天丼(技術)

登録日:2011/08/15(月) 18:01:51
更新日:2023/09/21 Thu 23:43:48
所要時間:約 4 分で読めます





お笑いの技術。
少し前に他人、もしくは自分が言った言葉を、
同じようなシュチュエーションで使い笑いを取る方法。
一昔前に(今もやってはいるが)流行った、
タカアンドトシの「欧米か!」の一連の流れも天丼の派生形の一つになる。


よく、同じようなボケを繰り返し、
何回目か(一般的には三回目)でオトす事のみを天丼という人間もいるが、
【笑い】の多様化した現代においては一概にそうとは言い切れない。

しかし、大元の天丼とは前述の事であり、NSC講師の中には、
トークなどで使われる繰り返すボケを天丼と言わない者もいる。



さて、これまでは天丼という技術について簡単に説明したが、本当に伝えたいのはその簡易性にある。


この天丼、実は素人でもとても簡単に笑いがとれる素晴らしい技術なのだ。
例として、トークによく使用される天丼だとするなら。
まず、それまでにウケた他人の発言を覚えておく。
もしくは、自分がウケた話でも良い。
そして、スナイパーのように、じっと同じシチュエーションが来るのを待ち構え、その期を逃さず……。



(笑)(笑)(笑)(笑)




基本的には外す事なく大爆笑をとれる。
少なくともスベる事はないだろう。
公式としては

(元のボケでウケた人数)×(タイミング)

である。



もしも……、
もしもこれでスベったとしたら、
完全っっっにタイミングを見誤ったか、アナタの言葉が聞こえなかったのだろう。
そのどれにも当てはまらないなら、まぁ嫌われていると思って良い。


脱線したが、
この通り、他人のボケを活用した場合は自分の実力なんか関係ない。
いるのは空気とタイミング。

しかしこの天丼。
できるならトークでの使用のみに控えた方が良い。
なぜなら当然分かって頂けていると思いますが、【お笑い】ってのは大変難しい技術の塊であり、


【1のボケ】

【ノリ】

【2のボケ】
↓【ノリ】

【3のボケ】

【ツッコミ】


という緻密な計算と、
タイミング、
ツッコミの上手さ、
が必要なのだ。

これを素人が興味本位即興でやったなら。
3のボケができたら良い方。
下手すれば2のボケに行く前に

【1のボケ】

【シーーーン】


(ポキッ)


と、心が折れてしまうだろう。
これは天丼というのが受け身のボケだからに他ならない。
相方がいてこそ、面白いツッコミがあってこそなのだ。


正しい用法、容量を守って楽しく使用しましょう。


【代表的な天丼の使い手】


使い手というか、前述した通りの使い易さなので大抵のお笑い芸人から、喋りのうまい素人まで幅広く使っている。
その中でも一般的で、例えとして分かりやすい実力者と、簡単なジャンル分けを紹介する。


『トーク型』
【松本人志】
先ほどウケたセリフを繰り返すと書いたが、
彼はその類い希なる空気の読み方と、単語を選ぶ力により、
スベったセリフですら笑いに変えてしまう。
ここに【例えツッコミ】を入れてくるのが松本さんの憎い所。
他にはナイナイ・岡村、矢部etc……。


『弄り型』
【千原ジュニア】
上のトーク型と似ているように感じるかもしれないが、
あちらが相手のボケを繰り返して弄るのに対し、
こちらの『弄り型』は『相手のボケ』+αで言葉のナイフを入れるタイプ。
他には雨上がり決死隊・宮迫etc……。


『典型』
【辻本茂雄】
こちらは吉本新喜劇に使われるボケのパターンであり、
『ボケ』『ツッコミ』『ノリ』の3つに役柄を分け、
丁寧に作り込んだ謂わば名人芸なので、様式美とも言える。
他にはドリフターズetc……。
上方と言われる漫才師の方々は大体使っている。





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最終更新:2023年09月21日 23:43