月島亮史

登録日 : 2012/05/30(水) 00:21:16
更新日 : 2017/03/19 Sun 21:40:20
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月島亮史(つきしま りょうじ)とは電撃文庫のライトノベル吸血鬼のおしごと』の主人公。

吸血鬼であり、伝承にあるような様々な能力と弱点を持つ。
しかし彼の最大の特徴は
住民登録してバイト生活をしている ことだろう。

他の吸血鬼キャラが豪華な屋敷でメイドや執事に囲まれているなか、彼は使い魔である黒猫のツキと共に、ボロ屋敷で慎ましく暮らしている。食料はもっぱら冷凍の輸血パック。

穏やかな青年の外見をしており、中身もそれに準ずるように大人しい。昔は吸血鬼らしい性格だったらしいが、今は若干間抜けであり、ツキには呆れられよく小言を言われている。


そして肝心のおしごとは土木工事。怪力を生かして工事現場で人の数倍働き、監督からは度々怒鳴られつつも重用されている。給料もやや増しである。
「人の数倍働いているんだから、給料も数倍もらっていいんじゃないかな」
ボーナスの使い道はマイつるはしにしようとしていた。
彼がこんな人間のような暮らしをしているのは「人間を欺くため」ではなく、素で「人間として生きるため」である。

そのためこのような生活を続けており、化け物絡みの厄介事などには関わる気もなかった。

そんな彼に転機が訪れる。ある日家に現れた、顔が半分抉られた幽霊少女・舞。
年の功と吸血鬼ならではの経験から彼女を救ったのだが、なつかれてそのまま住み込まれることになる。静かだった暮らしが賑やかになった。

次にレレナの襲来。叔父に騙され日本に渡るも、滞在先の教会が潰れていた彼女も、紆余曲折あり住み込むこととなる。これにより吸血鬼とシスターが同居という不思議な事態が生じ、同年代の少女二人により月島邸はより騒がしくなった。

この二人のおかげで、彼は望んでいた人間の暖かさを得ることができた。しかし彼の穏やかな生活はこの二人により終わりを迎えることになる。



〇能力
吸血鬼には主人・従者・亡者の三つの階級があり、彼は自然発生の吸血鬼である主人に当たる。
人外の身体能力と弱点は全階級共通だが、それに加え主人は複数の能力を持つ。

体を霧に変える能力で、主に回避に使われる。狭い隙間を通り抜け、侵入しづらい場所へ移動したりも。

  • 蝙蝠
体の一部または全身を蝙蝠に変える。諜報に活用したり、飛行に使用したりするが直接戦闘には役に立たない。
部分変化の蝙蝠にはある程度の自律性と命令を与えられる。

体の一部または全身を狼に変える、最も攻撃的な能力。こちらも独立した行動をとらせることが可能。
小型の狼を作る他、腕を狼の口にしての近距離戦、腕一本使った「采狼」の生成など応用が多い。最終戦でも切り札的に使用されている。

  • 感染
血を吸って殺した相手を従者とする能力。使い魔を作る際には血を与えるらしいが、この能力との関連は不明。

  • 支配
主人が従者から憎まれる主な原因となる能力。自分の従者に対し、目を見て命令することで絶対服従させられる。
従者一同のトラウマ。

  • 感知
周りの人外を知覚する能力。全方位に有効だが、方向を絞った場合はツキの感知能力に劣る。


作中ではこれらの能力と数百年前に長年人類と戦った経験を生かした戦闘を行う。
特定の武器などは持ち歩かず、相手から奪ったナイフやバスケのゴールを降ろす棒など、基本的に現地調達で済ませるスタイルの模様。

ただ、彼の戦いかたは他の一般的な主人公勢とは大きく異なる。

その特徴としては
  • 不意打ちや待ち伏せは基本
  • 相手の人間関係を利用
  • 徹底的にボコる
  • 恐怖を与え混乱を誘発
……ラスボスの方が向いてますよ月島さん!


〇弱点
長い年月を生きた吸血鬼に弱点はない!
……とはいかず、数ある作品の“吸血鬼キャラ”のなかでも特に弱点が悲惨な部類に入る。
だが「吸血鬼のおしごと」の作中全ての吸血鬼が同じ弱点を持つので、それほど理不尽というわけではない。

  • 日光
直接浴びると即、灰になるのでバイトは夜間です。

  • 流水
渡れません。海外に渡るどころか橋をを渡るのも一苦労。水自体に触れると火傷のように爛れる。

  • 白木の杭
胸に刺さると灰に。

  • 十字架
コンビニの床のタイルの溝で目眩がするレベル

金が無い月島さんは知らなかったが、銀の武器による傷口は祝福により再生不可能になる。しかし傷ごと肉を抉れば再生する。

  • 招待されなきゃ入れない
不便だが友達いないから平気。


〇魎月
数百年前、都を恐怖の底に叩き落とした吸血鬼の名。ぶっちゃけ過去の月島さんのことである。
彼を見ると前述の月島さん(戦闘で生き残るためにエグいことも平気でやる)が大分人間らしくなっていることがわかる。

序盤から名前がよく出る身内「上弦」とはこの頃知り合う。
当時は何人もの従者を持ち、気ままに人を襲っていた。また、暇潰しに従者の女性とヤったりしていた。

この頃の都は魎月・猿の妖怪マシラ・機動地蔵笑石が乱戦しており、堅くて厄介だが愚直な笑石はともかく、マシラに部下を削られて優秀な駒が減るのを悩んでいた。
ちなみに本編の時代には魎月の従者は全員死亡している。

なお、マシラの問題は上弦との接触により解決することとなり、笑石とは現代まで決着がついていない。


〇関連する人物・物

  • ツキ
使い魔の黒猫。真名は「ミカヅキ」だがほとんどよばれない。いつ契約したかは不明だが、長年生きているせいと昔の彼を知るため説教や呆れることが多い。
前方のみだが、月島さんより強力な感知能力と猫離れした身体能力を持つ。使い魔になることで生殖機能がなくなるわけではなく、色々な時代の猫と交尾し子供を作っていた。

  • 上弦
唯一の「主人」としての同類。月島さんより年下で、彼に育てられた過去を持つ。娘であり嫁(?)。
彼よりも性格が人間臭く、そのくせ吸血鬼であることに誇りと拘りを持つ。
人間として暮らすことを決意した月島さんに一方的な別れを告げられたが、現在でも未練たらたら。

  • 夜剪(やせん)
石の大剣。というか大剣っぽい形に加工した岩。笑石素手で殴ると痛いしね。

  • 従者の皆さん
道具のような扱いだが、優秀な者が死んだときには残念がるくらいには情があった(単に戦力低下を嘆いただけかも知れない)。
もの静かな静月を初め数名は女性であり、暇潰しや彼女らの意思で性交をしたこともしばしば。流石人外、そこらの鈍感主人公とは別物である。
ちなみに吸血鬼に生殖能力はないと本人が言っている。


「それで?僕にどうしろというのさ。僕はもう、人間なんだ」
「降りかかる火の粉は、払わなければならない」
「敵としていいのは、隙を作る為の会話だけだ」



「疲れた」
「もう、疲れた」
「また、取り戻そう。かつての、化生としての、二人だけの生活を」
「ただ、それをする前に――」
「――真田を八つ裂きにしないと、いけないな」


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