願い蛍の伝説・ある剣客を待ち続けた少女(アニメ版るろうに剣心)

登録日 :2012/04/17(火) 15:43:01
更新日 : 2017/07/10 Mon 12:34:28
所要時間 :約 4 分で読めます




アニメ版るろうに剣心の第63話。剣心達が京都から東京に帰ってきて間もない時期の話である。

[ストーリー]
京都から東京の神谷道場に帰ってきた剣心達。
薫は左之助に斎藤に破壊されたままの壁の修理を、弥彦には大掃除の手伝いを、剣心には晩飯のおかずとして釣りをしてくるように命じ、
剣心はあやめ、すずめと共に釣りに出かけた。

釣竿を何とか使いこなし釣りをする剣心だったが、下駄等ろくな物が釣れない。
橋を見渡すと同じく釣りをしている老人が。あやめとすずめ曰く、いつも大量に獲物をとる釣り名人なのだという。

そこにチンピラに絡まれたお坊ちゃんが。そこに老人が立ち上がり一瞬のうちにチンピラを撃退してしまい、チンピラも何が起こったかわからないまま逃げ出した。
(この後、父親が駆けつけたが老人も仲間だと思い殴り飛ばし、挙句ガキも礼の一つも言わなかった。なんたるDQN一家)

老人はあやめとすずめに約束の折鶴を手渡し、とっておきの場所があるとして剣心を連れて行く。
剣心は老人の実力が並大抵でないことを見抜いていたが、老人も剣心が人斬りだったことを見抜いていた。
そして老人はここで会ったのも長く生き過ぎた縁として幕末より昔のある希望に満ちていた青年の話を語りだす。
今いる場所は、初夏の夜だと一面の蛍でいっぱいになり、「願い蛍」と呼ばれていた…



17歳の青年、龍之介はかなりの剣の腕を持ち江戸広しと言えど右に出る者はいないとまで言われた。
だが本人はそれに満足せず、真剣を使った命がけの勝負でなければ真の強さ、即ち究極の剣は得られないと考えていた。
そこに友人である新八の姉である絹の姿が。
彼女は「1日も欠かさず願いごとをすると、初夏の夜に蛍が願いを叶えてくれる」という願い蛍の伝説を信じ、もう2か月も通っているのだという。
龍之介に願いが届くことを信じて。


彼もそれに戸惑いつつ、心は晴れやかな気持ちになっていた。

ある雨の夜、龍之介は強盗犯が追手を斬り伏せる瞬間に出くわした。
斬られた相手は死んだこともわからぬまま絶命しており、龍之介はこれこそが究極の剣であり、
互いの体がぶつかり合う瞬間のみ究極があるのだと思い込んでしまう。
直後彼は強盗の仲間を斬り伏せ、生まれて初めて人を斬った。
翌日彼は絹が止めるのも聞かず、究極の剣を求めて街を出ていきそして人を斬り続けた。だが、いくら斬ってもあの時見た「究極の剣」には及ばない。

そして21年もの月日が流れた。

ある夕暮れの日、目の前にあの嵐の夜に強盗を働いたあの男がいた。
龍之介は自然と刀を抜き、男と対峙。そして勝利するが、男の表情は死んだことすら解らないことを示していた。

その時、龍之介は気付いた。「究極の剣」など初めから存在しなかったことを。
嵐の夜に見たのは、自分の心の闇が生み出した幻に過ぎなかったことを。彼は絶望し、慟哭した。

以後、彼は長い夢から覚めたかのようになり、それと同時にこれまで自分が斬り殺してきた命の重みに押し潰され、苦しめられることになってしまう。

そんな中、ある場所で横になっていたが目の前には何匹もの蛍と絹の姿が。
「長い魂の旅は終わった」「ずっと待っていた」と絹は龍之介に優しく語りかけ、そして抱きしめた。
目が覚めてここがあの「願い蛍」の伝説の場所であり、そして戻ってきていたことに気付く龍之介。そこにある墓を拝んでいたのは絹の弟である新八だった。

彼曰く、姉は思い人は必ず帰ってくると願いをかけ、20年間毎日欠かさずここに来ていたという。そして今日この日が姉の命日だと。
その夜、辺り一面は蛍の光に包まれた。そして絹の声が聞こえてきた。

「おかえりなさい…龍之介さん…」

「もう離れない…永遠に…」

願い蛍の話を聞いた剣心は、京都に旅立った日の時も、蛍の光に包まれていたことを思い出していた。

そして立ち去ろうとする老人に、剣心は尋ねた。彼は自分の人生を悔いてはいないのかと。

老人は答えた。たとえ後悔してももう後戻りは出来ない。だが男は生涯ただ一人、忘れられない人に出会うのかもしれない。
そして蛍のようにはかなかった女の命の輝きを、自分だけでなく誰かの胸の中に宿してみたかったのだと…。
まぁ、剣心は二人いたわけだが

そして彼はもう会うことはあるまいと剣心に言い残し、去って行った。
道場に戻り1匹も釣れなかったことを詫びる剣心だが、玄斎先生が食材を持ってきてくれたという。剣心が持ち帰ったあやめの花には、光を灯す蛍の姿があった。


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