シーマ・ガラハウ

登録日 :2011/09/04(日) 18:19:43
更新日 : 2017/05/15 Mon 21:14:39
所要時間 :約 8 分で読めます





はははははっ……。さあさあ、慌てておくれ。あたしゃ気が短いんだ。


シーマ・ガラハウとは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するキャラクターの一人。
CDドラマ2『宇宙の蜉蝣』では主役を勤めた。

CV:真柴摩利


  • プロフィール

所属:ジオン公国軍→デラーズ・フリート
階級:中佐
年齢:35歳(諸説あり)
性別:女性
出身地:サイド3「マハル」
技能:MSパイロット、艦隊指揮
搭乗艦:リリー・マルレーン
搭乗機:


「デラーズ・フリート」の女性将校。
非常に好戦的、かつ大胆不敵な女性。
ならずものの集まりと言われる「シーマ艦隊」を率いる元・ジオン公国軍の将校である。
常に上着を羽織っており、手に持った扇子がトレードマーク。

ならずものを率いる者、というだけはあり、彼女自身もかなりの人物で、アナベル・ガトーに一目で不信感を感じさせた。

嫌いなことは眠ること。だが、このことは本編では語られていない。

部下からはとても信頼されており、ほぼ全てのクルーが彼女のことを「シーマ様」と呼んでいる。
指揮・パイロット両面において高い技能を有しており、劇中ではあのトンデモMS「ガーベラ・テトラ」を使いこなしていた。



※以下、ネタバレを含む



〇劇中の活躍

初登場は第5話。
デラーズ・フリートの「茨の園」に参上し、「星の屑作戦」のためにエギーユ・デラーズに参加を表明。
しかし本心ではデラーズの主義に同調したわけではなく、利益を得るためである。

その後、強襲揚陸艦「アルビオン」を襲撃し、ガンダム試作1号機と戦うことになる。
終始有利に進めるが、GP01の装甲が予想以上に固く、何度も攻撃するも結局撃墜できぬまま帰還することになってしまった。
その後は月面でミスした部下のクルトをヴァル・ヴァロに向かわせたり、コロニーのミラーを破壊したりして計画を進めていくことになる。

実は連邦と通じており、取引に向かった先で再びGP01と戦うが、結局撃墜できずに帰ることになる。
ちなみにこの時有名な台詞

「なんだありゃ、バッタか!?」

を言い放った。

連邦との会談では連邦軍将校のグリーン・ワイアット共々パッと見ではちんけな印象を受けるものの、
ちゃんと考えると両者共に有能であるような一面が見受けられる。

順調に計画を進めてきた彼女だが、前述の通り元々星の屑を遂行する気は無く、最終局面でデラーズ・フリートを裏切り連邦に寝返ることになる。
旗艦であるグワデンのブリッジを抑え、デラーズを人質に取るなど優位に展開を進めるが、自身の命を返りみないデラーズの発言に逆上し、射殺してしまう。

結果、怒ったガトーによりグワデンのブリッジは破壊され、脱出を余儀なくされる。
リリー・マルレーンも撃墜され、帰る場所も無い状態で戦かったが、最後は試作3号機との激闘の末に零距離射撃を受け、散っていった。



……と、ここまでが本編中での彼女である。
作中では、味方を裏切る腹黒い人物として描かれており、
本編しか見ていない人にとっては 何故か部下に信頼されている卑劣な女性 に見えたことだろう。
しかし、彼女をそうさせた原因はその過去にあった。そのことはドラマCD『宇宙の蜉蝣』で語られている。





以下、更なるネタバレ










彼女は、もともとは前述した通りジオン公国軍の将校であり、キシリア・ザビ配下の宇宙機動軍旗下に所属していた。

開戦当時、ジオン内では急造の艦隊が次々と造られており、シーマ艦隊もその一つであった。
しかし、急造とは言え集められたのはサイド3「マハル」から半ば強制的に集められた戸籍登録さえ満足に出来ない連中であり、彼女は遠方で指揮を取っているアサクラ大佐に、わずかながら不満を抱いていた。


その後、海兵隊となった彼女達には矢継ぎ早に命令が下されていった。

しかし、下される命令はどれもが 汚れ仕事 (虐殺など)であり、彼女達は次第に理想とは違う任務に疲弊していくことになる。
特に開戦当初の「一週間戦争」の「ブリティッシュ作戦」で実行した、G3を用いた 毒ガス攻撃 は印象に残ったらしく、その後は寝る度にうなされるようになった。
彼女が寝ることを嫌う理由は、ここに起因する。

ちなみにこのブリティッシュ作戦はイメージは初代時点、作戦名称も初代後からムックで言及されており、コロニー内虐殺の内容は初代の小説などでも言及されている。
色々ブレや後付け設定はあるものの、初期の頃から裏設定として存在していた残虐行為であり、シーマ様カワイソスの為に作られた後付けではない。


ゲーム『ギレンの野望 ジオン独立戦争記』では、ガス弾の投入により息絶えたコロニーの人々を目の当たりにして、ザクⅠのコクピットで泣き叫ぶ彼女の様子が、サンライズによりアニメーションとして映像化されている。
また、コロニー内ではシロー・アマダが女性の亡骸を抱え呆然と立ち尽くしていた。

シロー「何故、何故こんなことを…!」

「ああ、あああ…私は…ううう…私は、知らなかった…!毒ガスだなんて知らなかったんだよぉぉ!!」



それでも、彼女達は故郷であるマハルに帰りたい、という一心で戦い続けた。


そして時が経ち、ア・バオア・クーは落とされ、一年戦争はジオン軍の敗北という形で幕を閉じた。

残ったジオン軍の兵士達は「カラマ・ポイント」と言われる地点に集結。
アクシズに逃げるのか、ここで反抗を続けるか。様々な兵士がそれぞれの今後を考えていた。


しかし、彼女達にその権利は無かった。

栄光あるジオンを汚した 」として、 B級戦争犯罪者 の容疑をかけられたのだ。
本国から直接受けとっていた特殊任務の命令は、「下していない」もしくは「戦死したキシリアの独断」という具合に処理され、彼女達はアクシズに逃げることも出来ず、ただ宇宙をさ迷うことになった。
シーマ艦隊のクルー達はこの現状をよしとせず、戦時中ずっと思っていた「故郷への帰国」を実行しようと提案する。


だが、彼女達の故郷、サイド3「マハル」は既に前哨戦の ソーラ・レイ に改造されており、実質的に 無くなっていた。

そうして行く宛ても無くなった彼女達だが、その後の0083までの3年間は明かされておらず、宇宙海賊などをしてなんとか生きていたと言われている。



そうして劇中の冒頭に至り、再び戦火に身を投じることになる。

途中何度か予測が外れるも、最終的にデラーズを人質に取り、ジオン残党に対し絶対的優位に立つことに成功する。
彼女は「栄光あるジオン」を強く憎んでいたため、この時は「3年間待った」と喜びに満ちていた。

だがその直後、自分とは違い、死んでも義を通そうとするデラーズの姿勢に言いようの無い嫌悪感を抱き、発砲することになる。


思い通りに行かなかった彼女は、多少うろたえながらも脱出し、旗艦・リリー・マルレーンに帰到するために移動する。
彼女にとってリリー・マルレーンは特別な存在であり、家のようなものであったと思われる。
実際、彼女はリリー・マルレーンとその乗員達にかなり依存しており、「リリー・マルレーンが連れていってくれる」といった台詞を呟いていた。

しかし、そのリリー・マルレーンすらも、GP03の長距離射撃によって沈んでしまう。


誇りに続き、故郷、家、家族を失った彼女は一人うなだれるが、その後損得感情やその他あらゆるものを振り切り、 自分の意思で戦う ことを決め、戦場に向かっていくことになる。
そして果敢に戦い、最後はGP03によってクルー達の後を追うことになった。

最後にしがらみを捨て、自分の意思で戦ったが、その時間は短く、まさしく蜉蝣のようであった。



〇補足

  • 年齢に関しては諸説があり、一番有力なのは35歳となっている。

  • 「ガンダム三大悪女」の候補に入った事もあるが、上記の経歴から「彼女はむしろ被害者」との意見が多く出ており、それが理由で候補から外れている。

  • Gジェネレーション SPIRITSでは「宇宙の蜉蝣」シナリオが0083本編とは別に収録されており、主人公化を果たした。軍服シーマも見れる。



○if

  • ゲーム『めぐりあい宇宙』
最終面でGP03を倒すと生還する(倒されると史実通りに)。
その後ティターンズからオファーを受けるも、都合のいい駒扱いされることを嫌い、人知れず表舞台から姿を消した。


スペシャルモードでは彼女の回想から幕を開ける。
ジョニー・ライデンの説得により真っ当な道に立ち返るorシャアの取りなしでアクシズ入りを許されるという救いが用意されており、
ライバルルートではナタルアズラエルの駒にならないよう説得する、ターンXの操縦者になると見せ場もある。
エンディングではライデンやシン・マツナガと共にマハル再建を目指して働いている。


初期から使える優秀なパイロット。指揮値が高く、十分エース級。
多くのパイロットが死亡するホワイトベース隊無双にも関わらないので一年戦争では離脱しない。
0083では寝返りイベントで所属を鞍替えしたり、星の屑作戦の成否に大きく関わったりと戦場をかき乱すだろう。
部下のコッセルはもちろんの事、作品によってはクルトも参戦する。


○漫画

  • 4コマ『ハイブリッド4コマ大戦線』
『ガンダムエース』にて連載された。
アニメによく似せた絵柄が特徴。作者は谷和也。
谷氏がシーマ様好きなので「それいけ!シーマ様」は非常に長く続き、単行本では締めを飾っている。
また、4巻ではまさかの北爪宏行氏がシーマ様(16歳)を描き下ろしている。美少女。



○台詞

  • よおし!マリーネ・ライター、出る! (シーマ様、大漁を!) あいよ!

  • 予想外のことは起こるもの

  • コロニー落としを防ぐ、奥の手があった訳だなぁ。ちょっと温めただけで、ボン!アハハハハハ!

  • おめでたいねぇ。そんな綺麗事が通ると思ったんだから。でもね、人は正義を口にした瞬間から正義じゃなくなるのさ。あんた達を裏側にひっくり返しゃ、アタシ達さ。

  • そうかい…一年戦争で、何もかも無くしたと思っていたが…そうかい、……こうも身ぐるみ剥ぐかねぇ……くっ…くっくく…はっははは…情けないねぇ……ははははは……

  • なら損得は抜きだ。アタシは今こそ戦うんだ。もう何からも縛られずに!どうだい、満足だろう!





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