完璧(史記)

登録日 :2011/08/21(日) 03:56:45
更新日 : 2017/10/12 Thu 08:27:56
所要時間 :約 4 分で読めます




む~かしむかし、中国の楚という国に卞和(べんか)という男がおりました。
ある日、彼が山を歩いていると玉の原石を見つけました。

卞和「これを王様に献上する→王様喜ぶ→褒美をくれる→みんなハッピー。俺天才すぎワロタwww」

卞和は王様に原石を献上しました。
王様はさっそく玉に詳しい人間にそれを見せました。

玉役人「こいつは!……ただの石ころの味だぜ……」

王「Fuck You……ぶち殺すぞ……ゴミめら……」

哀れな卞和は右足を切り落とされてしまいました。
月日が流れ、その王様は亡くなり、新しい王様が誕生しました。
卞和は再び原石を献上しました。

玉役人「この原石は、そこらへんの石ころと同じなんだよ!」

卞和「な、なんだってー!」


卞和は残った左足をも切り落とされてしまいました。
さらに月日が流れ、またも王様が変わりました。
卞和はそれを聞くと、原石を抱いて山に行き、泣きました。
三日三晩泣き続けた結果、王様が様子を見にやってきました。

王「君がッ 泣き止むまで ここにいるのを止めないッ!」

卞和「知らざぁ言って聞かせやしょう」

卞和は理由を話しました。
王様は試しにその原石を磨かせたところ、それはそれは立派な名玉が出来ました。
王様は卞和にゴメンナサイし、卞和を讃えるため、その名玉に「和氏の璧」という名前をつけました。


宝玉はその後、趙という国に渡りました。
ある日、その噂を聞きつけた秦という国からこのような手紙が送られてきました。

手紙「王様が宝玉を欲しがってらっしゃる。十五の城と交換して差し上げろ(脅迫)」

困った趙は、藺相如という男を使者として秦に派遣しました。

ちなみに、この時「城を受け取れなかったら、璧を完うして帰ります」という彼の言葉が「完璧」の語源になったそうな。

秦に到着した藺相如は、秦の王様に謁見し、宝玉を渡しました。
しかし、秦の王様は受け取ったとたんに、周りの人間に見せびらかし始め、まったく城の話をする気配がありません。

藺相如「まずその宝玉さぁ、小さなキズ……あるんだけど……貸してくれない?」

藺相如はそう言って秦王から宝玉を取り返し、宝玉を持ったまま柱の近くまで走りました。

藺相如「趙じゃ、秦を疑う意見がめっちゃあったんすよ。けど、趙の王は五日間身を清めてから俺に渡したんすよ。
    マジヤバくねっすか? つーか、趙の王がそうやったのに、秦王がそんなんじゃダメじゃね?
    マジガッカリっすよ。もう宝玉もろとも頭を柱でかち割って死ぬっすわ」

秦王「istd」


秦王は急いで国の地図を持ってこさせ、城の話をしました。
それを上辺だけと見た藺相如は、宝玉を渡す儀式として秦王も五日間身を清めるように要求しました。

藺相如「俺はここで時間を稼ぐ! お前は宝玉を無事に趙に持って帰ってくれ! 心配するな、すぐに追いつく!」

藺相如はその間に、従者をひそかに宝玉を持たせて趙に帰してしまいました。
そして、五日後。

藺相如「五日間、身を清めれば宝玉を渡すと言ったな」

秦王「そうだ。は、早く」

藺相如「あれは嘘だ」

藺相如は続けて、「今までの秦王は信用できない(キリッ。ちゃんと城を渡せばくれると思うけど、俺って無礼だよね? さ、死刑にしてくれ」と言いました。
群臣は嬉々として死刑の準備に取りかかろうとしましたが、秦王は違いました。

秦王「死刑にしなくていい。べ、別にあんたが気に入ったとかじゃないからね!
   あんたを殺しても何も得られないし、なにより趙の恨みを買っちゃうから殺さないの! 勘違いしないでよね!」

結局、城も宝玉も渡さないことになりました。
こうして藺相如は宝玉を守り通し、趙の面子を保ったのでした。
めでたし、めでたし。

次回 刎頸の友に続く………

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