劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王

登録日:2011/03/31 Thu 12:52:23
更新日:2024/04/16 Tue 15:59:26
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古代王に挑むff空中大戦。



『劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王』とは、2008年に公開された『仮面ライダーキバ』の劇場用オリジナル作品。


本編とは設定が異なるパラレルワールドの物語であり、高校に通う渡や新たな敵・レジェンドルガの出現などの本編にはない展開が見られる。

本作の見所は本編に先駆けての過去編と現代編の登場人物の共闘やエンペラーフォーム・飛翔体の登場、
身長3.2メートルの仮面ライダーアークとキバの空中戦とされる。

内容としては、テレビ本編の作風を損なわないようにしつつも、娯楽色を強めたものとなっている。
やや駆け足気味ではありながらも説明不足にならないような工夫が随所にされており、上記の見所等も合わせて作品の評価は高い。
また、シリーズ前作『仮面ライダー電王』のキャストや声優がゲスト出演した事も話題となった。


初期の予告は現在と全く異なるもので、

  • ゆりに噛み付き口から血を垂らす、生気のない白い肌の渡
  • 目を閉じて動かない渡を家で抱き抱え、名前を呼び絶叫する音也

といった、数々の衝撃的なシーンが流れていた。


DC版では雑誌に載ったもののカットされたシーンなどが追加されている。
意見としては、レイのBGM変更以外とても良いというものが多い様子。


劇場版ゴーオンジャーや『モモタロス まっかっか城の王』などと同時上映。
ネットでは『魔界城の女王』という短編コメディが配信された。

また、藤沢真行氏によるコミカライズ版が存在し、テレまんがヒーローズで掲載された(後述)。
単行本では若干中身が変更された。

次回作で平成一期ライダー最終作の映画版でもある『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』はオールスター作品であり、
第二期平成ライダーシリーズとのコラボ要素(ゲスト出演)など、これまでの平成ライダーシリーズの劇場版とは大きく作風が変化している。
仮面ライダーディケイド』が平成一期最終作だったことを考えると、本作は『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』から続いた平成一期シリーズの劇場版作品の一種の区切りともなる作品かもしれない。



【登場人物】


紅渡
本作ではキバの正体であることが周知の事実になっており、「素晴らしき青空の会」の協力者としてファンガイアと戦う毎日を送っている。
民生委員の奨めで小僧声が同じ人々のいる高校に通い始め、本作の三組目の親子に関わることに。
ちなみに、劇中で22年前にタイムスリップする羽目になるが、その際未来から来た人間としての証明として音也に見せたのが二千円札。もちろん音也に当然信じてもらえず病院へ行った方が良いと言われてしまう始末にもなる…。

麻生恵
本作では母のゆりの若い頃と対面し、二人のイクサの共闘シーンを見せる。

名護啓介
我らが名護さん。
本作では対ファンガイア組織「3WA」の元メンバーで、白峰と旧知の仲という設定。
終盤までは殆どやられっぱなしだが、力を得るためにレジェンドルガに魂を売った白峰との対決では活躍する。
『魔界城の女王』では意外な一面が明らかに。


紅音也
本編では見られなかった「現代の街を親子で歩く」というシーンを拝ませてくれるほか、本編に先駆けて息子と共闘する。
暴走した渡を正気に戻し、スペックで大幅に劣る過去編のイクサでアークに挑むなど、相変わらず決める時には決める人。
お風呂で息子に息子を見せつけた。


麻生ゆり
本編では見られなかった恵との共闘シーンがある。
本作でも音也との凸凹カップル姿を見せてくれるが、恵と渡の関係を見て、自分と音也の未来に気づいたかは不明。


ガルル・バッシャー・ドッガ
本編とは違って早い時期から渡と顔を合わせていたらしく、レジェンドルガの手強さを警告する。
怪人態でキバと共にレジェンドルガと戦う貴重なシーンがある。


キバットバットⅢ世
過去から音也とゆりを連れてくる。
『魔界城の女王』では女王の正体を突き止めようとするが…


魔皇龍タツロット
アークと戦うキバの下に駆け付け、DC版ではキバットを助けているが、それ以外の時に何をしていたのかは謎。
本編とは違い(DX玩具同様)、渡が自分の意思で飛翔体になるときの発動キーの役割も持つ。


机なつき
高校で渡の隣の席になった女子生徒。苗字は「つくえ」と読む。
渡が学校に順応できるよう、積極的に彼を引率していた縁からか、カフェ・マル・ダムールでバイトを始める。
自分よりも仕事を優先していた母親を嫌っており、母の仕事道具だったバイオリンの話題に関しても消極的だったが…


榊原とわ
1986年のバイオリン演奏者。
この名は芸名であり、本名は机なつみ、つまりなつきの母親である。
彼女が22年前に刑務所で慰安ライブを行ったことが、事件の発端となる。


嶋護
マスター&ブルマン
この人達は相変わらず。
マスターに至っては音也に22年前から変わってないと言われる。

襟立健吾
原作と変わらないが、中盤でレジェンドルガにされてしまう。


白峰天斗/仮面ライダーレイ
3WA時代の名護さんの先輩。
「素晴らしき青空の会」に協力してレジェンドルガと戦うためにやってきたが、裏ではレジェンドルガと内通していた。
ぶっちゃけ名護さんの見せ場を作る以外に存在意義がない。
ちなみに太牙とは役者が同じ人だが、特に関係はない。
漫画版ではルラギらない。綺麗な白峰さん。


レイキバット
キバット族を模して作られた人工モンスター。若本ボイスで鼻がある。
白峰がレイに変身するときに呼び出す。

『超全集』によると、レイは3WAが捕獲したギガント族の力を転用して開発された。


ファンガイアの皆様
レジェンドルガ化されたり、「俺、三条」したり、あまり活躍はしない。



◆レジェンドルガ族


キバの世界に存在する13の怪人の種族、13魔族の一つ。
各々が空想上の怪物などのモデルとなっておりファンガイアに比べると外見の共通点は少ない。
個人レベルの力はファンガイアを上回り、他種族をレジェンドルガに変えて繁殖することもできる。
ただし純血種以外の即席種はロードの死に際し元の種族に戻るようだ(特撮のお約束)。

大昔のファンガイアとの戦争では優位に立っていたが、戦争の最中にファンガイアがダークキバを完成させたことによって戦況は一変。
ウェイクアップ3・キングスワールドエンドで絶滅寸前になり、姿をくらませていた。

そして王(ロード)の復活とともに、種族再興のために動き始める。


なぜか漫画版のイメージ図にイマジンが混ざっている。


仮面ライダーアーク
かつてダークキバに封印されたレジェンドルガの王(ロード)。本作のボス。
杉村隆というホリケンな脱獄犯をよりしろに復活する。
変身時には身長3.2メートルの巨体(最終決戦時のJやコアに次いで、歴代ライダー第3位の大きさ)を誇り、ダークネスムーンブレイクを跳ね返すほどの怪力や専用の三又槍・アークトライデントで戦う。
「月の眼」の力で最終形態「レジェンドアーク」になった際は、巨大な翼と3・4本目の腕を形成する蔓状の物体が生え、
キバ飛翔体と同等のスピードで飛べる。


アークキバット→メカキバット
アークの変身アイテムであるメカコウモリモンスター。CV.若本規夫
アークのベルトに留まるとドクロに見えるようにデザインされており、レジェンドアーク時にはキャストオフする。


一般レジェンドルガ
アーク復活のために暗躍する。
相変わらず設定上使える能力はすべて披露されない。
ギャル曽根がいる。
初戦ではファンガイアをレジェンドルガ化したりするが、途中からはブロンブースターに轢き殺されたりとあまり活躍してない。


その他

毎度お馴染み前作キャストのゲスト出演。今回は『仮面ライダー電王』より、タロスズとナオミ、三浦イッセーとデネブのスーツアクターがゲスト出演。
また、各タロスズのスーツアクターの方々も役名未表記だが、顔出し出演している。

黒板の落書きを消す際、「泣けるで」だけ消さなかった。
また、キンタロスが『電王』本編で着用していた象の着ぐるみも最後に少しだけ登場した。

「止めるけど良いよね?答えは聞いてない!」→渡にスパイクを顔面シュートされました。

「僕に詰まれてみる?」
ウラタロスのペンギンの着ぐるみも最後に登場した。

音也「あんた、名前は?」「俺?三条」
何気に映画での新規ファンガイアと美味しい役どころであったのだが、過去イクサにあっさり爆殺された。
また、杉村を追いかける際にモモタロスが少しだけ登場した。

  • 婦人警官:秋山莉奈(ナオミ)
音也に口説かれたが、効果なし。

  • 警官:上野亮(三浦イッセー)、高岩成二(モモタロスやキバのスーツアクター)、伊藤教人(イマジン他のスーツアクター)
  • 刑務官:押川善文(デネブのスーツアクター)、永徳(ウラタロスのスーツアクター)
  • 救急隊員:岡元次郎(キンタロスのスーツアクター)、おぐらとしひろ(リュウタロスのスーツアクター)
また、最後にはペンギンや象に加えて虎の着ぐるみ(『電王』本編でデネブが着用したもの)、更に龍の着ぐるみも登場した*1



【漫画版の原作との相違点】


☆大幅にシナリオを削っているため、ゆりや健吾、榊原親子は登場しない。
☆そのため渡は学校に通わない。
☆終盤は渡と音也の共闘を中心に描いているため、中盤以降は青空の会や天斗は出てこない。従って天斗はレジェンドルガと最後まで敵対している。
☆序盤にモブのファンガイア(ネコっぽいオリジナルファンガイアもいる)と渡&名護が戦うオリジナルシーンが付属。
☆このシーンで、名護がセーブモードのままファンガイアを殴っている。バーストモードは強化フォーム的な扱い。
☆ロードに襲われたキバがレジェンドルガに変貌するオリジナルシーンの挿入。見るからにワルといった感じのデザインでかっこいい。
☆終盤いよいよページ数がきつくなったのか、レジェンドアークの出番が6ページしかない。
☆尺の都合上、レジェンドアークは月を引き寄せたりしない。
☆飛翔体の登場シーンが異なる。
☆ラストでキバがレジェンドアークを破った戦法が異なる。
☆タツロットがしゃべらない…。





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  • 同時上映との凄まじい温度差
  • 前作との凄まじい温度差

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最終更新:2024年04月16日 15:59

*1 この着ぐるみ達、何気に個性が出ており、狼の着ぐるみは『焼きそば参上!』、象は『うますぎてなけるでぇ』と書かれたプレートを持ち、ペンギンは女の子達がいる席に座り込み、龍は踊りつつペンギンになにかちょっかいをかけ、虎はすっ転んでいた。なお、龍の着ぐるみは『電王』本編未登場だが、こちらについては上記の着ぐるみ共々映画『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』のディレクターズカット版に登場。