カラス(バテン・カイトス)

登録日 :2011/11/06(日) 21:32:38
更新日 : 2016/04/13 Wed 12:49:13
所要時間 :約 4 分で読めます





「有り金置いてとっとと失せな!」



バテン・カイトスの主人公。プレイヤーキャラクターだがプレイヤーの分身ではない。幻影都市ミラの出身。
祖父と弟の仇であるジャコモを追っている。
世界でも珍しい「精霊憑き」の青年。18歳(ゲームを進めると19歳になる)。
精霊の声はカラスにしか聞こえないため、何も知らない人から見ると「何こいつ一人でしゃべってんの?」状態。シェラにはかすかに聞こえるらしい。

精霊との友好度が高ければ、戦闘中に手札が精霊魔法に変化する確率が高くなる(最高で25パーセント)。
ダメージは{攻撃力70(属性攻撃力50)}×クラスレベルと協力。
6種類あるが任意で選ぶことはできない。
ぶっちゃけ変化したらラッキー、みたいな程度。


こころの翼は灰色がかった鳥の翼で、飛翔器は翼竜の骨格に似せた形。
幼少の頃、こころの翼が片方しかないことを理由に周囲のガキ共に「鬼っこクズっこ、コル・ヒドラエ(邪神の眷属の住み処)にもらわれろ〜w」等散々虐められた。
性格はひねくれていて打算的。進んで人助けをしたがらない。何か頼まれても、よく「なぁ、面倒だからほっとこうぜ」と言う。しかし、精霊含めパーティメンバーが人助けに前向きであるため、仕方なく付き合っている状態。
主にギバリに押し切られる形で流されることが多い。

しかし、サダルスウドでシェラが危機に陥っていた時には「さすがに放っといたらマズそうだしな」と救出を優先するなど、決して情薄いわけではなく、また仲間と認めた者への信頼はそれなりに表す。また、分かりづらいが結構義理堅い。


ケバルライの近くにある月騙しの森でロックキャットに襲われて倒れているところを、シェラが連れているグレイソーンのミーマイに発見され、村の医師であるラリクシのもとに担ぎこまれる。
精霊は記憶を失っていたがカラス本人は無事であり、その後月騙しの森を探索に向かう。

その途中でシェラと合流するが、最奥部の遺跡でエンド・マグナスの一つに反応、封印が解かれてしまう。
それを求めて現れたジャコモを見つけたことで彼を追い、フェルカドへ向かった……というのが序盤の動向である。


その後、シェラとの再会を経てエンド・マグナスを狙う帝国との戦いに巻き込まれていくことになる(カラス本人としてはジャコモが最優先なのだが、そうなると必然的に帝国とも戦うことになるので同じ)。

行く先々で帝国アルファルドと激突しつつ世界を巡っていくが、先手を打たれ続けエンド・マグナスが次々に解放されていく。そんな中で故郷であるミラに向かうことになったが、そこで占い師から「マグナスがない、からっぽの虚ろな闇があるだけ」と言われる。

バテン世界の全ての存在には、生物無生物、有機無機を問わず本質たるマグナスが存在する。マグナスがないということは、この世に存在しないということである。
謎を残したまま「ドウ」のエンド・マグナスを守るべく、カルブレン公のもとを訪れるが、ジャコモに先手を打たれマグナを奪われてしまう。そこでようやく、カルブレンからエンド・マグナスが邪神の体を封じたマグナスであることを知らされ、最後の一つである帝国のエンド・マグナスを求めて敵地へ乗り込んだ。

しかしその矢先、唯一保持していた「キョウ」のエンド・マグナスがなくなる事件が発生。ミラ中を探し回るも見つからず、裏切り者がいるのではないか、とパーティ内に不和が発生する。
カラスは「そんなヤツがいるわけない」と精霊を元気付け、仲間と共に火炎洞窟を踏破。
奥では皇帝ゲルドブレイムが既に最後のエンド・マグナスを解放しており、なぜか渡っていた「キョウ」も含めた5つの力を得て異形に変貌。
苦戦の末に打ち倒すも、そこにカルブレンの孫娘であるミローディアが現れる。マルペルシュロのちからを求めていた真の黒幕は彼女だったのだ。

そして、そこで真相が明かされた。




【関連人物】

  • 精霊(プレイヤー)
カラスに憑いている精霊。
モンスターに襲われたことが原因で、カラスと初めて出会ったときのことさえも記憶からふっ飛んでいる。
どんな世界から、どんな理由で現れたのかは不明。

  • フィー
カラスの弟。
カラスと一緒に旅をして、クジラに会うのが夢だったが…。

  • ゲオルグ
カラスとフィーの育ての親。老齢。
腕のいい技術者で、カラスの飛翔器を作った。

  • ジャコモ
帝国の武将。部下を連れ、ゲオルグ宅を襲撃。カラスにとってはこの件から家族の仇であり、彼を討つために力を求めている。




 以下、ネタバレ










パーティ内の裏切り者は、ほかでもないカラスであった。
ミラに最初にやって来た時、転んだミローディアを解放する振りをして「キョウ」のエンド・マグナスを手渡していたのだ。

それだけではなく、精霊が記憶を失ったのもカラスとミローディアの仕業であった。
カラスはジャコモへの復讐のために力を求め、邪神顕現(復活にあらず)を狙うミローディアの誘いに乗ったが、精霊は危険過ぎると反対。だが、マルペルシュロの力を得るまではどうしても精霊のちからが必要だったカラスは、ミローディアの力で精霊の記憶を消し、ロックキャットに襲われたことにして協力させていた。

そして真実が明かされた後、カラスはエンド・マグナスのちからを自ら受け取る。火炎洞窟に来る前に既にジャコモは倒していたが、今更止まることは出来なかった。
エンド・マグナスとは、それぞれが別の神の体を封印したマグナス。解体された神の狂気と怒りと憎悪に触れてしまってはどんな人間だろうと異形に成り果てるしかないが、精霊の守護を受けるカラスはそうはならない。
飛翔器がはずれ、純白の双翼を広げた真の姿となったカラスは、精霊憑依を自ら解除。精霊=プレイヤーの視界がブラックアウトし、ゲームもここで終了。











とはならない。
精霊はその後、カラスと同じく資格と素質を持っていたシェラをヨリシロとして舞い戻り、ミローディアのたくらみを止めるため囚われた仲間達を救出、再び帝国へ乗り込んだ。

既に邪神のしもべと化していたカラスは、真の姿である「闇の大天使カラス」として一行の前に立ちはだかる。
これまでのボスとは一線を画するタフさと攻撃力を備えており、中盤の山場となる。
撃破されたカラスは海の鏡の力で何とか正気には戻るが、邪神の力には抗えず再び操られる。しかし、シェラの呟いた祈りの言葉が耳に入ったことで今度こそ己を取り戻し、生来持たなかった左の翼を引きちぎって邪神へと宣戦布告。

ミズチさまが呼んだ土の民達の助力もあって窮地を脱し、あれこれ仲間に叱られながらもパーティに帰還、精霊も戻ってきた。

その後、ミズチさまの故郷である土の国ドゥールへ向かうが、泥雲の底で暮らすことに耐えかねていた過激派の筆頭・クラムリが結界を破り、マルペルシュロを呼び寄せてしまう。
封印された神の怒りはその程度で収まるものではなく、土の民達から時間を稼ぐ間に地上へ戻り、戦いに備えてくれと懇願され一旦は逃げ出す。
しかし、



「……もしいつか、マルペルシュロを倒して世界が平和になったとて……それであの人たちが犠牲になったとしたら、嬉しいか?」


これ以上は誰も犠牲にさせない、と全員で取って返し、いにしえの大魔導師のちからを発揮したミズチの奮闘もあり邪神の撃退に成功。だが、邪神を封じる神器の最後の一つ、天の剣は折られてしまった。

一旦アヌエヌエに帰還した後、カラスは自らのルーツを知るためケバルライを訪れ、唯一当時を知る人物であるラリクシから話を聞き、ゲオルグの遺産があるという空中山脈へ向かった。







以下、更なるネタバレ






カラスの正体はゲオルグの実の孫ではなく、 ゲオルグがマグナスから生み出した人造生命体である
当時、ゲオルグは皇帝ゲルドブレイムから、それを研究すれば不老不死すら望めるという「神の子」を生み出す実験を命じられていた。そこで、命をマグナス化する研究をしていたのだが、生命体はマグナス化した時点で魂というべきものが欠けてしまい、解放時に壊れた、いびつなものになってしまう。完全な形で命をマグナスに出来たのは、マグナス化という方法を生み出したいにしえの大魔導師・ワイズマンのみであった。

そこでゲオルグは、既存の生命に手を加えるのではなく、マグナスから生命を作ってしまおうという発想に至った。
素材として選ばれたマグナスと対話しつつ少しずつ手を加え、やがて一つの命を生み出した。だが、生まれた命は酷く不完全であり、こころの翼も片方しか備わっていなかった。ミラの占い師こと魔女コーダーが、カラスを見てマグナスがないと言ったのは、カラスのマグナスはゲオルグが手を加えた結果、バテン世界の通常のものとは全く異なっていたからである。コーダーの目には、それはマグナスとは映らなかったのだ。

ゲルドブレイムはこの命を、不吉な、忌まわしき片羽の鳥「カラス」と名づけた。
ゲオルグはカラスのデータをもとにさらに改良を重ね、やがて「神の子」の誕生に成功。これがフィーである。

だが、ゲオルグはフィーの誕生後、人間性を取り戻したために憑き物が落ちたようになり、やがてカラスとフィーを平穏に暮らさせてやれないかと考えるようになる。そこで、ラリクシと共に一計を案じ、研究所を事故に見せかけて爆破、自分達がそれに巻き込まれて死んだように見せかけ、ミラへ逃亡した。

カラスはこの時記憶を失っていたが、名前だけは決して忘れなかった。



ゲルドブレイムは12年後にその事を知り、フィーを確保すべくミラへジャコモを派遣した。
が、ゲオルグは炎上する家の中で自ら炎に身を投じて死んでしまい、フィーとカラスも致命傷を負って精霊の杜ネクトンへ逃げ込んだものの、力尽きてしまった。

だが、カラスはフィーの宿していた命のマグナスを得て蘇り、ミローディアに導かれて精霊の呼び声に答え、精霊憑きとなった。カラスが精霊を呼んだのではなく、深いかなしみと傷を知ったこころを持つカラスを、精霊の方が呼んでいたのだ。


そして、ゲオルグの遺産があるという空中山脈へ向かい、頂上で彼の工房を発見。
だがそこで、生きていたジャコモ達と戦闘になる。相手の仕掛けた超毒音波の影響で精霊の力が借りられず、大苦戦を強いられ、なぎ倒されてしまう。
そこに飛翔器がひとりでに立ちはだかるが、ジャコモはこれを一蹴。「フィーの物語は終わった!」と踏み砕いてしまった。

その時、飾られていた女神像の中から、新たな飛翔器が姿を現す。それは、ゲオルグが生前、カラスに与えた飛翔器とは別に準備していた、カラスの成長に伴い己も成長する真の翼。
それを身に着けたカラスは、超毒音波を打ち払って叫ぶ。


終わらせない……終わらせてたまるか! オレが生きている限り、フィーの物語は絶対に終わらせない!



そして、ついにジャコモとの決着がつけられたのだった。












カラスの素材となったマグナスは不明だが、続編の描写からすると恐らく「こころの器」。
ミローディアがカラスを「兄」と呼ぶのはこれが原因で、彼女の本当の親である「II」の主人公・サギとその相方である精霊(?)のちからが満たされたマグナスから生まれたためである。





【関連人物の本当の概要】


  • ゲオルグ
自らを生み出した存在にして育ての親。年の差から「じいちゃん」と呼んでいたが、実際には養父に当たる。

  • フィー
自らの分身たる存在であり、力尽きたカラスを生かしてくれた「神の子」。カラスの中には彼の命のマグナスが宿っている。

  • ジャコモ
ゲオルグの息子。20年前に暗黒部隊にいた「邪神憑き」の少年・サギに連敗を喫し続けたことで人を超えた力を求めるようになり、ゲオルグの実験体になったのもそれが理由。カラスから見ると義理の兄に当たるといえる。

  • シェラ
氷の国ワズンの女王。かつて、「暗いところで誰かを抱きかかえて慟哭しているカラス」の夢を見て、それを現実にしないために戦っていた。だがそれはラストシーンで、思わぬ形で実現することに。

  • サギ
「II」の主人公で、本当の親に当たる存在。彼と彼に宿る「邪神」のちからで満たされたマグナスから生み出された。

  • ミローディア
サギとミリィアルデの娘で、カルブレン公の義孫。本編では銀髪だが、本当はサギと同じ青緑の髪。
カラスにとっては妹に当たる存在と言える。

  • ゲルドブレイム
名付け親にして誕生のきっかけ。

  • 精霊
はるか遠い世界から訪れ、大切なものを追い求め、どこかへ向かおうとする思いのままにカラスを呼んでいた存在。
ネクトンでミローディアに導かれる形で出会った。






追記・修正は精霊の皆様にお願いします。


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