海峡線

登録日:2013/05/03 (金) 20:38:58
更新日:2023/09/09 Sat 10:12:43
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海峡線(かいきょうせん)は、中小国駅と木古内駅を結ぶJR北海道の鉄道路線である。


JR北海道発足後に開業した路線で、将来の北海道新幹線との共用を見越して新幹線規格で建設されていた。
これまで本州と北海道の交通を担っていた青函連絡船に代わり、本州と北海道を繋ぐ物流輸送の中心となっている。
その為か、JR北海道の鉄道路線において石勝線千歳線に並んで数少ない営業係数100円台だったと同時に、千歳線と同じく全線電化されている路線でもある。
因みに中小国~中小国信号場間までは単線であるものの、事実上ほぼ複線路線でもある。
また、JR北海道で本州に線路と駅がある唯一の路線である。当然といえば当然か。

かつてJR東日本津軽線及びJR北海道の江差線函館本線と合わせて「津軽海峡線」と呼ばれていた。
瀬戸大橋線同様、海峡線のみを走る車両は存在しない為、全車両が他の路線の車両である。
ついでにいうと、新幹線を除く日本のJR路線で数少ない普通列車が存在しない路線(他は石勝線の新夕張〜新得のみ)である。
そのため、特例として蟹田駅~木古内駅間のみを利用する場合は自由席に限り特急料金なしで乗車可能となっていた。
しかし、北海道新幹線開業後はこの特例も廃止され、普通運賃のみでは津軽海峡を渡ることが不可能となった。
青春18きっぷや北海道・東日本パスも条件付きで運賃部分は適用されるが、新幹線利用のための別料金が必要となる。
ちなみに海峡線を走った普通列車は2002年12月で廃止された快速「海峡」が唯一で、開業時から現在に至るまで他には普通列車が運転されていない。

2016年3月26日の北海道新幹線開業に伴い、本路線の各設備が新幹線仕様に更新されたため、従来の在来線列車は本路線を走行出来なくなったため、新幹線開業と同時に在来線としては貨物線へと移行した。
現在海峡線への乗り入れに対応している在来線列車は貨物列車・団体列車のみであり、JR東日本が現在運行している豪華寝台列車「TRAIN SUITE 四季島」やツアー限定の「カシオペア紀行」に乗車しない限り、在来線で通過する事が出来なくなった。


かつて運行していた列車種別・使用車両

  • 特急白鳥…国鉄485系(JR東日本盛岡支社青森車両センター所属)
国鉄車両の列車であるが、リニューアル工事により中身は新車のような感じになっていた。
グリーン車が付いているが、もともと普通車を改造したもので窓割りが合ってない箇所があった。
エアコンについてはスルーでお願いします。

  • 特急スーパー白鳥…JR北海道789系0番台(JR北海道函館運転所所属)
津軽海峡線の顔と言えるメイン列車。青函トンネル内ではJR在来線最速の140km/hで運転していた。
因みにこれより速い160km/hで運転を行っている列車があるが、北越急行の特急「はくたか」が北陸新幹線長野~金沢間開業時に廃止された現在では、京成スカイライナーが唯一となっている。
グリーン車が付いているが、座席数がかなり少ないので連休時はレアものと化していた。

JRでは数少ない夜行列車の他、JR最後の急行列車である。
北海道新幹線の開通に伴い廃止された。
詳しいことは該当記事を参照すること。

  • 寝台特急北斗星
上野~札幌間をつなぐ寝台列車。2015年3月、北海道新幹線の工事のため臨時列車に降格。
定期列車最終日に一部の鉄ヲタがゲイビデオのワンシーンを車窓に貼り付けて問題になった。
2015年9月を以て正式に廃止となった。

  • 快速海峡
津軽海峡線を走った唯一の普通列車。改造された50系・51系客車や14系客車をED79形電気機関車が牽引していた。
車内には青函トンネル内の現在位置がわかる専用の車内表示機が設置されていた。
客車4両編成が基本だったが、多客期には最大でなんと12両編成にまで増結されていた。
一部の車両にはドラえもんのラッピングがされ、車内放送も特別仕様のものが流れていた。

  • ドラえもん海底列車
快速海峡の後を継いで運行を開始した特急列車。大山ドラデザインのドラえもんが描かれた専用仕様の781系6両編成で運行され、1両ごとにひみつ道具がデザインされた。
鉄道では珍しく乗降制限がかけられており、吉岡海底駅行は函館・五稜郭・木古内では乗車のみ取り扱い、函館行はその逆になった。
吉岡海底駅の見学コースが新幹線の工事で閉鎖されることに伴い、運転を終了した。


駅・施設一覧

●中小国
起点駅でJR東日本JR北海道の境界駅。
前述の通り、海峡線の全列車は当駅を通過する。

津軽海峡線時代に海峡線に乗車する為には隣駅の蟹田駅に戻る必要があった。
逆に海峡線からこの駅へ降車する場合も隣の蟹田駅まで行って津軽線三厩行きに乗り換える必要があった。

○新中小国信号場
海峡線と津軽線が分岐し、海峡線と北海道新幹線が合流する。

●奥津軽いまべつ
厳密には北海道新幹線のみの停車駅である。
海峡線の在来線列車は全て駅外側の待避線に進入する。
不思議な事に同じJRの路線で目と鼻の先にあるにも関わらず、津軽線の駅は津軽二股駅と別駅扱いされている。
なので「JR北海道の駅名標が存在する本州唯一の駅」と言える。

○竜飛定点
龍飛崎の近くにある緊急用の避難施設。

○吉岡定点
福島町吉岡地区の地下にある緊急避難施設。

○湯の里知内信号場
在来線列車はここで全て待避線に入線する。

●木古内
当駅手前で北海道新幹線と分岐し、そのまま道南いさりび鉄道線に直通する。
海峡線にはホームがなく、全列車通過となる。
かつては松前線と江差線と乗り換えができた。

かつてあった駅

●津軽今別
現在の奥津軽いまべつ駅とほぼ同じ場所にあって、津軽線乗り換え可能だった。
快速「海峡」の廃止後は、特急「白鳥」が知内駅同様に一日二往復しか停車しなかった(ただし団体利用で事前申し込みすれば臨時停車可能)。
在来線単独だった駅が新幹線停車に伴い駅名を改称するのとは違い、旅客輸送が新幹線のみとなるため、現在の奥津軽いまべつ駅とは別駅扱いされ、同駅開業に伴い廃止された。

○竜飛海底
元々旅客用の駅ではない。
非常時の旅客待避所及び保線基地、トンネルの維持に必要な各種機械類が設置された機械室等の設置及び維持管理を目的に設置された駅であり、見学整理券を持った見学客のみが乗降できる駅だった。
北海道新幹線建設に伴い、2006年8月28日から見学が中止され、2014年3月のダイヤ改正にて廃駅となり、以降は竜飛定点と呼ばれている。
2015年4月に発生した特急「スーパー白鳥34号」の車両トラブルの際には、乗客の避難に使用される形で廃駅後久しぶりに使用された。

○吉岡海底
竜飛海底同様、海底駅見学整理券を持った見学者のみ乗降出来る駅。海面下149.5mの日本一低い位置にある鉄道駅で、ドラえもん海底ワールドと銘打った企画展が行われていた。
2006年8月27日から見学が中止され、2014年3月のダイヤ改正にて廃駅。
以後は吉岡定点と改められた。

●知内
2014年3月14日を最後に信号所(湯の里知内)に降格。
降格直前は津軽今別と同じ一日二往復しか停車しない駅で出入口は隣接の道の駅にあった。

追記・修正宜しくお願いします。

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最終更新:2023年09月09日 10:12