ヤバイ

登録日:2010/08/31(火) 20:59:53
更新日:2023/09/09 Sat 23:52:58
所要時間:約 5 分で読めます




日本語における、ものごとの表現方法のひとつ。若年層に多く見られる表現で、場面を限定せずに使えるうえ、大抵の人が理解してくれる。主に使用する場面は

  • 自分の理解の範疇でない、甚だしく優れている(または劣っている)ものに対して

  • 感想を尋ねられたとき、とっさの反応として

  • 表現するだけ語彙が足りていないとき

  • とりあえず一言で伝えたいとき

  • 得体の知れない漠然とした恐怖感、危機感を言い表したいとき

など。

元々は「良くない」「非常にまずい状態に陥っている」の意味であり、起源は「矢場」という遊技場のことされる。表向きは遊技場だが、実際には売春の場所だったので「矢場」が危険な場所を表すこととなり、さらに危険な状況を表す形容詞として「矢場い」が生まれたという。また泥棒が刑事のことを「やば」と呼んだ。それの形容詞形が「やばい」という説もある。




様々な場面で使えるため、やはり様々な意味を持つ。
若干理解が難しいかもしれないが、本来その場面で使われるであろう言葉を推測することにより、その意味をとらえることが可能。



飲食店にて

A「あー、これあんまうまくねーや。なあ、おまえんの、どう?」

B「やべーってこれ。食ってみ?やべーから、うん」




Aは味に関して発言しているため、この場合見た目の是非を答えているのではなく、やはり味に関しての「やばい」である。普通の日本語にしてみれば、

「こっちは美味しいよ。食べてみる?」

くらいの意味。





映画館にて

A「やばくね!?この映画マジやべーって!マジやばくね!?」

B「ホントやべーよ!やべーやべー!」




この場合は映画を見終わってくらいの感想の言い合いで、
おそらく脚本の重厚さ、世界観の緻密さ、役者の演技、配役の的確さ、職人技のカメラワーク、音楽や効果音の素晴らしさについて高く評価しているのだろう。


ネタバレを含んでいない分、まだ観ていない人物に対しては更なる高揚や興奮を与えることだろう。別の日本語で表現する場合は

A「凄いの一言に尽きるよ!脚本もそうだけどここまでに仕上げた監督も、これほどの演技ができる役者も他にはいないだろうね!」

B「まったくだ!それに背景へのこだわりが尋常じゃないよ!見たか?あの宇宙船のやられ方!まるで実写だ!」

内容に関しては即興で書いたためどうでもいいが、大体こんな感じのことを「やばい」に詰め込んでる。きっと。



また、「やばい」の前に「マジ」をつけているが、このマジによってやばいをさらに強調することができ、より強い評価として扱う。




とある会話にて


A「最近金ねーんだわ。なんかさー、いいバイトとかない?」

B「マジで?やばくね?だったらこれとかどーよ」

A「うっわこれかよ!これやべーんだって!なんか他のねーか?」




このときの「やばい」は同じ意味では言っていない。
前者のBの方は金欠気味で金銭的余裕の見受けられないAを心配する意味でのやばいであり、
後者は前に同じようなバイト経験があり、そのときにあまりいいことがなかったため、拒否の意を込めたやばいである。


言い換えると、

B「金欠か?大変だな…こんなバイトはどうだ?」

A「ああ、それか。前やったときひどい目にあったんだよ…他にはいいのないかな?」

くらいだろうか。





このように「やばい」という単語には多種多様な意味があり、また肯定の意味でも否定の意味でも使えるが、
基本的に語調と態度さえ気を付けていれば自分の思ったとおりに相手に伝わる。

だが、やばいやばいとそればかり使っていると語彙力の足りない残念な子と見られても仕方ないので注意。

似たような言葉に、神、普通などがある。

神はあらゆる面において万能であるとか、その面において突出した能力を有する際に使う。
跳ね板を使うでもなく単にジャンプして後ろ宙返りと体の捻りを二回くらい加えるという明らかに人間としておかしいだろ、というような変態軌道を見せたりすると、
大体「神www」などと評価してくれる。

また表記方法としては神を偏と旁に分割し、

ネ申

と表記することも。



「普通」は、それ単体で使うと大抵はいい意味にとられないが他の形容詞などと併用することで「標準以上ではあるが、特別ではない」という評価ができる。



そのパスタどう?

「ん~…普通」


≒美味しいとは言いがたい


「普通に美味しいよ」


≒絶賛するほどではないが、評価できる




ちなみに本来の意味は、

やば

という不都合なこと、けしからぬことという意味を持ち危険なさまをいう隠語から形容詞化して、

やばい

となり、不都合である、危険であるというような意味となった。正しい用法は

A「なあ、今度の日曜にどっかいかねーか?」

B「あー…その日はやばいな。土曜じゃ駄目か?」

となる。


もう一つ
8時半出勤で目覚ましは9時を指していた時、
『・・・・まじヤバ』



スゴいどうでもいいが、NUMBER GIRLの「ZEGEN VS UNDERCOVER」の歌詞もヤバい。
どれくらいヤバいかというとバリヤバである。



ちなみにアラビア語で“お父さん”という意味だったりする。

日本語の誤用として嘆く年配者も多いが、古語に現在とまるで違う意味を持つもの(例:をかし)があることを考えると、
それほど嘆かわしいことではないのかもしれない。

また日本語に限らず、英語でも“nice”が元々悪い状態を指す単語であったものが変化して、良い状態を指すようになった例もある。ヤバくね?


追記・修正しないとかマジやばくね?

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最終更新:2023年09月09日 23:52