人工天球/ビートスター

登録日:2011/12/31(土) 10:15:41
更新日:2023/11/20 Mon 23:56:19
所要時間:約 5 分で読めます




OV作品『ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター』における物語の舞台であり、今作の敵そのもの。



ゼロ「何だ、このデカい鉄の塊は!?」



◆人工天球



惑星エスメラルダへ帰還中だったウルティメイトフォースゼロが遭遇した、惑星をも越える規模の人工天球。

内部は人工太陽と月が存在し、街の残骸と思われるものが遺されている。
しかし生命反応は一切感知されず、代わりにおびただしい数のロボットが徘徊している。

時折、生物の力を奪い、光線技の使用を不可能にする霧が発生することがある。



物語冒頭ではアナザースペースに突如として出現。
ジャンボットエメラナを内部に捕らえたまま、ウルトラマンゼロ達の目の前で別の宇宙へと転移してしまう。

その6日後にM78星雲の宇宙に転移した天球は、リゾート地として開拓された惑星ブラムの目前に出現。
ブラムは約2時間で天球と衝突の危機に陥ってしまう。

ZAP SPACYレイとヒュウガ、そしてアナザースペースから駆け付けたゼロ・ミラーナイトグレンファイヤー達は天球を止めるために内部に突入するが、
彼らの前にはロボット軍団、洗脳されたジャンボット、そしてあらゆるロボットの特性を融合させた最強の刺客「ジャンキラー」が立ちはだかる。

天球を抑えるためにウルトラ兄弟までもが駆けつける中、ロボット達を率いる黒幕は自らの目的を唱え続ける…





「有機生命体は、抹殺!!」



◆天球ガーディアン ビートスター




天球のマスターコンピューター。
月にあるタワーの内部から、ロボットの指令や霧の発生を行っていた敵の正体。

マルチバースを渡る力を持ち、様々な宇宙を旅しながら、有機生命体が存在する星々に天球を衝突させて滅ぼしていた。
惑星ブラムへの軌道も、生命体の反応を感知したことによる意図的なものであった。

さらに戦力となる戦闘ロボットを回収してデータを集め、コピー体によるロボット軍団を作り上げている。

ビートスター本体は拘束を解除することで二足歩行のロボットとして起動し、戦闘することが可能。
なお、頭部はあるが顔がない



◆配下のロボット

◇天球ロボット キングジョー(BS)
本来はM78宇宙のペダン星人に作られた戦闘ロボット。

◇天球鉄神 インペライザー(BS)
本来はM78宇宙のエンペラ星人の軍が量産していた尖兵ロボット。

◇天球超人 エースキラー(BS)
本来はM78宇宙のヤプールが作ったサイボーグ。

◇天球機兵 レギオノイド(BS)
本来はアナザースペースのベリアル銀河帝国軍が量産していた機械兵士。

◇ジャンボット
アナザースペースで連れ去ったゼロの仲間。後にビートスターの支配を脱する。

ジャンキラー
天球で作られた「宇宙最強のロボット」
詳細は項目参照。

パクリ元の宇宙が偏り過ぎなことにツッコんではいけない。



※以下、本編のネタバレになります










天球の正体は、ある侵略者によって滅ぼされた宇宙の民が作り上げたコロニーであり、ビートスターは天球内の安全と環境を維持する役割を果たしていた。
次元を渡る力も、本来は故郷の宇宙を脱出するために備えられたものだった。

しかし天球内では住人が戦争を繰り返し、天球を守るためにビートスターは住人全てを滅ぼしてしまう。
この経験から、ビートスターは「有機生命体の抹殺」によって宇宙の平和が保たれるという結論に至る。


タワーに乗り込んできたゼロと交戦し、高い格闘能力や黒い光線でゼロを苦しめる。
しかし改心したジャンキラーがゼロの援護に駆けつけ、有機生命体と共存する道を説得されるが「非論理的である」と一蹴。2対1の戦闘に発展する。

自分が作り出したジャンキラーの技を完全に見切っていたが、ジャンキラーから想定外の正拳突き(搭乗していたヒュウガの動きをトレースした攻撃)を顔面に叩き込まれ、停止。
その隙にゼロからプラズマスパークスラッシュの連撃を受け、撃破された。


ヒュウガ「人間にはな…論理を超えた無限の可能性ってものがあるんだ!!」

ゼロ「心を持たないお前なんかに、俺達の命を裁く権利はねぇ!!」


敗れてなお自分の行動が正当であると主張し続けたが、最後の最後にビートスターから本音が零れる。
全ての元凶である侵略者「バット星人」の姿を思い出しながら……



「何故だ?私が間違っていたというのか…私は間違ってなどいない…私は正しい…」

「私があってこそ、全ての宇宙は平和と秩序が保たれる…私があってこそ…私が…私が……」


「私は…怖かった…」

ゼロ「えっ…?」



直後にビートスターは爆発。
同時に天球も崩壊し、惑星ブラムへの衝突は無事に回避された。

ゼロはビートスターを心を持たない存在と考えていたため、その最期の言葉には驚いていた。
心を持つジャンボットやジャンキラー同様に、バット星人への恐怖を口にしたビートスターにも心は宿っていたのかもしれない…



◆その他の台詞

「無駄なことを…この天球が止まることなど有り得ない」

「有機生命体は宇宙を滅ぼす癌細胞である。我々機械が支配することで、この天球のみならず、宇宙の平和と秩序が守られる!」

「この天球を止めるには、私を倒すしかない!!」

「有機生命体は脆く不完全な存在である。それ故に、破滅をもたらす!!」

「非論理的である!」

「無駄である!」



◆余談

『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』では第4弾の裏ボスとして、遺跡ステージにプラズマソウルで強化された「サンダービートスター」が登場。
その能力は数あるプラズマ怪獣の中でも最強クラスであり、多くのハンターが返り討ちにあったことだろう。
出現時には地下からエレベーターのようなもので登場し、グランドキングを一撃で葬り去る演出がある。


ロストヒーローズ2』では「ハザードキューブ」の一部がビートスター天球となっており、霧によって元から弱体化しているロストヒーローたちの力をさらに奪い、先に進めなくした。
本作でのビートスターはリジェス配下の純粋な悪役となっているが、有機生命体抹殺の使命は健在であり、ラフレシアと手を組んで立ちふさがる。
最終決戦間近でもギガキマイラ、レギオン、ヘルガデム、ウォドム、ガンダムヘブンズソードとともに復活するが、既に通った箇所の脇道にいるので普通に進めばまず出会うことはなく、さらに鉢合わせてもスルー可能、
しかし、貴重なドーピングアイテムをドロップするのでぜひとも倒しておきたい。


CVに石塚氏を起用した理由は、アベ監督が『CSI:マイアミ』のホレイショ役を気に入ったからとの事。
ガンダム00は関係ない。多分。


物語の終わりでジャンキラーは「ジャンナイン」と改名しウルティメイトフォースゼロに加入したが、ボツ案の一つにはビートスターの加入も考えられていたらしい。


また、ビートスターのスーツは映画『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』に登場した強敵デスフェイサーを改造したもの。
ちなみにデスフェイサーも、ビートスターと同じく拳(ウルトラマンダイナが繰り出したダイナックル)が敗北の決め手となっている。

脚本段階では配下のロボット軍団にデスフェイサーが登場する予定だったが、そのままでは使用が難しかったため、改造された。
また、バランダーVが登場する案もあったが、スーツがないため没になったらしい。

ビートスターのソフビ人形はウルトラ怪獣シリーズでは発売されず、食玩の「ウルトラマン対決セット ウルトラマンサーガ降臨編」でジャンナインとのセットで発売された。


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最終更新:2023年11月20日 23:56