」というもので、移動先に他のポケモンがいた場合、お互いに固定5ダメージを受けて元の位置に戻る。だからどうしたとか言わない。
進入不可能な地形に移動してしまった場合はもちろんワープし、時闇以前の作品では孤立してしまうことになる。

ポケモン超不思議のダンジョン』では「はねる」に「直線上のポケモンを全て追い越して移動する」という、本当にまともな効果が与えられる。
連携につなげたり、通路上での挟み撃ちを回避するなどに使え、特にこの挟み撃ちを回避することができるというのが、不思議のダンジョンシリーズにおいては非常に強力。
とはいえ使いどころが限られるために他の技を覚えさせた方が汎用性が高いが、それでも「はねる」に実用的な効果ができたことは快挙と言っていいだろう。

ポケモンGO』においては、なんとみずタイプの攻撃技に。
……ただし性能はあまりにも貧弱であり、威力0でゲージの蓄積量も少なく、
なおかつコイキング以外は他に実用的な技を覚えられるので、真面目に使われることはない。
一応フォローしておくと、「威力0=与えるダメージが0」ということではない。
タイプ一致かつ攻撃種族値もそこそこなホエルコあたりで使ってみれば、ビミョ~に相手のHPが減っていくのがわかるはず。

大乱闘スマッシュブラザーズでの「はねる」

スマブラでもモンスターボールから出てきたトサキントがこの技を使うが、何も起こらない最悪のハズレ。

「トサキーント、トサキーントトサキントトサキントトッサキーント(エコー)」

ちなみに、意外にもポケモン本編でトサキントははねるを習得しない。
恐らくアニメ版カスミのトサキントが使用したことのインパクトからスマブラで採用されたのだろう。

そしてスマブラ全シリーズ皆勤賞だったりする。

外国語での「はねる」

英語では技名が「Splash」、つまり「水しぶき」となっている。「あわ(Bubble)」より強そう
初代では魚のポケモンであるコイキングの専用技だったので、「魚がやりそうで、なおかつ無意味な行動」として意訳したのだろう。
だが、第2世代以降ハネッコはじめ陸地に生息するのに「はねる」を覚えるポケモンが次々と登場し、英語版ではなぜこいつらが「水しぶき」を使うのか意味不明になってしまった。
ポケモンGOでみずタイプの技になっているのも、英語での技名の影響と思われる。

ドイツ語・イタリア語・スペイン語も英語版から再翻訳したのか、いずれも技名は「水しぶき」の意味となっている。
フランス語の「Trempette」は、「Splash」を更に意訳したようで「水浴び」の意味。もはや原型が残っていない。
販売開始が遅かった韓国語・中国語は正しく「はねる」の意味で翻訳されている。

外国語名との整合を取ろうとしたのか、第4世代のみ「はねる」を使用すると跳ねたポケモンから水滴が飛ぶエフェクトがついている。
しかし第5世代以降この水滴エフェクトは消滅しており、一体なにがSplashなのか分からないワザでありつづけている。

余談

上の方ではねるを「ポケモンのワザの中でぶっちぎりで最弱」と書いたが、実ははねるより弱い技は存在する
その正体は初代の「きあいだめ」。本来は自分の技が敵の急所に当たる確率を上げる技なのだが、プログラムミスで逆に急所率が下がってしまうのだ。
「きあいだめ」はそれ以外の効果はないので、1ターン費やして自分の急所率を下げるだけというはねる以下の技となっている。



コイキングアワード


獲得した 日付
2012年 7月 2日

雨にも負けず 風にも負けず
はねるを 使った
根性を 称える 項目。

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最終更新:2023年09月01日 14:27

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