ジャミ

登録日:2012/10/14 Sun 13:38:23
更新日:2023/11/24 Fri 07:27:13
所要時間:約 5 分で読めます





そう死にいそぐこともあるまい……愛する妻に別れの言葉でもかけてあげることだな


ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁に登場する魔物の一体。
ケンタラウスやラムポーンの色違いで白色っぽい体色に紫の鬣がついた馬である。
(SFCではまんまラムポーンと同じ色、というかラムポーンがジャミの使い回し)。
名前の由来は妖怪の「邪魅」と思われる。

CV高木渉(ドラマCD)


※以下青年期前半までのストーリーのネタバレを含みます。





初登場は主人公の少年期のラスト。
主人公の父であるパパスが子守りを頼まれたラインハット国のヘンリー王子が、彼の存在を快く思わないラインハットの大后の指示により悪漢達に拉致られてしまう。

主人公とパパスは王子の行方を追っていき、無事救出に成功する。
その帰路の途中に突如現れた強力な力を持つ魔物ゲマの配下として同僚のゴンズ共々呼び出される。

ゴンズと二人でパパスに襲いかかるのだが、
まさにパパスの敵ではないと言わんばかりに最初はあっさり撃破される。
しかしゲマの手によって主人公を人質にとられてしまい、パパスは迂闊に手を出せなくなってしまう。
こうして無抵抗な状態であるパパスを二人がかりで少しずつリンチしていくのである。

「へっへっへ、さっきはよくもやってくれたな」

ジャミの 攻撃!
パパスは 12の ダメージをうけた

パパスは ただジッと 耐えている

この時の戦闘BGMは重苦しいものになっており、
あれほど強かったパパスが成す術なくやられていくこともありインパクトは大きい。

無抵抗なパパスに何故か無駄にラリホーマをかけようとするのは時折ネタにされるが
ゴンズと違って素手だったり、ラリホーマで眠らせて無力化しようとしたり、キラーパンサーの子供をどうするかゲマに聞いたり、青年期で未来の嫁とか言っておきながら嫁には手を出していなかったりと、ゴンズに比べたら良心が垣間見える。まぁネタだが。

こうしてボロボロになってしまったパパスはゲマの手によってぬわーーっっ!!されてしまう。


そしての10年の月日が流れた……。


すっかり青年になった主人公は色々あった末に結婚する。
その後、父パパスが実はグランバニア国の国王であったことと、自身も王位継承権の持ち主ということを知る。
王位継承の試練を突破して無事に即位し、ついでに子供(王子&王女)も産まれて国を上げてお祭り騒ぎの中事件が起こる。
祭りで出された料理の中には眠り薬が仕込まれており、皆が寝静まった中、主人公の嫁が魔物の手によって拉致られてしまうのだ。
魔物達は北に向かったという証言の元たどり着いた先があのみんなのトラウマデモンズタワー
長く苦しい道中に今回の事件の主犯ともいえる大臣とも出会い、この事件は魔物の手引きであるということを知る。そして彼はぐふっしてしまう。

タワー最上層で脳筋なオークLv20と複数回攻撃の強敵のキメーラLv35を撃破したのちについに姿を現す。
この時傍らには主人公の嫁がおり、先にジャミに話しかけると冒頭のセリフを述べ、戦闘には突入しないので肩透かしを食らったプレーヤーもいただろう。
あれ……!? もしかして意外といい奴?

※以下嫁はビアンカverでいくのでご了承下さい。

トンヌラ! やっぱり来てくれたのね。でも来ないほうがよかったかも。
大臣を利用して私をさらったのはトンヌラを誘き出すため。そしてあなたを亡き者にしたあと自分が王になりすまして」

「あ!」(電撃)

「さてムダ話はもういいだろう。国王たるもの身内のことよりまず国のことを考えなければならぬはず! 
なのにお前はここに来てしまった。それだけで十分に死に値するぞ! わっはっは。さあ! 二人仲良く死ぬがよい!」

……と主人公にお説教をしてくださる。言ってること自体は結構正論だったりする。
だが権力者になりすまし、国を牛耳るのが目的というのは、実はやってる事は偽大后と大して変わりなかったりする。

かくして戦闘に突入するが……。

トンヌラの攻撃!
ジャミに 1のダメージを 与えた!


まさかのチートバリアを展開しており、会心の一撃以外は一切効かない。
そんな都合のいいバリアならゲマとかミルドラースも使っておけばいい気もするが他のボスは一切使わない。

チートバリアで余裕のジャミは、

「わっはっは! 俺は不死身だ! 誰もこの俺様を傷つけることはできまい! トンヌラ! 死ねっ!」

とか上機嫌で言っちゃうのだが……、

「やめてーっ!!」

なんと ビアンカが 戦闘におどり出た!

「やめなさい、ジャミ!」

ビアンカの身体が ふしぎなひかりに つつまれている!

「こ、このひかりは……」

ひかりが ジャミのバリアを 消し去っていく……、

「さあ、トンヌラ今よ!」


……と嫁が天空の血筋の力でバリアを破砕、ついでに主人公を回復させる。

だがジャミもバリアを破壊されても十分に手強くバギクロスや凍える吹雪といった高威力技でこちらを追い詰める。
とはいえ勢いで一気に押しきれば割りとすんなり勝てたりしてしまう。
この時期のボスにしてはHPが低めなのと、1回行動なのが理由か。人によっては前座のキメーラLv35の方が手強いと感じるかも。


戦闘後には

「勇者の子孫がまだ生きていたとは……」

「えっ? 私が勇者の子孫?」

「やがてお前の血筋から伝説の勇者が蘇るだろう。しかしそれだけはなんとしても止めなければならぬ。これでもくらえ!」

なんとトンヌラは石になった!
なんとビアンカは石になった!

「わっはっはっは! その身体で世界の終わりを見るといい!!」

……と二人を石にして死亡する。
こうして青年期前半は終わりを迎えるのだ。

リメイク版だと上記の台詞を喋ったり、二人を石にするのはジャミではなくゲマであり、当のジャミは最後の力でゲマを呼び出していたに留まっている。
ジャミェ……。
だがパパスの仇で青年期前半のトリを務めるボスであり、
演出などにも恵まれているので、他のボスと比べると優遇されているともいえる。
まあ相方のゴンズの扱いが酷すぎたっていうのもあるけどね!

※参考までにゴンズの扱い。

ゲマの前座。
ストーリー終盤のボスなのに単体物理攻撃オンリー。
1ターン休み系の効果がよく効くので対策が楽。
戦闘前の台詞も少ない、倒しても何も言わず消える。
先にゲマを倒すことも出来る。つまりリメイク版だと見捨てられる。

どうしてこうなった……。

余談・ジャミバリアのカラクリ
+ ...
実は内部的にはバリア解除前後のジャミは 全く別のモンスター。
HP2000、守備力 511 メタル系並みの完全耐性 、自動回復100という恐るべき性能。
バリアジャミは最初からマホカンタを張っているが、 なくても特に困らないというオチ。

守備力511というのはSFC当時のメタルスライム系と同じ「 無限 」設定の為、会心の一撃以外のあらゆる攻撃が1かミスになる鉄壁仕様。
「あらゆる攻撃が絶対に会心の一撃になる」ひとしこのみを使わなければ撃破は不可能。
実はドラクエ5の守備力はスカラ込みでも510までしか上がらないのだが、511が無限設定の専用値のためである。

……だったのだが、守備力の数値無限化設定が無くなり、メタルスライムの守備力が普通に1023とかになったリメイク版でもこの数値は変更されずそのまま持ってきてしまったため、ジャミの守備力は実数値511と大きく弱体化。
それでもリメイク5ではメタル系に次いで高く、あらゆるボスより頑強なのだが、ただの511であるなら攻撃力256以上なら普通に攻撃が通り始める。
メタルキングの剣+力255なら普通に64程度のダメージが通り、ファイトいっぱつを使えば3桁超えのダメージをコンスタントに出せるように。

4人全員HPを7ターン程回復不要なレベルにドーピングし、更に力255メタキン剣であれば、初手でファイトいっぱつを飲んで後は全員でひたすら殴りまくれば倒すことができる。ダメージ380程度の蓄積6ターンなのでギリギリ嫁の乱入前に倒しきれる。
……が、バリア解除後のジャミとは別物であるため バリアジャミには経験値の設定がない。 苦労して嫁の乱入イベント前に倒したのに経験値を丸損するという何とも言えないオチに。
ちなみにバリアジャミを倒しても「嫁が天空の血を引いている」事を言い出すが、バリア状態で無理やり倒した場合は 嫁は何もしていない のでシュールな展開に。


◆小説版「ドラゴンクエスト5」
そんなジャミだが、小説版では青年期の節目ということもあり大きく描写されている。

部下の扱いは荒く、失敗したり口答えした場合は鞭で打つという暴君ぶり。
腕を失った部下に「アームライオンの腕を一つ分けてもらえ!」などと無茶なことまで言い出す始末。
しかしそれ以上に衝撃的なのは、なんとさらってきたビアンカを気に入り、自分の食事のニンジンを勧めようとしたり、さらには誰にも乗られたことのない自分の背中に彼女を乗せてもいいかもしれない、などと考えるようになっているのだ。
だが当のビアンカはジャミの暴君ぶりに呆れ、かつ彼はパパスの仇でもあるので心を許すわけがなかった。

リュカとの決戦時、凍える吹雪で砕け散り死んだスミスの死に涙を流す彼女を見たことにより、
「俺は腐った死体以下なのか」と自身のプライドを大きく傷つけられ、可愛さ余って憎さ百倍。
とうとうビアンカまで手にかけようとするが、その隙を突いた怒れるリュカによって致命傷を負わされる。

もはやこれまでと思った彼は、せめてリュカとビアンカだけでも道連れにしようと、死の呪文(明確にはされていないが恐らくザラキか?)を唱えるも、失敗。二人は死には至らず、石化するに留まってしまった。
だが、意識のある石のまま生きることの方が辛いだろうと最後まで嘲笑い、死亡した。

グランバニア誘拐事件~デモンズタワーの決戦までは多くの犠牲者を出し、リュカたちパーティは文字通り死力を尽くすこととなった。
ゲーム再現とはいえ、その無情な結末と相まって小説版屈指の名バトルとも言われている。

ちなみに一方のゴンズはピエールの養父の敵という大役であったが、ジャミに比べるとけっこうあっさりとやられてしまった。


◆二次創作界隈では
馬の魔物、人妻を拉致ということからなのか、
同人誌をはじめとして竿役としてよく起用されている。
特に、ビアンカを拉致してその竿でズッコンバッコンしNTRするというのはお約束。

なお、それは決して荒唐無稽な展開ではなく、
ゲーム中で主人公を連れずに(仲間モンスターのみで)デモンズタワーのジャミの所に行くと、
未来の妻にあいさつしておけ
などと言い、主人公の嫁も、
私の事は忘れて……
と、まるで調教されたかのような台詞を口にしたりするので、ある意味原作準拠と言えるかもしれない……。

念のために言っておくがこの段階では嫁には手は出していない。

DQ11では妖魔軍王ブギーという竿役の後輩も出来た…が、あちらはDQ11Sでウブで純情という見た目に似合わない性格が発覚したことで竿役としての役割は失っている。




「建て主たるもの身内のことよりまず項目のことを考えなければならぬはず!
なのにお前はここに来てしまった。それだけで十分に追記・修正に値するぞ! わっはっは。さあ! 二人仲良く建てた記事を編集されるがよい!」

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最終更新:2023年11月24日 07:27