スペースインベーダー

登録日:2011/04/09(土) 23:52:13
更新日:2022/11/06 Sun 13:53:46
所要時間:約 5 分で読めます






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タイトーが1978年に販売した固定画面左右移動シューティング。

2方向レバーで自機「ビーム砲」の左右移動、ショットボタンで単発のビームを発射する。
連射は不可能で、撃ったビームが消えるまで次弾は撃てない。

ステージにはトーチカと呼ばれる防御壁があり、敵の攻撃で削られて壊れるほか、自機のビームでも壊れる。


1つのステージにインベーダーが55匹整列しており、ゆっくりと左右に移動しながら降下してくる(画面端まで辿り着くと1段下がる)。

自機が移動可能な段まで下がられると「占領」となり、残機に関係なくゲームオーバーとなる。

占領される前にインベーダーを全機撃墜すればステージクリアとなる。

インベーダーを倒し、数が少なくなっていくとともに少しずつ移動スピードが早くなっていく。
残り1匹になると非常に速い速度で画面を左右に駆ける。

上空にUFOが現れることがあり、逃げ去る前に撃墜すれば破壊ボーナスが入る。
(50~300点)

ステージは全9面。
9面をクリアするとループして2面に戻り、そこからの繰り返しとなる。

面を進むにつれてインベーダーの攻撃サイクルや、初期配置段が変化するなど難易度が上昇する。


インベーダーは

10点(オクトパス)
20点(クラブ)
30点(スキッド)

の3種類がいる。
グラフィックと得点以外に差異はなし。






ビデオゲームというものが産声をあげ始めた、最初期のころ…


社会現象を巻き起こし、ビデオゲームの楽しさを生み出し、流行語のような言葉すら産み出したシューティングである。


知らない者はいないと言ってよいほど、世界に浸透したシューティングと言っても過言ではないかもしれない。
家庭用としては据え置き、携帯機問わず数々のゲームハードに移植され、対戦などのゲームモードが搭載された。


○インベーダーの魅力とは


その頃の他ゲームにも「敵」という存在はあった。
しかし、それはただの障害物のようなものにしか過ぎず、認知は薄かった。


本作、スペースインベーダーでは「敵」を『障害要素』から、

“敵が自機をある程度認識し、能動的に攻撃を仕掛けて撃破を狙ってくる”

という『コンピュータとの対戦』にまで昇華させた。

この功績は非常に大きく、爆発的ヒットの中枢理由とよべる。


そして、敵が「弾」を放つ事によって自機の撃破を狙ってくる。

それを防ぐために我々は「回避」をし、「攻撃」してクリアを目指す。

大半のシューティングゲームの原則『攻撃と回避』はここから生まれた。


また、後述の攻略法やバグはゲームの研究性を増し、リピーター(繰り返しプレイ)を獲得するに一役買ったのである。


○攻略とバグ



・名古屋撃ち

誰もが一度は聞いたことがあるかもしれない言葉。


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 凸


端から2列目以降の敵を縦1列倒し、それ以前の敵を最上段のみ残せば名古屋撃ちを開始できる。

インベーダーと砲台が隣接する距離に達すると、インベーダーが撃つ弾は自機に当たらなくなる。

(インベーダーは1キャラ分下から弾を撃っているため)

この現象を利用して敵を殲滅するのが名古屋撃ちである。

縦1列でもインベーダーがいない場所があれば、そこは安全地帯となる性質を利用して最初に縦列を破壊し、インベーダーが下がってくるのを待つ。

最後の1匹を上手く撃てるかがカギ。
なお、初期配置段によって破壊するべき列が右か左か変わるので最初にチェックする必要がある。

名古屋撃ちの利点は、パターン化することによって安定したクリアができるほか、UFOを安定して破壊できるため高得点を狙えることである。
実はなぜ名古屋なのかはっきりとはわかっていない。


・京都撃ち(中央突破)

真ん中の列を撃ち抜き、安全地帯とする。
左右が均等となるのでUFOの破壊効率が非常に良い。

デメリットとしては、移動の切り返しタイミングがシビアなため、最終段付近は移動遅れ=死を意味する。


・UFOの秘密

UFOの登場タイミングは各ステージ開始から25秒毎。

破壊得点はランダムではなく、ショットを撃った回数で決まっている。
最高得点である300点を獲得するには、
「最初は8発目、以降15発目毎」を当てれば得られる。

UFOが退場する瞬間に弾が当たると、次のUFOが現れた瞬間に爆発する。


・レインボー

10点インベーダーを最後の1匹に残すと、左右移動時に軌跡が残る。
アニメーションの書き換え不備によるバグ。


○社会現象


  • あまりの人気にクレジットとして莫大な量の百円硬貨が消費されるため、造幣局は経済とは無関係に百円硬貨を増産した。

  • 利益を銀行に納めにいくため、百円硬貨をドル袋に入れて回収する仕事がつきものだった。
    あまりの量にライトバンに積む程度では到底間に合わず、4トントラックで回収にまわった。
    …が
    その4トントラックですら百円硬貨の重みに耐えきれず、サスがイカれてしまう故障が多発した。

  • 百円硬貨をトラックに積むために袋を持ち上げる必要があるが、腰痛を訴えるものが後をたたなかったため、
    三菱ふそうに相談して、トラック後部に特注電動リフトを付けてもらった。

  • 年端もいかない子どもなのに、異様にプレイが上手い子どもが次々とデビューし「インベーダー小僧」とよばれた。


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最終更新:2022年11月06日 13:53