ゴジラ

登録日 :2009/11/03(火) 11:46:02
更新日 : 2017/08/22 Tue 22:51:47
所要時間 :約 27 分で読めます




東宝の特撮映画ゴジラシリーズに登場する『怪獣』であり、日本を代表するキャラクターの一匹。

通称は『怪獣王』。初代のみ『水爆大怪獣』とも。

原水爆をモチーフにキャラクター制作がなされたが、誕生の経緯はその作品によって異なる。
恐らく日本人で知らない者はいないだろう。(最近の子供たちにはさすがに知らない子もいるかもしれないが)

巨大で背中に背鰭を持ち、その口からは強力な熱線を吐き、あらゆる兵器も防ぐ頑丈な黒い皮膚を持っている。
放射熱線が有名だが、肉弾戦においても圧倒的な強さを誇る。

また初期は岩石投げをよく使い、電気が苦手だった。
そのため、本来は格下のキングコング戦ではコングが帯電体質になったため苦戦した。

しかしヘドラ戦では電極の間にいても平気だったため後に克服したらしい。


時には人類の敵として日本を蹂躙し、また時として人類の頼れる味方として現れる。



ちなみにアメリカに「GODZILLA」とか名乗る怪獣がいたとか言う人もいるが、
それは巨大イグアナ怪獣「ジラ」であり、ゴジラとは全くの別種である。
X星人統制官曰く「やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな」。
…初代もマグロ食うけどね。




□初代ゴジラ



「私は見た!確かに ジュラ紀の生物 だ!」


ゴジラ(1954)』に登場。
身長:50m
体重:20000t
武器:白熱光

水爆実験の影響で目覚めた古代生物(海生爬虫類と陸上獣類の中間の生物)の生き残り。
大戸島に伝わる伝説の怪獣「呉爾羅」から「ゴジラ」と命名。

東京を火の海に変えたのちに東京湾に姿を消すが、芹澤博士の作った水中酸素破壊剤「オキシジェン・デストロイヤー」により葬りさられる。
芹澤博士もオキシジェンデストロイヤーが「いずれ原水爆に変わる兵器になること」を恐れ、ゴジラと運命を共にした。
しかしその所為で……

中の人は後に初代バランを特殊火薬、ウルトラマンでも倒せなかった初代ゼットンをペンシル爆弾で瞬殺している。勝てないわけである。
ミニラの卵の経緯からこの個体は雌と書かれた書籍が存在する。

爬虫類に外耳はないが、時計台の音に反応するシーンがあるために耳がある。 *1


□二代目



「何だあれは?」
ゴジラ だ!!」


ゴジラの逆襲』から『メカゴジラの逆襲』まで登場。

身長:50m
体重:20000t
武器:白熱光、放射能火炎

初代とは別の個体で、最も多くの怪獣と戦った個体でもある。
ストーリーに矛盾がある *2 が基本的には同一個体とされ21年にわたり活躍した。
スーツがたびたび変えられるため、作品ごとに印象が異なるが同一個体。

初登場は『ゴジラの逆襲』
岩戸島でアンギラスと戦っている所を不時着した飛行機乗りに発見される。

脱獄囚が起こした大火災の明かりに惹かれて大阪に上陸。
アンギラスと大阪城や市街地を壊し回った末、アンギラスを噛み殺して放射線火炎で街ごと焼き払い海に消える。

その後、北方の島「神子島」で飛行機乗りたちの攻撃で起こった雪崩によって氷の中に閉じ込められる。

しかし氷山から復活。再び日本へと向かう。
なお、この時から耳がなく、足の指が3本で、少したくましいゴジラになる(一部からは凍傷で足が一本腐り落ちたという説が挙げられている)。
山奥で氷漬けになったはずなのに漂流中の氷山から出てきたため、実は別個体なのではないかと言う説も囁かれていたりも


その後はキングコングを皮切りに、モスラキングギドラヘドラガイガンメカゴジラなどの数々の怪獣と世界各地で戦っている。

『メカゴジラの逆襲』でメカゴジラとチタノサウルスを倒し、海に消えるがその後の消息は不明である。(時系列的には怪獣総進撃になるが)


この時代のゴジラは、「シェー」「空を飛ぶ」「吹き出し付きで会話」などコミカルな描写が多い。(主に円谷英二氏を中心としたメンバーが原因)
また、子どもや人類に協力するような場面も見られる。

一貫してるのは善悪に依らず「自分や仲間(が住む地球)の為に闘う」所である。

人間への怨みから一度は拒否したギドラ打倒の要請も、
幼いモスラがキングギドラに単身立ち向かいなぶられる姿に見かね、ラドンと共にモスラを助けた。

特撮テレビ番組『流星人間ゾーン』にも登場。
笛で呼び出される人類の味方であり、ゾーンファイターのピンチを度々救う。

この正義のゴジラ自体には現在のファンからも賛否はあるが、このような描写になっていったのには当時のスタッフと観客の双方が、
「ゴジラがただ悪い奴として倒されるのはあまりに可哀想だ」という考えを抱いていたことが反映されたとのこと。

また、前作で海に消えたと思ったら人知れず内陸部の湖に潜んでいたり、埋め立て地から出現したりと、結構とんでもないところから出現することがある。



□三代目



- 第三種警戒体制  Gが出現した場合-


ゴジラ(1984)』から『ゴジラVSビオランテ』まで登場。
初代ゴジラまで物語がリセットされていて、二代目の活躍が無かったことにされている。
耳と指の数が『逆ゴジ』以前に戻っている。

身長:80m
体重:50000t
武器:放射熱線、放射熱弾、体内放射

伊豆諸島南端「大黒島」の火山活躍の影響で長い眠りから覚め、ソ連の最新原潜を撃沈。

更に静岡の原発を襲撃した後、初代と同様に東京に上陸。
スーパーXに一度はやられるがソ連の核ミサイルの誤爆で復活し新宿副都心の高層ビル諸共破壊した。

しかし超音波で誘導され伊豆大島・三原山の火口に落とされ封印された。
この戦いで体を構成するG細胞(ゴジラ)が凄まじい生命力を持っていることが判明し、様々な勢力が争奪戦を演じている。

5年後にテロリストにより三原山火口が爆破され復活。
海自の艦隊やスーパーX2を物ともせず芦ノ湖に進行し、自らの分身とも言えるビオランテを焼き払った。

自衛隊の予想を裏切り大阪に上陸。スーパーX2と権藤一佐が犠牲になりながらも自衛隊は抗核バクテリアを打ち込む。
原発を求め若狭に向かい、自衛隊と進化したビオランテと戦うが抗核バクテリアが効力を発揮。
そのまま日本海へと姿を消した。

その後の歴史では23世紀になっても出現が確認されておらず、死亡または半永久的な休眠状態になったと思われる。



□四代目



「前よりもずっと 大きい……


本来、ビキニ諸島で三代目ゴジラになるはずだったゴジラザウルスがアリューシャン列島近海でゴジラ化した個体。
ゴジラVSキングギドラ』から『ゴジラVSデストロイア』まで登場する。

身長:100m
体重:60000t
武器:放射熱線、スパイラル熱線、赤色熱線、体内放射

未来人によって、ゴジラが太平洋戦争時にビキニ諸島にいた恐竜「ゴジラザウルス」が核実験で変異した怪獣だと判明。
テレポーテションでゴジラザウルスはアリューシャン列島近海へ転送され、ゴジラはタイムパラドックスで消滅する。

しかし不法投棄された核でゴジラ化し最新の原潜を撃沈、さらに巨大化した。
ベースが同じで登場人物も区別していないため三代目と同一個体とする場合もある。
怪獣図鑑でも三代目ゴジラと同一個体とする本が殆どであった。

歴史が改変されたにも拘らず『ゴジラ(1984)』から『ゴジラVSビオランテ』までの三代目ゴジラの活動がなかったことになっていない点から、
(三代目が抹消されたのならスペースゴジラ誕生やスーパーXⅢも存在する筈がない為)ゴジラ化した経緯以外は三代目ゴジラと同じ歴史を辿ったと思われる。
(劇中の人物は「ゴジラが消えてキングギドラが現れた」と認識しているようだが「前より大きくなってる」というセリフもあるため単にあの日上陸したゴジラがいなくなってるというレベルかもしれない)


ゴジラVSメカゴジラ』からは、ゴジラザウルスの子供「ベビーゴジラ」と共に行動することになる。


しかし住んでいたバース島が天然の核分裂反応で消滅。
噴出した放射能の影響で自己制御ができなくなり、真っ赤に赤熱する「バーニングゴジラ」へ変貌。

核爆発寸前ながらも成長した「ゴジラジュニア」を追いかけるも、
「オキシジェンデストロイヤー」の化身「デストロイア」が出現しジュニアを失う。

国際展示場でデストロイアを打ち倒し、放射能を撒き散らし東京を死の街にしながらメルトダウンし溶けていった……。



◆『ゴジラ2000 ミレニアム



「生物学的に見ればゴジラは特殊な存在だ。 計り知れない謎 に満ちている」


身長:55m
体重:25000t
武器:放射熱線、体内放射

俗にいうミレニアムシリーズの1作目。何度も日本を襲い、作中世界では巨大災害として認識されている。
体内から『オルガナイザーG1』が発見され、ゴジラの屈強な肉体の秘密が一部暴かれた。
人間の作り出すエネルギーを憎んでいると設定され、主に発電所を襲う。

行動には静の面と動の面が見られ、
根室でトンネルの前にいた時はシャッターの光で照らされるまで咆哮もせずじっとしていたり、
フルメタルミサイルを何発も撃ち込まれた時もこれといって反撃はしなかった(背びれを発光させたりと怒りを溜め込んでいる様子はあった)が、
前述の発電所やUFO等、敵と見做したものには咆哮して怒りを露わにし、全身で激しい攻撃を叩き込んでいる。
また、霧に紛れて音も立てずに根室に上陸する、

UFOから現れた怪獣『オルガ』にわざと飲み込まれて中から吹き飛ばす等、高い知性を持っていることが伺える描写もある。
最後は自分を執拗に狙う片桐を叩き潰した後、湧き上がる怒りに突き動かされるように周囲を火の海にした。
資料によっては五代目とするものもある。

基本デザインは西川伸司によるもの。通称「ミレニアムゴジラ」、「ミレゴジ」。
体の色は黒に近い濃緑色で、本作以前の直立姿勢から若干前傾姿勢になり、口も大きめに造形されている等、より爬虫類に近い印象をもつ。
背鰭は炎をイメージした巨大且つ鋭利なものとなり、配色も従来とは異なり紫がかっている。

また、足の指の付き方は初代ゴジラのものと同様になり、歯並びもビオゴジの二列から一列に戻され、以降継承される。
本作の特殊技術を担当した鈴木健二によると、「まだ成長しきっていないやんちゃな個体」としてこのゴジラをイメージしたという。
海中を泳ぐシーンではゴジラを初めてフルCGで描いている



◆『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦



「我々人類は、何の術も無く、ただこの 魔獣 を見送るしかないのでしょうか!?」


身長:55m
体重:25000t
武器:放射熱線

対Gブラックホール砲『ディメンジョン・タイド』によって過去の世界から紛れ込んだ
「メガヌロン」の成虫「メガニューラ」と戦い、完全体「メガギラス」と対決。
メガギラスを葬った後、ディメンジョン・タイドによって消滅したかに思われたが、ラストシーンでは…。

なおこの作品の歴史では初代ゴジラは1954年に東京を襲った後も倒されておらず東海村や大阪を襲っている。
つまりこの個体は初代ゴジラそのものである。

だが、あくまでもこの作品世界観での初代ゴジラであり、上述の初代とは別物。
そのことの表現として、このゴジラの着ぐるみを使ってわざわざ初代風に撮った映像が流れるモノクロのギラゴジが若干シュール



◆『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃



「自分の目が…… 信じられません!!


身長:60m
体重:30000t
武器:放射熱線

太平洋戦争で命を落とした人々の怨念の集合体として登場。
最大の特徴は白眼だけの凶悪無比なビジュアル。
白眼だけに平和ボケした日本人を皆殺しにしようと虐殺しまくる。
歴代最強クラスの防御力を持ち、特殊削岩弾すら外からは貫通させなかった。

最後は首元に穴を開けられて熱線が暴発するが……
なお、ハム太郎と同時上映だった為、よい子のみんなを大泣きさせた。



◆『ゴジラ×メカゴジラ



「でもゴジラは……他の巨大生物とは 別格 だわ……」


身長:55m
体重:25000t
武器:放射熱線

1999年に自衛隊が引き揚げた初代ゴジラの骨を奪還すべく千葉県館山市に上陸、壊滅的な被害をもたらす。
その3年後、日本国民税金の結晶『機龍』と八景島及び品川で対決。
絶対零度砲『アブソリュート・ゼロ』をモロに食らうも辛うじて相打ちに持ち込む。
裏設定だが、機龍に骨が使われたゴジラ=初代ゴジラの息子らしい(製作者談)。

熱線の威力が歴代に比べると低く、その頻度もかなり少ない。
また熱線を放つ時に背鰭が光る際には「ボンッボボボンッ 」とストロボのような効果音が付いている。



◆『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS



「傷跡から、一年前と 同じ個体 と考えられます。」


因縁の機龍と再戦。
モスラも参戦し、初めて東京タワーと初代以来久々に国会議事堂をぶち壊す。
成虫モスラを倒すも幼虫モスラの糸に絡め取られ行動不能に。

最後は自我を持った機龍と共に日本海溝の深淵に消えて行った……。



◆『ゴジラ FINAL WARS



「そして地球防衛軍の最大の敵こそ、西暦1954年に初めてその姿を現して以来、幾度となく世界を滅亡の危機に陥れた怪獣の王。 その名は―――


身長:100m
体重:55000t
必殺技:放射熱線、ハイパースパイラル熱線、体内放射、バーニングGスパイラル熱線

物語冒頭、20XX年の南極にて初代轟天号と決戦。
あと一歩のところまで追い詰めるも、突如起きた地震によって氷の中に落下。
若き日のダグラス・ゴードン大佐によって封じ込まれる。

それから20年後、地球に襲来したX星人に唯一対抗出来る存在として復活させられ、
轟天号の誘導によりX星人の操る怪獣達と戦いを繰り広げる。

戦闘面に於いては、巨体に見合わぬ敏捷性と常軌を逸した怪力を生かした格闘攻撃と、圧倒的な威力を誇る放射熱線を駆使して敵を薙ぎ倒していく。
また、耐久力もずば抜けており、巨大なクレーターが出来る程の爆発の中心部にいてもほぼダメージなし。

ゴードン大佐曰く「地球最強の兵器」であり、実際、最終決戦以外では全く苦戦しておらず、
南極でガイガン、シドニーでジラ、ニューギニアでクモンガ、日本の真鶴でカマキラスをそれぞれ秒殺。
富士山麓にてラドン、アンギラス、キングシーサーのハンディキャップマッチも軽く退け、東京にてヘドラとエビラをこれまた秒殺している。

その後ハイパースパイラル熱線にて大気圏外より迫りくる隕石を狙撃、東京の街ごと粉砕する。
廃墟と化した東京で、隕石内部に潜んでいたモンスターXと一進一退の死闘を繰り広げる。
強化改造されたガイガンの介入を受けるも、ゴジラの機転とモスラの援護でこれを脱出。
マウントをとり優勢に立つも、両者ともに決め手に欠け戦闘は長期化。

だが、モンスターXが変異したカイザーギドラには全く敵わず、瀕死の状態まで追い込まれてしまう。
絶体絶命かと思われたが、轟天号から発射された「G粒子メーサー砲」によってまさかのパワーアップ。
カイザーギドラを逆にフルボッコにし、DBよろしく宇宙まで吹き飛ばした挙句爆砕した。

カイザーギドラを倒しても尚人類への怒りは収まらず、熱線で轟天号を撃墜する。
しかしミニラの説得によって一旦は怒りを鎮め、人類と和解、ミニラとともに海へと帰って行った。

この作品内にも初代ゴジラは存在するが、死んでいるかどうか明言されていない為、この個体が初代ゴジラの可能性もある。



◆『GODZILLA ゴジラ



「We call him… “ゴジラ” (我々はこう呼んでいる。 “ゴジラ” )」


身長:108.2m(小説版は120m) 355ft
体重:90000t
必殺技:アトミック・ブレス

久々に銀幕に帰ってきたゴジラ。
ハリウッド版ということで一部のファンから不安を覚えられたこともあったが、
日本版をベースにしつつ、水生生物という面などを入れたかのようなややリアリスティックなデザインになっている。
身長・体重は『シン・ゴジラ』の個体が登場するまでは歴代最大だった。しかしスピードはそう落ちていない。

また体内に原子炉のような器官を持ち、自ら莫大な熱エネルギーを生成することが可能となっている。
首にはあまり目立たないが、エラがついている。これで水中でも呼吸が可能。

目が小さかったりするのでアウトラインはほぼ同じなのに微妙に違う感が気になるという方もいるかもしれない。
日本版で一番近いのは多分ミレゴジ。目と頭を小さくして色を黒にするとこのゴジラに近づく。


今作の出自はかつて地球上に放射線が多かった頃(前述の日本のゴジラよりもより古いペルム紀)に、
放射線を吸収して活力にするよう進化した、「怪獣類」とでもいうべき独自の動物種の末裔。
水爆実験による突然変異により有り様を変えられたものではなく、元から自然界に存在し核の力を自ら活用する道を選んだ一個の生物種である。
原子炉的な器官を備えており、積極的にウラン鉱石などを摂取せずとも自活出来たこともあってか当時からすでに怪獣の王として君臨していたらしい。
しかし、それに目をつけて進化した天敵が出現してしまったが。

ペルム紀末期の地球史上最大最凶の大絶滅で環境が激変。
放射線量が少なくなった後は地底や海底で地球の核からエネルギーを得て暮らしていたが、
地上で核実験などの影響で再び放射線量が増えたことが引き金になり覚醒する。

覚醒した彼を脅威とみなした冷戦期の米ソが南太平洋で水爆実験と称した殺害作戦を次々決行し、殺そうとするが無論のこと死なず
さりとて都市を破壊したり暴れることもなく海底でじっと過ごしていたが、あるきっかけを期に地上に出現し大衆の目の前に現れる……


水爆をぶつけられたりタコ殴りにされても人類に対し明確な敵愾心を持っていないなど、態度としては超然的という言葉がふさわしいか。
物語後半で主人公フォードと目が合う場面があるが、その時も何もしなかった。
自然そのものと言った風情であり、凶暴性はあまり感じられない穏やかなタイプである。

初代ゴジラや殆どの場合は核実験によって安住の地を追い出されたり、生物としての有り様を捻じ曲げられたわけだが、
こちらは逆に核実験などのおかげで環境がお誂え向きとなって地上に戻ってこれたため、むしろ感謝してすらいるかもしれない。……流石にそれはないだろうが。

とはいえハワイ上陸時には津波を彷彿とさせる大波を起こしたり、
逃げ遅れた民間人が数多くいるゴールデンゲートブリッジを平気で破壊したりと人類にとって脅威なのは確実である。
我々が無意識のうちに小さな虫を踏み潰すのとよく似た感じで捉えるのがいいだろうか。

敵とみなしたものには長い尻尾といつもより逞しい腕を振るい、積極的に噛みつきに行くなど自身の爪牙を駆使しアグレッシブに戦う。
肉弾戦志向のようであまり放射能火炎を吐かないが、ここぞという時には威力の高い青白い火炎を吐く。

ただこれは体力の消耗が激しい最後の切り札らしく、あくまでも奥の手。
これの使用時には従来のゴジラ同様に背びれが光るが、尻尾の先端から徐々に光っていくという独特の演出がなされる。
威力自体は高く、放射能耐性のある相手にもかなりのダメージを与えられている。
口移し熱線の残虐ファイトっぷりは最早伝説である。

核実験と称して水爆を何発も喰らったがついに殺せず、逆に変異したと劇中で語られ、
至近距離からのミサイルや戦車の砲撃もまるで通用しないといった具合にどこぞのマグロ食いと違って恐ろしく頑丈である。
作中では倒壊するビルに巻き込まれたりと情けない瞬間もあったが、日本人の心に残るゴジラ像に近しいゴジラとなっている。
そもそも200m級のビルが普通になった現代でビルの下敷きはいくらゴジラでもダメージは免れないのである。

なお、劇中でゴジラと呼ばれる理由については明言されていないが、
パンフレットによれば初代ゴジラ同様「大戸島の伝説の怪獣『呉爾羅』」に倣って呼ぶようになったとされている。

そのため他の面々が英語読みの「Godzilla」(ガズィーラ)であるが、芹沢博士役の渡辺だけは一貫して「Gojira」(ゴジラ)と発音している。
ちなみにメタ的な理由で言えば渡辺氏が監督の要求を拒否してこの発音にしたらしい。
結果的にはこれは大成功だったらしく、涙腺の弱いゴジラファンは予告のこの発音の時点で泣いたとかなんとか。



◆『シン・ゴジラ



「あれが ゴジラ か……」


  • 身長:118.5m
  • 全長:333m
  • 体重:92000t
  • 必殺技:放射線流

ギャレス版ゴジラに触発され制作されたFW以来となる日本制作によるゴジラ映画『シン・ゴジラ』に登場。

歴代最大サイズの大きさもさることながら、体が赤く発光しており(初代ゴジラの色ネタもあるとか)、
頭も深海魚めいたかなり奥まで裂けた口に乱杭歯という不気味なスタイルであり、瞳も小さく悍ましい姿をしている。
腕が飾り程度の大きさで、身長ほどもある長大な尻尾も特徴であり、歴代ゴジラと比べても非常に異質なスタイルと言える。
また背びれの数は従来の規則正しいものと違い、ランダム配置された独特の形状から五列(七列)に見えるようになっている。
が、一応メインとなる背びれは従来通り3列とのこと。

実は公開前に予告編やTVスポット、雑誌等で公開され、モンスターアーツ、ソフビで発売されていた姿は 「第四形態」 と言える姿。
劇中で全体像未登場の第一、初めて姿を現した第二、第二が更に地上に適応した第三を経て「進化」した姿が有名なゴジラっぽい姿なのである。
つまり何かというとこのゴジラ、放置すると ヘドラやデストロイア同様無限に「進化」していく可能性が高い のである。
しかも様々な刺激に対し最適な体を取っていき、最終的には 翼を生やして天を翔ける可能性 すら指摘されている。ひえぇ……

更に、すごく大雑把な言い方になるが、空気や水から核エネルギーを生成する熱核エネルギー変換器官――つまり核融合炉を持ち、
どこでも食事なしで膨大なエネルギーを生成可能(霞だけを食べて生きている仙人みたいなものと例えられている)で、死すら超越した存在と推定された。
破壊跡から新元素が発見されているため、いつもの核分裂だけでなく核融合も行えると推測されている。
そして、個体での進化能力もさることながら無生殖増殖が可能。つまり細胞から増殖する。

要約すると、いつものゴジラにデストロイアの進化能力、マグロ食ってるイグアナ怪獣以上の増殖能力、おまけにヘドラ並みの不死身性を付加した超生物
どうすりゃいいんだよこの化物……。

出自は、かつて核開発が華やかなりし頃、海底に野放図に捨てられた放射性廃棄物の影響で放射能まみれとなった環境で、
それを食するのに適応した海洋生物の成れの果てらしい(因みに、現実でもチェルノブイリ付近には放射線を好む細菌が実在するそうである)。
劇中ですら急速な進化をしている為、元の姿は不明。爬虫類なのか何なのかすら不明である。
人類の8倍の情報量を誇るDNAを持っているらしい(これも因みに、人類のDNAより情報量が多いだけの生物なら色々といる)。

命名はアメリカエネルギー省(通称「DOE」)でゴジラを研究していた専門家・牧吾郎が出身地大戸島の神の化身「呉爾羅」より名付けた。
アメリカのコードネームは「GODZILLA」で、こちらも牧教授が名付けたらしい。
頭のGODは「語源の呉爾羅が神の化身だった事に由来するのではないか」という推察がされていた。

なお、映画の企画中では「地中貫通爆弾を喰らって分割されるが、シャム双生児状態で2つ目の頭を作る」「殺到するミサイルを撃ち落とすために全身から8つの頭を生やす」という地獄絵図も考えられていたが、東宝側はイメージイラストが提出された時点で即、却下している。
……見て見たかったというか、実現しなくてよかったというか。





余談だが、今作は下記の「ゴジラ対エヴァンゲリオン」以外にもさまざまな企業等とタイアップしており、
このゴジラも本編の破壊活動や不気味さとは裏腹に精力的な宣伝をしており、一部の人からは可愛いとか言われたりもしている。


【以下余談】

●野球の方のゴジラは、09年にワールドシリーズ史上最多タイとなる1試合6打点を挙げ、日本人初のワールドシリーズMVPを獲得した。

●名前の由来は「リラ」+「クジラ」。それぞれ陸と海で最強の生き物として取られた。
東宝所属の俳優、網倉志朗氏のあだ名から取られたと言う説もあり、氏の家族が、本人から聞いたと証言している。
筋肉はゴリラ!好物はクジラ!燃える瞳は原子の炎!

●よく比較対象にガメラが挙げられるが、技の多彩さとスピードでは大きく劣るものの体重の差(作品にもよるが大体発泡スチロールと鉄ぐらい)から「格闘戦であれば」ゴジラが圧勝らしい。
尤も両方好きな人が編者含めて多いだろうし比較に意味はないが、やはり一度は見てみたい戦いでもある。
ウルトラマンマックス……

●ハリウッド版2作も勿論の事、日本版も世界的に人気が高く「King of monsters(怪獣王)」の称号は唯一ゴジラのみが持つものである。
ハリウッドのショービジネスの貢献者たちが名を刻まれる「ウォーク・オブ・フェイム」にもゴジラのプレートが存在する。
日本人で名前が刻まれているのは、戦前・戦後にアメリカ・フランスで大活躍し、
日本でも「戦場にかける橋」で知られる早川雪洲、日米のテレビ・映画で活躍した日系人マコ岩松、世界のミフネこと三船敏郎の3名。
架空のキャラクターで刻まれているのはミッキーマウス、ドナルドダッグ、名犬ラッシー等。

●「ゴジラ対エヴァンゲリオン」というコラボ企画の枠としてだが、 まさかのスパロボに参戦
ソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』の2016年8月限定参戦枠として、機龍3式共々登場を果たした。
デザインはミレゴジ、熱線はシンプルな青い熱線という少々珍しいタイプのゴジラである。
効果音も含めると熱線が青いミレゴジというよりは背びれがミレゴジと同じ紫色の釈ゴジといったほうが近いのかも?
特別シナリオでは『マジンガーZ』のDr.ヘルと因縁が設けられており、本編より数年前(兜甲児がマジンガーZを託されるよりも昔)、
世界征服を推し進めようとした地下帝国の前に出現し、バードス島を蹂躙してDr.ヘルの布陣をズタズタにしていた事が明かされた *4

●本編では子供はいても配偶者はいないゴジラだが、'90の「ゴジラくん」では ビジラ 、'94の「すすめ!ゴジランド」では ゴジリン というガールフレンドがいる。
更に第三作の没案「ゴジラの花嫁」では 人間の女性型巨大ロボット と戦いの末結ばれるストーリーが構想されていたそうだ。 *5

●伊福部昭作曲の「ゴジラのテーマ」として有名な曲は実は「ゴジラという映画のテーマ曲」であり当初は 戦車や戦闘機の発進シーン に使われていた。
以後、昭和シリーズでは「ゴジラが人類サイドに立っているときに流れる曲」のように使われ、VSシリーズ以降はゴジラ自身のテーマ曲「ゴジラの恐怖」のイントロとジョイントされてゴジラ自身のテーマ曲として使用された。
歌詞付きの曲に『福岡市ゴジラ』(ゴジラ、ゴジラ、ゴジラとメカゴジラ…)『正調ゴジラップ』(ゴジラ、ゴジラ、ゴジラとメカゴジラ…)『ゴジラアイランド』(ゴジラ、ゴジラ、ゴジラがやってきた…)『ランランゴジラン』(ゴジラ、モスラ、モゲラ、キングギドラ…)などがある。

■ゴジラと核兵器

  • 山根博士は「水爆実験で変異した」ではなく「安住の地を追われた」と表現しており、第一作ではまだ核を摂取する設定ではなかった模様。
  • ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」でも核爆弾から逃げるよう主役たちがゴジラに声をかけており、二代目も核爆発の直撃には耐えられなかった(人類にはそう思われていた)と思われる。
  • 三代目になって核エネルギーを吸収する様子が初めて描かれた。以後原子炉を好んで攻撃目標とする。核兵器での攻撃は何度か試みられたものの、直撃は免れている。
  • そしてギャレゴジにて核兵器で攻撃すると強大化すると明言された。



あのWiki篭りが最後の一人とは思えない。もし項目立てが続けて行われるとしたら、Wiki篭りの同類がアニヲタWiki(仮)に現われてくるかもしれない……。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/